ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~ 作:天野空
あなたは不知火フレア、兎田ぺこら、潤羽るしあ、一条莉々華と共にるしあDEの本体との戦いへ向かうのであった。
「まじでるしあちゃんそっくりだな」
俺はこちらを向いたるしあDEを見て言った。
「こっちを見ている?」
「いや、こっちを向いてるけど見てないぺこね」
「うん、あの瞳は見た事あるよ」
莉々華ちゃんの言葉にぺこらちゃんとフレアさんが答える。
『あれは、【死屍累々】に取り込まれたるしあにそっくりです』
ディスプレイ内のるしあちゃんが答えた。
(そう、俺も見た事のある。
あの時のるしあちゃんはあんな目をしていた。
そして、視界に入ったものを全て狙っていたんだ)
「ぎゃぁぁぁぁー!」
るしあDEが叫ぶ。
『!!』
驚く俺達。
るしあDEはその叫びの後、体から紫色のオーラを放ち、自身に纏った。
大きさは先程ではないが、俺の倍の高さはある。
「小型のEVEぺこか」
ぺこらちゃんは服のポケットから紋章を取り出した。
その紋章を天高く掲げ、ぺこらちゃんが叫ぶ。
「我の名はぺこら。
勇者の力を受け継ぐ者なり。
我の前に立ちはだかる絶対的な悪を倒す為に
その力を呼び起こす!」
その言葉と同時に紋章が激しく輝き、収まった時、ぺこらちゃんの姿が変わっていた。
紋章入りの盾に輝きを放つ剣、そして、青いマント。
まさしく勇者の出で立ちだった。
「そんな事も出来たんですか?」
「ま、ぺこらも日々進化しているってこと」
「紋章の力だけどね」
後ろからフレアちゃんがこそっと教えてくれる。
「いいなぁ、莉々華もコレを充電出来てたら…」
莉々華ちゃんが腕に着けたブレスレットを見る。
俺はそれを見て他の2人の事を思い出した。
アイテムボックスを探る。
そして、赤い宝玉を取り出した。
「これを」
莉々華ちゃんに渡す。
「これって?」
不思議そうに受けとる莉々華ちゃん。
受けとると同時に宝玉は光だし、その光は腕のブレスレットに吸い込まれた。
「ええ!
エネルギーが貯まってる」
驚く莉々華ちゃん。
「らでんちゃん達にも渡したんだけど、やっぱり効果あるんだね」
俺はそう言って微笑んだ。
「ありがとう、これなら」
莉々華ちゃんが胸元にブレスレットを着けた腕をもってくる。
「リグロスチェンジ!」
ブレスレットから赤い光が溢れだす。
その光の中、莉々華ちゃんの衣装がライブ衣装に変わっていく。
そして、白いフルヘルメット、アクセントに赤い線が入っていた。
「リグロスレッド参上!」
「すごい」
フレアちゃんがそれを見て感心したような声をもらす。
「よし、これで戦力倍増」
リグロスレッドこと莉々華ちゃんがぐっと拳を握った。
「それじゃ、ぺこらとキミは前衛、私とりりかはバックアップね。
るしあは状況をみんなに」
『了解!』
フレアさんの指示に俺達は返事をした。
「まずは小手調べ!」
フレアさんは手に持つ銃を放つ。
弾丸は雷を纏って、るしあDE(EVE)に向かった。
フレアさん専用の魔法銃だ。
魔法の弾丸はEVEの頭部を貫き破壊する。
しかし、すぐに頭部は元に戻った。
「やっぱり、エネルギー体か」
フレアさんは考え込むように言った。
頭部の戻ったEVEが大きく息を吸い込む。
「ヤバイ!
ぺこらの後ろにくるぺこ!」
ぺこらちゃんは盾をかまえる。
俺達はぺこらちゃんの背後にまわる。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁー」
EVEが叫び、口からエネルギー弾を放った。
「く!」
ガン!
エネルギー弾がぺこらちゃんが盾に当たる。
「こんのぉ!」
ぺこらちゃんはそのまま盾でエネルギー弾を弾く。
エネルギー弾はビルに当たり、ビルの1部が吹き飛んだ。
「はぁはぁ」
「助かったよ、ぺこらちゃん」
「なんのこれしきぺこ」
平気なふりで答えるぺこらちゃんだけど、さっきの一撃はかなりすごかったのだろう。
息が荒くなってる。
「どうする?
あれを連発されたらヤバイ」
「なら、あれを撃たせないようにすればいいのよ」
莉々華ちゃんはそう言ってぺこらちゃんの前に出る。
タンっと地面を踵で鳴らす莉々華ちゃん。
すると辺りの景色が一変する。
先程とは違い、俺達とEVEから離れて囲むように並び立つビル。
俺はこの光景を知っている。
「莉々華の【特殊領域・財政支配】、この場所での莉々華に不可能はない」
莉々華ちゃんが手を上げる。
すると目の前にガトリングガンが現れた。
「ってぇ!」
莉々華ちゃんの号令と共にガトリングガンが火を吹いた。
無数の弾がEVEの上半身を貫通し、破壊していく。
「ナイス、りりか」
フレアさんも、魔法銃で撃ち残りの部分を的確に撃ち抜いていく。
「ぺこらちゃん」
「無問題ぺこ」
俺の言おうとした事が分かったようにぺこらちゃんは頷く。
俺も頷き、2人でEVEへと走り出した。
(狙うは腕!)
右は並走するぺこらちゃんに任せる。
俺は左腕を狙った。
「ぺこら流刀殺法・天地斬!」
「【斬鉄斬】!」
ぺこらちゃんの大ジャンプからの切り落とし、切り上げがEVEの右腕を切り飛ばす。
そして、俺の放った斬撃がEVEの左腕を切り落とした。
「ぁぁぁぁぁああああ」
顔なきEVEが雄叫びを上げる。
「!!
みんな後退!」
焦るフレアさんの声。
それとほぼ同士にEVEが爆発した。
「うわぁぁぁ!」
「きゃぁぁ」
俺達はその場から勢いよく吹き飛ばされる。
「く、くそ」
何とか起き上がり辺りを見ると、みんなもゆっくりと立ち上がっている。
「るしあDEは?」
俺はるしあDEがいた場所を見る。
『健在なのです』
ディスプレイからるしあちゃんの声が聞こえる。
『それに、るしあDEはまったくダメージを受けてないのです』
るしあちゃんの言う通り、るしあDEはその場に平然と立ち、虚ろにこちらの方を向いていた。
そして、また空に向かって絶叫。
再びエネルギー体EVEを纏った。
「また、振り出しか」
「本体にダメージを当てないとダメって事だね」
「大丈夫ぺこか?」
「なんとかね」
みんなが集まってくる。
全員かなりダメージを受けている。
俺は急いでロボ子さんからもらった回復薬をみんなに配った。
『ありがとう』
俺達は回復薬を使う。
しかし、回復薬も無限ではない。
(どうにか突破口を作らないと…)
ダン!
『うわぁ』
すぐ側で銃声が聞こえて驚く俺達。
「やっぱり、本体のところは固いか」
るしあDEのいる付近に即座に魔法弾を撃ち込んだフレアさんは、舌打ちしながら言う。
「ちょ、いきなり撃つのは止めるぺこ!」
「いやぁ、ごめんごめん、突破口にならないかなと思って」
フレアさんもこの状況を変えたいんだ。
俺はもう一度、EVEを見る。
確かにるしあDEがいた場所への攻撃は通ってない。
しかし、それは咄嗟に両手でカバーしているから。
もちろんその両手のうち、片手は吹き飛んでいる。
(そこまで耐久値はないって事か)
「少し試したい事があります」
俺は3人に思い付いた事を伝える。
『分かった』「ぺこ」
3人は頷く。
そして、俺達は同時に動いた。
ダン!
「ぺこら流刀殺法・空破斬!」
「【斬鉄斬】!」
フレアさんの弾丸が、ぺこらちゃんの放った斬撃が、俺の放った斬撃が、各々EVEの頭と両手を吹き飛ばす。
「莉々華ちゃん!」
「オッケー」
俺の呼び掛けに莉々華ちゃんはEVEを指差した。
莉々華ちゃんの横に突然現れる戦車。
「撃てぇ!」
ドゴォン!
凄まじい音ともに放たれる砲弾。
狙いはEVEの中にいる、るしあDEがいるであろう場所。
しかし、同時に首なきEVEが咆哮を上げた。
「ぺこらちゃん!」
「任せるぺこ!
勇者の盾よ!」
ぺこらちゃんは俺達の前に立って盾を構える。
EVEは先程と同じように爆発。
戦車からの砲弾を相殺した。
こちらにも余波がきたが、ぺこらちゃんの守りでノーダメージ。
そして、またるしあDEは咆哮後、EVEを纏う。
「さっきと同じぺこね」
「はい、でも分かりました。
間髪いれず連続攻撃すれば、EVEは自爆のような爆発をするしか手段がないって事です。
あの自爆にぺこらちゃんは耐えれそうですか?」
「…」
考えるぺこらちゃん。
「勇者力を全開すれば、耐えながら近づく事はできると思うぺこ」
「でも、そんな事したらぺこらまた倒れるんじゃないの?」
フレアさんが慌てたように言う。
『そうなのです。
勇者力=幸運眼の力なのですよ。
終わり次第、滅茶苦茶な不運が襲いかかってくるのです』
モニター内のるしあちゃんも心配そうな顔をしている。
「大丈夫ぺこ。
それなら、前回の失敗から学んでるぺこ」
懐から1個のお守りを取り出すぺこらちゃん。
「これは、ミオ先輩に作ってもらったお守りぺこ。
ぺこらの幸運眼の力を使ってない間少しづつ貯めれる優れものぺこ」
『おお~』
感心する俺とフレアさんとるしあちゃん。
「あのう、そろそろお金が…」
その後ろから莉々華ちゃんが申し訳なさそうに言ってくる。
「あ、ごめん」
そう、俺達がこんなに悠長に話せるのも、莉々華ちゃんが1人、戦車やら武器を召喚して牽制してくれているからだった。
「もうちょっとだから、待って。
ほら、赤スパ投げとくから」
フレアさんはそういって手元のウィンドウを操作する。
「あ、ありがとうございます」
俺達も莉々華ちゃんに赤スパを投げる。
ちなみに赤スパとはこの世界では、お金を譲渡する事で、名称は例のスーパーチャットからきているらしい。
「それじゃ、自爆して次のEVEを纏うまでが勝負って事だよね?」
フレアさんの言葉に頷く。
「他に方法がないなら、それしかないか…
じゃ、やろう」
フレアさんの言葉に俺達は頷く。
フレアさんとぺこらちゃんが牽制を引き継ぎ、俺は作戦を莉々華ちゃんに伝える。
「うん、分かった」
そして、俺達のるしあDE討伐作戦が開始された。
3体目となるDEとの対決です。
今回はるしあDE。
るしあちゃんの叫び声を某ロボット?アニメに似ていると思う人々の心が産み出した存在という感じになってるのかなぁ…
真実はゲームの中に。
さぁ、あなたはるしあDEを討伐して魔集石をゲットできたのか?
それはまた次の記憶に…