ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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あなたはホロメン達の力を借りてるしあDEを討伐する事ができた。
次に向かうは空にある世界【ふぉーす】
その前に、あなたはしばしの休息をとる事になる。


第44話 さよなら【近未来都市】こんにちは【ふぉーす】

「はい、これ」

いつもの格好に戻ったノエルさんが、近づいてきて、俺に魔集石を渡した。

「あ、時間かぁ」

そういったノエルさんの姿がブレ始める。

「ありがとうね、助かった」

フレアさんがこちらに来て、ノエルさんに言う。

「ぜんぜん、フレアも気をつけて、向こうで待ってる」

そう言って笑顔のまま、ノエルさんは消えた。

「転移石の効果が切れただけだから、そんな不安な顔しない」

ポンっと誰かが俺の肩を軽く叩く。

「船長」

振り返った先のマリンちゃんも姿がブレていた。

「ま、船長は先にタワーに戻るだけだから、タワーで待ってるよ」

軽く手を振るマリンちゃんも姿が消える。

「じゃ、必然的にるしあも戻らないとですね」

「え?」

るしあちゃんも同じく姿がブレる。

「るしあは4人がいてという条件でこちらに来てたから、2人いなくなったら戻らないと」

「るしあちゃん、ありがとう」

「いえいえ、すぐに会えますから」

そう言ってるしあちゃんは消える。

そして…

モニターが開いて画面越しにるしあちゃんが現れた。

「ま、元に戻るんだからそうなるぺこね」

ぺこらちゃんが笑顔で俺の側に来た。

「ま、一旦はお疲れ様ぺこ」

「また、ギリギリになってしまいましたね」

「ま、間に合えばいいんだよ」

「2人ともありがとうね」

リグロスの3人も揃ってこちらに来た。

俺は鬼切丸に魔集石を近づけた。

柄頭の宝石に吸い込まれる魔集石。

そして、いつもの機械音声が頭の中で流れる。

『魔集石を回収しました。

アップデートを開始します』

鬼切丸が強い光を一瞬放った後、また元に戻った。

「これで3つ目」

「あと、2つかな?」

フレアさんが鬼切丸を見ながら言った。

「はい」

俺は頷きながら答える。

「じゃ、まずはタワーに戻るぺこ」

ぺこらちゃんの言葉に俺達は中央タワーへと戻る事にした。

 

道中、らでんちゃんにこちらに合流する経緯を聞いた。

話によると、るしあDEと対峙した俺達が突如、レーダーから消えてマリンちゃん達が慌ててていたところにらでんちゃんが中央タワーに到着した。

らでんちゃん達には、莉々華ちゃんが中央タワーに向かうように伝えていたようだ。

そして、俺達が消えたのは莉々華ちゃんの特殊領域を展開したのではないかと推測して、戦力の増援をする事になった。

ただ、特殊領域は1度展開してしまうと、外から入るにはかなりの労力が必要との事だった。

ただ、同じ新世代firstの2人ならその労力をかけずに中に入れるとの事で2人が先行する事になった。

そして、らでんちゃん達が狩りまくっていたキングワームからレアドロップ品である転移石が見つかり、それを特殊領域内で使う方法を思い付いたとの事だった。

 

俺達が中央タワーに到着する。

「おかえり」

そんな俺達をロボ子さん達が出迎えてくれた。

そして、みんなで戦勝会が開かれた。

「ご苦労さんだったね」

みんなが騒いでるのを少し離れたところから座って見ていた俺に、ぼたんちゃんが声をかけてきた。

「ありがとうございます。

そちらも大変だったでしょ」

「ん?

そうでもないよ」

軽く手に持つグラスを傾け、微笑むぼたんちゃん。

「最近、ドンパチしてなかったからいい気晴らしになったかな」

軽口なのか本気なのか分からないぼたんちゃんの冗談を俺は苦笑いする。

「ぼたんちゃんは知ってますか?

他の世界がどうなってるか」

「あたしが、こっちに来たのはまだ、世界の行き来が出来てた時だからなぁ。

でも、通信はできてるから、詳しくはないけど大体は聞いてる。

【ゲーマーズ】はだいぶ落ち着いてるって聞いた。

たぶん、この世界もこれから落ち着いてくると思うよ。

DEが違法スターズを作り出してるみたいだからね」

「そうですか」

俺は少しずつ戻りかけている世界に安堵する。

「ただ、これだけの事が起きたことが悪い方に向かないといいけどね」

そう言ってぼたんちゃんは、グラスの液体を飲む。

「え?

それって…」

「こら、ぼたんさん。

こっちにきて飲めぇ~!」

俺の言葉を遮るようにマリンちゃんが、ぼたんちゃんを呼んだ。

「ごめん、行くわ」

ぼたんちゃんは片手でごめんと挨拶するとマリンちゃんの方へと行ってしまった。

(どういう事だろう?

ぼたんちゃんが言った言葉は…)

「楽しんでる?」

そんな事を考えていた俺に今度はロボ子さんが声をかけてきた。

「あ、はい。

久しぶりです、こんなにみんなで騒いだの」

「確かに、最近戦いばかりだったみたいだし」

ロボ子さんは俺の隣に座る。

「ごめんね、キミばかりに負担をかけて」

「いえ、俺なんてみんなに助けてもらってばかりです」

「そうかなぁ?

キミがいるからボク達は戦えてると思うよ」

「そうですか?」

(お世辞だとしても嬉しい)

そんな俺を見て、ロボ子さんは微笑む。

「明日、キミには【ふぉーす】に上がってもらう事になると思う」

ロボ子さんは少し心配そうな顔で俺を見る。

「はい、分かってます。

俺がこの世界に戻って来たのも、それが目的ですから」

「ありがとう。

あと、キミについていけるのはあの3人だけになると思う」

ロボ子さんは、楽しそうに騒ぐ新世代firstの3人を見た。

俺は頷く。

(それも分かっていた。

ホロメン達はこの世界で少なからず役割がある。

しかし、新世代firstの3人は違う。

正規実装前に生み出された彼女達は、どちらかといえば俺と同じプレイヤーに近い。

だから、自由に動ける)

「大丈夫です。

とても頼りになる人達ですから」

俺の言葉にロボ子さんは微笑み頷いた。

そして、俺は短くも楽しい時間を過ごした。

 

翌日。

俺と新世代firstの3人は、ゲートの前にいた。

『それじゃ、今から【ふぉーす】へのゲートを開くから』

スピーカーからロボ子さんの声が聞こえる。

ほかのホロメンのメンバーは、残党狩りに外にでている。

別れはきちんとすませている。

「はい、お願いします」

「ドキドキする」

「ふぁ~」

「大丈夫かなぁ」

なんかそわそわしている莉々華ちゃん。

大きなあくびをしている奏ちゃん。

それを心配そうに見るらでんちゃん。

「今度はきちんと一緒に来てくださいね」

そんな3人を見て俺は言った。

「大丈夫だって」

莉々華ちゃんは胸を軽く叩いて答える。

「そうそう、大船に乗ったつもりで」

「泥舟にならないといいけど…」

「ははは」

そんな話をしているとブゥンと目の前で、天へと続く光の柱が現れた。

『じゃ、いってらっしゃい』

ロボ子さんの声が聞こえる。

「はい、ありがとうございます。

行ってきます」

俺はゲートに入る。

そして、続いてらでんちゃん、奏ちゃんと続いた。

ゲートが動き始める。

「あ、ちょっと待って」

そして、最後に莉々華ちゃんがゲートに入る。

ガン!

『え?』

変な音に俺達が振り返る。

ゲートが光始める。

「あ、やだ、ちょっと!」

莉々華ちゃんが強引にゲートに手を入れて、新世代firstの2人の服を掴む。

「ええ?」

「ちょ、ちょっと」

2人は莉々華ちゃんに引っ張られてゲートから出てしまう。

「あ」

その姿を確認して、俺は【ふぉーす】へと転移した。

 

 

プルプル

何度目になるのだろう?

通信がきた。

「大丈夫ですか?」

俺は通信に出た。

『ごめんなさい』

やっぱり声の主はらでんちゃんだった。

「今度はどういう理由なんですか?」

俺は理由をらでんちゃんに聞いてるみた。

『実は…』

らでんちゃんが言うには、莉々華ちゃんが借金をした為だそうだ。

もともと、【近未来都市】は他の世界では売っていない物がたくさんある。

それを購入する為に【近未来都市】でお金を借りるというプレイヤーがたくさんいたそうだ。

そして、プレイヤーがお金を借りたまま、他の世界に行って返済しないという事が、昔に問題になり、その対策として借金を返すまで【近未来都市】付近から離れられないようになったそうだ。

「いつ借金を?」

『りりぃが言うには、この前の戦いで思った以上に使ってしまったそうです』

「う」

(それは何も言えない。

莉々華ちゃんが力を使わなければ、るしあDEとの戦いはどうなってたか分からないからなぁ)

「分かりました。

それで、対策はありますか?」

『はい、先輩達と共にスターズの残党を狩って素材を売ってお金にする事にしました』

「了解です。

では、合流待ってます」

『分かりました。

そちらも気をつけて』

そして、らでんちゃんとの通信を終える。

「ま、今回は仕方ない」

俺はそう思い、辺りを見回した。

「神殿?」

俺は何となく見覚えがある。

ここは確か【ふぉーす】の第2の町にあるゲート神殿のはず。

俺は警戒しながら無人の神殿を歩く。

普段ならここにもたくさんのプレイヤーがいる。

神殿の出口が見えた。

やはり誰にも出会わない。

そして、俺は神殿から出た。

「あぶない!!」

その声と共に俺は、目の前に振り下ろされる巨大な黒い剣を見た。




共に【ふぉーす】に上がれなかった新世代first。
そして、迫り来る巨大な凶器。
あなたは無事に新世代firstと合流し、【ふぉーす】に潜む4人目のDEを倒す事が出きるのか?
ではまた、次回。
あなたの忘れている記憶で
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