ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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あなたは【近未来都市】での戦いを終えて、何とか【ふぉーす】に上がることができた。
しかし、【ふぉーす】の転移神殿から出た瞬間、巨大な剣に襲われた。
果たしてあなたの運命は?


第45話 【ふぉーす】の悪魔

「うわぁ!」

ドン!

俺は寸前のところで、横から誰かにタックルを受けて、黒い大剣は大地を抉った。

「大丈夫だったら、立てって距離をとる!」

「は、はい」

強めの口調に、俺は直ぐ様立ち上がり指示に従った。

黒騎士と一定の距離をとって、俺は横に立つ人物を見た。

「久しぶり。

やっぱり、キミだったか」

そう言ってホロメンの悪魔、常闇トワは笑った。

「トワ様」

「目線はそらさないで、まだ戦いは終わってない」

「はい!」

俺はトワ様に言われて黒騎士を見る。

身長は俺を優に越えている。

体格もいい。

言うなればオーガのような巨大だ。

フルフェイスの為に誰なのかは分からない。

「あれはスターズですか?」

「ううん、モンスターとは違う」

俺の問いに相手から目線を外さず、トワ様が答えた。

(モンスターじゃない?

なら、なんだあの巨大な大きさ。

あんな大きさのホロメンがいるのか?)

ただ、ホロメンDEなら何らかの要因で大きさが大きくなっても不思議ではなかった。

「もし、ホロメンのDEなら2人では厳しいと思います」

俺は素直にトワ様に言う。

「そうでしょうね。

それにアレは少し特殊っぽい」

「え?」

トワ様の姿が消える。

そして、黒騎士の横に現れた。

ワープしたような速さ。

そして、そのまま黒騎士の横面を拳で殴る。

ガン!

しかし、殴ったトワ様の拳が何かに弾かれた。

すぐに黒騎士は大剣をトワ様に向かって振るが、もうそこにはトワ様はいない。

「見た?

なんか知らないけど弾かれるのよね」

いつの間にか横に戻ってきているトワ様が、拳を擦りながら言った。

「大丈夫ですか?」

「ん?

大丈夫、大丈夫」

「攻撃を無効にする特性があるんですかね?」

俺は鬼切丸を構える。

そして「【斬鉄斬】!」

剣を振り、当たったものをぶったぎる技を放つ。

ギャン!

甲高い音と共に斬擊は鎧に当たる前に粉々に弾けた。

「技も無効。

という事は魔法もたぶん、弾かれますね」

トワ様は頷く。

トワ様も同じ考えのようだ。

「一旦ひきましょうか」

「え?

放っておいて大丈夫なんですか?」

「たぶん、大丈夫」

「分かりました」

俺はトワ様と共にその場を離れる事にした。

黒騎士は走り去る俺達を仁王立ちして無言で見送った。

「近くに隠れ家の1つがあるから、そこに行きましょう」

「分かりました」

俺はトワ様の後に続き、隠れ家へと向かう事になった。

 

 

「おつかれ」

「ありがとうございます」

俺は今、トワ様の隠れ家にいる。

木のテーブルの上には暖かい飲み物が置かれていた。

この隠れ家はさっきの場所からそこまで離れていなかった。

空に浮かぶ小さな何もない島で、その上でトワ様が地面をトンと蹴ると、地面が開き地下に降りる階段があった。

ここはその地下室という事だ。

「しかし、間に合ってよかったよ」

壁にもたれ掛かるトワ様も飲み物を飲んで一息ついた。

「間に合って?」

「そ、さっきロボ子てんぱいから連絡あってね。

キミがこの近くに転移するって聞いてさ」

「なるほど」

(ロボ子さんが事前に知らせてくれてたんだ)

「ただ、ここ最近アレが何故かゲート近くで暴れまわってたから、間に合うかどうか微妙だったのよ」

(それで、間に合ってって事か)

「ありがとうございます」

「ううん、キミがやられたら、みんなががっかりするからね」

俺は少し目線を反らすトワ様を見て微笑んでしまった。

「それより、アレをどうするかだね」

トワ様が椅子に据わる。

「他のホロメンはこの世界にはいないんですか?」

「いや、何人かいるけど、今はみんな各々別の場所でスターズ討伐を行ってる。

実はあの黒騎士もいろんな場所に現れては、スターズを生み出し、ひとしきり暴れて次の場所に移動してるんだよね」

「それじゃ、しばらくしたらまたどこかに?」

「いんや、この場所に移動してから、スターズを呼ばずにこの周辺を破壊しまくってる」

「何か意図があるんでしょうか?」

俺は飲み物を1口飲む。

(あ、ほのかに甘い。

これは美味しい)

「さぁね。

でも、キミを見た途端、いきなりキミに攻撃仕掛けてたから、もしかしたらキミがターゲットだったのかもよ」

(確かに、アレがDEなら俺が行く先々でDEを討伐している事は分かっているはず)

「だったら、アレを放置にはできないです」

「うん、分かった。

なら、やるしかないか」

トワ様はぐっと飲み物を飲むとテーブルに置く。

「それにぜんぜん手がない訳でもないからね」

トワ様はそう言ってにやっと笑った。

それから、トワ様は誰かに連絡をとり隠れ家から出る。

誰に連絡をとったか聞いてみたが、笑って教えてくれなかった。

 

 

そして、俺達は黒騎士の元へと再び舞い戻った。

相変わらずところ構わず破壊している。

その中で、転移神殿が他の場所より激しく破壊されているように見えた。

「援軍防止って訳か」

トワ様もそれに気がついたようだ。

それを見て呆れたように呟いた。

「それより、どうしますか?」

俺達は瓦礫に隠れて黒騎士の様子を伺っている。

「そろそろ来ると思うけどね」

トワ様が何かを確認しながら言った。

すると突然辺りが暗くなった気がした。

空を見上げる。

そこには巨大な青いドラゴンがいた。

「な!」

驚く俺とは裏腹にトワ様は微笑む。

「なかなか時間ぴったりじゃん、青」

青いドラゴンは巨大な口を開けて、黒騎士に向かってブレスを吐いた。

黒騎士自身には効いていないが、そのブレスの勢いで圧されている。

「トワ様先輩。

これでよかったですか?」

そう言って、ドラゴンを呼び出した本人が現れた。

「青くん?」

俺の声によっと手を上げて答える。

「ばっちり。

あのまま町の外まで押し出せれば勝機はある」

トワ様はにやっと笑う。

「俺達はどうしますか?」

俺はトワ様に聞く。

「今は盾で防いでいる感じだけど、いつブレスから避けようとするか分からないから、横から牽制をかける。

青はアレが転移出来ないように、特殊領域を町の外まで維持」

『了解』

青くんはトワ様に言われたように【特殊領域・想像の翼】を維持し続ける。

俺とトワ様はアレの両側に回って遠隔攻撃で牽制した。

ドラゴンのブレスによって町の外へと押された黒騎士。

戦いの舞台は町の外へと移った。

 

「よし、ここまできたなら」

トワ様が両手を胸の前で交差する。

そして、力を溜めた後、両手を広げた。

「【魔神化】!」

真っ黒い炎がトワ様から溢れ出す。

明らかにトワ様が使っていた【デビル化】より、強力になってる。

(でも、相変わらず背中の羽は天使何ですね)

「それより、青くんは何でここに?」

【魔神化】したトワ様が黒い炎を黒騎士に撃ち込む。

俺は隣に来た青くんに聞いた。

「ま、キミと会った後、いろいろあってね。

【ふぉーす】に上がった時にトワ様先輩に、浮島の異変の調査を任されたのさ」

「ふぅん」

「ほ、ほんとだって」

俺の疑る目を見て慌てる青くん。

「ま、戦力が増えるのはありがたい。

そうだ、これを」

俺はアイテムボックスから青の宝玉を取り出し青くんに渡す。

「これは?」

不思議そうに宝玉を見る青くん。

「ブレスレットに力を与えられるアイテム」

「え?」

驚く青くん。

「チャージしたら救援頼んだ」

「あ、ああ」

驚きながら答える青くんの持つ宝玉が光だしたのを確認した後、俺はトワ様の方へと走り出した。

 

「トワ様」

「やっと来た。

やっぱ、ぜんぜん効いてないっぽい」

ドラゴンはブレスを止め、トワ様も黒炎を撃ち出すのを止めている。

黒騎士はトワ様の言うとおり汚れ1つも付いていない。

「トワのこの炎は対象が燃え尽きるまで、燃え続けるやつなんだけど」

トワ様は掌に黒い炎を出して言う。

(そうか、だから町の外に黒騎士を出したのか、建物に当たったら被害が増えるから)

「どうしますか?」

「まずはあの攻撃を無効にするやつをどうにかしないとね」

「それなら、どうにかなりますよ」

「だれ?」

背後からの声に振り向くトワ様がその人物を見て言った。

「な、僕ですよ、火威青!」

「あ、分かんなかったわ。

その格好だと」

青くんは、ブレスレットの力で変身していた。

(確かにフルメットだしなぁ)

「それよりどうにかなるってどうするの?」

俺の問いに青くんは手に持つ青い宝石を見せる。

(それってどこかで見たことあるような?)

「さぁ、来てください。

勝利のピース!」

青くんはそう言って青い宝石を地面に叩きつける。

青い宝石が砕け散り光を放つ。

(そうだ、これは転移石)

「ちょっと、いきなりなんなの?」

少し怒ったような声の後、眩い光の中から勝利のピースが現れた。

 




【ふぉーす】編の記憶です。
トワ様と青くんとあなた、そして召喚されたホロメンで、この無敵黒騎士が倒せたのか?
そして、黒騎士の正体は?
では、また薄れた記憶の先でお会いしましょう。
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