ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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黒騎士との再戦で、常闇トワが呼んだのは新世代firstの1人、火威青だった。
火威青の協力で、黒騎士を町の外へと追い出す事ができたあなた達だったが、黒騎士の無敵に近い鎧にダメージを与えられない。
そんな時、火威青が転移石を使い、勝利のピースを呼び出したのであった。


第46話 強力な助っ人、そして暴かれる黒騎士の正体

光が収まり現れたのは…

「ここどこ?」

ライトブルーの長髪を揺らして、辺りを見渡す最高のプロポーションを持つハーフエルフの女性。

雪花ラミィちゃんだった。

「ラミィちゃん」

俺の声にラミィちゃんがこちらを向く。

「え?

あ、雪民さん?」

慌てて髪を整えようとするラミィちゃん。

「というわけで来てもらいました」

リグロスブルーに変身した青くんが、ラミィちゃんに手の平を出しながら、紹介するように言った。

「って、あんただれ?」

ラミィちゃんもそんな青くんを見て不思議そうに聞く。

「やだなぁ、ラミィ先輩もですか?

僕ですよ、火威青です」

「はぁ?

青くん?」

ラミィちゃんも不思議そうに青くんを見る。

(そりゃそうだよな。

フルメットだし)

「ラミちゃん、久しぶり」

「あ、トワ先輩」

いつの間にか【魔神化】を解いたトワ様がラミィちゃんに挨拶すし、ラミィちゃんも嬉しそうにそれに返す。

ちなみに悠長に俺達が話せているのは、青くんが描き作り出したブルードラゴンが黒騎士を牽制してくれてるからである。

「で、どうしてラミィがここに呼ばれたの?」

ラミィちゃんからもっともの意見が出る。

(確かに、ラミィちゃんはこの世界で唯一氷魔法が使えるホロメンだけど、あの黒騎士には魔法が効かないはず)

「実はゴニョゴニョ」

青くんが事の次第を簡潔に話す。

「なるほどねぇ」

「どうにか出来そう?」

考えるラミィちゃんにトワ様が聞く。

「そうですねぇ、【禁術魔法】を使えば…」

「【禁術魔法】?」

俺の言葉にラミィちゃんは頷く。

「あまりにも強い威力だから、【禁術魔法】とされてる。

だけど、どんな攻撃、魔法が効かないなら、もう使うしかない」

ラミィちゃんはそう言って、黒騎士の方を見る。

ドラゴンが牽制をしてはくれているが、完全に無傷。

「トワ先輩、手伝ってください」

「OK、任せて」

ラミィちゃんとトワ様が黒騎士へと向かう。

「ラミィちゃんが使うのをためらう程の最強魔法…」

俺はラミィちゃんを見る。

(そんな魔法を隠していたなんて)

改めてラミィちゃんの秘めた力に感心する。

2人が位置についた。

俺と青くんも2人の声が届く距離まで近づいた。

青くんは今も【特殊領域】を維持している。

(俺にも何か出来ることがあれば…)

そう思いながら鬼斬丸をぐっと握る。

そんな俺に青くんは微笑みかけながら、肩をポンポンと叩く。

「肩の力を抜いて、キミの出番はまだ先なんですよ」

青くんの言葉に頷く。

「【魔神化】!」

トワ様が魔神へと姿を変える。

「あ」

トワ様の羽を見て、一瞬驚き何かを言おうとしたラミィちゃんは唾を飲み込む。

(色は黒いけど天使の羽だからなぁ)

つっこむのを我慢したラミィちゃんに称賛をあげたい。

「じゃ、いきますよ」

ラミィちゃんが黒騎士を見る。

ドラゴンは牽制を止めて上空に舞い上がった。

黒騎士と対峙する2人。

そして、ラミィちゃんの【禁術魔法】が炸裂した。

トッ。

ラミィちゃんが少し前に飛び上がる。

両手を横に広げて片足で着地する、その瞬間「ヨットに乗る時の掛け声は...

あらヨット!」

と口走る。

そして、世界は凍りついた。

 

 

「トワ先輩、今!!」

「え?

あ?

は、はい」

突然の大きな声で我に変えったトワ様が、黒い炎の玉を黒騎士に投げた。

狙いはずれていたが、玉は黒騎士の肩の部分に当たった。

そして、そのままあの鎧を貫き破壊した。

「え?

破壊した?」

破壊音に驚き、俺は声を出す。

「さすが、ラミィ先輩にトワ様先輩」

青くんも隣で喜ぶ。

(しかし、なんだったんだ今の)

「その調子でお願いします!」

青くんの言葉にラミィちゃんは苦笑いで答える。

黒騎士も破壊された肩アーマーを見て慌てていた。

「じゃ、じゃ、もう1回…」

ラミィちゃんはそう言って何かを言おうとした瞬間、俺は背後に引っ張られる。

「え?

な、なんだ?」

驚く俺に背後に引っ張った青くんがニヤリと笑っていた。

俺の前にいる3人がまるで写真に納められたように動かない。

そして、ラミィちゃんがトワ様に「今!」と言った。

言われたトワ様がワンテンポ遅れて黒炎玉を投げる。

今度は逆の肩アーマー

やはり、ワンテンポずれるせいで狙いが上手くいかないようだ。

「しかし、なんで動きが?」

「あれがラミィ先輩の【禁術魔法】ですよ」

青くんが前の2人を見て言った。

「たぶん、ラミィ先輩が唱えた言葉に何か意味があるんでしょう。

だから、声が聞こえないところに下がった僕達には何も影響がない」

(確かに)

ブゥン

いきなり目の前にモニターが開く。

「な、なんだ?」

『お、キミか?』

「え?

アロエちゃん?」

モニターには懐かしい顔が映っていた。

『久しぶりだな。

何か世界の揺らぎを感じたからモニターで確認しに来たんだが…』

「世界の揺らぎ?

もしかしてラミィちゃんの【禁術魔法】?」

『あ、使ったのかアレ』

モニター内で苦笑いするアロエちゃん。

「あの魔法なんなんですか?」

俺の質問に少し考えてから、アロエちゃんが教えてくれる。

『簡単にいうと、世界を凍らす魔法だな。

ラミィの言葉が聞こえる範囲にいる全てのモノ、生物、無機物関係なく全てだな。

それの活動を一時的に止めてしまう』

「え?」

(それって…)

『あ、止めると言っても一時的だから、どうこうなる訳じゃない。

ただ、何かの影響を常に出しているモノは、その影響を一時的に止めれるな』

「あ、なるほど」

アロエちゃんの言葉に納得する。

(だから、黒騎士の攻撃が効かない鎧を壊せるのか)

『ま、一時的だが、世界の動きを止めてしまうから揺らぎがでたんだな。

理由が分かったからいい、後始末は吾輩の方でしておくよ。

ラミィにはそう伝えておいてくれ』

そう言ってアロエちゃんは手を振りモニターは消えた。

ドガ!

何発目かのトワ様の攻撃が黒騎士の頭の部分を破壊した。

ゆっくりと背後に倒れていく黒騎士。

「お、やった!」

前にいる2人はかなり消耗したのか、肩で息をしていた。

俺達は2人に近づいた。

「やりましたね」

「な、なんとかね」

トワ様は疲れた顔で答える。

「ラミィちゃん、おつれさま」

俺は、本当に疲れた顔をしたラミィちゃんに声をかけた。

「禁術、本当に【禁術魔法】だわ」

ラミィちゃんは頭をおさえながらうわ言のように呟いている。

「ラ、ラミィちゃん?」

俺は優しくラミィちゃんの肩を叩いた。

「え?

あ、雪民さん?」

我に返ったようにラミィちゃんは俺の顔を見る。

そして、顔を隠すラミィちゃん。

「忘れて…」

そう一言呟いた。

 

しばらくして俺達は倒れた黒騎士を見る。

動きはないが、消滅しない。

近くに転がっている盾を見た。

そこには兎の紋章が描かれていた。

(ウサギ?)

ふとあるホロメンが思い浮かぶ。

ホロメンの中で1人兎の人がいる。

「あ」

ラミィちゃんの言葉に俺は振り向く。

ラミィちゃんの姿が揺らいでいた。

「時間ですね」

青くんが言った。

(そうか、転移石で来たから)

「ラミィちゃんありがとうございます」

俺はラミィちゃんにお礼を言う。

「ううん、久しぶりに雪民さんの顔が見れてよかった。

あと、今日の【禁術魔法】の事は忘れるように」

「え?

あ、はい」

「本当に忘れるように」

念を押された。

「それじゃ、今度はゆっくりと会いに来てね」

ラミィちゃんは笑顔で手を振り、そして消えていった。

 

「さて、どうしたものかね」

いつもの姿のトワ様が、黒騎士から少し離れて言う。

(確かに消滅せずにいるって事は、まだ終わってないんだよな。

それとも、これはDEじゃないって事か?)

もう1度落ちている盾の紋章を見る。

「兎の紋章ですよね?」

俺の言葉に2人は盾を見た。

「確かに」

「そうですね」

「ということは、この黒騎士はぺこらDE?」

俺の言葉に2人は黒騎士を見る。

(ぺこらDEなら、ぺこらちゃんの持つ幸運眼に似た能力を持っているのか?)

「ぺこちゃんねぇ…」

トワ様が少し考えてからこちらを見る。

「トワはそう思わないな。

何かが違う気がする」

「トワ様!!」

「トワ様先輩!!」

「え?」

俺達の焦り声に驚くトワ様。

俺達はトワ様の背後に立つ首なし黒騎士を見た。

『さすがトワ様、やはり愛ですね』

首のあった部分の穴から初めて黒騎士の声がする。

黒騎士はそのまま、トワ様を捕まえるように手を伸ばした。

「トワ様避けて!」

俺は横に避けたトワ様を確認して【斬鉄斬】を放った。

技は黒騎士に当たり、黒騎士は縦に真っ二つになる。

しかし、嫌な予感がする。

2つに割れた黒騎士の鎧から何かが出てくる。

「やっとこの状態か、思ったより弱いなぁ」

今度ははっきりと声が聞こえる。

「おまえは誰だ!」

「吾輩か?」

俺の声に何かが答える。

(吾輩。

その1人称をする人物を俺は2人知っている。

1人はさっきモニターで会ったアロエちゃん。

そして、もう1人は…)

「吾輩のお名前は。

ラプラス・ダークネスDE(全解放)だ!」

(いや、全解放も言っちゃってるよ)

思わずつっこみたくなるが、紛れもなく俺達の前で宙に浮いているのはラプちゃん。

いや、ラプちゃんと同じ姿のDEだ。

そして、自分で言ったとおり力を抑える枷が全て取れている。

「さぁ、お前ら。

第二回戦の開幕だ!」

普段より濃い紫色の気を纏うラプラスDEは、俺達を見ながらニヤリと笑った。




4人目のDEの登場です。
4人目はラプラスDE。
普段は力を封印する枷が付いているラプちゃんですが、DEはその枷を取ればどれだけ強くなるのか?
そんな人の心の底にある願いが形になった存在です。
果たして、ラプラスDEの実力は?
そして、あなた達はラプラスDEに対して勝利する事ができるのか?
ではまた忘れられた記憶の中で…
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