ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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すいせいDEとのバトルで時間稼ぎに成功したあなた。
背後に現れた鳥居型のゲートと空から聞こえる懐かしい声。
あなた達の反撃が始まる。


第52話 反撃開始!最後の一手

トン

肩に手が置かれる。

「よく、持ちこたえてくれたにぇ」

そう言って、1人の巫女が俺の横から1歩前に出る。

「頭痛の方は大丈夫かな?」

その後ろからメイド姿の女性が俺の顔を横から覗き込んできた。

「は、はい。

なんとか」

俺は苦笑いでそう答えた。

「後は任せて、休んどきなよ」

すいせいDEを見ながらそう元気な声で通りすぎる女性。

俺の目の前にはみこちゃん、あくあちゃん、スバルちゃんが立った。

「はじめもありがとな」

スバルちゃんははじめちゃんを見る。

「はい」

はじめちゃんは嬉しそうに頷いた。

そして、上から賑やかな声が落ちてくる。

「ちょっと、着地どうすんの!」

「ま、なるようになるしかないんじゃないかな」

「やばいやばい、そろそろ地面~」

「ふぅ、なんとか間に合いそうですね」

『ばんちょー!』

「あい!」

空から落ちてくる4人に呼ばれて返事をしたはじめちゃんはジャンプした。

「ほ、ほ、ほっと」

白い気で巨大化させた手で4人を掴む。

そして、無事に着地して4人を下ろした。

「【新世代first】揃い踏みです」

莉々華ちゃんの言葉に5人が並ぶ。

それを見て頷くみこちゃん。

「そろそろ、待つのいい?」

すいせいDEが銀のハルバードに頬杖つきながら言った。

「もちろん、すいちゃんの仇とらせてもらう」

みこちゃんがすいせいDEを見て言った。

3人と5人が並ぶ。

「変身しよう」

莉々華ちゃんの言葉に頷く3人。

「どうしたのばんちょー」

らでんちゃんに聞かれてはじめちゃんが、小さな声で言った。

「実はさっきので溜めてたエネルギー使い果たしちゃって」

俺はそれを聞いてアイテムボックスを見る。

そこには最後の宝玉があった。

俺はそれをはじめちゃんに渡した。

「これは?」

「ブレスレットをチャージ出来るアイテムだよ」

俺の言葉にはじめちゃんはブレスレットに宝玉を近づけた。

宝玉は白い光を放ち、ブレスレットに吸収された。

「うわ、本当に溜まってる」

「じゃ、いけるね」

莉々華ちゃんの声に今度は4人が頷く。

「いくよ!」

莉々華ちゃんを中心に並ぶ【新世代first】

『リグロスチェンジ!』

5人の声が合わさった。

5つの光が各々のブレスレットから溢れだす。

そして、5人の戦士が現れた。

『デバイス戦隊 リグロスファイブ』

5人の声に合わさって、背後で爆発と5色の煙が出現する。

『おお~』

何故か大興奮のみこちゃんとスバルちゃん。

すいせいDEはそれを見てニヤリと笑う。

あくあちゃんはくすっと笑っていた。

「じゃぁ、いくよ!」

スバルちゃんの声にみんなは構える。

「さぁ、こい!」

すいせいDEは銀のハルバードを構えた。

そして、決戦が開始された。

みこちゃんが大麻を振って歌を歌う。

全員にバフを配った。

スバルちゃん、奏ちゃん、はじめちゃんは接近戦、他の4人は遠距離からの攻撃だ。

すいせいDEはそれを真っ向から受ける。

スバルアーマーを装備したスバルちゃんの一撃を片手で受け、奏ちゃん、はじめちゃんの攻撃を銀のハルバードで受け流す。

間合いを取った3人の隙を遠距離組は、集中砲火で攻めるが、それも銀のハルバードで防ぎきってしまう。

すいせいDEは笑顔のままだ。

いや、むしろ楽しんでいるようだった。

「いいね。

まだまだ、やろうか」

すいせいDEはそう言って姿が消えた。

(目で追えてない)

チートの力を切った俺では追えない。

「きゃ~」

叫び声を聞いてそれらを向くと、らでんちゃんと青くんが空に舞い上がっていた。

その下で銀のハルバードを振り上げているすいせいDE。

「次!」

そして、また消えるすいせいDE。

「うわぁ!」

(今度は前?)

奏ちゃんとはじめちゃんが倒れている。

スバルちゃんはすいせいDEに攻撃している。

だけど。

「それじゃ、弱いな」

「くそぉ~!」

すいせいDEの凄まじいスピードで放たれる突きを、スバルちゃんは防御するだけで精一杯のようだった。

「すごすぎる。

さっきより強くなってるのか?

それにあのどす黒い気はなんだ?」

俺はすいせいDEから溢れだすような気を見た。

「まさか、あの力までコピー出来てるんだね」

「あくあちゃん?」

隣で俺に語りかけるようにあくあちゃんが言った。

「あれはね、超AIをその身に宿したホロメンが放つ気だよ。

すいちゃん、AZkiちゃん、はあとちゃん、トワちゃんの4人がそう。

だから、他のホロメンと違ったでしょ?」

「確かに」

すいちゃんは異常な強さ。

AZkiちゃんも他と何か違った雰囲気だったし、はあとちゃんはかなり特殊な状態な時もあった。

「でも、トワ様は?」

「あ、トワちゃんの中にいる超AIは眠ったままだから」

「でも、なんでそんな事をあくあちゃんが知って…」

俺の言葉を遮るように口許に人差し指を立てるあくあちゃん。

「少し時間を稼ぐから、ダメージ受けたみんなをみこちゃんのところにお願い」

あくあちゃんが腰のポシェットから迷彩のマントを取り出し身につける。

その瞬間、メイド服姿が迷彩服へと変わっていた。

マントを口許まで上げる。

「少し本気だすから」

そう言ってあくあちゃんはすいせいDEへと走り出した。

俺はあくあちゃんに言われた通り、他のみんなを助けに走った。

 

ダンダンダン!

左手のハンドガンを連射しながら間合いを摘めるあくあちゃん。

「!!」

すいせいDEがそれに反応してハルバードで防御する。

あくあちゃんがハンドガンのグリップを捻って、そのまますいせいDEへと投げた。

ハンドガンはハルバードに当たり爆発。

「く」

咄嗟に下がるすいせいDEへ、あくあちゃんはいつの間にか右手に持つブレードを斬りつけた。

すいせいDEはそのブレードの腹を裏拳で打ち、軌道を反らす。

体制を崩すあくあちゃんだったが、左手を出してそこから、ハンドブースターを噴射した。

「うわ!」

慌てて下がるすいせいDE。

あくあちゃんはその反動で後ろに下がる。

いや、下がりながら瞬時に持ち替えを行い、右手のマシンガンをすいせいDEへと乱射した。

ハルバードはさっきの爆発で失っていたすいせいDEは、腕を合わせてその攻撃を防ぐしかなかった。

あくあちゃんが着地。

そして、すぐさまバズーカを撃つ。

「無茶苦茶強い」

俺はみんなをみこちゃんのところに運びながら驚く。

「普段は後方での役割をしてるからなぁ」

はじめちゃんに肩を貸して俺の横を歩くスバルちゃんが言う。

その後も2人の攻防は続く。

さっきの鬼のように強いすいせいDEに、1歩も引かないあくあちゃん。

「ピンクの悪魔ですね」

そんな姿を見たらでんちゃんがボソッと呟いた。

「確かにあのままやっつけそうだけど」

「いや、無理だな」

俺の言葉にスバルちゃんが冷静に答える。

「おしてるように見えるけど、あいつの気は全然小さくなってない。

むしろ、大きくなってる。

そろそろ、やばいかも」

スバルちゃんの言葉にみこちゃんは頷く。

「莉々華達は何か戦隊ものっぽい必殺技技とかないのか?」

スバルちゃんに聞かれて【新世代first】は顔を見合わせる。

「あるにはありますが…」

青くんが少し困った顔で答える。

「使ってしまうと変身が解けてしまう」

奏ちゃんが言葉を続ける。

「あいつをどうにか出来るならかけるしかない」

スバルちゃんは真剣な顔で言った。

「そうだよ、やるしかない」

はじめちゃんは4人に言い聞かせるように言う。

「それに、変身が解けたってはじめ達ならやれる」

はじめちゃんの言葉に4人は力強く頷いた。

「やってみます」

莉々華ちゃんはスバルちゃん達にそう伝えた。

「よし、隙はスバル達が作る」

「今度はみこもいくよ!」

「俺も行きます」

俺は今一度赤竜帝の力を解放する。

そんな俺を見て頷くみこちゃんとスバルちゃん。

「いくぞ」

あくあちゃんが間合いを取った瞬間。

俺達はすいせいDEへと突撃した。

「少しやすんでいいよ」

スバルちゃんはあくあちゃんとすれ違う時に肩をポンと叩いて伝える。

「助かる」

「後は任せるにぇ」

「うん」

「あくあちゃんありがとうございます」

「頑張って」

あくあちゃんがその場に座り込んだ姿を見た後、俺はすいせいDEを見た。

確かにいくつかキズを受けてるけど、感じる圧はさっきより強い。

「くらえぇ!」

スバルちゃんは両手を前に出す。

そして、そこからビームを放った。

すいせいDEはそのビームを掌で外へと受け流す。

「本物みたいに滅茶苦茶!」

トン

スバルちゃんの肩を足場に上に跳ぶみこちゃん。

「やぁ!」

無数の独鈷杵をすいせいDEへと投げるみこちゃん。

しかし、独鈷杵は全て外れて地面に刺さる。

「PONじゃないにぇ」

地面に着地したみこちゃんが印を結ぶ。

「【縛】!」

独鈷杵から光の帯が伸びてすいせいDEを捕えた。

(今なら!)

俺はすいせいDEの背後に回る。

鬼切丸に力を込める。

「【ラストロード】!」

鬼切丸を振り上げる。

その瞬間、すいせいDEへと光の道ができた。

その道に沿うように炎の壁がトンネルのように吹き出す。

この技は言わば最後の大技を放つ前に、相手の動きを止める技。

そして、今回最後の技を放つのは俺じゃない。

俺は光の道の先を見る。

そこには5人が巨大な大砲を囲んで待っていた。

「5人の力を1つに!」

「すべての力を!」

「この一撃に!」

「いくぞ~!」

「照準よし!」

『リグロスバスター!!!』

5人の言葉が1つになる。

虹色の砲弾がすいせいDEへと放たれた。

ドン!

すいせいDEに当たった虹色の砲弾は爆発して、天へと虹色の柱が昇る。

「や、やった?」

虹色の柱が消えた後に、すいせいDEの姿はなかった。

「や、やった~!」

みこちゃんの声に、スバルちゃんはサムズアップをした。

【新世代first】の5人もその場に座り込んでいる。

その顔は笑顔だ。

「や、やったのか」

俺も力の解放を解く。

(これで5つ目の魔集石を…)

俺は周辺を見る。

しかし、俺が探している物がない。

(ということは?)

背筋に冷たい汗が流れる。

「ま、まだ終わってない!!」

俺は大きな声で叫んだ。

俺の顔を見るみんな。

「やってくれたな」

そして、頭上から聞きたくない声が響く。

俺達は見上げた。

ボロボロにはなってはいたが、確かにそこにいた。

すいせいDEが俺達を見下ろす。

「もう、いい。

消えろ。

この世界と共に」

手を上げるすいせいDE。

空が一瞬で黒く染まる。

そして、巨大なゲートが現れた。

そこから覗くのは超巨大な隕石。

「【メテオガ】」

すいせいDEは静かにそう言って手を振り下ろした。

ゆっくりとゲートから出て、地面に落ちてくる隕石。

「止めれるものなら止めてみろ」

そう言ってすいせいDEは、世界に響くような声で笑った。




さあ、最後の一手は果たしてどちらの一手だったのか?
このまま、超巨大な隕石に【ホロライブワールド】は押し潰されてしまうのか?
次回終局。
あなたの忘れられた記憶でお会いしましょう。
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