ホロライブ・オルタナティブver.IF正式版~メインストーリー事変~   作:天野空

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すいせいDEを【新世代first】の最強技を使い追い詰めたあなた達だったが、すいせいDEはその力を使って空を覆うぐらいの巨大な隕石を呼ぶ魔法【メテオガ】を使った。
果たしてあなたはその巨大な隕石を止める事ができるのか?


第53話 すいせい・DE 決着

超巨大隕石が空を覆う。

すいせいDEは笑いながら徐々に体が崩れ、虚空に消えていく。

「どうして?」

俺はすいせいDEを見上げながら誰にともなく呟いた。

「すいちゃんが言ってた。

どんな状況になったとしても絶対に使わない魔法があるって」

みこちゃんも消えゆくすいせいDEを見ながら言った。

「絶対に使わない魔法?」

「そう、それがアレだと思う。

今ある全ての力を使ってそれに見合う隕石を召喚する魔法

それが【メテオガ】」

消えたすいせいDEのいた場所から何かが光、下へと落ちてくる。

「あれは魔集石じゃないですか?

私取ってきます」

らでんちゃんが走り出す。

そして、空中でキャッチ、こちらに持ってきてくれた。

「はい、これですよね」

俺はらでんちゃんから魔集石を受け取った。

俺は鬼切丸の柄頭に付いている宝石を近づける。

魔集石はその宝石に吸い込まれた後、例の機械音声が流れた。

「これで全部の魔集石が揃った。

後はアレをどうするかだ」

俺は空を見上げる。

まだ落ちてくるには距離があるはずだが、その大きさから、距離を感じない。

落ちてくる早さもかなりゆっくりだ。

俺達の心をいたぶるように落ちてきている。

「はじめがやってみる」

1歩前に出るはじめちゃん。

「やれる?」

「宇宙一の番長を名乗るには、これくらいやらないと!」

ぐっと腰を落として気合いを入れる。

ただ、最後の技を使ったせいで変身は出来ないし、力も出ないはずだ。

「力を貸すよ」

青くんがはじめちゃんの背中に手を当てる。

「奏も奏も」

奏ちゃんもそれに続く。

莉々華ちゃんや、らでんちゃんも続いた。

「ありがと」

はじめちゃんは目を閉じた。

【新世代first】の4人から目に見えるエネルギーがはじめちゃんへと流れていく。

「よし、いけ」

青くん達がその場に座り込む。

「おう」

はじめちゃんは前へと走る。

そして、空を見上げた。

「くらえ!!

轟はじめの最終奥義!!

【GO!掌波】!!」

両手に溜めた凄まじいエネルギーを、はじめちゃんは空へと向かって放つ。

虹色に輝くそのエネルギーの塊は、真っ直ぐにこちらに落ちてきている隕石へと向かっていった。

そして…

ドガァーーー!!

凄まじい爆発と爆煙が空を覆う。

誰もが息を飲んだ。

全ての力を放ったはじめちゃんは、その場に座り込んでいる。

みんなが空を見上げるなか、爆煙を貫き現れたのは、無傷の隕石だった。

「傷もつかないの?」

莉々華ちゃんはへたり込んだまま叫ぶ。

「くそ」

俺は拳をぎゅっと握る。

パワーは落ちているとはいえ、5人分の力を結集して放った技だ。

それもチートキャラと言われる5人。

徐々に隕石がこちらに近づいてきている。

「時間稼ぎぐらいはできるか…」

そう言って前に出るスバルちゃん。

「今からフルパワーで時間を稼ぐから、みこちはその間に誰かをこっちに呼んで」

スバルちゃんはみこちゃんを見ながら言った。

みこちゃんは頷く。

それを確認してスバルちゃんは空を見上げた。

「いくぞ~!

全能力解放!

スーパースバルアーマー最終形態!!」

スバルちゃんの叫びに呼応して、スバルちゃんの装備しているスバルアーマーが変化していく。

両手両足、胴体部分が巨大化。

まるでスバルちゃんが巨大なパワードスーツに乗ったような形となった。

両手を空に上げる。

先ほどとは比べられないような太い腕。

まさに巨大な2本の砲台のようだった。

「いけ~!」

手からビームが空へと放たれる。

ドガァ!!

ビームは隕石に当たる。

しかし、隕石はびくともしなかった。

「みこち急いで」

「わ、わかった」

みこちゃんはそう答えると手を伸ばす。

「ゲート解放」

しかし、声に反応するものはない。

「え?

な、なんで?」

焦るみこちゃん。

「ゲート解放、ゲート解放!」

何度も叫ぶが何も起こらない。

「こ、これは!」

らでんちゃんが何かに気がついたように周りを見る。

「みこ先輩、これは特殊領域です」

らでんちゃんの言葉に驚くみこちゃん。

「じゃ、誰もここにはこれない」

青くんが悲痛な声で呟いた。

「こ、こうなったら」

みこちゃんが空を見上げる。

「な、何をするんですか」

奏ちゃんがみこちゃんに言った。

「みこの全てを使ってあれを壊す」

「全てって」

俺はみこちゃんを見た。

その顔は真剣そのものだ。

「あれを作ったのはすいちゃんのコピー

だったらみこの全部をかければ破壊できるはず」

手は震えている。

みこちゃんは確証がない賭けにでるつもりだ。

「や、止めてください。

そんな事をしたら、この世界を調節する人がいなくなってしまいます」

莉々華ちゃんはみこちゃんを掴んで止める。

「でも、このままじゃ、その世界がなくなってしまうんだよ」

みこちゃんは莉々華ちゃんの顔を悲しそうに見ながら言った。

「もう、ゆっくりと休めると思ったのに」

「え?」

ポンとみこちゃんの肩に手を置く女性。

あくあちゃんは笑顔でみこちゃんの前に出た。

「みこちゃんは無茶しないで」

「え?

あくたん?」

みこちゃんはその場に座り込む。

あくあちゃんはゆっくりと前へと進む。

「スバル。

もう少し抑えられる?」

「え?

あ、まだいけるけど、あくあ?」

「じゃ、もう少しがんばって」

あくあちゃんはそう言うとそのまま前へと進んでいく。

「お、おい、あくあ!」

それを見たスバルちゃんは慌てて声をかける。

「ん?

なに?」

振り返るあくあちゃん。

いつの間にか白いワンピースを着ていた。

「お、おい、まさか!

や、やめろ~!」

スバルちゃんの悲痛な叫びにあくあちゃんは微笑む。

「あとは頼んだ」

あくあちゃんはそう言い残し、空へと飛んだ。

「あくあーーーーーーーー!!」

スバルちゃんの声が響く。

あくあちゃんは一筋の光を描きながら空へと昇る。

「な、なんで」

「スバルちゃん!」

俺はスバルちゃんの横へと駆け寄る。

「あくあちゃんは何を?」

「あれは【Startend】だよ…」

「え?」

「本当は3人でやる技。

それを1人でやるなんて只の特攻でしかない…」

スバルちゃんの声が震えている。

「あくあちゃん」

俺は空を見上げる。

(あくあちゃんは自分を賭けて空へと昇ったんだ…

)

 

(はは、思いきった事しちゃったかな)

空へと昇るあくあはそう思った。

でも、この方法しかあくあには思い付かなかった。

みこがその身を犠牲にしたら、救われた世界が回らない。

だったらあてぃしがいけば…

そうあくあは考えたのだ。

怖くないといえば嘘になる。

自分はAIだ。

やられたらまたどこかでいつか復活するだろう。

でも、それがいつになるか分からない。

それにこれだけごちゃごちゃにされた世界で、本当に今の自分が再生されるかも分からない。

「でも、楽しかったよ。

この世界」

あくあはそう笑顔で隕石を見る。

巨大なソレにあくあはもうすぐ到達する。

 

「く、くそ!

どうすることもできないのかぁ」

スバルちゃんの悔しい声が響く。

俺はぎゅっと鬼切丸を握る。

(5つ揃ったんだ。

魔集石でどうにかできないのかよ!)

俺は自分の無力さを思いしる。

「くそ!!!!」

そして、空に叫んだ。

「キ、キミくん。

そ、それ…」

「え?」

はじめちゃんに言われて俺は鬼切丸を見た。

鬼切丸の柄頭の宝石が光っている。

そして、その光は目を覆うぐらいに光り輝いた。

バリン!

どこかでガラスの割れたような音が響く。

「あ、あれ」

誰が言ったのか分からない。

しかし、俺達は空を見上げる。

あくあちゃんの光に向かう何かが見えた。

「あれってホロカイザー?」

「と赤い竜?」

突如現れた、その2つの存在から各々光が飛び出した。

そして、それは一筋の光となってあくあちゃんへと向かった。

 

「え?え?」

驚くあくあ。

その左右に絶対にここにいないはずの人物がいた。

「なに1人でいいとこもっていこうとしてるんだよ」

「ト、トワちゃん?」

「なんとか間に合った~

1人では行かせないよ」

「す、すいちゃん!」

そう2人があくあと同じ白いワンピースを着て隣にいる。

「【Startend】は3人でやらないと完成しないでしょ」

「そうそう、置いていかれると困るんだけど?」

「でも、この場所はこれないんじゃ?

それにすいちゃん怪我は?」

「ここには最強の力に送ってもらったよ」

「怪我はもう大丈夫、みんなのおかげでね」

左右の2人がガッツポーズをとる。

「さぁ、いこう」

「私たち3人いればどんな困難でも超えていける」

2人の言葉にあくあは頷いた。

(そうだね。

行こう。

この世界の先の為に!!)

そして、3つの光は隕石へと衝突した。

 

凄まじい音と光が空に広がった。

そして、俺達は見た。

2つに割れた巨大な隕石を…

『いけぇ!!

ホロカイザー!

【ファイナルホロビーム】!』

空に浮かぶホロカイザーの胸から放たれる巨大なビームが片割れの隕石に当たり砕く。

『ガァァァァァ!!』

赤い竜が吠える。

その口から巨大な火球が放たれ、片割れの隕石を粉砕する。

砕かれた隕石が落ちてくる。

「あとはスバル達でやるぞ!」

スバルちゃんの声が響く。

『お~!』

そして、俺達は砕けた隕石の処理に走った。

 

その場に座り込む俺達。

空は相変わらず薄暗いがもう隕石はない。

「なんとかなったにぇ」

みこちゃんがふぅと息を吐きながら言った。

今はもうホロカイザーも赤い竜もいない。

隕石を砕いた後、元の場所へと戻ったのだろう。

「死ぬかと思ったよ」

スバルちゃんもスバルアーマーを脱いで座り込む。

【新世代first】のメンバーも各々疲れた顔をしていた。

俺は顔を上げる。

すると遠くの方からこちらに歩いてくる人の姿が見えた。

「おぉ~い」

歩いてくる人達が手を振っている。

みこちゃんが飛び起きる。

スバルちゃんもその声を聞いて振り向いた後、立ち上がりながら走り出す。

俺達も2人に続いて走り出した。

「おかえり~」

みこちゃんは飛び上がってその人物に抱きついた。

スバルちゃんも同様だ。

抱き合った5人はみんな笑顔だ。

俺と【新世代first】の5人はそれを見ながらほっと胸を撫で下ろした。

 

「あとは【ホロライブ城】だね」

みこちゃんが俺を見ながら言った。

「はい」

「本当はついていってあげたいんだけど、今回の事でぼろぼろなのが悔しい」

すいちゃんが悔しそうに言った。

「スバル達も回復に戻るよ」

スバルちゃん、トワ様、あくあちゃんが残念そうだ。

「いえ、魔集石の回収も出来ました。

後は俺に任せてください」

俺の言葉に5人は頷く。

「私達も一回ここで回復に専念します」

莉々華ちゃん達5人に俺は頷く。

「絶対に後で追い付くから」

拳を握りながらはじめちゃんは言う。

「うん、先で待ってる」

俺の言葉に嬉しそうに5人は頷いた。

「では、行ってきます」

俺はらでんちゃんから借りたバイクに股がる。

何度か乗ったやつだ、かなり馴染んでいる。

「気をつけて」

「はい」

あくあちゃんにそう答え、俺はバイクを走らせた。

向かうは【ホロライブ城】

この戦いの元凶である、このはの体を乗っ取った人物がいる場所へ。




DE戦はこれにて終わりになります。
だいぶ記憶が戻ってきましたでしょうか?
あなたの記憶の底に眠っているであろう物語。
その物語もそろそろ終わりに近づいています。
では、またあなたの忘れた記憶の中で
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