食戟のオリ主   作:LUCAリオ

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そして食戟へ

「まさか……お前らが俺のラブリーちゃんを殺害し、その血肉を切ったり焼いたりして痛め付けたとはな……」

 

アリスたそと黒木場と予期せぬ邂逅を果たしたとはいえ、きちんと言いたいことは言っておく。

これが中條クオリティ。

 

「なんだか私たちを相当鬼畜に仕立てあげたいかのような言い草ね……」

 

「そうっすね」

 

「お前らよくあんなかわいらしい人懐っこいウサギを殺せたな!」

 

いつもなら美少女にキレたりはしないが今回だけは話が別である。激オコぐらいである。

 

「……お嬢、もしかしてこいつ勘違いしてないっすか?」

 

「もしかしなくてもそうみたいね」

 

着いてきて中條くん♪ と言われてノコノコと俺は着いていく。ついでに葉山もいる。

ちなみにだが課題が終わった俺たちは後片付けしたあとは退出自由なのだ。

 

先程の食材調達のための場所につながる下駄箱のところにペット用のケースが置いてある。料理をする場所なので、清潔さを心掛ける配慮が見受けられる。

 

「中條くんが言ってたウサギってこの子のことよね?」

 

「なんで!?」

 

さっき無惨にも食材と成り果てたはずのラブリーちゃんの姿があった。

確実に死んでいたはずなのに!?

驚いた俺の顔を見て、「またあえたね、おにいちゃん。うれちいよー。どうしたの? そんなにおどろいたかおして」みたいに首を傾げる所を見る限り、どうやら本物のようだ。

 

「あまりにも可愛かったから、お祖父様に頼んで飼っちゃおうと思って。それに……も~、中條くんたらひどいわ。リョウくんならまだしも私がこんなになついてくれるウサギちゃんを好き好んで殺しちゃうわけないじゃない」

 

プンプンと頬を膨らませプリプリと怒るアリスたそ。

かわええんじゃあ……。

というか二人もラブリーちゃんと会って、アリスたそに至っては気に入ってつかまえちゃってるみたいだ。俺たちって気が合うね付き合う?

 

「じゃあさっきのは? 模様までそっくりだったぞ!?」

 

「う~ん、多分偶然だと思うのよね~。私たちも捌いた子を捕まえたときにビックリしちゃったし」

 

「それならよかったよ。ラブリーちゃんじゃないウサギならどうでもいいし」

 

サムズアップ!

 

「お前って……なんかなぁ」

 

「善人か悪人かよくわかんねえっすね」

 

喧しい! この子が居ればそれでいいのだ。

同じようにアリスたそが居れば君たちはいらないんだよ、帰れシッシッ。

 

それにしても極星寮の小屋じゃ飼えないのか……。まぁ生きてるなら別にいいや。ラブリーちゃんを口実にアリスたそに会いに行くのもアリだしね。

ホクホク気分でいると、横から不穏な会話が聞こえてきた。

 

 

「……ていうかお嬢、お嬢はそいつ飼えないっすよ」

 

「ええ!? どうしてよリョウくん」

 

「お嬢のお屋敷ペット厳禁なんで」

 

「そんなこと私知らないわよ!」

 

「お嬢が聞いてなかっただけっすね」

 

「じゃあこの子どうするのよ!?」

 

「このまま林に戻してやる方がいいでしょ。そもそもここのウサギですし」

 

「そんなことしたら誰かがこの子を食材にしちゃうかもしれないじゃない」

 

「そんな課題はもう合宿中にはないっすよ」

 

「馬鹿ねリョウくん、来年とかの話よ!」

 

アリスたそは涙目でこちらを見て

 

「ねえ、中條くん。ならあなたが飼ってくれない」

 

「その言葉を待っていた」

 

 

 

 

 

 

午前の部の実習が終わり、今は昼休みだ。

そんななか、俺たち四人は卒業生の休憩室へと向かっていた。

 

「おい中條……なぜ俺はここにいる」

 

「馬鹿だな葉山は……。アリスが理事長にウサギ持って帰っていいか聞いたところ、そこの責任者である堂島先輩が許可したらいいって言ったからその許可をもらいにいくためにここにいるんだろうが」

 

「わざわざ長い説明ありがとよ……。だが俺が言いたいことはそんなことじゃねえ。なぜ俺まで付き合わされているんだってことだ」

 

ですよね。でもなんだかんだで付き合ってくれる葉山はマジでいい奴だと思う。

あと俺はさりげなくアリスたそのことをアリスと呼んでいるがこれはきちんと許可をもらっているからな。

 

「着いたわよ」

 

コンコンコンコン、礼儀正しく四回ノックだ。さすが育ちがいい人は違うね。

ちなみに俺も礼儀正しいからパイ揉みも尻タッチも四回と決めている。

 

「ああ、入ってくれ」

 

許可が出たので四人で入る。

中に居たのは堂島先輩、四宮先輩、日向子ちゃんに水原ちゃんだけだった。

すんばらしぃ~。特に後半二人。

 

「薙切アリスに黒木場リョウ、葉山アキラに中條リョーマか。どうしたんだ? わざわざこんな場所に」

 

堂島先輩、俺らの名前を知ってるとは……なんで?

 

「お、さっきの自慰少年か。やっぱり生き残ってたみたいだな」

 

四宮先輩……神!

ちなみに俺の隣でアリスは自慰ってなんのことかしら? みたいな顔をしている。汚したい、この少女。

ていうかやっぱりって?

 

「ほほう! イケメンさんですね。四宮先輩よりイケメンなんじゃないですか。ていうか、やっぱりって?」

 

日向子~ちゅき。

 

「日向子うるせえ、ていうか俺のがこいつよりイケメンだろ。あと最後の質問には死んでも答えねえ」

 

「それはない、四宮。私でも彼の方が四宮よりイケメンなのはわかる。あと日向子最後の質問なんだけど、四宮も一年生のときの合宿の初日に彼と同じように特別指導員の人に精の匂いのこと言われてたから。多分それで彼と自分を重ねてるんだと思う」

 

「水原てめえ!! それだけは言うんじゃねえって言っただろうが!」

 

「やだぁ四宮先輩。猿みたいですイタタタタタタ痛いです痛いです」

 

四宮先輩が日向子ちゃんの頭を力強く掴んでいる。

 

……四宮先輩も仲間だったとわ。驚いたぜ。

 

「おい! お前何、あんたも同類だったんだねみたいな顔してんだ。はっ倒すぞ」

 

ニヤニヤしながら見てたら四宮先輩に怒鳴られました。

 

「ふぅ、ところで本当にどうしたんだ?」

 

「はい、午前の課題中に見つけたこのウサギを遠月に持ち帰って飼育したいと思いまして……。お祖父様が堂島先輩に聞きなさいと言うので許可を頂きにきましたの」

 

アリスがそう答えると俺がケースに入っているウサギを先輩たちに見せる。

即座に食い付いたのは水原たん。

水原たんこういうの好きなんだね。

もしこのウサギをケースに入れずに持ち歩いていたら即退学だろうが、きちんとケースにしまって身体にバイ菌に着かないようにしているため大丈夫なのだ。

 

「ああ、別にこの遠月リゾートで飼っているわけではなく、勝手に住み着いているだけだからな。別にいいぞ」

 

やったぜ、これでラブリーちゃんはうちの娘だ。

 

「……この子カワイイ。私も欲しい」

 

大団円みたいな感じだったのに水原たんがそんなことを言い出した。

 

「私がこのウサギ飼いたい。一目惚れした」

 

いつものぼうっとした目ではなく、固い意志が感じられる目をしている。どうやら意地悪や気まぐれで言い出したわけではかなく、あまりのラブリーちゃんのかわいさに本気で言い出したらしい。

 

「譲って欲しい」

 

その言葉で俺とアリスたその顔が曇る。

 

「おやおやこれは困ったなぁ。先に言い出したのは君たちだが、水原は卒業生として忙しいなかわざわざこの遠月リゾートに足を運んでくれている。そんな水原の頼みを無下にはできないしなぁ」

 

わざとらしく堂島先輩がそんなことを言ってくる。

 

……この人もしかして俺たちの腕を見たいのか?

 

そんな考えが脳裏をよぎる。

なぜならこの合宿は秋の選抜者を決めるためという一面をもつからだ。

そして今ここにいる四人は全員一年生の中ではトップ層に位置するメンバーだ。

 

まさかそんなことはないだろうとは思いつつも、シャクだが乗ってやろう。

それもソーマのセリフをオマージュしてだ。

間違えるなよパクりじゃない、オマージュだ。

 

「堂島先輩。質問いいですか?」

 

「どうしたんだ? 中條」

 

「遠月のあのルール、卒業生にも適用するんすか? 食戟」

 

ピリッとこの場の空気が変わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「食戟で水原先輩を負かしたら、ラブリーちゃん俺たちが連れて帰ってもいいですか?」

 




原作に比べると余りにも下らない理由による食戟。
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