楽しかった歓迎会も終わった。てか皆寝て強制的にお開きになった。
起きてるのは俺とソーマと一色先輩だけ…。
これはあのイベントがくるな。
「あぁ…本当に楽しい夜だね今日は…。あらためて歓迎するよソーマくん、リョーマくん! よろしくな!」
「あーこっちこそっすわ~」
「よろしくです」
「あれ?もう料理が尽きたね。鰆の切り身があったはずだ。僕が何か作ろう」
そういって一色先輩は厨房へ向かった。
ソーマは裸エプロンのまんまで調理に向かう一色先輩に呆れてたが、俺は違った。
うまい具合に一色先輩との勝負を避ける方法を考えていたのだ。
俺はハイスペックオリ主を自覚しているが生憎精神面はお子ちゃまの負けず嫌いだ。
勝負となれば思わず手を抜かずにやってしまう。
手の内を晒したくないとかいう訳じゃない。
別に遅かれ早かれ俺の得意技とか特異性とかは露見してしまうことだからだ。
だけど今回仕掛けられるだろう勝負はあくまでも小手調べのようなもの。
真剣勝負でもなんでもない。
そんなつまらない勝負で全力を出してしまうのが嫌なんだ。
「なぁリョーマはよう、何でこの学校に入ったんだ?」
俺が思考にふけっているとソーマがそんな風に声をかけてきた。
「何で……か。強いていうなら面白そうだったから……かな?」
本音はハーレム作るためなんだけどね。そんなこと言えるわけないしね。とりあえず上手いこと言っといた。
「そっかぁ……。俺もよ、親父に言われてしぶしぶ入ったんだが……悪くねえって面白いってそう思ったよ」
「いいことじゃねえか。だがこれからもっと面白くなると思うぜ?」
「編入試験の後にも言ってた予言ってやつか?」
「そんなもんだ」
それからソーマと二人で談笑してると…
「待たせてしまってすまないね二人とも。さぁ召し上がれ」
一色先輩が鰆の山椒焼きを持ってきてくれた。
さすがは七席の料理だな…。本気じゃねえって知ってるけどうまそうだ。
「「いっただっきまーす」」
う、う、う
「うんめええ!!」
思わず声に出しちまったよ。
うんマジで旨いな! 感動したぜ。
俺が感心していると横でソーマが呆然としてた。
「ところでソーマくんさぁ……始業式でなかなか面白いこと言ったらしいじゃないか。遠月の頂点を目指すってことは君が思ってるほど甘くないかもしれないよ」
一色先輩はそうソーマにいい放ち、そして
「遠月十傑 第七席 一色慧。僕のことだよ」
「あんたが…十傑………だと!?」
…………あのさあのさ二人の空間作って会話するの止めてくれません? 一応ここにも人いるからさ。さびしいじゃん?
さっきまでは一色先輩からの挑戦を避ける方法を考えていたけど、ここまでかやの外だと案外さびしい。
まぁ、勝負ふっかけられるよりはさびしい方がいいか!
「さぁ!お次は二人の料理を食べてみたいな…………。君たちはいったいどんな品を作ってくれるのだろう」
……ん?
さっきまでは俺のことかやの外に放り込んどいてたくせに、さらっと俺も混ぜやがったよこの人。
「お待ちをっ!」
原作通りにソーマは勝負を受けた。そして厨房へと向かった。ノリノリだなおい。
これで俺と一色先輩の二人きりになった。
「ソーマくんは行ったみたいだけど、君はどうするんだい? リョーマくん」
「俺は止めときますわ」
ま、当然お断りってやつですよね。空気読まなくてサーセン。
「どうしてだい?リョーマくん。逃げるのかい?」
いい性格してるな一色先輩。煽って勝負受けさせようって腹か。けどそうはいかねえ。
「ま、そういうことです」
「ふふっ食えない性格をしてるねリョーマくんは。まあ今回はそういうことにしておいてあげるよ」
食えない性格ってどっこいだと思いますよ先輩。
「すんませんね」
「気にしないでいいよ。後輩の意見を尊重してあげるのが先輩の義務というやつだよ。ただ、『君の目標が世界最強』だと言うのなら、次は見せてほしいな♪」
一色先輩の言葉に俺は固まった。
この学校にきて1日。目標を口に出したのは葉山に対しての一回だけ…。
なんでこいつしってんだよ…。
「……いずれ……ね……」
マジで食えねえ野郎だぜ。一色慧先輩。
なんか女の子が出てないならバカオリ主が出てこない……。
早く肉魅だしたい。アリス出したい。