νシン・アスカは伊達じゃない!   作:DestinyImpulse

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 ジークアクス最終話…とても素晴らしかったですね!
 予測不能な展開に笑いが止まりませんでした笑

 エターナルの方でも30日にSEED DESTINYのステージ解放にインパルス&シンがガチャで登場!
 強敵襲来にはまさかのデスティニーインパルス…嬉しい限りです。

 


31. PHASE-31【嫉妬の泥はより深く】

 

 

 二機のスカイグラスパーは翼を光らせて旋回し、アークエンジェル後方の駆逐艦へと向かっていく。

 

 ムウのスカイグラスパーに装備されたランチャーアグニが再度火を噴き、カガリのスカイグラスパーが艦体にアンカーパンツァーを打ち込み、それを支点として急旋回……駆逐艦の主砲塔をソードで切り裂いた。

 

「どうだ!?」

 

 カガリは歓声を上げた。アフメドと死んでいった他の仲間たちの仇だ!…と。これまでの屈従を一気に返すつもりで、彼女は機体を駆った。しかし、離脱するカガリ機の後を追うように、駆逐艦から対空ミサイルが発射され、機体を掠めた。

 

「しまった!」

 

 幸い直撃ではなかったが、間近で爆発したミサイルはスカイグラスパーの右エンジンに損傷を与え、機体から黒煙が噴き出す。推力がみるみる落ちていく。

 

「クソッ!」

 

 カガリは腹立ちまぎれにコンソールを叩いた。しかし叩いた所で直るはずもなく、機体のコントロールに手一杯になってしまう。言うことを聞かない操縦桿を力一杯引き、彼女はなんとか砂漠に軟着陸した。

 

 

 

 

「チィ!ビームの減衰率が高すぎる!大気圏内じゃこんなかよ!」

 

 一方でレセップスの甲板上で砲台となるバスターの中で、ディアッカは本来の威力が発揮できないことに苛立ちの声を上げた。

 

「……っ!」

 

 そのすぐ側でアスランはレセップスに近づくレジスタンスのバギーを狙撃しながらイージスのコクピットの中で歯痒さを感じていた。

 

 遠くで見えるアストレイとラゴゥの戦闘は正に一進一退。下手な援護をすればバルトフェルドの足を引っ張る事になる。一人のパイロットとしての歯痒い気持ちと……

 

 ーーーキラ…!

 

 キラの事でアスランは頭が一杯だった。出撃の時、バルトフェルドは確かにアストレイを見て言った…“少年”と…。

 

 ヘリオポリスの時も、ラクスの時もキラはアストレイに乗っていた。その事を伝えた上でバルトフェルドは言ったのだ。

 

 ーーー何故?

 

 あのアストレイに乗っているのはキラの筈だ。だがもしも、バルトフェルドの言う通りにアストレイにシン・アスカが乗っているとしたら……残るストライクに乗ってるのは……キラ?

 

 その考えが頭から離れずに視線を移せばバクゥや戦闘ヘリを片付けてフリーになったストライクがアストレイと戦闘を行うラゴゥにメインカメラを向けた。

 

「ーーッ!ディアッカ、この場は任せた!」

 

〈ハァ!?おい、アスラン!?〉

 

 それを見たアスランはイージスをMA形態に変形させてストライクに向かう。アスランの余りに突然の行動に対して、ディアッカは戸惑いを隠せない。

 

〈ストライクがフリーになった!見過ごせるものか!〉

 

 ザフトのアスラン・ザラとしての自分が叫ぶ、アストレイとラゴゥの戦いはアストレイが優勢に進んでいる。その状況でストライクが加われば戦況は一気に傾いてしまう。

 

 同時にキラ・ヤマトの幼馴染としてのアスランが叫ぶ。ストライクにキラが乗っているか確かめるチャンスだと。

 

「クソ、アスランの奴!……お前もさっさと落ちろ!!」

 

 いきなり持ち場を離れるアスランに苛立ちつつも動けず集中砲火を受けて尚、健在のアークエンジェルに苛立ち、収束火線ライフルを前にガンランチャーを後に連結した高威力・精密狙撃モード“超高インパルス長射程狙撃ライフル”で決着をつけようとする。

 

 しかし、苛立ちで鈍ったのか放たれた超高インパルス砲はアークエンジェルに当たる事はなく、逆にアークエンジェルの動きを封じていた建物の残骸を吹き飛ばす。

 

 その振動に揺さぶられるアークエンジェルで、ノイマンは軽くなった舵を握って叫んだ。

 

「外れた!」

 

「面舵60度!ナタル!」

 

「ゴットフリート、照準!」

 

 浮き上がったアークエンジェルは、主砲であるゴットフリートを旋回させて、後方から出現した敵艦の横っ腹を極大の閃光で貫いた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「足つきめ!あれだけの攻撃でまだ!?」

 

 その光景を見てバルトフェルドが驚愕していた。ザフトの陸上駆逐艦の集中砲火を受けて尚、倒せる事はできずに逆にアークエンジェルの反撃で一隻沈められた。

 

 

「まずいわよ、アンディ!」

 

 流石の名将も己の策を打ち破られ全滅の二文字が脳裏を過れば一瞬でも気を抜けない戦いの中であっても隙は生まれる。

 

 叫んだアイシャの言葉に、バルトフェルドはハッと目の前の光景を見ればアストレイが腰部にマウントしたビームライフルを取り出し此方に向けている。

 

 アイシャが何発かビーム砲を撃つが、その全てをひらりと躱して逆にビームを放つ。咄嗟にバルトフェルドはラゴゥを動かすが完全には回避できずに背部のビーム砲を撃ち抜かれる。

 

 その影響でか火器管制を担当していたアイシャのモニターが火花をあげる。咄嗟にビーム砲をパージして被害を抑えるが……

 

「………ここまでか」

 

 バルトフェルドは完全に勝敗が傾いたのを悟った。ならば部隊を預かる者として……

 

「ダコスタ君」

 

〈隊長!〉

 

 バルトフェルドは迷う事なく副官に通信を繋げる。すぐ様応答したダコスタの声には“砂漠の虎”なら逆転の一手がある……と期待が籠っていた。

 

〈退艦命令を出せ〉

 

「隊長…!?」

 

 それを理解していても部下の期待を裏切る一言をバルトフェルドは告げる。

 

〈勝敗は決した。残存兵をまとめてバナディーヤに引き揚げ、ジブラルタルと連絡を取れ〉

 

 伝えるべき事を伝えてすぐに通信を切る。優秀なダコスタの事だ、すぐに始めるだろう。

 

「君も脱出しろ。アイシャ」

 

 ならば次にと、バルトフェルドが静かに言う。このラゴゥ・ハイマニューバも長くは持たないだろう。ビーム砲が全て破壊され使えなくなった以上、彼女の補佐に頼ることはない。

 

 ここから先は自分だけで充分だとも思ったが、アイシャはきっぱりと断った。

 

「そんなことするくらいなら、死んだ方がマシね」

 

「君もバカだな」

 

「なんとでも」

 

 心の何処かで分かっていたバルトフェルドは深く息を吐き操縦桿を強く握った。

 

「では、付き合ってくれ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「シン…!」

 

 残るバクゥと戦闘ヘリを片付けたキラがバルトフェルドと熾烈な争いを繰り広げるシンに視線を向ける。戦況はシンに傾きつつあり、脳裏に過ぎるバルトフェルドやアイシャに苦痛の表情を浮かべつつも援護に向かおうとした時だった。

 

 ストライクを遮る様に右側面からビームが放たれる。咄嗟にバックステップで回避したストライクの前に赤いMS……イージスが立ち塞がった。

 

〈……キラ!そのMSに乗っているのはキラなのか!?答えてくれ!〉

 

「……アスラン」

 

 外部スピーカーから聞こえてくるアスランの声にキラは苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべる。遂にアスランが真実に勘づき始めた……。

 

 そもそも、こんな子供騙しが何時迄も通用するとはキラもシンも思っていなかった。自分達はマリューがヘリオポリスで言った“然るべき場所”である第八機動艦隊に合流すれば、それでお終い。此処まで戦うつもりも無かったし、アスラン達とこんなに因縁深くなるなど考えていなかった。

 

 アスランの仲間であるイザークにパイロットである事を明かし、バルトフェルドにストライクのパイロットである事を見抜かれた。

 

 もう隠し通せない……

 

シンは真実を告げるタイミングは自分に任せると言っていた。そもそも、シンは幼馴染と戦う事に心を痛めていたキラを思って行動しており、キラとアスランの件に関しては部外者だ。

 

 バルトフェルドが告げたのか、それとも何かを悟ったのか、真理は分からない……キラはそっと目を閉じて……覚悟を決めた。

 

〈……そうだよアスラン〉

 

 ストライクの外部スピーカーをオンにしてキラはアスランに告げた。

 

〈私が…ストライクのパイロットだよ〉

 

「っ、キラ…!」

 

 ーーやはりキラがストライクに…!だが何故!?

 

 ヘリオポリスの時も、ラクスを引き渡す時も…キラはアストレイに乗っていた筈だ。

 

〈私があの機体……アストレイに乗っていたのはヘリオポリスの時とラクスの時だけ。それ以外はストライクに乗っていたの……。アスランと戦いたくなかったから〉

 

 そんなアスランの疑問を紐解く様にキラが言葉を続ける。

 

〈私がアストレイに乗ってると思ったアスランがアストレイを標的にすると思って……シンが引き受けてくれたの〉

 

 ーーなんだそれは…。

 

〈………口では言わないけど私がストライクに乗る様に言ったのも、きっとフェイズシフト装甲の方が生存率が高いから〉

 

 アスランは愕然としていた、シン・アスカがずっとキラを守っていた真実に…。

 

 キラがアストレイに乗っていたのはヘリオポリスとラクスの引き渡しの時だけ…それは紛れもない真実なのだろう。

 

 つまり、アルテミス前の戦闘でも、隊長であるクルーゼとの戦闘も、低軌道の時にストライクを守る様に現れたのも……全部シン・アスカだった。

 

〈アスランはシンの事を知らないから、誤解してるかもしれないけど、シンはずっと私を気遣って……守ってくれてたの…〉

 

「………キラ…」

 

 モニターに映るキラの表情は悲しげだ……自分の為に戦うシンを思って…。

 

 幼い頃の付き合いからキラの心中を察したアスランはそれを受け入れられない気持ちで一杯だった。

 

 

 ーー何故…どうしてこんな事になってしまったんだ!

 

 ーーあんなに一緒だったのに…!

 

 月の養成学校でズボラで碌に課題をやらなくて、その癖に自分に助けを求めるキラに口では小言を言いつつも手を貸していた。

 

 過去を思い返していたアスランの脳裏に過る、キラが乗ったストライクを助けるシンの乗るアストレイの姿。

 

 そうだ……。キラの隣に居て彼女を助けるのは自分の筈だ!

 

 それを少し自分が離れた隙にアイツが……シン・アスカが我が物顔で奪ったんだ!

 

 激情がアスランの中で湧き出したその直後、視界の端でとある光景を捉えた。

 

「あれは…!」

 

 それは、バルトフェルドが駆るラゴゥと今まさに決着をつけようとするアストレイ……シン・アスカの姿だった。

 

 

 





キラちゃん「実は私がストライクに乗ってたの……」

アスラン「………」

 60ー10=50

 キラちゃんの真実!アスランは10のダメージを受けた!

キラちゃん「シンの事を誤解しないで…!シンはずっと私を守ってくれてたの!」

アスラン「………」

50ー10=40

 キラちゃんの惚気話!アスランは10のダメージを受けた!

 アスランの残りライフは40だ!アスランはνシン君への嫉妬でどうにかなりそうだ!!

クルーゼ「ムッ!」キュピーン!

 一方でクルーゼは愉悦の波動を感じている。




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