νシン・アスカは伊達じゃない!   作:DestinyImpulse

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 エターナルのデスティニーの三凸が難しくて泣きそうなDestinyImpulseです。

 来週にはサンボルが始まるのに…




32. PHASE-32【砂塵の果て】

 

 レセップスが後退し始めたとの報告を聞き、この戦闘の終わりを静かに悟った。

 

「バルトフェルドさん!」

 

〈まだだぞ!少年!〉

 

 僅かな望みを込めた言葉にバルトフェルドさんも答えるがラゴゥは停戦の意思を見せずにビーム刃を展開して迫ってくる。

 

「もう勝負は見えた!アンタがそれを分からない筈がないだろ!?」

 

〈言ったはずだぞ!戦争には明確な終わりのルールなどないと!〉

 

 突貫してくるラゴゥを上昇でやり過ごしビームライフルを向けて引き金を引くが巧みに砂漠を走るラゴゥには当たらない。

 

〈戦うしかなかろう。互いに敵である限り!どちらかが滅びるまでな!〉

 

「くそ!」

 

 再び此方にか向かってくるラゴゥ、アストレイのエネルギーも残り僅か………。

 

〈迷うな少年!!私に部隊を預かる者としての責務がある様に、君には守るべき者がある!〉

 

「……っ!」

 

 バルトフェルドさんは決して引かず、キラ先輩やマユの姿が脳裏に過ぎった時……俺の中の“何か”が割れた。

 

 頭部のビームサーベルを全て展開して迫るラゴゥに対してビームライフルを投げ捨て、シュベルトゲベールを両手持ちで正面に構え、ライトニングストライカー中央のスラスターを展開。

 

 ライトニングストライカーの切り札である“オーバードライブ形態”に移行する。

 

 

「ぜぇぁぁぁぁ!!!」

 

 

 地を蹴り飛び掛かるラゴゥに対して、空から急降下して……俺は対艦刀を振り下ろした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 空を駆けるアストレイ、砂漠を走るラゴゥ。

 

 互いのテリトリーを活かし、幾度もぶつかり合った両者の最後の衝突。

 

「グゥッ!」

 

「アンディ!?」

 

 それを制したのはアストレイだった。互いが互いの領域に入る絶妙のタイミングを逃す事なく、バルトフェルドはラゴゥのビームサーベルを振り上げた。

 

 しかし、オーバードライブ形態に移行したアストレイの、これ迄のを上回る速度で振り下ろされたシュベルトゲベールが僅かに早く、自らが切り裂かれるよりも速くラゴゥの首を切り下ろした。

 

 首を切り下ろされたラゴゥは力を無くした様に砂漠へと横たわる。

 

「……バルトフェルドさん…アイシャさん…っ!?」

 

 勝利者であるシンは、地に落ちたラゴゥを見ながら一息つく……その時だった。

 

脳裏を過ぎる鋭い感覚で反射的に機体を動かすと先程までアストレイがいた場所に赤い高出力のビームが直撃する。

 

「なんーー〈シン・アスカぁぁ!!〉ーーっ!?」

 

 アストレイのメインカメラがに映った襲撃者……イージスは、MA形態からMS形態に変形してアストレイに迫る。

 

 イージスの後方には此方に迫るストライクの姿もある。MA形態になったイージスに引き離されたのだろう。後数秒もあれば此方に来る。

 

〈お前は…!よくも…!〉

 

 イージスはスピードを緩めず両腕のビームサーベルを展開して振り下ろしてくるのに対してアストレイは投げ捨てたシールドを構え、受け止める。

 

 シールドとイージスのサーベルが衝突した事によって火花が舞い散る。

 

〈シン・アスカ…っ!よくもキラの…っ!アイツの隣を…!!〉

 

「…………なに言ってんだ、アンタ!?」

 

 外部音声から聞こえてくるアスランの言葉にシンは若干驚きつつも右手に握るシュベルトゲベールを振るいイージスを吹き飛ばす。

 

 距離を置き睨み合う両者……再びぶつかり合うと思われたその時、両者の間にストライク…キラが現れる。

 

〈シン!アスラン!!〉

 

「キラ先輩!」

 

〈キラ!〉

 

 アストレイを庇う様にシールドを構えてストライクはイージスと向かい合う。

 

〈アスラン!もう勝負はついたよ!〉

 

〈っ、何を…!〉

 

 キラの説得に通じる言葉を受けて尚、アスランは引く意思を見せず、ストライクの後ろに居るアストレイに敵意を向ける。

 

〈アスラン!撤退だ!〉

 

〈イザーク!?〉

 

 しかし、コクピットから聞こえてくるイザークの声が状況を一変させる。

 

〈バルトフェルド隊長もレセップスもやられた!既に撤退命令も出ている!〉

 

「………くっ…!」

 

 モニターを見れば砂漠に足を取られレジスタンスに翻弄されていたバスターも撤退している。アストレイとストライクに加えてアークエンジェルも此方に向かってきている……圧倒的な不利を理解する冷静さは残っていたのかアスランはバスターと合流する様にイージスを動かして去って行く。

 

「………終わった」

 

 去っていくアスランを複雑そうに見つめシンは長かった戦闘が終わった事に安堵する。

 

「……戻りましょう先輩」

 

「……うん、そうだね」

 

 アスランが去っていった方に視線を向けるキラに呼びかけ此方に向かってくるアークエンジェルを目指してシンはキラと共に夕暮れに染まった砂漠の空を飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「…………行ったか」

 

 首を切り下ろされ倒れ伏すラゴゥのコクピットからバルトフェルドがアイシャと共に脱出しアストレイとストライクを収容し夕暮れの空を飛ぶアークエンジェルを見つめていた。

 

「死ぬ覚悟はあったんだがな…」

 

「それにしては嬉しそうね、アンディ?」

 

 戦闘の疲れか腰を下ろして苦笑するバルトフェルドに靠れるアイシャ。

 

「君が居るからかな?」

 

「ふふ、嬉しい。……これからどうするの?」

 

 愛する人と共に生きている。その喜びを分かち合う様に暫く寄り添う二人だったが、いつ迄もと言う訳にはいかず、今後について語り合う。

 

「そうだな……ダコスタ君から来た“あの話”を受けてみようと思う」

 

 愛する女性にそう言ってバルトフェルドは再び、シンやキラ、そしてマユが居るアークエンジェルに顔を向ける。

 

 

 ーーまた会おう…次は敵同士ではなく、バナディーヤの時の様に笑い合える関係になって。

 





 オーバードライブ形態でシュゲルトゲベールを構えたポーズはまんま、デスティニーの光の翼展開と同じです。


 今回で砂漠編は終わり紅海編になります。

 此処から原作とは違う展開にしていく考えなので今後もよろしくお願いします。
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