第1話
俺の名前は赤井 空。突然だが、俺には憧れている人がいる。人、と言っていいのかはわからないがな。
その憧れの相手は、Project Moonが制作したゲームに登場する、赤い霧及びカーリーだ。
カーリーはL社の前身となる研究所にボディーガードとして雇われていたのだが、ある日突然襲撃してきた調律者と爪2体が襲撃してきた際、調律者が研究所に収容していた幻想体及びアブノーマリティを全て解き放った。
そんな状況でもカーリーは諦めなかった。幻想体と爪2体を殺し、調律者と相打ちまで持っていった。そんな最後まで諦めず、圧倒的な力を持っている彼女に俺は憧れたのだ。
彼女になるため、俺はどんなこともした。途中は剣術を学んでいたのだが、カーリーの使う武器は剣のような両刃ではなく、刀のような片刃だったことに途中で気づき、そっからは刀道を学んだ。勿論、鍛えたりもしたし、柔道も習った。そんな生活を、約7年間続けていた。
柔道と抜刀の全国大会にも優勝したことがある。このまま行けば俺もいずれ、赤い霧に…
…と思っていたのだが、そんな俺の人生は突然終わった。
俺はもう19歳の大学生で、これからももっと鍛えていこうと駅のホームで思っていたところ、誰かから背中を押され、電車に轢かれて死んだ。顔を見ることはできなかったので、誰が押したのかはわからなかった。恨んではいるが、もう俺は生き返らないので、特に呪ってやろうとは考えていない。誰なのかわからないから呪いようもないしね。
そして今俺は…
「オギャーオギャー」
医師「あら、元気な女の子ですよ―。」
母「やったわあなた!」
父「よく頑張ったな!」
赤ちゃんになっていた。いわゆる、転生ってやつなのだろう。しかも女だ。
医師「お名前は何にするのですか?」
母「そうねー…カーリー、なんてどうかしら?」
父「おお、いい響きだな。よし、その名でいこう。」
カーリー…だと?なんてことだ。憧れの相手と同じ名前じゃないか。しかも両親は赤髪、となると俺も赤髪だろう。これで顔もカーリーに似ていたら、俺はカーリーそのものになれるんじゃないか!?
キマシタこれ。ありがとう俺を突き飛ばしたやつ。おかげで俺は憧れの人に2歩以上近づけたよ。
とりあえずカーリーとして、この人生を楽しむか。
~10年後~
なんとか女性としての生活とこの世界の生活に慣れてきた。話し方などは、前世からあまり変えなくてもあまり違和感は無いから、一人称を私にするだけでよかった。楽できたぜ。
さて、世界とこの身体に慣れたところで、早速赤い霧になるための下準備をしよう。まずはメイン武器、ミミックを作ろう。
この世界は魔力があるんだけど、その魔力は魔法とかに使うんじゃなくて、剣や体を強化するのに使うんだとか。実際、魔力を体外に出したところ、すぐに蒸散してしまった。そのため、剣はなるべく魔力を込められるようにしないといけないのだが、一番魔力を込められるのでも50%しかできない。
そこで私はスライムに目をつけた。スライムは脅威の99%の伝導率をほこる。幸い私は魔力をたくさん持っていて、なおかつ扱い方もすぐに慣れたため、簡単に操ることができる。魔力を利用して脳や肉体を改造したりもできたしね。
スライムを使ってミミックを軽々と作ったが、色が良くない。このスライムは色が黒色なので、このままでは赤い霧ではなく黒い霧になってしまう。それに私の髪が折角赤なのに、それ以外が黒なのは私が好かん。
そこで私が考えたのは、持つ部分と刃の部分だけスライムにして、その他の部分を強度の高い金属で作り、赤色で染めるという手と、スライムを赤色にする訓練をするという手の2択を作った。効率的にも私は後者を選んだ。
長年の月日(約半年間)が流れ、ようやく私は赤色のスライムの生成に成功した。同じ要領で他の色も試してみたところ、それらも成功した。これによって私は、完全体のミミックとカーリーの服を作成することに成功したのだ。試しに振ってみたところ、切れ味も抜群だった。服の防御力も申し分なかったしね。これで赤い霧にまた一歩近づけた!後は黄昏とかも作ってみたいね。そしてカーリーといえばこれってやつもやらないとね。その名も、"EGO発現"。
詳しい説明は難しいから自分で調べてみて欲しいのだが、一言でいうとカーリーの本気装備だ。これも早く作らねえと!忙しくなるぜこれは!
~5年後~
私がEGO発現に力を注いでいたある日、突然私達の住んでいた村に盗賊が襲撃してきた。
盗賊A「オラオラ!金目のモン全部出せや!」
私の村はとても辺鄙なところにある村で、お金なんてほぼ無いに等しいのに、なんで来たんだ?
まあいい。大体の理由はわかっている。私の村は戦力があまりおらず、楽に物を取れるとでも思っていたのだろう。しかしそれは私が生まれる前の話だ。
「父、母、家に残ってて。」
父「まて、何をする気だ!」
母「そうよ!戻ってきて!」
「大丈夫だ。ちょっとまってろ。」
そう言って私は自室に戻り、ミミックを手に取ってカーリーの服を着て両親のもとに近づく。
「私、これでも強い方だからな。」
父「何だ…その剣。」
私はミミックを持って家を出て、盗賊たちの前に出る。
盗賊A「なんだ?このガキ。」
盗賊B「こいつかっさらって金にしましょうよ!」
「ふむ、いい考えだな。」
盗賊C「…なに?」
「しかしそれは…」
私はそばにいた盗賊を真っ二つに斬ってこう言った。
「私を倒せたらの話だがな。」
盗賊A「ッ!総員、こいつを殺せ!」
盗賊B「喰らえっ!ハアアアアァァァァァ!「甘いな。」ッな!グハァ!」
私は次々と襲いかかってくる盗賊を全員殺していった。
盗賊A「バ、バケモノめ…!」
「たしかに、私はバケモノかもしれない。だが…」
私は最後の盗賊を斬り殺してこう言い放った。
「相手が私だったのが運の尽きだな。別にバケモノと言われてもどうとも思わん。…さて、終わりましたよ。父、母。」
父「お…お前は…」
「?」
父「…いや、なんでもない。」
「…そうか。」
こうしてこの事件は終わった。なぜか食事中はお通夜ムードだったが。まあ、色々試せたしいいでしょう。
そして事件のあった翌日、私の両親は姿を消した。
戦闘シーン短くてすいません。許して。
脳の改造内容は、人とかを殺してもなんとも思わないようにしました。
聖域編すっ飛ばしてブシン祭行っても良い?
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いいよ!
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だめ!