赤い霧になりたくて!   作:アップルプルプル

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今回は第三視点です。


第10話

 とある1室に、男女3人組がいた。

 

ローラン「…て事があったんだ。」

 

 男性の名はローラン。アレクシアの護衛と、カーリーがアイリス達に教えたものと、アイリスが元から使っていた流儀を合わせて作られた、"無都ブシン流"の剣術指南の2つをこなしている。

 

「なるほど…」

 

 対する1人の女性の名はカーリー。かつては無法都市で赤い霧として名を馳せていたが、今はアイリスの右腕をしており、ローランに護衛と剣術指南を任せた張本人である。

 

アイリス「アレクシア…」

 

 もう一人の女性はアイリス。アレクシアの姉で、ゼノンなどが婚約候補に上がっているのに、シドという下級生徒と付き合い始めたことに疑問を抱いている。

 因みにローランが報告に来た時に、ついでに契約について話した。(ゼノンに関することは話していないし、資金も2倍ではなく、1.5倍と言っている。)最初はアレクシアに言わないことを反対していたが、『それだとアレクシアが、わざとなにかしでかすかもしれんだろ?その場合めんどくさくなるのは私達だ。』という説得を聞いて渋々了承した。

 

「…とりあえず護衛は続行しろ。なにか変なことをしでかしそうになったら取り押さえろ。」

 

ローラン「わかったよ。はぁ…やること多すぎて嫌になるよ…」

 

「お前はそういうのには慣れてるだろ。」

 

ローラン「そうなんだけどよぉ…」

 

「はぁ…わかった。与えればいいんだろ?休暇を。」

 

ローラン「やっぱわかってんなぁ!カーリーの姉御!」

 

「次姉御っつったら斬るからな。」

 

ローラン「すんませんした。」

 

アイリス「ふふっ、仲がよろしいんですね。」

 

「ただの腐れ縁だよ。」

 

ローラン「ひどくない?」

 

「ひどくない。とりあえず今日は下がって良いぞ。休暇は後日知らせる。」

 

ローラン「わかった。そんじゃあまた明日。」

 

~翌日~

 

 ローランは翌日、隠れてアレクシアを見守るために、認識阻害の仮面を使って、生徒に見せかけていた。

 アレクシアの後ろをつけ、食堂に入っていったのを確認したため、遠くから見守っていた。

 

ローラン(さ~て、どんな相手かな?)

 

 内心ローランはワクワクしていた。下級生なのに、あのアレクシアと付き合えるほどの人物がどんなものか気になっていたからである。

 魔力で聴力を強化するというのをビナーから教えてもらい、早速アレクシアとシドの会話を聞いていた。

 

シド「へ~流石王族。やたら多いね。」

 

アレクシア「いつも食べきれないの。ほんとはもう少し下のコースでも良いんだけど。」

 

ローラン(思ったより普通の会話か。)

 

 と、ローランが安心した反面、面白くないと思ったその矢先、

 

シド「じゃあもらっていい?」

 

 と確認し、思いっきり肉を箸で取っていった。

 

ローラン「わお」

 

 流石のローランでもこれは予想外で声が出てしまった。

 

ローラン(思ったよりも大胆だな。まさかアレクシアのやつ、こういうやつが好みなのか?)

 

 本当は表上だけの付き合いで、ゼノンから逃げるための口実を作っているだけなのだが、ローランがそれを知るのは数日後である。

 そして次々とシドが食べているところを見ていると、突然アレクシアがとんでもないことを言い出した。

 

アレクシア「あなた、午後の実技は無都ブシン流だったわね?」

 

シド「あ~…はい。」

 

アレクシア「一緒に受けようと思って。」

 

シド「いや、無理でしょ。僕は一番下の九部だし…」

 

アレクシア「大丈夫よ。

 私の推薦で第一部に席を空けてもらったから。」

 

シド「…はい…」

 

ローラン(な~んてことしちゃってんのアレクシア王女!?)

 

 こうして図らずもシドとの接点を得てしまったローランは、どうするのだろうか…

 

~昼休憩後のシド視点~

 

 アレクシア王女の計らいで、第一部に入れさせられてしまった。畜生!僕のモブ生活がっ!

 

ゼノン「今日から新しい仲間が入った。」

 

シド「シド・カゲノーでーす。よろしくお願いしまーす」

 

 流石一部、顧問の一人であるゼノン先生は、この国の剣術指南だし、他のクラスと違って、空気に緩みがない。

 そして何より…

 

ローラン「知ってるとは思うが、ここで学ぶ無都ブシン流は、伝統あるブシン流から分派した新しい分派。いわば新顔だ。

 最初はあの無法都市の剣術と合わせるとは何事だと、色々非難はされたが、この国、いや、世界で最も強いと噂されているカーリーと、ここにいるアレクシアの姉、カーリーに直接稽古をつけてもらったアイリス王女との、ブシン祭の決戦の熱い戦いから一気に人気を得て、今や本家にも迫る勢いだ。」

 

 今説明してくれたローラン先生。今年から顧問になったばっかりなのに、その風格と実力で、すぐに世間の人々に認められた。僕もあまりそういうのはわからないけど、戦うとしたらそこら辺の盗賊よりも圧倒的に強いことはわかる。何なら七陰ともいい勝負をするほどかもしれない。

 恋人もいるみたいだし、彼は前作主人公的な人かな。

 

ゼノン「つまり、力さえあれば周囲の高貴の目線など、跳ね返すことができる。さて、君の力はどれほどかな?」

 

 とか考えてると、そろそろ始まりそうだ。無都ブシン流がどんなものか、確かめないとね。




アンケートに協力、よろしくね。

聖域編すっ飛ばしてブシン祭行っても良い?

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