赤い霧になりたくて!   作:アップルプルプル

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 会話多めです。(毎度のことながら)


第13話

アイリス「ここが…」

 

 カーリーとアイリスは、例の集合場所に来ていた。そこは2階建ての一軒家があった。

 

「入るぞ。」

 

アイリス「あ、お願いします。」

 

ピンポーン ビナー『鍵は開いている。入ってくると良い。』

 

アイリス「え?大丈夫なのですか?それ。」

 

「まあ入ったらわかる。そんなのいらないとすぐに理解できる。」

 

アイリス「???まあ、入りますけど…」

 

 カーリーとアイリスが家に入ると、まず感じたのは、紅茶の匂いだった。そしてリビングに入ると、そこには紅茶を飲んでいる女性が座っていた。

 

アイリス「えっ!?調律者!?」

 

ビナー「ほう?やはり知っていたか。」

 

アイリス「…とても怪しいですが、本当にカーリーさんのご友人さんなんですよね?」

 

「そうだ。彼女以上に信頼できる情報屋はいない。」

 

ビナー「残念だ。友人としてではなく、情報屋として信頼されるとは。」

 

「信頼してくれてるだけマシと思え。」

 

ビナー「…さて、話を戻すが、ここに来たということは、覚悟は決まったということだな?」

 

アイリス「…はい。それがアレクシアを助け、国のためになるなら、私はなんだって聞きます。」

 

ビナー「わかった。じゃあ教えるとしよう。この世の真理を、ね。」

 

アイリス「ゴクリ…」

 

ビナー「まず聞くが、お前は悪魔憑きというのを知っているか?」

 

アイリス「勿論です。女性にしかかからない、突然身体が腐って死ぬ奇病ですよね?」

 

ビナー「じゃあ、その奇病にかかったやつはどうなる?」

 

アイリス「確か、教会に渡すんでしたよね?浄化するためと聞いてますが。」

 

ビナー「ああ。"表場は"そうだな。」

 

アイリス「表場では?」

 

ビナー「そうだ。浄化というのはただの名ばかりで、実際は人体実験などをして始末している、という可能性があるのだ。」

 

アイリス「そんな非人道的な…!」

 

ビナー「では聞くが、教会に渡したあとの悪魔憑きはどうなった?家族に返されたか?」

 

アイリス「…いいえ、そのような話は聞いたことがありません。ですが!もしかしたら困難しているだけという可能性もあるのでは無いでしょうか!」

 

ビナー「確かにその可能性もある。だが、私の知る限りでは、悪魔憑きはただの魔力暴走という説がある。そこで重要になるのが、シャドウガーデンという組織だ。」

 

アイリス「シャドウ、ガーデン?」

 

ビナー「そうだ。教会を運営している組織、ディアボロス教団を追っている集団だ。シャドウガーデンは盟主以外全員が女性で構成されており、そのほとんどが元悪魔憑きと思われる。そしたらシャドウガーデンの構成員に、エルフが多いのにも納得がいく。」

 

アイリス「なる、ほど…」

 

ビナー「ここからが重要で、既に騎士団の中に教団の構成員がいることがわかっている。その1人がゼノンだ。」

 

アイリス「なっ…」

 

「…実はローランとの契約はまだあってな、それがゼノンの監視だった。ゼノンが変な行動を仕掛けた際、ローランがなんとかする手筈だった。」

 

ビナー「だが、挙動がおかしすぎた。昔のあいつなら、そんなヘマはしなかったはずだがな。」

 

アイリス「…そういえば、ローランとはどういった関係で?」

 

ビナー、カーリー「ただの親友さ(だ)。」

 

アイリス「…何故ローランはこの契約を了承したのですか?」

 

ビナー「それはローランの彼女、アンジェリカが関係してくる。アンジェリカはディアボロス教団だったのだが、それは情報を得るために過ぎなかった。そのため、脱退も躊躇なくした。だが、それがいけなかったのだよ。ディアボロス教団は、アンジェリカを裏切り者として追い、シャドウガーデンは、元ディアボロス教団という理由で狙われている可能性があった。

 相手を知るために、ローランは快く受けてくれたのだよ。」

 

アイリス「ありがとうございます。それで、アレクシアの場所と犯人は…」

 

ビナー「申し訳ないが、これはただの推測にすぎない。そこをまずは理解してほしい。

 まずは場所だな。あまり調査できなかったが、人目につかなそうな場所の可能性が高い。下水道とかありそうだ。そして犯人の最有力候補はゼノンだ。」

 

アイリス「そう、ですか。わかりました。ありがとうございます。」

 

ビナー「下準備と偵察はしたほうが良い。場所が確定してから攻勢に出るといいだろう。」

 

「…お前はどうするんだ?」

 

ビナー「私はここで紅茶でも飲んでおくよ。危険人物として狙われているんだ。行くメリットも無いしな。」

 

アイリス「…協力してくれたら、それを解除するために色々協力しますよ?」

 

ビナー「…言ったな?」

 

アイリス「ええ。あなたが協力してくれると、百人力ですから。」

 

ビナー「…わかった。できるだけ協力はしよう。そうだな。偵察は私がするから、君たちは信頼できる人を抜粋し、攻勢準備に取り掛かってくれ。

 あと、これを。」

 

アイリス「?なんですか、これは。」

 

ビナー「それは緊急信号弾だ。真上に撃ってくれると、私が速攻で駆けつける。それまではローランとアンジェリカと行動をする。」

 

「?なんでローラン達のとこに行く必要がある?」

 

ビナー「もしシャドウガーデンの奴らが、この騒動を利用して、アンジェリカを殺そうとしたならば、私しか戦える者はいない。君たちはアレクシアと市民の救助で忙しいだろう?

 それに、いくらローラン達が強かろうと、メンタルがやられかけているアンジェリカと、疲弊しているローランではシャドウガーデンに太刀打ちできないだろう。それほど奴らは強いのだよ。君たちも気をつけるといい。」

 

「なるほどな。ご忠告どうも。じゃ、私達はこれで。」

 

ビナー「待て、もう一つある。それは、ディアボロスの雫だ。これは魔力をとんでもないほど増やす薬だ。飲まれる前になるべく殺すといい。特徴は赤い錠剤だ。」

 

アイリス「ありがとうございます。

 

 …なるべく早くお願いいたしますね?」

 

ビナー「わかっている。」ガチャン

 

アイリス「ふぅ~。疲れましたね。」

 

「…意外と余裕そうだな。」

 

アイリス「なるべく冷静を保てと言ったのはどこの誰でしたか?」

 

「…私だな。」

 

アイリス「そうですよ。忘れないでくださいね?

 …でも、緊張したのは事実です。あの威圧感、中々恐ろしかったですので。」

 

「…そうか。とりあえず帰って寝るか。」

 

アイリス「そうですね。」

 

 一方、ビナーは…

 

ビナー「…さて、仕事ができたな。

 どう偵察しようか。そこら辺のディアボロス教団の奴らに拷問でもしようか?フフフ…」

 

 どう拷問してやろうかと考えているビナーの悪い顔は、月光によって不気味に照らされていた。




アンケート協力して☆

聖域編すっ飛ばしてブシン祭行っても良い?

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