書き方を少し変えております。少しどころかだいぶ変えてます。
(まさか調律者と出くわすなんて…運が無いわね、私。)
そう思う私ことアルファは、あの調律者に出くわしたことに、表面上は冷静を保っているように見せかけてるけど、実のところとても焦っていた。まさか本当に出くわすとは思わないじゃない。てっきりあの夫婦の所にいると思っていたのだけれど。
「ねえ、あの夫婦はどうしたのかしら。」
「あやつらか?安心するといい。あやつらはそう簡単にやられることは無いが故、こちらに来た。私としては、あの夫婦よりもこやつの方が興味があるからな。
次はこちらから質問するが、他のお仲間はどうした?」
「…」
どうする?こいつに言うべきかどうか、悩ましいところだけれど。
「…こっちは答えてやったのに、そちらはだんまりか?」
「…」
そう言われて、相手からすこし苛立ちを感じたときには、私はもう行動に出ていた。
「ッ!」
「…ほう?」
魔力を込めた一撃を空高くに打ち上げた。これは調律者の出現を表すサインで、きっと今頃は、私のサインに気づいたガンマとベータが、他の構成員の撤退を指揮してくれている頃だろう。みんなが撤退できるように、私は時間を稼がないと。
私は剣先を調律者に向けた
「やり合うのか?」
「…」
「返事はなし、か。あまり広いところで戦いたくは無いのだがな。*1まあ、仕方ない。」
正直なところ、構成員から言われたことをあまり信じてはいないのだけど…
「『劣化した鎖』」
調律者がそう言うと、突然地面から鎖が生えてきて、私を攻撃してきた。私は剣でそれを弾くが、勿論1本しか出してこないなどという甘さはなく、何本もの鎖が私に向かって攻撃してくる。どうやら嘘ではなかったようね。
「…ッ」
ほぼ無限のように出てくる鎖を対処しているうちに、余裕そうな調律者の顔とは反対に、徐々に私の体力は減っていき、疲労が表情に出てきている。あと少し…あと少し耐えれれば…
「『劣化した妖精』」
調律者が手に何かを溜めているのを見て、私は本能的に危険と感じ、鎖をどかして回避する。私のいた場所に数多な斬撃が出され、あのままいたらと思うとゾッとした。
「ふむ。鎖をどかし、我が攻撃を避けたか。なら、これはどうかな?『劣化した柱×3』」
すると調律者の前に3本の柱が現れ、今にも発射しそうになっている。
「放て」
柱が一斉に発射され、私は咄嗟に上に避けるが、この選択は間違いだった。
「『劣化した鎖』」
鎖が私の足に纏わりつき、身体を地面に叩きつけられる。
「ガハッ…!」
衝撃で肺の中にある空気を全て出す。その後も、まるで生きているかのように鎖は動き、私を地面に叩きつけ続ける。なんとか魔力でダメージを軽減しているが、このままでは負けると思ったその瞬間。
「アルファ様に手を出すなーっ!」
「!」
突然調律者の後ろから攻撃をするデルタがいた。
「大丈夫ですか?アルファ様。」
そう言って私を気遣うイプシロン。良かった、間に合った。サインを送った際、デルタとイプシロン、撤退が完了したらベータが合流するという計画を練っていた。
「…なるほど。」
そういう調律者は、ぱっと見た感じだとさっきと変わりは無いけど、よく見ると、さっきよりも焦っているように見えた。
「さあ、第2ラウンドといきましょう?」
そう言って私は剣先を調律者に向ける。
「…」
今度は、調律者が黙る番だった。
~調律者ビナー視点~
(まずいな…)
今度は私が焦る番だった。アルファとの戦いで、行けると思っていたのだが、まさかシャドウガーデンの中でも火力が高いデルタと、魔力操作が上手いイプシロンが合流するとは思わなかった。
私は本物のビナー様の技を魔力で無理矢理真似て作っているため、劣化したものしか使えない。ビナー様は舐めプで劣化した物を使っていたのだから、それを考えると、どれだけ私が本家から程遠いかを知らしめられる。
「グルアアアッ!」
「ッ!」
とか考えていると、いきなりデルタが突進してきて、私はそれを"カーリーを持ちながら"間一髪で回避する。どうやら考える暇など無いらしい。取り敢えず、攻撃しないとマズいか。
「『劣化した妖精』」
私は魔力の斬撃を飛ばすが、ほとんどイプシロンの魔力の斬撃によって相殺される。残った斬撃をアルファが相殺し、デルタが突っ込んでくる。仕方ないが、あれを使うしか無いか。
「『劣化した錠前』」
「ガルッ!?」
劣化した錠前。相手の魔力と自分の魔力を連動させ、相手の動きを少時間止める技だ。長く止め過ぎると、相手の魔力が自分の魔力に慣れてしまい、自分の魔力と相手の魔力がほぼ完全に連動され、相手も私限定であるが、同じようなことができるようになるため、注意が必要という、強力だが使いづらい技なのだ。だからあまり使いたくはない。因みに、今の限度は1秒のみであるが、戦いにおいては、その1秒でも命取りとなるため、やっぱり強い。
デルタは魔力の調整が他の者よりも下の可能性があるから、あまり心配はしなくても良い気はするが、本能で慣れられたらたまったものじゃない。結局七陰が一番脅威か。
「『劣化した鎖』」
取り敢えず、動きを止めても、止める前の動きをなくして地面に落とすなんてことができる訳ではないので、カーリーを連れて横に避けて、さっきまで私のいた後ろから鎖を出して、デルタに鎖を巻き付けようとするが、
「ふんっ!」
「はあああっ!」
イプシロンが鎖を弾き、アルファが斬り掛かってくる。
「ッ!」
咄嗟に拳に魔力を溜め、剣を相殺する。そのまま攻撃されるが、全て相殺する。ふと、他の者の殺気がしたため、咄嗟にカーリーを掴んで後ろに下がると、私のいたところに矢が刺さる。
「アルファ様!」
「ベータ!よく来てくれたわ!」
「チッ…!」
最悪だ。まさかベータまで合流するとは。かくなる上は…!
「『劣化した衝撃波』」
私は魔力で衝撃波を周囲に3回起こす。
「「「うわあっ!」」」
1,2回目は耐えていたが、3回目でアルファ以外は吹き飛ばされてしまった。因みにカーリーはもう片方の手で掴んでいたため、吹き飛ばされていない。
「また1対1になったな?」
「!よくも…」
するとアルファが斬り掛かってくる。時間をかけるとまた追撃が来るため、早めに決着をつけたい。
「はあっ!」
とは思っているのだが、そう簡単にはいかないらしい。
「『劣化した鎖』」
鎖でアルファの腕を掴む。
「ッしまっ…!」
そのまま遠くの壁に投げつける。
「ガハッ!」
まだ気を保っているらしい。追撃したいところだが…
「ガルウッ!」
これまた簡単にはいかない。流石獣人と言ったところか。もう戦線復帰してきた。
私がデルタにかまっている隙に、イプシロンはアルファを連れて一時撤退し、ベータはデルタの援護をしている。この援護がマジで面倒くさい。というか広い空間で、誰かを守りながら戦うの辛いな。そろそろ起きてほしいのだが。一応魘されてはいるから、もうそろそろ起きるとは思うが。
「ぐっ!」
しまった。横腹に一発もらってしまった。流石にもうキツイか。
とか思っていたら、イプシロンとアルファがやってきた。応急処置はもうすんだのか。早くないか?
デルタが一旦後退し、アルファ達と並ぶ。
「…さて、まだやるのかしら?」
「…」
正直カーリーが起きないと負ける。多勢に無勢とはまさにこのことなのだろう。後ろには弓矢を構えているベータ、前にはデルタとアルファ、その後ろにイプシロン。完璧な陣形だな。
「…やめないのね。いいわ。今ここで貴女を倒すッ!」
「…」
私は動かない。さっきアルファが話している時に、"あること"に気づいたからだ。それは…
「おい。」
ガキィン!
「ッ!」
私のすぐ隣から起き上がり、アルファの攻撃を跳ね返す。
「さっきはよくもやってくれたな、アルファ。」
「…最悪だわ。」
右手にミミクリーを持ち、怒りを露わにしているカーリーが、私の前に立っていた。
「…せめてお前を一回は斬らねえと気がすまねえ。」
「とのことだ。さて、第3ラウンドといこうじゃないか。」
「…かかってきなさい!」
さて、カーリーと共闘するのは初めてだが、どう立ち回ろうかね。
全然シャドウとかアレクシアとかアイリス視点にならないね。次回はアイリス視点だから許して。前回シャドウの戦闘は今回に持ち越しとか言ってたけど、シャドウすら出てなくてごめんね。
アンケート結果は番犬の勝利ということで、足爪は番犬になります。いつかね。
今回のと今までのやつどっちが良いかアンケート取ります。ご協力お願いいたします。
アンケートは17ではなく18です。申し訳ございません。
タイトル見返したら結構ずれてたので18じゃなくて16です。何回もすいません。
聖域編すっ飛ばしてブシン祭行っても良い?
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いいよ!
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だめ!