場面はカーリー達の方に変わる。
「ハアッ!」
「ッ!」
カーリーとアルファが斬り合っていた。カーリーは、1対1ではアルファに余裕で勝てるほどの剣術を身につけていた。だが生憎、この戦いは1対1ではない。
「アルファ様!」
「チィッ!」
時々矢を放ってくるベータの存在がいるお陰で、アルファは追撃を免れている。だがしかし…
「面倒くせえ…一瞬でケリをつけてやるよ。『EGO発現』!」
怪物と、アルファの攻撃に巻き込まれ、感情が高ぶったカーリーは、EGO発現をする。
「EGO発現…こうして見るのh「ッしゃあ!」…!?」
カーリーは圧倒的スピードでアルファに斬りかかる。ベータもアルファもその速度に追いつけず、ただぼうっとしていた。
アルファはなんとか防ぐことができたが、咄嗟に防いだせいか、バランスを崩す。アルファは追撃されると思っていたが、カーリーは別の場所に向かう。その方向は…
「!?ベータ!逃げて!」
「ッ!」
「逃がすわけねえだろ!」
先程には及ばないが、それでも超人的な速度でベータの元へと向かう。ベータは逃げながら攻撃をするが、カーリーは全て弾き、とうとうベータに追いついた。
「追いついたぞ…!」
カーリーはベータを斬りかかるが、
「危ないのですっ!」
「チッ」
デルタが間一髪で守りに来る。
「ビナー!何してる!」
「イプシロンの相手をしている。こっちがまだ優勢が故、安心するといい。」
「だがこっちにデルタが来たぞ!」
とカーリーが怒鳴るが、
「こっちはお前が起きるまで守ってやったのだよ。それくらい許したまえ。」
とビナーが返す。
「はぁ…まあ良いか。ビナー!イプシロンを私の近くに寄せろ!」
「…!なるほどな。わかったよ。『劣化した柱』×8」
その瞬間、柱がビナーの周りの8方向に現れ、発射される。
「『劣化した鎖』」
「くっ…!」
イプシロンが避けたと同時に鎖で捕まえ、アルファ達が固まっている一箇所に投げ、身動きをさせにくくする。
「さあ…覚悟はできたか?」
・・・
場面はまた変わってアレクシア達の方へ。ゼノンが赤い錠剤を飲み、シャドウと相対していた。
「この力を制御できる者こそ選ばれし者。ラウンズの資格を得るのだ!」
ゼノンは禍々しい魔力を出す。
「最強の力を―
見せてやろう!」
シャドウに突きにかかるが…
「醜いな」
相当な余波があっても、シャドウは余裕でゼノンの攻撃を防いでいた。
「その程度で最強を語るな。それは最強への冒涜だ。」
そうシャドウは吐き捨て、ゼノンの攻撃を弾く。そのまま追撃し、アッパーを繰り出す。
「ぐはっ…くそっ」
アッパーをされた勢いのせいで、何歩か後ずさる。
それでもシャドウはそのまま顔を何回も殴る。ゼノンが反撃をするが、それを軽々と避け、顎を蹴り上げ、そのままゼノンは倒れ込んだ。
「借り物の力で最強に至る道は―
ないッ!」
シャドウは上げた足を振り下ろして瓶を破壊し、そのまま魔力を開放した。
「おのれ…なっ!」
シャドウとゼノンの周りが青紫色に光り、シャドウに線が走る。
「遊びは終わりだ。」
「「あっ」」
青紫色のゾーンはアレクシアとアイリスの眼の前で止まる。
「なんだ、これは。これが魔力なのか?
だが、こんな、個人の魔力でこんな…」
とゼノンが圧巻されていると、シャドウが突然話しだした。
「かつて、核に挑んだ男がいた。
男は肉体を鍛え、精神を鍛え、技を鍛えた。
だが、それでも届かぬ高みがあった。」
シャドウは続ける。
「しかし、僕は諦めるわけにはいかなかった。
だから修行を重ねた果て、1つ、答えにたどり着いた。
核で蒸発しないためには…
自分が核になればいい
常人が聞くと、『頭おかしいんじゃねえの?』とか思われそうなことを言うシャドウに…
「くっ…この狂人があああっ!」
ゼノンが斬りかかるが、シャドウの身体と接触した瞬間、剣が砕け散った。
「あっ…ひ、ひぃ…」
ゼノンはへたり込み、シャドウは剣を高く上げる。
「真の最強をその身に刻め。」
これぞ我が最強
アイ…
シャドウが渾身の技を繰り出そうとしてる時、カーリーも技を繰り出そうとしていた。
「私を巻き込んだ自分を恨むんだな。」
アム… 大切断…
「『アトミック』」 「『横』」
その瞬間、シャドウが放った技で周りが消し飛び、カーリーが放った技で、斬った先にある建物が横に斬れる。
「あっ…ああっ「アレクシア!」」
余波で崩れている下水道から、アイリスはアレクシアを守るために抱き寄せ、身を包む。そしてゼノンは、シャドウの技が直撃し、蒸発した。
カーリーはアルファ達を斬った途端、横から凄まじい光を感じた。
「なっ!?なんだこれはっ…!」
「…ふむ。」
カーリーは慌て、ビナーは興味深そうに鼻を鳴らす。
「お前ら、なにかし…って!いねえじゃねえか!どこに行きやがった!」
「落ち着け。シャドウガーデンとはまた何処かで合うだろう。その時に倒せば良い。今はアレクシア達の所に行くのが最優先だと思わんか?」
と、怒り狂っているカーリーに対し、ビナーはそう冷静に告げた。
「…それもそうだな。行くぞ。」
「ああ。」
カーリー達は、青紫色の光の柱の中心部に向かって走り出した。
・・・
「はあっ…はあっ…」
「!?アルファ様!」
ミツゴシ商会の屋上の一室に、アルファ達は死物狂いでたどり着いた。そんなアルファ達の身に、ガンマが駆けつける。今回は運良く転ばなかったらしい。
「今すぐ治療します!総員、救済処置を!」
「「「「はい!」」」」
ボロボロのアルファ達を、シャドウガーデンの隊員は早急に治療を開始するのであった…
・・・
光の柱のギリギリ範囲外の所に、アイリス達はいた。
「アレクシア…大丈夫?」
「…はい、姉様。」
アイリスはアレクシアに覆いかぶさるのをやめ、仰向けに寝転がる。相当疲れたらしい。そんなアイリスに、アレクシアは立ち上がって話しかける。
「ねえ、姉様。」
「…どうしたの?アレクシア。」
「…私ね、」
そこで一旦とぎり、剣を持つ。そのまま高く上げ、
「彼の戦いを見て、自分はまだまだなんだって思った。」
振り下ろす。
「でもね、」
様々な斬り方を試す。
「彼のお陰で、また自分の剣を好きになれた。
もっと強くなりたいって思った。だから…」
そしてアレクシアは、剣を下ろし、アイリスと向き合って、笑顔でこう言った。
「また私と鍛錬し合って、剣術を教えてくれる?姉様。」
「…!」
久しぶりに見た、心の底からの笑顔に、アイリスは…
「勿論よ。アレクシア…!」
涙ぐみながら、そう答えた。
「アイリスー!アレクシアー!」
「「ハッ」」
二人を呼ぶ声に、アレクシア達は気づいた。声のした方を見ると、
「いた!見つけたぞビナー!」
「わかったわかった。見えているから、そう慌てなくても良い。」
カーリーとビナーがいた。アレクシアは、何故調律者がいるのか疑問に思ったが、カーリーと仲良さそう…?に見えて、仲間だと思い、その疑問はそっと心の奥にしまった。
なんとか終われました。取り敢えずブシン祭終わるまでは、自分の身になにもない限りは頑張って書きますので、応援のほど、よろしくお願いします。
書き方アンケートは次回が出るまでとさせていただきます。協力お願いします。
誘拐事件後の休題を挟んでから、学園襲撃事件の方に入らせていただきます。
聖域編すっ飛ばしてブシン祭行っても良い?
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いいよ!
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だめ!