ようこそ理想郷へ   作:ナムさん

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諧謔曲=スケルツォ


第31話 綾瀬心音は手のひらの上で諧謔曲を踊る

 8月7日。無人島生活もついに終わりのときを迎える。

 

『ただ今試験結果の集計をしております。暫くお待ちください。既に試験は終了しているため、各自飲み物やお手洗いを希望する場合は休憩所をご利用下さい』

 

 そんなアナウンスが流れ、生徒たちが一斉に休憩所へと集まっていく。

 そんな中、海を見ながら佇む綾瀬がいた。

 

「休憩しないのか?」

 

「いい」

 

 間違いなく誰よりも島を駆け回っていたはずなんだけどな。疲れ知らずの綾瀬に休憩など必要ないらしい。

 

「よう綾瀬、綾小路」

 

 近くにいた須藤がオレたちに声をかけてきた。須藤は客船を見上げる。

 

「堀北のヤツ、大丈夫かよ。まさか体調不良とはな」

 

「分かんない。体調、良くなってるといいな」

 

「ま、そうだな。それにしても......下の名前で呼ぶ機会を逃しちまったぜ......」

 

 肩を落とす須藤。結構引きずってるみたいだ。

 

「今回の件で堀北もお前のことを少しは認めたと思うし、チャレンジしてみたらどうだ?」

 

「お......おお!そう言ってくれるか!よーし!やるぜぇ......!」

 

 どうやら無駄に焚き付けてしまったようだ。気合い十分である。

 ただ、須藤が頑張っていたのは事実だ。トラブルを起こすこともなく、率先して食料を探したり釣りをしたりとクラスのためになる行動を起こしていた。大きな成長だ。

 

「ねえ須藤。下の名前で呼ぶのって、そんなに大事?」

 

「そうだな......下の名前で呼ぶと一気に距離が縮まったって感じがしねぇか?」

 

「......んー......」

 

 綾瀬はいまいち分かっていないようだ。まあ綾瀬にはこういうことは難しいか。

 

「お疲れ様三人とも。この一週間いろいろありがとう。本当に助かったよ」

 

 労いの言葉と共に平田が現れる。平田の表情は昨日見せた顔が幻だったんじゃないかと思わせるほど爽やかだった。

 

「お礼を言うのはこっちだぞ。なかなかクラスに馴染めないオレをフォローしてくれた。それに堀北がリタイアしたことや、オレが点呼に遅れたとき庇ってくれただろ」

 

「私も、私も」

 

「理由を聞いたら責められないよ。それに堀北さんは大きな答えをくれたからね」

 

 平田はどこまでも純粋というか、仲間を守ろうとするヤツだな。

 

「それと綾瀬さん。もし色々落ち着いたら少し話す機会をもらえないかな。その、二人っきりで」

 

「いいよ?」

 

「ありがとう」

 

 軽井沢あたりが聞いていたら怒られそうな話だが、きっとその軽井沢のことで話があるんだろう。

 元々軽井沢は綾瀬とそこまで話すような仲じゃなかったが、あれ以来意識的に綾瀬を避けているようだった。仲直りのきっかけをつくってやると言ってしまった以上なんとかしないとな。

 

「それにしてもCクラスは異常だね......別次元だ」

 

 Cクラスの生徒は龍園だけしかいないという異様な光景が広がっていた。

 平田と遠巻きに様子を窺っていると、その視線に気づいたのかこちらを振り向いた。

 そして何を思ったのか、ゆっくりと距離を詰めてくる。

 

「よぉ心音。相変わらず元気そうだな」

 

「うん。龍園は大丈夫?」

 

「まあな」

 

 そう言う龍園の服装は昨日と同じでボロボロだった。あの雨の中、テントも張らずに木々だけで雨風を凌いでいたのだろう。見上げた根性だ。

 

「ところで鈴音はどうした?」

 

 龍園から出た『鈴音』というワードに、須藤が青筋を立てて睨み付けるのが分かった。

 

「堀北はリタイアしたよ?今は船で休んでると思うけど......」

 

「......リタイア?鈴音が?あいつはリタイアするような女じゃないだろ」

 

「でも体調不良だから────」

 

 キィン、と拡声器のスイッチが入る音が砂浜に入ると、真嶋先生が姿を見せる。

 

「そのままリラックスしていて構わない。既に試験は終了している。今は夏休みの一部のようなものだ。つかの間ではあるが自由にしていて構わない」

 

 そうは言われても生徒たちの間には緊張が走り、雑談は瞬時に消え失せる。

 

「ではこれより、端的にではあるが特別試験の結果を発表していきたいと思う。なお結果に関する質問は一切受け付けていない。自分たちで結果を受け止め、分析し次の試験へと活かしてもらいたい」

 

「だそうだ。失禁しないで、ちゃんと現実を受け止めろよ?」

 

「それはCクラスの方だろ。お前ら全部ポイント使いきったんだろ?笑わせんな」

 

「確かに俺は300ポイント全てを使いきった。だが俺はお前らのリーダーの名前を書いたぜ?」

 

 その言葉を聞いて須藤が動揺する。

 

「そしてAとBの連中も同じようにリーダーを名前を書いた。これがどういう意味か分かるか?」

 

「ちょっと待てよ。どういうことだよそれ、なあ!?も、もし本当だとしたら......」

 

 Dクラスは的中されたペナルティを背負い、100ポイント失うことになる。

 

「ではこれより特別試験の順位を発表する。最下位は────Cクラスの0ポイント」

 

「ぶははは!オラ見ろ!やっぱり0ポイントじゃねぇかよ!」

 

 須藤は結果を受けて龍園に対して真底バカにしたように腹を抱えて笑う。

 

「......0だと?」

 

 龍園はショックを受けてきたというより、事態が理解できていない様子だった。

 真嶋先生は淡々と発表を続けていく。

 

「続いて3位はAクラスの150ポイント。2位はBクラスの174ポイントだ」

 

 どよめきが起こる。誰も想定していなかった順位、ポイント。

 

「そしてDクラスは......」

 

 一瞬だが、真嶋先生の動きが硬直した。しかしすぐに言葉が再開される。

 

「......255ポイントで1位となった。以上で結果発表を終わる」

 

 この事態に誰よりも混乱したのは平田を除くDクラスの生徒たちだろう。唯一事情を知る平田でさえも、半ば信じられないと興奮気味の笑顔を浮かべている。

 

「どういうことだよ葛城!」

 

「何かがおかしい......ま、まさか......」

 

 反対側の休憩所で葛城がAクラスの生徒に取り囲まれている。そしてこちらを......いや、綾瀬の方を見た。

 

「......?」

 

 だが綾瀬もこの事態を飲み込めていないのでいくら考えてもこの場では答えに辿り着かない。それこそ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「うおおおお!!やったぜ!ざまぁみろ!!」

 

「ななな、どういうことなんだよコレ!?」

 

 興奮と混乱が冷めやらぬ様子の池が平田にすがるように説明を求めてくる。

 

「......向こうで説明するよ。それじゃ龍園くん、僕はここで失礼するよ」

 

 意味深な言葉を残し、平田は池や須藤を連れ船に向かい歩き出す。

 試験は終了となり、解散となった一年生たち。船は2時間後に出発らしく、海で遊んでいくも船に上がってゆっくりするも自由となった。オレも乗船すべく歩き出す。

 

「やあ諸君。一週間の無人島生活はどうだったかな?」

 

 船のデッキでドリンクを片手に、高円寺がDクラスを迎え入れた。

 

「てめ高円寺!お前のせいで30ポイント失ったんだからな!」

 

「落ち着けたまえよ池ボーイ。私は体調不良で寝込んでいたのだ。仕方ないだろう?」

 

 そんなツヤツヤテカテカで言われても説得力の欠片もない。

 男子から一斉に責められる高円寺から少し遅れて堀北が姿を見せてきた。まだ体調が万全ではないのか顔が青い。堀北の存在に気がついた生徒たちの視線が集まる。

 

「す、鈴音。もう体調は良いのかよ」

 

 ちょっと口ごもったが、果敢にチャレンジする須藤。

 

「そこそこね。まだ万全と言えないわ。ところで須藤くん。勝手に私を鈴音と呼ばないで。いいわね?」

 

「う......わ、わかった」

 

 あっけなく撃沈してしまった。こればかりはオレにも責任がある。

 

「でも────どういうこと?どうしてDクラスが1位に.......」

 

 堀北はクラスメイトに責められる覚悟をしていただろう。だがこの結果では誰も堀北を責めることなどない。

 

「そ、そうだよ。どういうことなんだよ平田!さっぱりわかんねぇ」

 

 回答を求められた平田だが、その前に解決すべきことがあるらしい。

 

「それは......軽井沢さん。まずは君から堀北さんに話すべきことがあるんじゃないかな?」

 

 そう言って、篠原たちの後ろで俯いている軽井沢に声をかけた。

 そして軽井沢は申し訳なさそうな顔をしながら堀北と向き合う。

 

「ごめん」

 

 言い方事態はぶっきらぼうではあったが、それでもきちんと謝罪をした。

 

「私の下着を盗ったの、伊吹さんだったんでしょ。しかも堀北さんが逃げようとした伊吹さんを問い詰めようとしてくれて、それでそのときに体調を崩したって......全部綾小路くんから聞いた」

 

「え?」

 

 堀北からすれば予想もしていなかった言葉。堀北はハッとしてオレの方を向いた。

 何となく気まずくなり視線を逸らす。

 

「それに、先に平田くんから聞いたんだよね。堀北さんが、AクラスとCクラスのリーダーを見抜いたって話。それで今回、こんなにポイントが高かったんでしょ。だから、っていうか......いろいろごめん」

 

 そう言って軽井沢はすぐに女子たちの下に戻っていった。

 

「ちょっと待って。私が......リーダーを見抜いたって、だって私はリタイア────」

 

「謙遜する必要はないよ堀北さん。この結果は間違いなく堀北さんのおかげだ」

 

 堀北の頭の中は謎だらけだろうが、少なくともDクラスの生徒たちは堀北が立役者であることに納得しただろう。

 

「綾小路くん。あなた何を────」

 

 オレに声をかけようとする堀北は、混乱と歓喜に包まれるクラスメイトに囲まれてしまう。

 

「堀北さんチョーすごいじゃん!マジ天才!?」

 

「リタイアしたって聞いた時はどうなるかと思ったけど、全然おっけーだね!」

 

「ちょ、ちょっと......!」

 

「堀北さんも凄かったけど......綾瀬さんにも助けられたよね......いっぱい食料持ってきてくれたから......」

 

 皆が堀北に注目する中、そう言ったのはみーちゃんこと王美雨だ。

 

「あれ?そういえば綾瀬ちゃんは?」

 

 周りを見渡してみると綾瀬がいないことに気づく。浜辺の方を見てみると、綾瀬は一之瀬、神崎と話していた。おそらく綾瀬も今ごろ感謝を受けているところだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 皆が船に乗った後、私は少し残ってた。龍園に聞きたいことがあったから。

 

「心音。お前は俺が無人島に残っていたことを誰かに話したか?」

 

「ううん、誰にも話してないよ?」

 

 龍園は私をジッと見た。綾小路はいたけど別に話したわけじゃないからいいんだよね?

 

「嘘はついてねぇな。つまりだ、Dクラスに俺が島に残っていると確信してたヤツがいるってことだな......それは決して鈴音じゃねぇ......クク、面白くなってきたじゃねぇか......」

 

「あ、龍園。椎名ってどこにいるか知らない?」

 

 本を読んでくれるって約束してたけど、椎名がどこにいるか分かんないと会えない。

 

「あ?部屋にいるだろ」

 

 そう言って龍園は考え事をしながら帰っちゃった。椎名の部屋がどこにあるか教えて欲しかったな......。

 

「綾瀬さーん!」

 

 私を呼ぶ声。一之瀬が神崎と一緒に手を振りながら私の方に来る。

 

「いやー、ありがとね。綾瀬さんのおかげでポイントを節約できたよ。でも良かったの?Dクラス的に」

 

「んー......いい、と思う」

 

 綾小路もそう言ってたからいいんだよね。

 

「しかし最初は驚いたぞ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()......」

 

 四日目からだっけ。Bクラス、そしてAクラスを回ってたとき、皆に食べ物と食べ物がある場所を教えてあげた。そうすれば皆と仲良く出来ると思ったから。最初は綾小路にそうすると警戒されなくて済むって言われたんだけどね。

 

「それにしてもまさかの結果になったねー。1位おめでと、綾瀬さん」

 

「皆頑張ってた。だから1位なんだよね?私たちって」

 

「それもあると思うが、一番は追加ルールだろう。お前たちはAとCのリーダーを当てたんだろ?」

 

「え......そうなの?」

 

 あ、そういえばAクラスのリーダーは私が綾小路に教えたんだった。でもCクラスのリーダーって誰......?

 

「その様子ならお前は関与していなさそうだな」

 

「やっぱり堀北さんかな?」 

 

「多分......私も分かんないけど......」

 

 堀北が当てたのかな。やっぱり堀北って凄い人だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 堀北が質問攻めにあっている最中に抜け出そうとしたオレは茶柱先生に遭遇してしまった。

 そこでオレは『あの男』が退学を要求した話について聞く。話を聞いていると幾つか疑問点が残ったが、それを確かめる術は今はない。

 

「イカロスの翼。有名な神話の話だ」

 

「それがどうかしたんですかね」

 

「イカロスは自由を得るために幽閉された塔から飛び立った。しかしそれは一人の力ではない。父であるダイダロスが翼を作るように指示し、飛び立たせた。自らの意思で飛んだわけではない。まさに今のお前にそっくりだとは思わないか?」

 

「理解できませんね」

 

「お前の父親はこう言っていた。清隆はいずれ、自ら退学する道を選ぶ、とな。太陽に翼を焼かれ大海に落ちて死んでいったイカロスのような結末を迎えるということだ」

 

 それでイカロスの翼か。

 

「茶柱先生」

 

 オレはその話を聞いて、綾瀬の顔が思い浮かんだ。

 

「綾瀬は今回の無人島試験でこの島を飛ぶように駆け回りました。それこそ翼が生えているかのように」

 

「......何が言いたい」

 

「決して先生が想像しているようなことではありませんよ。ただ、何となくそう思っただけですから」

 

 真意を伝えようとはしなかった。

 

 この人にそれを伝えたところで意味がないからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 試験も終わり、今はもう夕方。

 オレは綾瀬と会う約束をしていた。場所は船内にあるカフェ。生徒たちは皆長い無人島生活で疲れているためか、店内はガラガラだ。

 オレが待ち合わせしていることを店員に伝えると、先に綾瀬が席に着いていて『作業』をしていた。

 

「忙しいところ悪いな。今のところどんな感じだ?」

 

「んー......もうちょっとかかる.....」

 

「そうか。全然ゆっくりでいいからな」

 

「うん」

 

 綾瀬は自分が頼んでおいたケーキを頬張る。

 オレは綾瀬に確認しておきたかったことを聞くことにした。

 

「綾瀬はAクラスを目指すのか?」

 

「うん。今までなんとなく堀北についていってただけだった。でも、ちゃんと決めたよ。ちゃんと自分で決めて、堀北についていくことにした」

 

 堀北についていく、そこは変わらない。しかし、自分の意思で決めたならそれはなんとなくでついてくのとはまったく違うものだろう。

 

「だがAクラスを目指すなら他の人間を蹴落とさなきゃいけないかもしれないな」

 

「そうだよね......でも、それは嫌なの。皆と仲良くしながら、Aクラスを目指したいんだ。それは......出来ない......?」

 

 それさえ忘れていなければいい。そのための確認だったからな。

 

「いいや、出来るさ。綾瀬なら」

 

 だからオレはそう答える。 

 そこには綾瀬を思って、なんて感情はなかった。ただオレのために、そう答えたんだ。

 

「綾瀬。堀北はどうしてた?」

 

「綾小路が電話に出ないって怒ってた。今は寝てるよ」

 

 携帯の着信履歴を見ると、堀北の名前でビッシリ埋まっていた。

 

「後で連絡しておく。ああ、綾瀬も堀北とはじっくり話せてないだろ?だからもし堀北と話すことになったら綾瀬も来るか?」

  

「うん。行く」

 

「そうか。じゃあまた後でな」

 

「ばいばい」

 

 綾瀬の作業が終わるまで時間がかかりそうだったので一旦この場を離れることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして夜となり、ラウンジで休憩していたオレの下に着信が入る。相手は堀北。どうやら目が覚めたみたいだ。体調も少しは良くなっているだろう。

 ラウンジにいることを堀北、そして綾瀬にも伝えて待つこと数分。堀北がこちらへと向かってくる。

 

「説明してもらえるのよね。試験結果のこと」

 

「何から聞きたいんだ?」

 

「あなたがこの試験で何をしていたか。それを教えて」

 

 隠し通せる話ではないのでオレは話すことにする。

 オレはまずこの特別試験が発表された段階で追加ルールしか眼中になかったことを説明した。300ポイントを個人で操作することなど出来るものではなかったからだ。

 次に洞窟が一番の重要拠点であったことを説明する。川辺も井戸も周辺にはスポットがない。しかし、洞窟には小屋と塔の二つのスポットがある。そこさえ押さえられれば占有ポイントが多く貰えるということだを

 そして佐倉と一緒に葛城と弥彦を見つけたときのことを話す。状況的に見てリーダーは葛城だった。しかし、葛城は慎重な男。あんな誰がいるかも分からない状況で迂闊に占有などしない。つまり、占有したのは目先の欲に釣られたもう一人の人物。弥彦だ。

 

「なるほどね......でも少し納得がいかないわ。早い段階でスポットの目星が付いていたのなら、多人数で行動してしまえばそんなトラブルにならずに済んだんじゃない?誰かに洞窟を見張らせておくだけでも十分な占有アピールになったはずよ」

 

「それがAクラスの欠点なんだろう」

 

 Aクラスは内部で対立している。つまり多人数で動けない理由があった。

 

「一見完璧に見えるクラスにも、今は大きな穴がある状態ってことだ」

 

 そしてそのことが明確になる情報があった。それは綾瀬から聞いたAクラスのリーダーが弥彦であるという情報。まさかそんな情報を綾瀬が持ってくるなんて思いもしなかった。

 とりあえずAクラスの話はここまでにして、次にCクラス。

 まずは何故伊吹にリーダーであることを知られながらも被害を免れたのか。そのことを説明するためにもオレはポケットからキーカードを取り出し、堀北に渡す。

 

「これはキーカードね。え......どうして綾瀬さんが......!?」

 

 そのカードに刻まれていた文字を見て堀北が驚愕する。

 

「どうして、こんな......」

 

 そこには『アヤセココネ』と書かれてある。

 

「リーダーが体調不良なんかでリタイアした場合、どうなると思う?」

 

「それは......リーダーが不在になるわ。だから占有権も消える......」

 

「違うな。マニュアルにはこう書かれてあった。『正当な理由なくリーダーを変更することは出来ない』と。リタイアは正当な理由に当たると思わないか?」

 

 体調不良、怪我でリーダーが居なくなった時点で追加ルールが崩壊してしまうような作りのはずがない。新たなリーダーを立てるであろうことは予測できた。

 堀北鈴音というリーダーがリタイアし、代わりに綾瀬を立たせた。当然、試験終了時に当てるべきリーダーは綾瀬になる。なぜ綾瀬をリーダーにしたかと言うと、万が一龍園が堀北以外を指名するときに綾瀬の名前は絶対に書かないと確信していたからだ。いわば保険だな。

 

「だからあなたは、私を......?」

 

 そこで堀北は、事件当日に起こったときのことを思い出した。

 オレがキーカードを落としたこと、山内が泥をかけたこと、それは伊吹にキーカードを盗ませる機会を与えるものだった。

 

「そんなの、伊吹さんが最初からそれを狙っていたと分かっていなければ、出来ないことよ......」

 

 伊吹は偶然オレたちが拾った生徒、当然そんなわけがない。それはBクラスが金田という男子を拾ったという話を聞いたときに確信していた。偶然二人が別々のクラスに助けられたなんて話を信じるほどオレはお人好しじゃない。

 

「けど、どうして伊吹さんはわざわざキーカードを盗んだのかしら。私の名前を確認するだけにしておけば何も分からなかったかも知れないのに」

 

「最初はそのつもりだっただろうな伊吹も。だが、予期せぬトラブルが起きた」

 

 オレは伊吹が鞄にデジカメを持っていたことを説明する。そしてそれが壊れていたことも。

 デジカメで撮ることによって誰の目にも明らかになる証拠を手に入れられる。

 これがCクラスだけの話ならそんなことする必要はない。

 だが────。

 

「実はお前が伊吹に倒された後、綾瀬が伊吹を倒したんだ」

 

「それ......本当なの......!?」

 

「ああ。そしてオレはその後の状況を警戒しながら見ていたら龍園が現れた。そこで龍園はこう言った。『伊吹がこうなっちまった以上説得は骨が折れそうだな』と。つまり他クラスと交渉していたんだろう。そしてその相手はAクラス以外にない」

 

 Aクラスの洞窟の入り口にはビニールをつなぎ合わせた巨大な目隠し。あれがそのことを証明する鍵になる。

 

「ここからはオレの予想だが、Cクラスは自らのポイントを犠牲にし、Aクラスに必要なものを買い揃える。更にCクラスが使っていた道具を全て譲渡することで、Aクラスはポイントを殆ど使わずとも1週間過ごすことができた。せいぜい使ったのは食料ぐらいだろう」

 

 そしてその対価としてAクラスは何かしらをCクラスに捧げている。それが何なのかは知る由もないが。

 

「そして龍園がいたってことはCクラスのリーダーは龍園以外にいない」

 

「......全く、言葉が出ないわ」

 

 事実と向き合い、堀北はそう答えた。

 

「気に入らないわね。私を駒として動かして、散々利用したってことでしょう」

 

「ああ。それは否定できない。二度と近づくなと言われても驚かない」

 

 それだけのことをした自覚はある。

 

「一つ聞かせて」

 

「なんだ?」

 

「綾瀬さんは何かしたの?」

 

「何か、とは?」

 

「ずっと気になってたの。どうして綾瀬さんはあんなに森の中を回っていたのか。確かに食料を探していたと言われれば納得は出来る。でも、そうじゃない。そんな気がしてならないのよ」

 

 どう答えるべきか悩んだ。だが真実を全て話せば間違いなく堀北は怒るだろうな。

 

「安心しろ。オレは今回の試験で勝つために綾瀬を利用していない。リーダーを当てるための情報を探らせたとか、大量に食料を持ってきてくれなんてことも頼んでいない」

 

 全てではないがこれも真実だ。綾瀬のおかげでAとCのリーダーが分かったのはあくまで副産物にすぎない。食料のこともそう。綾瀬が食料を持ってこようが持ってこなかろうが関係ない。

 最初に言った通り、この試験で勝つために綾瀬を利用したわけではないんだ。

 

「そう......それならいいけど───」

 

「堀北。綾小路」

 

 作業を済ませた綾瀬がこの場に現れた。そして綾瀬は堀北の元に駆け寄る。

 

「ねえ、堀北......」

 

 綾瀬は堀北に何かを言おうとしているようだが、珍しく緊張しているのか、綾瀬の表情が固いように見えた。

 

「どうしたの......?」

 

 堀北が綾瀬の顔を覗き込む。目が合う二人。そして綾瀬は意を決したように呼吸を整えてこう言った。

 

「鈴音って、呼んでもいい?」

 

 意外だった。綾瀬は須藤が堀北を下の名前で呼ぶ練習をしていたときはピンと来てなかったし、今日そんな話になったときもそうだった。

 

「どうして?」

 

「それは......学と一緒、だから?」

 

「でもあなたは今まで私のこと堀北って呼んでたじゃない」

 

「......そう、なんだけど......」

 

 綾瀬は自分でも困惑してる様子だった。

 

「......でも、やっぱり鈴音って呼びたいの。この一週間で分かったんだ。下の名前で呼ぶことってきっと特別、なんでしょ?だから......私も......堀北を、そう.......呼びたい」

 

 それでも今は、堀北を下の名前で呼びたくて仕方がないようだ。

 

「......ダメ?」

 

 不安げな様子で確認取る綾瀬を見て、堀北は本当に微かだが笑った。

 

「いいわよ」

 

 その答えを聞いた綾瀬は驚いたように目を見開く。そしてその瞳は嬉しさを表すように強く輝いていた。

 

「......ありがとう......」

 

 そして堀北に抱きつく。

 

「ちょっと......!絶対に力を入れちゃダメよ!」

 

「分かってるよ、鈴音」

 

「本当よね......?信じるわよ!!」

 

 どこか楽しそうな二人。

 オレはその光景を見届けてからこの場を離れることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数分。船外のデッキでオレは綾瀬が来るのを待っていた。もう少し待っていると、綾瀬が駆け足でこちらに向かってくるのが確認できた。

 

「綾小路」

 

「堀北はどうした?」

 

「綾小路と話すの忘れてたって言ったら行ってきなさいって」

 

「そうか」

 

「うん。あ、終わったよ。はい」

 

 綾瀬から数枚の紙......いや、6枚の紙を差し出される。

 

「ありがとう、助かった」

 

「ううん、綾小路も、頑張ってね」

 

 これは綾瀬に頼んでおいたものだ。この紙に綾瀬にして欲しかったことが詰まっている。

 一枚目の紙を見る。そこには、綾瀬が必死で書いたであろうものがビッシリと書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Cクラス男子

 

龍園・・・Cクラスの皆をまとめてる人。リンゴ握りつぶせそうって言われてたかな。ほとんどの人は龍園の言うことを聞く。でも本当は従いたくないって言ってた人もいたよ。

 

石崎・・・龍園の傍にいる人。私のことを龍園と同じぐらいの人になれるって言ってた。私を遊びに誘ってくれたんだ。嬉しかった。

 

アルベルト・・・日本人と黒人のハーフって石崎が言ってた。だから日本語が苦手みたい。あんまり喋らなくても許してあげてね。多分Cクラスで一番強いよ。龍園でも喧嘩なら勝てないと思う。あの黒いメガネはサングラスって言うんだって。

 

 そこに綴られたのはCクラス生徒の情報。この三人以外にも多くの生徒の名前とその横に綾瀬が感じた印象が記載されていた。

 それは当然男子だけじゃない。オレは二枚目の紙を見る。

 

Cクラス女子

 

椎名・・・私の友達。本を読むのが好きなんだって。でもあんまり争いが好きじゃないって言ってたよ。椎名は皆と仲良くなりたいんだ。私も、そう思った。船で一緒に本を読んでくれるんだ。楽しみ。

 

伊吹・・・格闘技をやってた。これは絶対。あんまり喋らない子だと思ってたけど、戦ってるときはすごい元気だった。多分戦うのが好きなんだと思う。あとね、私のこと凄い見てくるの。だけど目が合ったら警戒してくる。どうしたんだろう?

 

西野・・・ずっと一人なんだって。寂しくないのかな。友達になれればいいけど。

 

真鍋・・・龍園が嫌い。多分伊吹も。

 

 真鍋の欄には一文だけ線でぐしゃぐしゃにしたところがあった。かろうじて読み取れたのは『頼まれた』といった部分。

 

 三枚目にはBクラス男子。4枚目にはBクラス女子。

 なぜこんなものを綾瀬が書いていたのか。それはオレが『他クラスの人と友達になりたい。だからどんな人たちがいるのか教えて欲しい』と頼んで書かせたからだ。綾瀬は友達の少ないオレを心配して快く了承してくれた。

 おかげで他クラスの情報を知ることが出来た。もちろん全てを握ることは出来ないが、生徒の印象を知れるだけでも情報としては価値がある。

 そして重要なのはAクラス。

 

葛城とその傍にいる人

 

葛城・・・凄く頭がいい人。そして心配性な人なんだ。だから私のことも心配してくれたの。差し入れだってくれたんだよ?橋本には義理堅い男って言われてたな。

 

弥彦・・・葛城が大好き。だから葛城の傍にいない人を警戒してる。もっと仲良くすればいいのに。

 

町田・・・最初は凄く威圧されたけど、何回か話しかけると私とも話してくれるようになったよ。

 

 Aクラス男子の項目には葛城、弥彦と続き、見慣れない名前が続々と書かれている。だがAクラスに関して知りたいことは葛城派と坂柳派、互いの勢力がどれ程のものかを知りたかった。だから葛城派と坂柳派、そしてどちらか分からない人間に分けるよう綾瀬には指示をした。

 

坂柳って人の傍にいる人

 

橋本・・・話すのが上手な人。でも弥彦とかからは凄く警戒されてる。私に弥彦がリーダーだって教えてくれたよ。これは坂柳って人の意思だからいいって。このことはあんまり話しちゃ駄目だよ。信頼できる人だけに教えろって言われたから。

 

 この裏切りに関しては事前に綾瀬に教えられている。

 しかし、これが坂柳派の意思かと言われると微妙なラインだ。なぜなら同じ坂柳派の男たちはオレにリーダーを教えろと契約を持ちかけてきた。それなのに自分達のリーダーを当てられるのはいいだなんて少し違和感がある。

 この橋本という男は坂柳派でも特殊な立ち位置にいるのか、それとも何か別の狙いがあったのかは定かではない。

 ただし、オレは弥彦がリーダーであることを元々見抜いていたからこう言えるだけであって、何の前情報も無しにリーダーを教えられたとしたならまず疑う。契約書もないのであれば信頼性は皆無だ。

 

 とにかく、これで他クラスの情報が知れた。

 これから先、綾瀬には他クラスへ線を張り巡らせてもらう。それこそ蜘蛛の糸のように。綾瀬にはそんなつもりないだろうけどな。綾瀬はただ、皆と仲良くなりたいだけ。

 この役割は櫛田には頼めない。櫛田はプライバシーを尊重するだろうし、龍園や葛城にまで深く踏み込めるかと言われると綾瀬には一歩劣る。まあそもそもあまりオレのことも知られたくないので論外ではあるし、裏の顔があることも加味するとやはり櫛田では駄目だ。

 その点綾瀬なら『頼みがある』、『助けてくれ』なんて言葉でこちらの頼みを深く考えずに聞いてくれるから扱いやすい。

 

『綾瀬さんって扱いやすいから』

 

 櫛田がそんなことを言っていたのを思い出す。確かに納得だ。

 オレはそのことを改めて確認するためにも携帯のオーディオ画面を開いて録音されたデータを開く。

 激しい風の音。断続的に何かを踏み鳴らす音。

 

『佐倉、どこ────』

 

 しばらくすると、綾瀬の声が聞こえてきた。

 あのとき、オレは綾瀬に携帯を渡す前にバックグラウンドで録音をしていた。もしあの状況で綾瀬を先に行かせたら何が起こるのかを記録するためだ。

 

『大丈夫。私が救ってあげる』

 

 おかげで分かったこともあった。

 救済。綾瀬はそのことに固執している。そして重要なのは対象が誰であろうとも救おうとするところ。それなら、言葉巧みに綾瀬を誘導すれば()()()()()()()()()()()()()()()()()ということだ。

 

────悪いな綾瀬。

 

 お前が駒として優秀である以上、オレはお前を利用しないなんて慈悲はかけられない。

 

 それはオレが自由を得るためにそうするんだ。だからお前はオレを恨んでいい。お前の皆と仲良くなりたいという願いを、オレが踏みにじるのだから。

 

 綾瀬は自分が物事を考えても上手くいかないことを自覚している。だから他人から言われたことを素直に実行しようとする。それが正解だと信じて。

 

 そしてそれを成し遂げる力が綾瀬にはある。身体能力は言わずもがな、どんな相手でも怯まない度胸、枠に囚われない自由さ。そしてたとえどんな滅茶苦茶な命令でもはね除けることなく素直に従ってくれる純真さ。そんな綾瀬は指導者という立場からすれば一番ありがたい存在だろう。

 

 チェスの駒に例えるならクイーン。文字通り縦横無尽に動かすことの出来る綾瀬には相応しい駒と言える。駒である以上戦略は打ち手が考えればいい。綾瀬は何も考える必要がない。だからオレは綾瀬にDクラスの支配者になんてなって欲しくないのだ。同じ女王でも意味はまったく違う。

 

 だが、綾瀬が他の人間にも利用されてしまうかもしれないというリスクも頭に入れなければならない。オレが思う綾瀬の不安要素はこれだ。

 誰であろうとも救うということは、同じように利用される可能性もあるということ。だからそのことを常に頭に入れた上で適切に利用する必要がある。

 少なくとも龍園はそんな綾瀬の性質に気づいていると見るべきだ。

 そして綾瀬のことで最も警戒しなければいけないのは櫛田。オレの予想では櫛田は綾瀬の深淵を覗いたと思っている。そう思わせる場面は節々にあった。

 

 綾瀬の駒としての価値は絶大。

 

 故に、誰が綾瀬心音を己の駒として獲得するか。

 

 それが今後の1年生におけるAクラス争奪戦の肝となってくる可能性だってあり得る。

 

「言い換えるなら綾瀬心音の争奪戦、か」

 

 思わず笑ってしまいそうになる。

 

 綾瀬を手中に獲得し、完璧に制御出来るようになったらそれはもう『悪魔』の契約をしたみたいなものだ。

 

 だがな綾瀬、お前が自発的に救済を行う姿は『天使』そのものだ。それはとても立派なことだと思う。これからお前を利用しようとしているオレにはそんなことを語る資格なんてないけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 だからせめて、祈ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お前の翼が────蜜蝋の翼ではないことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここからはあとがきですので興味のない方は読み飛ばしてください。

今回でようやく原作3巻分も終わりました。ここまでで大体1ヵ月。このペースなら正月までに1年生編完結.......までいきますかね?ぶっちゃけそこまで自信はないです。後半の方にいけばいくほどストックがあるので後半はもっとペース上がるかもしれませんが。

まあとりあえず今回の振り返りといきましょう。

冒頭では自分で考えて行動することを覚えたと言っていたのに最後には考えることを放棄させられ駒として利用された綾瀬はなかなか不憫です。ですがそれが綾瀬の特性でもあるから仕方ありません。今回はそれをより色濃く表しました。
自分で考えることは苦手だけど、その分身体能力は随一。故に利用されやすく、足として使うには一級品の綾瀬ちゃんなのです。与えられた命令に対しては深く考えられないし、自らの意思で裏切ることもなかなかありません。丸め込まれたり、納得する理由があれば基本従います。

そして今回はA、Bクラスに巡り回って生徒の情報収集をしてもらいました。まあ本人はいろんな人と仲良くなりたかっただけですけど。その際に食料を持っていったり、食料があった場所の情報を教えることで他クラスが綾瀬を受け入れやすくなるようにさせました。
綾瀬が本格的に動き出したのは4日目以降。そして食料と水のセットで1食10ポイント、食料だけなら6ポイントだったので、全てではないですが何ポイントかを綾瀬がカバーした形になっていますね。ただDクラスも含めて3クラス分の食料を全部カバーするのは当然無理です。あくまで綾瀬が持てる量を渡したのと情報を教えただけなので賄ったポイントには大分バラつきがあります。そこら辺の計算は面倒だったので適当に原作よりも何ポイントかプラスしとけばいいや感覚でやってますね。

そして綾小路以外にも綾瀬を利用しようと目論む人物たちがちらほら見え始めましたのが分かりましたかね?綾瀬ちゃんモテモテです。まるでハーレム系主人公です(?)。

綾小路の機械化も完了してしまいました。ゴリゴリの原作準拠でやっている以上、避けては通れなかったです。一応節々にまだ優しさみたいのは残してますが、描写不足で伝わらなかったら申し訳ない。
今後綾小路に駒として利用されることが決まった綾瀬ちゃんですが、綾小路ならそこまで惨い扱い方はしない......でしょう、ええ。きっとそうです。
綾小路が与えた綾瀬の駒としての主な役割はクラス外の情報を得ること。それならクラス内は一体どうするのでしょう(すっとぼけ)。ああ、もちろん身体能力も今後活かしていきますよ。

ちなみに伊吹との戦闘シーンは控えめにしました。本気の綾瀬だともっと技とかを駆使してアクロバティックに動けるのですが、それを御披露目するのはまだまだ先です。

そして現状何がしたいのがよく分からん櫛田ですが、行動理由に関してはちょっと引っ張ります。原作6巻分ぐらいまで。引っ張ってばっかりで申し訳ありません。

なんと言うか......重いですよね、この作品。基本的にシリアスばかりなので。一応緩和材として適宜『綾瀬カワイイ!』ってなるようなシーンを挟んでいきますのでどうかお付き合いください。

そして最後の綾小路が綾瀬に向かって言った言葉。あれを見て皆さんはどう思いましたかね?僕的には綾小路のせめてもの優しさを描写したつもりだったんですが、人によっては解釈が全く違ったと思います。多分綾小路がより一層冷酷に見えた、なんて人もいるんじゃないでしょうか。そこら辺の解釈はぜひ聞いてみたいところですね。ただ、これだと感想を催促してるみたいなのでどうしたものかと。なのでもし良ければ個別メッセージにでも。結構色んな方から質問が飛んでくるので遠慮なさらずに。

駒として利用されそうになっている綾瀬。そんな綾瀬は次回、堀北と綾小路とは別のグループにするので基本的に一人で頑張らないといけません。よって次回は綾瀬メイン回です。その分綾瀬視点も多めなので、次回もどうかご期待ください。
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