ようこそ理想郷へ   作:ナムさん

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10月30日は綾瀬の誕生日なので誕生回です。
10月30日の誕生花はスイレン(他にもある)には純粋とか清浄という意味がありまして、誕生日石はオパールとかトルマリンらしいです。特にオパールは純真無垢なんて意味があるようです。


第75話 遊色を包むアイボリー

 学校に来る前のことを、ふと思い出した。

 ホワイトルームが使えなくなったあと、私は次に行くところが決まるのを待っていた。

 あそこには、不良品って呼ばれていた子たちがいた。

 私にはできないことができる子もいた。同じ服を着て、同じところにいた。

 だから、私もあの子たちの仲間だと思っていた。

 

 でもある日、あの子たちにこう言われた。

 

『あなたなんか仲間じゃない』

 

 そ(・)れ(・)だ(・)け(・)は(・)言われたくなかった。

 

 私も一緒だと思っていたから。

 

 今も、あのときの顔を覚えている。

 また、あんなふうに見られたらどうしよう。

 

 私を誰に任せるのか、話をしている声が聞こえた。

 何人かの名前が出ていたけれど、なかなか決まらなかった。

 それから、あの人の名前が出た。

 私のことを知っているから、その人なら任せられるんだって。

 結局、あの人のところへ行くことになった。

 

「しばらくは、ここにいろ」

 

 頷いて、その顔を見る。

 ほかにも何か言われるのかと思ったけれど、それだけだった。

 訓練はできなくなっていた。

 朝になっても、いつもの時間にすることがない。

 少し座って待ってみたけれど、何も始まらなかった。

 時計を見る。さっきも見たけれど、まだあまり進んでいない。

 

 何かすること、ないのかな。

 

 足音が近づいてくると、扉の方を見た。

 私に何か用かな。

 名前を呼ばれると、すぐに顔を上げた。

 何かしてほしいことがあるなら、教えてほしかった。

 呼ばれて部屋に入ると、あの人は机の前に座っていた。

 私が近くまで行くと、顔を上げる。

 

「身体の方はどうだ」

 

 私は頷いた。

 

「以前と同じように動けるか」

 

 自分の手を見て、もう一度頷いた。

 

「そうか。お前には、やってもらうことがある」

 

 私は顔を上げて、続きを待った。

 

「今はいい。必要になれば呼ぶ」

 

 あの人はまた紙を見始めた。

 何をするのか教えてもらえるかもしれないと思って、もう少し待ってみる。

 紙をめくる音がした。

 

「もういい」

 

 顔を上げると、扉の方を顎で指していた。

 私は頷いて、部屋を出た。

 何をするんだろう。

 部屋を出てからも、まだ気になっていた。

 ツキシロが来たときも、私は座って待っていた。

 向かいに座ったツキシロが、上着から手帳を取り出す。

 

「お変わりありませんか」

 

 私は頷いた。

 両手は膝に乗せていた。

 ツキシロは手帳を開いて、ペンを指に挟む。

 

「そうですか」

 

 ツキシロの指先が動いた。ペンが勢いよく飛んでくる。

 右手を伸ばして、ペンを指の間に挟んだ。

 

「ええ。動きは鈍っていないようですね」

 

 私はペンを持った手を見た。

 それからツキシロへ顔を上げる。

 

「お返しいただけますか」

 

 ツキシロがこっちへ手を伸ばしたので、私はペンを持ち直した。

 今度はゆっくり腕を伸ばす。

 ツキシロが持ったのを見てから、指を離した。

 

「ありがとうございます」

 

 ペンが手帳に挟まれた。

 私は右手を膝に戻して、その上に左手を重ねた。

 

 あのときのことを思い出しながら、手元のペンを少し持ち直した。

 開いたノートには、さっき書いた文字が並んでいる。

 ずっと同じところで手を止めていたみたい。

 近くで鞄のファスナーを閉じる音がした。

 椅子を引く音や、「また明日」と話す声も聞こえる。

 私も、片づけないと。

 

「心音ちゃん」

 

 顔を上げると、桔梗が机の隣に立っていた。

 鞄を肩に掛けて、私の手元を見ている。

 

「考え事?」

 

「......うん」

 

「そっか。急がなくても大丈夫だけど、帰る準備できそう?」

 

 私もペンをしまってノートを閉じた。

 

「このあと、少し付き合ってもらってもいい?」

 

「何かするの?」

 

「ちょっと寄り道。心音ちゃんと一緒に行きたいところがあるんだ」

 

「うん。いいよ」

 

「ありがとう。じゃあ、行こっか」

 

 桔梗が笑った。

 私も鞄を持って立ち上がる。

 

「何か、手伝う?」

 

「今日は、一緒に来てくれるだけでいいよ」

 

「それだけ?」

 

「うん」

 

 私は頷いて、桔梗の隣に並んだ。

 着いたら、何をするのか教えてくれるのかな。

 そう思いながら、桔梗の隣を歩いた。

 寮へ戻って、桔梗の部屋の前まで来た。

 中から、色んな人の声が聞こえた。

 

「みんなもいるの?」

 

「うん。先に来てもらってるんだ」

 

「今日は、勉強?」

 

「今日は違うよ」

 

 桔梗が扉を開ける。

 

「入って」

 

 桔梗は靴を脱ぐと、先に部屋の奥へ入っていった。

 玄関には靴がいくつも並んでいる。自分の靴を置けるところを探して、私も靴を脱いだ。

 靴をそろえて部屋へ足を踏み入れた途端だった。

 

 パンッ。

 

 突然、乾いた音が響いた。

 

 ─────頭と心臓。一発でも、そこはだめ。

 

 そう思ったときには、もうその場にしゃがみ込んでいた。

 音のした方へ突き出した鞄が左胸を隠し、空いた腕は頭をかばう。

 遅れて髪が頬に当たった。もう一度、同じ音が鳴る。

 

 腕の下から顔を上げると─────

 

「お誕生日、おめでとう!」

 

 皆の声が重なった。

 金色や桃色の細い紙が頭の上を通っていた。

 何人かが小さな筒を持っていた。

 その先から、長い紙が垂れている。

 

「......心音ちゃん?」

 

 桔梗が少し目を丸くして、私を見ていた。

 私は腕と鞄を下ろして身体を起こし、近くにいた子の手元を指した。

 

「今の音、それ?」

 

「うん。クラッカーだよ」

 

 筒を少し持ち上げて見せてくれた。

 その先を見ていると、落ちてきた紙が一本、私の髪に引っかかった。

 

「心音ちゃん、ちょっと待ってね」

 

 桔梗が横から指を伸ばして、そっと取ってくれる。

 

「びっくりした?」

 

「うん。ちょっと」

 

「ごめんね。いきなり鳴らしちゃって」

 

 筒を持っていた子が、こっちを見ていた。

 

「ううん。大丈夫」

 

 足元へ目を落とすと、つま先のすぐ前にも金色の紙が落ちていた。

 部屋の中を見ると、みーちゃんもこっちを見ていた。

 低いテーブルの周りに座っている子もいれば、ベッドの端に並んでいる子もいる。

 前に井の頭の誕生日を祝ったときも、この子たちと一緒だった。

 壁には赤や黄色の紙の輪がつながっていた。

 窓のそばにも、薄い紙で作った花がいくつもついている。

 ベッドの上の壁には、文字が貼ってあった。

 

 おたんじょうび、おめでとう。

 

 その下には私の名前もあった。

 文字の周りにも紙の花がついている。

 端から一つずつ見ていると、井の頭が膝を引いてくれた。

 

「綾瀬さん、こっち空いてるよ」

 

「ちょっと詰めてあげて」

 

「鞄はこっちに置いていいからね」

 

 テーブルを挟んだ向こう側でも、少しずつ場所を譲り合っていた。

 

「心音ちゃんは、ここね」

 

 桔梗がクッションを置いてくれる。

 皆の膝の間を通ってそこへ行く。壁際には鞄がまとめて置かれていて、テーブルには紙コップや皿が並んでいた。

 その真ん中に、大きな白い箱がある。

 鞄を下ろそうとしたところで、松下が蓋を開けた。

 白いクリームの上に、苺がいくつも乗っていた。

 真ん中にはチョコレートがあって、その上にも私の名前が書かれている。

 顔を上げると、皆がこっちを見ていた。

 

「......これ、私に?」

 

「うん。今日は綾瀬さんの番だよ」

 

 井の頭が笑った。

 

「前は私のこと、お祝いしてくれたから。今度は私も、おめでとうって言いたかったんだ」

 

「私に?」

 

「うん。綾瀬さん、お誕生日おめでとう」

 

「......ありがとう」

 

 みーちゃんも頷いてくれる。

 

「前に誕生日を教えてくれたでしょう?覚えていたんです」

 

 そういえば、聞かれたことがあった。

 学生証を出して、そこに書いてある日を教えた。

 

「みーちゃん、覚えててくれたの?」

 

「はい。10月30日、今日です」

 

 私はもう一度、テーブルを見回した。

 

「みんな、それで集まってくれたの?」

 

「そうだよ。心音ちゃんには内緒でね」

 

 桔梗が顔を覗き込んでくる。

 私は壁の紙の花をもう一度見た。

 これも、ケーキも。皆が私のために用意してくれたんだ。

 誕生日がどういう日なのかは、前にみーちゃんに教えてもらった。

 私が生まれた日。

 でも、今日は皆に何かしてあげたわけじゃない。

 

「......私、何かした?」

 

「何かって?」

 

「おめでとうって、言ってもらうようなこと」

 

 桔梗は少し私を見てから、笑った。

 

「心音ちゃんが生まれた日だからだよ。みんなでお祝いしたかったの」

 

「それだけで?」

 

「うん」

 

 みーちゃんも頷いていた。

 まだよく分からなくて、皆の顔を見る。

 どこを見ても、こっちに向かって笑ってくれていた。

 

「綾瀬さん、とりあえず座ろ?」

 

 井の頭に言われて、手元を見る。

 まだ鞄を持ったままだった。

 

「......うん」

 

 クッションに座ると、桔梗も隣に座った。

 松下が桔梗の方へ顔を向ける。

 

「ねえ、櫛田さん。私も来てよかったの?」

 

「え?」

 

「この集まりに私が加わることってあんまりないからさ。ちょっと気になって」

 

「もちろんだよ。一緒に井の頭さんの誕生日プレゼントを考えた仲でしょ?」

 

 向かいにいた井の頭が顔を上げた。

 

「それ、本人の前で言う?」

 

「だって、本当のことでしょ?」

 

 桔梗が笑うと、井の頭の頬が少し赤くなった。

 井の頭は松下を見て、持っていた紙コップを膝に置いた。

 

「......松下さんも、そのときはありがとうございました」

 

「ううん。喜んでもらえてよかった。ていうか、私にもタメ口でいいのに」

 

「は、はい......!」

 

 松下も笑った。

 井の頭は頷いてから手元へ目を戻してしまった。

 

「じゃあ、今日は遠慮なく混ぜてもらおうかな」

 

 松下が箱の側面を開いて、ケーキを台紙ごとテーブルに出してくれる。

 名前の書かれたところが見えるように向きが変わってから、桔梗がろうそくに火をつけた。

 小さな火が、私の目の前で揺れる。

 桔梗が歌い始める。

 みーちゃんが続いて、ほかの皆も一緒に歌った。向こうの席で手拍子が始まって、隣からも同じ音がする。

 自分の名前が聞こえたとき、顔を上げた。

 皆がこっちを見ていた。

 井の頭も、みーちゃんも。端に座っている子まで、私に向かって歌ってくれている。

 歌が終わった。

 私はそのままケーキを見ていた。

 小さな火が、まだいくつも揺れている。

 少し待ってから顔を上げると、皆もこっちを見ていた。

 桔梗を見る。桔梗はケーキへ目を向けて、それから私に顔を戻した。

 

「心音ちゃん、ろうそく」

 

「......うん?」

 

 もう一度、火を見る。

 どうすればいいんだろう。

 

「これ、どうするの?」

 

「息を吹いて、火を消すんだよ」

 

 つけたばかりなのに。

 桔梗の顔を見て、確かめる。

 

「消していいの?」

 

「うん。今日は心音ちゃんが消すの」

 

 桔梗が少し身体を引いて、ケーキの前を空けてくれた。

 私は身体を前へ寄せる。

 息を吹くと、火が順番に消えた。最後の一本も消えて、細い煙が上がる。

 

「おめでとう!」

 

 また、皆の声が重なった。

 火を消しただけなのに、拍手までしてもらえた。

 ケーキから顔を上げて、桔梗を見る。

 

「......ありがとう」

 

 それから向かいにいる皆を見た。

 

「みんな、ありがとう」

 

 少し声を大きくすると、端の席からも「どういたしまして」と返ってきた。

 ろうそくが外されて、ケーキが切り分けられていく。

 隣から渡された皿を向こうへ送ると、今度はフォークが回ってきた。届かないところには、近くの子が手を伸ばしてくれる。

 テーブルに置ききれない皿を、ベッドに座っている子たちが受け取ってくれる。

 向こうまで渡ったのを見てから、私も自分の皿を手に取った。

 私の前には、名前の書かれたチョコレートも置かれた。

 

「これ、全部もらっていいの?」

 

「もちろん。綾瀬さんのだよ」

 

 松下が言った。

 手に取って裏返してみる。裏には何も書いていなかった。

 

「食べるの、もったいない?」

 

「名前がなくなっちゃう」

 

「じゃあ、食べる前に撮っておこうよ」

 

 松下が携帯を向ける。

 私はチョコレートを皿へ戻して、文字が見えるように置き直した。

 

「これでいい?」

 

「うん。ちょっと待ってね」

 

 撮れた写真を見せてもらった。

 ちゃんと、私の名前が残っている。

 

「その写真、あとで送って」

 

「いいよ」

 

 端を少しだけ割って食べた。

 甘い。

 残ったところを見たら、まだ名前の半分が読めた。

 

「美味しい?」

 

 桔梗に聞かれて頷く。

 

「うん。桔梗が選んでくれたの?」

 

「みんなで決めたんだよ」

 

「結構迷ったよね。チョコのも美味しそうだったし」

 

 松下が言うと、井の頭も頷いた。

 

「そうですね。迷いましたよね」

 

 それから、井の頭がこっちを見た。

 

「決めたあとも、綾瀬さんはどっちが好きかなって話してたんだよ」

 

 隣のみーちゃんにも顔を向ける。

 

「みーちゃんも、苺の方がいいって言ってたよね」

 

 みーちゃんが自分の皿に目を落として、それから私を見る。

 

「綾瀬さん、苺も好きだと思ったので」

 

「好きだよ」

 

 苺とクリームを一緒にすくって食べる。

 甘いあとに、少しだけ酸っぱかった。

 

「これ、美味しい」

 

「よかったです」

 

 みーちゃんが笑ったので、もう一口食べた。

 

「でも、チョコも好き」

 

「じゃあ、次はそっちにしようか」

 

 松下の声に顔を上げる。

 

「また、みんなで?」

 

「うん。またこうして集まればいいでしょ」

 

 向こう側でも、何人かが頷いていた。

 私はフォークを持ち直して、残っているケーキを見た。

 次に食べるものも決まった。

 皆の紙コップに飲み物が注がれてからは、部屋のあちこちで話が始まった。

 隣で桔梗が話していると、向こうでは別の話で笑い声が上がる。みーちゃんに呼ばれて顔を向けたら、反対側から松下にも声をかけられた。

 

「綾瀬さん、クリームついてるよ」

 

 松下が自分の口元を指した。

 渡された紙で拭いてみる。

 

「取れた?」

 

「もうちょっと右」

 

 もう一度拭くと、松下が頷いた。

 隣を見ると、桔梗がこちらを見ていた。

 

「何?」

 

「ううん。楽しんでくれてるかなって」

 

「うん。楽しい」

 

「そっか」

 

 桔梗が嬉しそうに笑った。

 私は残っていた苺を食べて、今度は口元を拭いてから、皆の話を聞いた。

 

「ねえ、そろそろ写真撮らない?」

 

 桔梗が携帯を取り出した。

 私はフォークを置いて、手を伸ばす。

 

「私、撮ろうか?」

 

「心音ちゃんはこっち」

 

 桔梗に袖を引かれた。

 ベッドの前に皆が集まっていく。向こう側から来る子が通れるように膝を引いて、それから私も桔梗の隣へ移った。

 

「タイマーにするね」

 

 松下が机の上の本に携帯を立てかける。

 画面を覗き込んでから、皆の方を見た。

 

「後ろ、もう少し真ん中に寄って。端の子が切れちゃう」

 

「ここなら写る?」

 

「もうちょっとこっち。顔、隠れちゃってるよ」

 

 ベッドに腰掛けていた皆が近づいてくる。

 みーちゃんたちは私の前に座った。桔梗の肩が私の肩に触れる。

 後ろの子の顔が見えるように、少しだけ身体をずらした。

 

「じゃあ、いくよ。みんな笑ってね」

 

 松下が携帯を操作して、急いで隣へ戻ってくる。

 近くにいる皆の口元を見てから、自分の口の端に指を当てた。

 両方の人差し指で、少しだけ上へ持ち上げる。

 

「こう?」

 

 隣で、桔梗が小さく吹き出した。

 

「うん。心音ちゃん、携帯の方見て」

 

 言われた方へ顔を戻す。

 指は、そのままにしておいた。

 少ししてから、写真を撮る音がした。

 

「撮れたかな」

 

 松下が携帯を取りに行く。

 皆もその周りへ集まった。私も後ろから覗こうとすると、画面をこっちへ向けてくれる。

 真ん中に、私がいた。

 指で口の端を持ち上げたままで、桔梗がその隣で笑っている。

 前にも後ろにも皆の顔が並んでいて、端の方では、顔が重ならないように首を傾けている子もいた。

 皆の頭の上には、紙の輪と私の名前も写っていた。

 

「全員、入ってる?」

 

「うん。ちゃんと写ってるよ」

 

 言われて、端からもう一度見た。

 いた。皆、一緒に写っている。

 

「その写真、私にも送って」

 

「もちろん。あとで送るね」

 

 私は頷いて、もう少しだけ画面を見せてもらった。

 座っていたところへ戻ると、桔梗が机の引き出しから小さな箱を取り出した。

 

「これ、皆で選んだんだ。誕生日プレゼントだよ」

 

 両手に乗せて、桔梗を見る。

 

「開けていい?」

 

「うん」

 

 蓋を開けると、紺色の細い何かが入っていた。

 

「これなに?」

 

「髪留めだよ。バレッタとも言うかな」

 

 ふちが銀色で、両端に小さな葉っぱがついている。

 真ん中には、白くて少し細長い石があった。

 手に取って少し傾けてみる。

 石の中に青や緑が浮かんだ。もう少し動かすと、端のところが赤く光る。

 

「......オパール?」

 

 桔梗が少し目を丸くした。

 

「え、心音ちゃん、分かるの?」

 

 向かいにいた松下も、持っていた紙コップを置いた。

 

「綾瀬さん、宝石とか詳しいの?」

 

「前に、一度見たことがあったから」

 

 もう一度見てみる。

 白い石にも銀色のふちがついていた。

 葉っぱには、細い線が入っている。

 

「桔梗。これ、高かったんじゃない?」

 

 桔梗は少しの間、私を見ていた。

 松下も同じようにこっちを見ている。

 

「少しだけね。でも、大丈夫だよ。船上試験でいっぱいポイントも入ったし」

 

「私、もらっていいの?」

 

「もちろん。心音ちゃんに似合うと思って選んだんだよ」

 

 桔梗が箱の端に指を置いた。

 

「それに、オパールって10月の誕生石なんだって」

 

「誕生石?」

 

「生まれた月ごとに、決まった宝石があるんだよ」

 

「私のは、これなの?」

 

「うん。それで、これにしたの」

 

 髪留めを取り出して、手のひらに乗せた。

 指先で端を持って、ゆっくり向きを変える。

 青いところが緑になって、その隣に薄い赤が見えた。

 もう一度、少しだけ傾けてみた。

 

「綺麗」

 

「でしょう?」

 

 桔梗の方を見ると、嬉しそうに笑っていた。

 

「気に入ってくれた?」

 

「うん」

 

 手のひらへ戻して、銀色の葉のところをそっと撫でた。

 

「ありがとう、桔梗。あと、みんなも。大事にする」

 

「うん。気に入ってもらえてよかった」

 

「今、つけてくれる?」

 

「もちろん。ちょっと待ってね」

 

 髪留めを受け取ると、桔梗が私の右側へ少し身体を寄せた。

 

「少しだけ、そっち向いてくれる?」

 

 言われた方へ身体を向ける。

 桔梗の指が右の頬の横に触れた。耳の前にかかっていた髪を少しすくって、後ろへ流してくれる。

 耳の上で、ぱちんと小さな音がした。

 そのまま待っていると、毛先を整えていた指が離れた。

 

「痛くない?」

 

「うん。大丈夫」

 

「できたよ」

 

 桔梗の方へ顔を戻すと、向かいにいた松下が少し身を乗り出した。

 

「わ、似合う。綾瀬さん、こっち向いてみて」

 

 松下を見る。

 松下は私の顔の横を見てから、嬉しそうに頷いた。

 

「うん。そのバレッタ、綾瀬さんの髪に合ってるね」

 

「すごく似合ってます。綾瀬さんの髪の色にも」

 

 みーちゃんも、隣からこっちを見ていた。

 

「石も綺麗だね。ちょっと動くだけで色が変わる」

 

 井の頭に言われて、少し首を傾けてみる。

 

「あ、今、緑になった」

 

「……緑?」

 

「うん。綾瀬さんにも見せたいな。さっきは青かったんだよ」

 

 向こうの席からも「見せて」と声がした。

 そっちへ顔を向けると、今度は「可愛い」「似合ってるよ」と言ってもらえた。

 

 耳の上に指をやる。

 いつもは髪が落ちてくるところが、少し空いていた。

 

「心音ちゃん、自分でも見てみる?」

 

「うん」

 

 桔梗が携帯を操作して、画面をこちらへ向けてくれた。

 そこに映っている自分の顔を覗き込む。

 右の耳が、いつもよりよく見えた。

 少し顔を横へ向けると、真ん中の石が青く光った。

 

「見える?」

 

「うん」

 

 髪留めの端に触ってみる。

 画面の中の私も、同じところへ指を伸ばしていた。

 さっき手のひらに乗せていたものが、今は私の髪についている。

 もう少し顔を動かして見ていたら、隣で桔梗が笑った。

 

「やっぱり、これにしてよかった」

 

「私も、これがいい」

 

 画面から顔を上げて、桔梗を見る。

 

「ありがとう。このまま、つけてる」

 

「うん」

 

 もう一度、画面に映った髪留めを見る。

 明日もつけたい。

 空になった箱を鞄へしまう。

 もう一度だけ耳の上に触ってから、皆の方へ向き直った。

 足元に残っていた紙テープを拾ってから、食べ終わった皿を重ねてテーブルの端へ寄せる。

 皆が少しずつ片づけてくれて、空いたところに残っていた飲み物が並んだ。

 私も両手で紙コップを持って、桔梗の隣に座っていた。

 窓の外を見ると、暗くなり始めていた。

 部屋の中ではまだ話が続いていたけれど、携帯で時間を確かめた子が立ち上がると、ほかの皆も帰る支度を始めた。

 

「今日は、ありがとう」

 

 鞄を持った皆に言うと、松下がこっちを向いた。

 

「どういたしまして。私たちも楽しかったよ」

 

 井の頭も鞄を肩にかけながら、こっちを見た。

 

「次に集まるときも来てね。チョコのケーキ、食べなきゃ」

 

「うん。忘れない」

 

「じゃあ、また明日ね」

 

 ベッドの端に座っていた子たちも玄関へ向かっていく。

 私も鞄を手に取ると、桔梗が袖に触れた。

 

「心音ちゃん、もう少しだけいてくれる?」

 

「うん」

 

 鞄を置いて、皆を見送った。

 玄関は靴を履く人でいっぱいだった。先に履けた子から外へ出て、そのたびに「またね」と声がする。

 みーちゃんが扉のところで振り返ったので、私も手を振った。

 扉が閉まってからも、廊下の向こうで皆の話す声がしていた。

 桔梗が隣へ戻ってくる。

 耳の上に指をやると、桔梗がそれを見て、鏡を持ってきてくれた。

 

「もう一回、見てみる?」

 

「うん」

 

 受け取った鏡に顔を近づける。

 少し首を傾けると、今度は石の端が赤く光った。

 

「ここからだと、赤く見えるね」

 

「うん。さっきは、ここが青かった」

 

 桔梗も隣から鏡を覗いている。

 二人で髪留めを見てから、鏡を膝の上へ置いた。

 

「桔梗は、何が欲しい?」

 

「私?」

 

「私も、桔梗を嬉しくしたい」

 

「今日は心音ちゃんの誕生日だよ?」

 

「うん。でも、何かしたい」

 

 桔梗は少し考えてから、私の髪留めに触った。

 留まっているところを、指でそっと直す。

 

「じゃあ、私が困ったときに相談してもいい?」

 

「うん。私にできることなら、助ける」

 

「ありがとう。頼りにしてるね」

 

 私は頷いた。

 桔梗が何に困るのかは分からないけれど、言ってくれたら手伝える。

 

「心音ちゃん」

 

「何?」

 

「生まれてきてくれて、ありがとう」

 

 髪留めに手をやって、桔梗を見る。

 桔梗は笑っていた。

 私は留めてもらった髪に、もう一度そっと触れた。

 明日だけじゃなくて、その次も使いたい。

 

「ありがとう、桔梗」

 

 自分の部屋へ戻ってからも、何度か鏡を見た。

 髪留めを外すのは、もう少し後でいい。

 携帯が鳴ったので見ると、鈴音からだった。

 

『部屋にいる?』

 

『うん』

 

 返事を送ると、少ししてから扉を叩く音がした。

 開けると、鈴音が立っていた。手には小さな袋を持っている。

 

「入って」

 

 部屋に入った鈴音が、私の顔の横へ目を向けた。

 

「その髪留め、どうしたの?」

 

 言われて、耳の上に手をやる。

 

「桔梗にもらったの。さっき、つけてくれた」

 

「誕生日のプレゼント?」

 

「うん」

 

 髪留めが見えるように、少し顔を横へ向けた。

 

「どう?」

 

「似合っているわ」

 

「......鈴音も、そう思う?」

 

「ええ。あなたの髪によく合っていると思うわ」

 

 そっか。

 私は髪留めの端を指先で撫でた。

 

「鈴音にも、見せたかったの」

 

 鈴音が私と目を合わせた。

 それから、少しだけ口元を緩める。

 

「気に入ったのね」

 

「うん」

 

 鈴音が持っていた袋をこっちへ出した。

 

「私からも、受け取って」

 

 髪留めから手を離して、両手で受け取る。

 ベッドに座って、袋を膝の上へ置いた。

 

「これも、開けていい?」

 

「ええ。誕生日、おめでとう」

 

 中には、柔らかい布が折り畳まれて入っていた。

 取り出して両手で広げると、思っていたより長い。

 白いシャツの袖と並べてみると、布の方にはほんの少し黄色が混じっていた。端のところに指を滑らせてから、鈴音を見る。

 

「これ、どうやって使うの?」

 

「マフラーよ。首に巻くものなの」

 

「鈴音が選んだの?」

 

「ええ。アイボリーなら、普段の服にも合わせやすいでしょう」

 

 アイボリー。

 この色のことを、そう呼ぶんだ。

 

「同年代の人に誕生日のプレゼントを贈るのは、あなたが初めてだわ」

 

「私が初めて?」

 

「ええ。何がいいか少し迷ったのだけれど」

 

 鈴音が私の持っているマフラーを見た。

 

「使うにはまだ少し早いから、ほかの人とは被らないだろうと思ったの」

 

 布の端を頬に当ててみる。

 柔らかくて、気持ちよかった。

 

「寒いときに使うの?」

 

「そうよ。首に巻いておくと暖かいの」

 

「私、寒いってあんまり思わないんだけど」

 

 鈴音が一度まばたきをした。

 

「そうなの?」

 

「うん。みんなが寒いって言ってても、よく分からない」

 

 そういえば、森下も暖かいって言ってた。

 

「この前も言われたの。ベンチの、私が座ってたところが一番暖かいって」

 

 あのとき、森下に譲ったベンチの端を思い出す。

 あとで私も同じところに座ったけれど、暖かいかどうかはよく分からなかった。

 

「場所で、そんなに違うのかな」

 

「日が当たる場所なら違うでしょうね」

 

「そっか」

 

 手元へ目を戻して、もう一度布を撫でた。

 鈴音も私の手元を見ている。

 

「......あなたには、あまり必要なかったかしら」

 

「ううん。これがいい」

 

 顔を上げて、鈴音を見る。

 

「触ると気持ちいい。鈴音が選んでくれたし」

 

「そう」

 

「今、巻いていい?」

 

「部屋の中だけれど」

 

「うん。巻き方、教えて」

 

 鈴音は少し私を見てから、こっちへ手を伸ばした。

 

「貸して」

 

 渡すと、鈴音が私の首へ掛けてくれた。

 布の端が左右に垂れてくる。片方を持とうとすると、鈴音がその上を軽く押さえた。

 

「手は離していていいわ」

 

「うん」

 

 膝の上へ手を戻して、鈴音の指を目で追った。

 片方の端が首の後ろを回っていく。顎の下に柔らかいところが重なった。

 

「少し、顎を上げて」

 

 言われた通りにすると、布の間へ指が入ってきた。

 少し緩めてから、今度は左右の端を揃えてくれる。

 

「苦しくない?」

 

「うん」

 

「髪も出しておくわね」

 

 鈴音が私の肩の後ろへ手を回す。

 マフラーに挟まっていた髪が少しずつ外へ出てきた。引っ張られないようにしてくれているのか、指はゆっくり動いていた。

 顔を上げると、すぐ近くに鈴音がいた。

 私の首元を見ながら、まだ布を直している。

 部屋は静かで、布がこすれる小さな音が聞こえた。

 息を吐くと、肩が少し下がった。

 膝の上で重ねていた指もほどける。

 顎を戻して頬を寄せると、さっきは触れていなかったところまで布に包まれた。

 

「これくらいでいいかしら」

 

 鈴音の声に頷いた。

 もうどこをどう巻くのかは見ていなかった。

 

「一度、自分でもやってみる?」

 

 鈴音が布の端に手を伸ばす。

 私はその上から、そっと押さえた。

 

「......あとで」

 

 鈴音が私を見た。

 

「そう。忘れないうちに練習しておくのよ」

 

「うん」

 

 手が離れてからも、そのまま座っていた。

 首のところに少し顔を埋める。

 今はまだ、ほどきたくなかった。

 しばらくしてから顔を上げて、鈴音を見る。

 

「どう?」

 

「似合っているわ」

 

「そっか」

 

 前に垂れた端を指で撫でた。

 明日も使いたい。髪留めも、これも。

 

「鈴音」

 

「何?」

 

「桔梗がね、生まれてきてくれてありがとうって」

 

 鈴音は黙って続きを待っていた。

 

「みーちゃんも、前に言ってた。誕生日はそういう日なんだって」

 

「そうね」

 

 マフラーの端を指に乗せてから、鈴音を見る。

 

「私が生まれたの、鈴音も嬉しい?」

 

 鈴音は少し黙った。

 私はその顔を見て待っていた。

 

「あなたが生まれていなければ、知り合うこともなかったでしょう」

 

「私と会えて、嬉しかった?」

 

 鈴音が一度、目を逸らした。

 それから、こっちを見る。

 

「あなたと知り合えてよかったと、私は思っているわ」

 

 私も、鈴音と会えてよかった。

 鈴音も、そう思ってくれてるんだ。

 

 マフラーに少し顔を埋めて、それから顔を上げた。

 

「もう一回、おめでとうって言って」

 

「......さっきも言ったでしょう」

 

「うん。もう一回、聞きたい」

 

 鈴音が少し恥ずかしそうにしてから、口を開いた。

 

「誕生日、おめでとう」

 

「ありがとう」

 

 今度は鈴音の顔を見て言えた。

 

「鈴音。一緒に写真を撮ってもいい?」

 

「写真?」

 

「うん。みんなとも撮ったの。鈴音とも撮りたい」

 

 写真の画面を開いて、自分たちの顔が映る方へ切り替えた。

 携帯を横に持って、右腕を伸ばした。

 

「鈴音、もう少しこっち」

 

 鈴音が隣へ座り直すと、肩が触れた。

 画面を見ながら携帯を少し上げる。

 二人の顔が真ん中に並んだところで、手を止めた。

 

「あら、随分使い慣れてきたんじゃない?」

 

 鈴音が私の手元を見ていた。

 

「うん。みんなと撮ったりするからね」

 

「前はよくなくしていたのにね」

 

「......最近は、なくしてないよ」

 

 鈴音の口元が少しだけ上がった。

 

「そう。ちゃんと二人とも入っているわね」

 

「髪留めも、写ってる?」

 

「ええ。マフラーもちゃんと見えているわ」

 

 空いている左手を口元へ持っていく。

 人差し指を口の端に当てると、鈴音がこっちを見た。

 

「何をしているの?」

 

「こうすると、笑って見えるから」

 

「指は下ろしていいわよ」

 

「笑わなくていいの?」

 

「ええ。こっちを見て」

 

 左手を膝に戻して、画面の中の鈴音を見る。

 鈴音も携帯の方へ顔を向けた。

 

「撮るね」

 

「ええ」

 

 右手の親指で画面に触れると、写真を撮る音がした。

 腕を下ろして、撮れた写真を開く。

 二人とも、ちゃんと写っていた。

 私の髪には桔梗にもらった髪留めがあって、首には鈴音が巻いてくれたマフラーがある。

 

「これ、鈴音にも送るね」

 

 写真を送ると、すぐ隣で鈴音の携帯が鳴った。

 鈴音も画面を開く。私の携帯と同じ写真が映っていた。

 鈴音が携帯をしまった。

 

「それじゃあ、私はそろそろ戻るわ」

 

 立ち上がろうとした鈴音の袖をつまんだ。

 

「どうしたの?」

 

「もう少し、いて」

 

 鈴音が腰を浮かせたまま、こっちを見る。

 

「何か話があるの?」

 

 少し考えてから、首を振った。

 

「ないけど。もう少し、鈴音といたい」

 

 鈴音は私を見ていた。

 それから、また隣へ座った。

 

「......少しだけよ」

 

「うん」

 

 袖をつまんだままでいると、鈴音がそこへ目を落とした。

 

「もう離してもいいでしょう。帰らないわよ」

 

 指を離して、手を膝に戻す。

 少しだけ鈴音の方へ寄ると、肩が触れた。

 

「写真は、もう撮ったでしょう」

 

「うん」

 

 鈴音はこっちを見たけれど、離れなかった。

 膝の上の携帯を持ち上げると、鈴音も画面へ目を向けた。

 写真の中でも、肩が触れている。

 今も同じだった。

 

「ねえ、鈴音」

 

「何?」

 

「私たちって、仲間?」

 

 鈴音が画面から顔を上げた。

 返事を待ちながら、マフラーの端を指で握る。

 

「仲間......間違ってはいないけれど、こうしていると少し変な言い方ね」

 

 鈴音が、触れている肩へ目を向けた。

 私もそっちを見る。肩だけじゃなくて、腕も少しくっついていた。

 

「私が、誰にでもこんなことをすると思う?」

 

「こんなこと?」

 

「誕生日のプレゼントを選んで、部屋まで来て。もう少しいてほしいと言われたら、こうして隣に座っているでしょう」

 

 鈴音を見る。

 さっき袖をつまんだところには、まだ少し皺が残っていた。

 

「......思わない」

 

「だったら、少しは察してちょうだい」

 

 鈴音はそう言って、また携帯へ目を戻した。

 肩は触れたままだった。

 

「そっか」

 

 マフラーを握っていた指を緩める。

 鈴音がまだ見ているので、携帯を二人の真ん中へ少し動かした。

 画面が暗くなるまで、二人でその写真を見ていた。

 鈴音を玄関まで送ったあと、桔梗から写真が届いた。

 髪留めとマフラーを外す前に、ベッドへ座って画面を開く。

 最初は、名前の書かれたチョコレートの写真だった。

 次の写真には、皆が写っていた。

 真ん中にいる私は、指で口の端を持ち上げている。

 隣で桔梗が顔を寄せていて、その向こうにも皆の顔が並んでいた。

 今日は楽しかった。

 ケーキも美味しかったし、プレゼントも嬉しかった。

 鈴音と撮った写真も、もう一度見た。

 髪留めもマフラーも、ちゃんと写っている。

 皆の写真を大きくして、一人ずつ顔を見た。

 こんなにしてもらったんだから、私も何かしたい。

 桔梗が困ったら、手伝える。

 ほかの皆には、何をしたらいいのかな。

 

 何をすれば、またこんなふうに笑ってくれるんだろう。

 

 私にできることなら、何でもするのに。

 

 何も思いつかないまま、もう一度、写真を最初の大きさへ戻した。

 

 皆の隣に、私がいる。

 

 何もできなかったら、どうしよう。

 

 画面を暗くしかけて、やめた。

 もう少しだけ、このまま見ていたかった。

 




櫛田から贈られたバレッタについて、
中央の石はホワイトオパールを一粒。光の当たり方や見る角度によって、青や緑、赤などの色が浮かぶ「遊色効果」のあるものを想定しています。 
髪留めでいつもより右側がスッキリした感じ。

色んな角度から色んな色が見える石とアイボリーのマフラー。敢えて純白は避けました。

学年別最優秀選手の報酬は何ポイントだと思いますか?

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