あと今日は既に一回早朝に更新してるので未読の方はそちらからお読みください!
昨日はあの後寮の部屋に戻り、翌日の準備をして就寝した。
いやあ濃い初日だった……とりあえず綾小路と須藤とは仲良くやれそうだし良かった。
さて、今日は2日目……今日から授業となるわけだが、授業初日のDクラスの様子は……うん、まともに授業が成立している。
机に足を上げている高円寺はともかく、少なくとも寝たり遅刻したり私語やスマホに勤しんでるやつはいなかった。善哉善哉。
如何せん教師が全く注意しない関係でこの先もこのまともな授業態度が続くかは疑問だが、まあ原作みたいに0ポイントになることは避けられるだろう。
というか、ある程度はむしろポイントを減らしておきたかった。
上手くいきすぎて「5月からAクラスです!」なんて展開になってしまったら、私の持つ唯一のアドバンテージ……原作知識が全く役に立たなくなってしまうからだ。
いくら初日にポイント関係の話をして平田と櫛田まで巻き込んで授業態度に気をつける流れを作ったとはいえ、正直Dクラスだしそこまで上手くいきすぎることはないだろうが……今後繰り返し注意喚起をするかどうかは、今後の様子を見て考えなきゃな。
そして今日の午後は部活動説明会である。入りたい部活が有るわけではないが、ある理由から絶対参加しておきたかった。
その理由とはもちろん、我らが生徒会長・堀北学との初顔合わせである。
ゴブリンを狩ったり慎重な勇者をしてそうな声のイケメン眼鏡男子堀北学、しかしてその正体は口下手だが妹を心配する1人の兄なのである。
尤も最初の方はあまりに口下手が過ぎるというか初手暴力で綾小路とバトルまでするのはちょっとえぇ……って思うが。
「午後は部活動説明会があるそうね、綾小路君」
「堀北か。入りたい部活でも有るのか?」
「まだ特には決めてないけれど……綾小路君は?」
「オレも特にはないな……堀北はなにか経験済みだったりするのか?」
「中学校の時は特に何もやってなかったし……そうね、部活動は未経験ね」
「それ以外は?例えば……」
「……武道ならある程度やっていたから、例えば不埒な男子が居たらどうにか出来るわね」
実際は私が綾小路に勝てるとは到底思わないけれども。
「おいおい、まだ何も言ってないぞ?」
「先日も似たような話をしたと思うんだけど、私の記憶違いだったかしら?ほら、あのカップ麺の……「あ、あの、堀北さん!」
ん?誰だろ?
声をかけられた方向を見てみると、そこには櫛田桔梗が立っていた。
「ええと……あなたは、櫛田さん?昨日はありがとう」
このタイミングで櫛田が声をかけてくるとは、何の用事だったっけ……
「ううん、気にしないで!」
「それで、何の用かしら?」
「堀北さんと連絡先を交換したいなって」
「……私の?良いけど」
そう言えば部活動説明会に行く前に櫛田が綾小路にこれが理由で声かけてたっけ……綾小路に堀北との関係とか探りいれるための口実だと思ってたが、まあ別に減るもんじゃないし良いだろう。
というか知らないと地味に困るんだよな……確かに櫛田は
それにここは1-Dの教室内。ここで下手に断って周りから悪印象を抱かれるのは正直小心者で、所詮原作知識がある程度の凡人……いや前世の自分はガチガチの陰キャだったからそれ以下か、ともかく私には怖くて出来ない。
「ありがとう!私、クラスの子とは1日でも早く仲良くなりたくて……これからよろしくね、堀北さん!」
そんな事全く思っていないだろうに、よくもまあ……
とは言えここで「おお◯◯中学校3年◯組のブログ炎上女さんオッスオッス!結局あのクラス何人くらいまともに卒業できたん?」とか言ったら洒落にならない事になるしな……
「……ええ、こちらこそ」
こうして私達は握手をした。本性を知っていても作中でとびきりの美少女はかわいかった……前世の自分がまず触れるどころか会話すらすることのないレベルの人だったので思わず緊張した。
部活動説明会に向かうと、既に会場は生徒でごった返しになっていた。
100名以上と1年生の大半がここに居るわけだから、そりゃこうもなるか。
パンフレットを貰ったので読んでみる。一般的な高校にありそうな野球、バスケ、サッカー等といった部活動の他に、茶道部とかちょっと珍しいものもある。
「空手部はないのね……」
堀北兄、高3にして空手5段とか持ってるらしいけど高育入学後は空手部無い、そもそも生徒会だから部活できないしで昇段試験どころじゃないと思うんだけど……
まさか中学卒業時点で5段だったのか?ええ……?
どこの流派が15歳に5段とか認定するんだよ……
「空手部、入りたかったのか?」
「いえ、以前から武道は色々やっていたから、何となく空手もいいかなと思ったまでよ」
「柔道とかあとは弓道は有るみたいだぞ」
「柔道、ね……」
この作品、地味に戦闘シーンが多いから柔道やるのもあり……かな?
それこそ堀北の直近の戦闘(確定負けイベントですぐ綾小路が介入するが)は5月入ってすぐだし、無人島で伊吹とやり合うわけだしなあ。
でも生徒会に入ったら抜けるわけだし、そもそも部活動に放課後の時間取られるってデメリットも有るからなあ……まあ紹介だけ見ておくか。
「皆様お待たせいたしました、これより新入生を対象とした部活動説明会を開始します。司会で生徒会書紀の橘です、よろしくお願いします」
お、始まった。
そのまま幾つかの部活動の説明を見ていると……ついに本命が現れた。
高度育成高校・生徒会長、堀北学が。
身長170センチちょい、と綾小路(176cm)に原作で言われているだけに「高身長で迫力がある」という感じではなく、なんて言ったら良いんだろう……雰囲気?オーラ?の迫力があるタイプだ。
というか
「堀北?大丈夫か?」
「……平気よ」
しかし私はここに立っていないといけない。何故なら……
「兄の後ろ姿を追いかけることをやめた私の姿……それを見てもらわないといけないもの」
───このショートヘアスタイルの堀北鈴音を見て貰う、というのが今日の目的だったからだ。
───この発想に至ったのはネット検索で櫛田のブログが出てこない事に落胆していた入学前日の午後だった。
自分の後ろ姿ばかり追いかけてて「ロングヘアー好きなんだ」と冗談で言ったら本気にして髪伸ばし始めるわ周りとはトラブルばかりで友人誰も居ないわ、という堀北鈴音を見て兄は入学当初の鈴音に辛く当たるわけだが、逆に言うとそうでない姿……例えば今のように綾小路や他のクラスメイトと談笑したり、あるいは兄の背を追いかけるのを辞めたことをわかりやすく示す為に、原作1年生編終盤で行ったようにロングヘアーではない髪型でいけば、心境が変わったと感じてくれて初期からある程度友好的な関係でいけるのではないか?と考えたのだ。
そう考えてからは行動は早かった。ネットで近くの美容院を探し、ノートに原作知識に基づいた理想のショートヘア・堀北鈴音を描き───前世の俺は絵心がなかったので、堀北鈴音が絵が下手とかではなくてよかったと心底安堵した―――そしてすぐにお店に向かい、仕立ててもらった……というわけである。
さて、どうなるかな?
───壇上の堀北学と目が合う。
───彼はこちらの姿を見て、一瞬……ほんの一瞬だが、驚いたように見えた。
そしてその後、堀北学は生徒会の案内を行い、私と綾小路君は(会場に来ていた須藤や池達と会話した後)、退出していくのであった。
このシーンずっと書きたかったので書けてよかったです。
というか書きたいシーン沢山あるのに時間がないから出力が追いつかない……