長くなってしまったので、
今回は三篇構成になっています。
白い。ただ白が広がる部屋の中。
二人の少女は向き合って立っていた。
方や、緑髪長髪。
手には全長1mにもナル
大の大人でも持ち上げることの困難な細身の刀を、片手で軽く振るう。
方や、茶髪短髪。
全長90cm横幅30cmのその身に不釣合いな
肩に刃が喰い込み、白い刀身を赤く染め上げている。
少女たちは瞬きもせずにお互いを見つめ、呼吸を合わせる。
「 ッ。」
先に動いたのは九音寺院だった。
大振に祝音の頭上に剣をフリオロス。
祝音は最低限の動きで後ろに避る。
剣の地面にぶつかった衝撃で、体制が崩れる。
しかし、臆さずに攻撃によって無防備になった九音寺院の首を突く。
九音寺院は体を右にズラシ祝音の刃を避け、
そのまま”回れ左"の要領で、体を捻り、右の手で剣を振り上げる。
振り上げられた剣は祝音の振り下ろした刃とぶつかり、
そのまま刀をヒキズリ祝音の体と反対の方向に流れた。
九音寺院は回転のスピードを殺さぬまま祝音の脳天に切りカカッタ。
祝音は半身を翻して避けるが、剣は鼻先を掠めて祝音の前髪を切り揃えた。
「うぉっ!危ないですねー
ちゃんと避けてくださいヨ。」
「ハァッ、ハァッ、ッ!」
目の前を剣が掠めて息も絶え絶えな祝音に九音寺院は続ける。
「そんなんじゃ駄目ですよ。
モット綺麗に、モット醜く、モットょくしてくださいョ♪」
九音寺院は剣を自身の足元に突き刺し。
柄に両手を重ねその上に顎を置いて体からチカラを抜いた。
欲。ヨク。よく。ョク。よク。
「欲する事だけが私たちに残された人間性。
人で在ることを拒絶して、
「ッ、私はそんなこと望んでないっ!!」
祝音は叫び体重を乗セ九音寺院に切りかかる。
九音寺院は虚空から刃渡り20cm程の短刀を取り出し、左の逆手で掴み、刃を受け止めた。
「駄目だョ。
それじゃぁ詰まらないもン。
欲してョ。欲がチカラを創る。
チカラがカタチを創る。
カタチと成ったヨクはそれだけで殺セる。」
九音寺院は時に振り降ろされ、時に突かれるその刃を、
時に受け止め、時に受け流し笑ぅ様に紡ぐ。
「もう気づいてるでショ♪
自分自身の醜さに、
自分自身の欲望に、
自分自身の本質に、
自分自身の本懐に、
自分自身の汚さに♪」
「五月蠅いッ!!」
祝音は九音寺院の頭上に視点をずらし、
100にも200にも見える無数の銃剣を創造した。
「落チロっ!!」
祝音は叫ぶ、全身の力を使って叫ぶ。
その声に併せるように銃剣は重力以外の何かに引かれて落ちる。
それらは九音寺院の肉を裂き、殺ぎ落とし、赤と白の混ざった
しかし、祝音が視線を戻した時には九音寺院はソコニイナカッタ。
「ッ、どこにっ」
祝音は辺りを見回すが、ソレラシイ影は捕らえられなかった。
「 。」
「ッ!!」
祝音は言葉として捉えられない”何か”を感じ後方2m程 飛び退いた。
すると、祝音がその場を動いたすぐ後、時間にして0.8秒ほどして、
半径1m弱の
祝音はそれに恐怖し、その場から動き続けるように左右前後に動いた。
「欲シテ。心ヲサラケダシテ。
ソレガ貴方ノチカラニ生ルカラ♪」
姿の無い音が空間を裂き、祝音の動いた道を舐める様に砕いて行く。
「ハァ、ハァ、ッ!!」
「・・・。
やっぱりコレじゃぁ詰まんないね。
もっと面白くしなくっちャ・・・」
ツマラナソウナ声とともに九音寺院が虚空から姿を表した。
「ダメダョ・・・ダメダメダョぉ♪
もっと、もっっと、もっと、もっと、もっと、もっと、モっト、もッと、もット、
もっと、もっっト、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっっと、もっと、
モット、もっト、もっッっト、モッっと、もっと、もっッッっッと、ヨクさなきゃ♪」
「……汚い。」
九音寺院が言い、祝音が呟く。それを合図に