番外編と言ったんですけど多分本編に繋がりそうなんで幕間とさせて頂きます(手のひらクルルヤック)。
自分の文才の無さというかノープランさに泣きそう。いやプラン立てて書こうとするとじゃあそれで物語出来上がってるんだからよくね?ってなって書かなくなっちゃうんでアレなんですけども...
過去最長です。面白いかは別です。
アビドス校舎のとある一室。そこで桜色の髪をした少女が机に突っ伏して寝ていた。膝の上には2年前から毎日のように抱きしめられてる鯨のぬいぐるみ、机の上には今はいない
「レクト...」
少女が寝言でその名を呟くと、首からかけた貝殻のネックレスが淡く光り出した。
「...ノ...ホシノ!!」
「んぅ...」
懐かしい声が聞こえる。もう2度と望んでも聞けないと思ってた声が。
「もう...今日はリリアとシュヴァルと一緒に森まで行くって約束したのにまだ寝てるなんて...ほら起きろ、ホシノ!」
「んぁ、レクト...?」
目を開けるとそこにはまだ幼さを残しながらも、確実に2年前私の前から姿を消した
「レクト...?レクトなんだね...!?」
「うおっ!?いきなりどうした!?」
周りの風景の異質さとか、彼の口から出てきた他の人間の名前とか、今はどうでも良かった。ただまた会えた事実が嬉しくて、彼の胸に飛びついた。
さっきまで教室で眠っていたのは覚えていた。だからこれは夢だと。だったらこれくらいはしても許されるだろう。
「全く、調子狂うなぁ...ほら、リリアとシュヴァルが待ってる。行くぞ」
「うん。...ところで、その2人は誰?」
「はぁ?」
2人が待っているという場所に連れて行ってもらいながら、説明を受け、ここはハクム村という場所で、レクトとリリア、そしてシュヴァルと私の4人は幼馴染だと言う。それでこれから森まで遊びに行くらしい。
「というわけで、ホシノは記憶喪失になった」
「「はぁ?」」
「ライダーやモンスターの事まで忘れてるとは...相当だね」
「朝起きたら僕たちのこと忘れてたって事だよね?」
「うん...まあそういうことになるかな〜。ごめんね?」
「...でも、どんなことがあろうとホシノは私達の幼馴染で親友!だから一緒に森に行くのは決定事項!いい!?」
「それってリリアが森に行きたいだけなんじゃ...」
「シュヴァル!」
「ひぃ!」
恐らくこれはレクトの過去か、私にとって都合のいい夢か。どちらにせよ、レクトは良い親友を持っていたようだ。
「2人とも、そこまでにして。森に行くんだろ?早く行かないと日が暮れちゃうぞ?」
「そうだね!早く行こう!」
リリアが先導するのに私達は着いていった。
気付けば結構森の奥に入り込み、私1人では帰れるか不安になってきた。絶対に逸れないようにしよう。
「なぁリリア、村の掟で森の奥深くには入っちゃいけないって...」
「でもこの辺りにモンスターのタマゴがあるらしいんだよ!見たくないの?モンスターのタマゴ!」
「そりゃ見たいけど...」
「もしかして、ビビってるの?シュヴァル〜」
「違うよ!僕も来年にはライダーだし!すぐからかうんだから...」
「でも、凶暴なモンスターが出てこないとも限らない。慎重に行こう」
「...モンスターかぁ」
モンスター。さっきから会話に出てくるこの世界特有の存在である。単語自体はキヴォトスにも存在しているが、この世界のものとは違うものだろう。そういえば村にも何体か熊っぽい何かだったり青い小型肉食恐竜みたいなのもいた。あれがモンスターだろうか。
しばらく探索しているとリリアが崖の淵にモンスターの卵を見つけた。
赤い紋様が入った卵と、
「すごい...!このタマゴ、図鑑で見たことあるんだけど...なんだっけ?...うーん、孵化させてみたらわかるね!」
「孵化させるって...どうやって?タマゴを孵化させられるのは絆石を持ったライダーだけだぞ?」
「ふふん、レクト、それなら今!ライダーになれば良いんだよ!はい、この石を持って!」
そう言ってリリアは私達3人にそこら辺にあった適当な石ころを渡してきた。
「ってなんだ、ものまねか...」
そう言って落胆するシュヴァル。
「なるほどね。やってみよう!」
と言って、乗り気なレクト。
かくいう私は...まあ夢だし。やってみようかな。もしかしたら私にもレクトのレウスみたいな相棒ができるかもしれないし。
「私もやろうかな」
「お?ホシノも?ちょうどタマゴも2つあるし、2人同時の儀式、やってみよう!さあ2人とも、絆石を掲げて!」
言われた通りタマゴの前で石を掲げる。
「聖なる絆石よ、レクト、ホシノ、両者と眠りし御魂達の絆を結びたまえ...」
「いざ、新生の時!目覚めよ!」
・・・。
「あらら、だめかあ」
「そりゃあ、本当の儀式じゃないからね」
落胆するリリアに当然だろうと言いたげなシュヴァル。まぁそりゃそうだよね、と言おうとしたその時、
戸惑っているのも束の間、亀裂が大きくなりやがて殻が壊れ正体を表したその二つの影は、リリアが紹介してくれた。
「すごい...!空の王者 リオレウスと桜火竜 リオレイア亜種だ!」
「こんなことって...本当に孵化させちゃったよ...!」
さっきまでものまね儀式を否定してた割に、シュヴァルはどこか嬉しそうだ。
皆で喜一色のムードに浮かれていると、リオレウスがレクトに、リオレイア亜種が私の方に飛び掛かってきた。
咄嗟に銃を構えようとするが、そんなものはここにはない。それに気づくのに数瞬遅れ、桜色の竜が私の前に迫ってくる。
ーああ、レクトとの夢もここで終わりか。
そう思ったが...。リオレウスもリオレイア亜種も、気づけばレクトと私に頭を擦り付けて甘えているような感じだ。
「一体、どうなってるんだ...?」
「この子達...レクトとホシノの事、親だと思ってるんだよ」
「なぁ〜んだ、そういう事かぁ〜。でもおじさん、この年でママになるとは思わなかったなぁ〜」
「ホシノ、同い年だろ...?」
目の前で頭を擦り付けてくる桜色の竜を撫でながら、私達はそれぞれこの子達に名前をつけた。
レクトのリオレウスにはその空の王者の名前からとって【レウス】、私のリオレイア亜種には【サクラ】と名付けられた。
目的を達成どころかその先を行ってしまった私達は親のモンスターが帰ってこないうちに村へと帰還したのだった。
そして案の定、怒られた。
ダン先輩という先輩のライダーにも怒られたし、シュヴァルはお母さんにも怒られたし、みんな揃って村長にもお叱りを受けた。
ただ村長には絆石無しでモンスターと心を通わす事が出来るのは、優れたライダーの素質を持つ証かもしれないと言われた。
連れてきてしまったレウスとサクラはしょうがないので来年ライダーになるまで大事に世話しなさい、とも。
そんなお説教も終わるころ、街に警笛が鳴り響いた。何かの緊急事態だろうか?隣にいたレクトに聞いてみる。
「レクト、これはなんの音?只事じゃなさそうだけど」
「モンスターが来たんだよ。隠れているべきかな」
そう言ったレクトに納得して避難を始める私とレクト。一方、シュヴァルは襲撃があったであろう方向を見つめていた。
「...あっちには、まだ母さんが」
「シュヴァル?」
「母さんを見つけてくる!3人は先に避難してて!」
「シュヴァル!待って」
リリアが引き留めるが、シュヴァルは構わず走っていく。それを見てレクトも走り出す。
その光景を見て、何故だかいつぞやの電話の内容を思い出した。一方的に切られて、もう2度とその声を聞けなくなった電話。
気付けば2人の背中を追いかけていた。
ふたつの影を追いかけた先で着いたのは、黒い迅影が暴れている惨状だった。そして、シュヴァルの母親がいるであろう家の上にはその黒い巨影がおりー
「母さん!!」
シュヴァルの叫びは虚しく、家は瓦礫の山となった。
放心するシュヴァルに残酷にも飛び掛かる刃翼は、レクトが覆い被さる事で回避された。
尚も目の前の2人を標的とし襲いかかるその迅影は、されど2人を毒牙にかける事なく、小さな赤い竜の火に妨害された。
ーレウスだ。
レウスは生まれたばかりのその小さな体躯を持って目の前の巨影と対峙し、飛び掛からんとするも、奴の鋭い尻尾によりその
その時かつてレクトが言っていた言葉を思い出す。
『あの竜はレウスと名付けられた、俺が卵から孵した飛竜だ。孵化したばかりの頃に俺を助けて左目に傷を負い、離れ離れになったが、その後再会し相棒になった』
これは間違いなくレクトの過去だ。でも、これは夢じゃないの?夢じゃなければ何?
そんな疑問が頭の中を占有している間に、レウスの稼いだ時間で村のライダーによる包囲網が完成し、モンスターは撤退していく。
このモンスターの襲撃によって村も色々な物を失って、私自身色々考えさせられて...そしてそうしている間に...一年が過ぎた。
あれから私達3人ともシュヴァルとは碌に会話をしていない。母親を失ったのだから当然だろうか。
私自身はというと、醒めないこの夢の中でいずれキヴォトスに戻る事を信じて、今だけレクトと一緒の生活を楽しむことにした。
モンスターやライダーのことを学んで、サクラのお世話をして...サクラはすっかり大きくなって私が乗れるサイズに成長した。まだライダーになってないから乗っちゃダメなんだけどね。
そして今日、ライダーとなる私とレクトは、【絆合わせの儀式】に臨んでいた。ここでライダーは絆石と初めての絆を結んだモンスター...オトモンを手に入れることとなる。
私はサクラがいるので絆石だけ渡されて終わりだ。レクトはそのまま儀式の間へ。
しばらくすると、レクトがドスランポスというモンスターと、変なアイルーを連れて戻ってきた。
ドスランポスは孵化させたオトモンだろうけど、その変なアイルーは何...?
聞いてみれば、お腹が空き過ぎて行き倒れそうになったところに、儀式の間に卵があったので奪おうとして捕まったのだが、それをレクトが許したので着いて行くことにしたらしい。名をナビルーと自称したそのアイルーは中々のお調子者らしい。いつもレクトにひっついている。...別にずるいととかは思っていない。
それから一緒にライダーになるためにレクトと一緒に村の外の洞窟にある滝で絆石を清める試験をやり、帰り道に一年前のナルガクルガに襲われるも一緒に撃退した。
村に戻った後、村長に【黒の凶気】の存在を教わった。モンスターを侵し、モンスターを介し広がる災厄...放っておけば世界は滅びに向かうというそれは、絆石に浄化できる力があるという。
「うへぇ〜、なんだか壮大な話になっちゃたね、レクト」
「確かにな〜。でも、俺には世界を見て回るっていう、ナビルーとも言ってる目標がある。世界を回って絆石で浄化してたら、案外達成できるんじゃないか?」
「ライダーの掟を破るの?」
ライダーにはライダーの里から出てはならないという掟がある。一度里の外に出れば、そこはハンターが住む世界、全く価値観が違うもの達が住んでいるからだ。狩る者と育てる者、役割が違うそれらでは、争いが発生しないとも限らない。
「ああ。俺はこの世界を見て回る。掟なんか覆せるくらい立派なライダーになってやるさ」
そう言って数日後、レクトは凶気化したナルガクルガの調査に先回りして認めさせてやるぜ、と言って村を出ていってしまった。
まただ。またあの時の光景がフラッシュバックする。行かなければ。
「行くよ。サクラ」
サクラは小さく吠えると空に飛び立ち、レクトが走り去っていった森方面へと羽ばたいて行った。
禁足地と呼ばれるそこは、
「サクラ!」
私が必死の想いで声を上げると、それに呼応するようにサクラがブレスを吐き、上空に大きく旋回する。ブレスで怯んだナルガクルガに、旋回で生み出された尻尾の炎の刃が円形状となって飛来する。
絆技・フレイムシェイバー
巨大な炎の刃を喰らったナルガクルガはそのまま息絶えた。
「レクト!!」
急いでレクトの元に駆け付ける。
「ホシノ。どうしてここに?」
「もうこんな危ないことしないで。やるなら私も一緒にして」
「お、おう。...でもすごいなホシノ。今の絆技だろ?ホシノの想いに、サクラが応えたんだ」
レクトの言葉にハッとしてサクラの方を見る。モンスターなので表情はあまりわからないが、頼もしい顔をしている。
私は近づいて頭を撫でて「ありがとう」とつぶやいた。
その後、2人で絆石を使ってその場の黒の凶気を浄化して、さらに奥の丘に進んだ。
「わあ、見ろよホシノ!世界が一望出来るぜ!」
「本当だね〜。こんな景色見るのは私も初めてかな〜」
そこにはこれから私達が旅する世界が広がっていた。アビドスのような砂漠があり、見たこともないような密林、果てには活火山までもあった。
タイミング悪くダン先輩と村長がやってきたが、旅に出るのを引き留められはしなかった。
そうして、私とレクトの旅が始まり...それはレクトが伝承にある、【最凶の黒】を打ち倒す白き竜の乗り人になるまで続いた。
それまでにあった様々な苦難。伝承の儀を教わり、凍える寒さの洞窟を抜け、ハンター達の厳しい視線を見返して、レウスとレクトが再会し、シュヴァルがモンスターへの復讐に囚われてて、モンスターを無理矢理操る悪い研究者に利用されたりだとか。
色々あって私達は世界を滅ぼす【最凶の黒】の誕生を防げなかった。
最凶の黒によって暴走するレクトのレウス。止めようとするも、砕け散るレクトの絆石。私も止めようとしたけど、レクトのレウス強くてね、サクラと2人がかりでもちょっとしんどい。いや、無意識に手加減しちゃってたのかも。...アビドスで2年間一緒に過ごしてるしね。
でも、レクトはそれで終わらなかった。捨て身でレウスに近づいて、レウスの頭を押さえ込んで、レウスの正気を取り戻した。
「レウス...大好きだよ...」
そう言ってレクトはレウスを抱き抱えた。...なんかモヤっとするなあ、もう。
状況は最凶の黒は未だ健在、むしろここから倒さないといけない。なのにレウスは正気を取り戻したばっかで倒れている。レクトは絆石を失った。私とサクラも先の戦闘で傷ついている。
正直言って絶望的だった。
でもレクトとレウスは立ち上がった。「ライダーとモンスターの絆を結ぶのは心であって、絆石じゃない」か...。言うねえ。そう言えば、サクラも絆石じゃない、物真似の儀式で孵化したんだっけ。
そこまで言うなら、付き合ってあげるよ。どっちにしろレクト1人じゃ勝手にどっか行っちゃうしねえ。
それから力の限り戦った。最凶、と呼ぶに相応しい力を持ってたけど、まあ絆の力に覚醒した私たちの敵じゃなかったね。それでも決着がついた時にはボロボロだったけど。
トドメを刺したレクトの姿は、正に伝承にある【白の奇跡】だった。
最凶の黒を打ち倒し、黒が広がっていた世界に光が差し込んでいく。
サクラに寄りかかっていた私にも光が差し込み、やがて私自身も発光していることに気づく。
「ありゃりゃ。いつかは終わると思ってたけど。今かあ...余韻とかそういうのはないのかねえ」
サクラが私の顔を不思議そうに覗きこみ、レクトがこちらに駆け寄ってくる。
「ホシノ!お疲れ様!黒の凶気を倒せたのもホシノのおかげだよ!これまで旅一緒に続けてくれてありがとうな!これからも...どうしたんだ?その体?」
「うーん...悲しいけど、お別れの時間だよ。元々いつお迎えが来るかわからない夢のような時間だったしね。だから、ありがとう。レクト。一緒に旅をしてくれて。楽しい時間をくれて」
「何言ってるんだ...?これからも一緒に旅を...」
「サクラも、ありがとうね。ここでお別れなのは寂しいけど、ここでの絆は、向こうでも忘れないから」
言いたい事を言い切った瞬間、体が光の粒子となって急速に消えていく。
「ホシノ!?どこ行くんだ!?ホシノ!?」
「バイバイ、レクト、サクラ」
最後にこちらに手を伸ばすレクトと、サクラの悲痛な鳴き声を聞いて、私の意識は闇に落ちた。
「...ゃん...ホシノちゃん!」
「ふぁ〜。あれ?ユメ先輩?今日はどうしたのさ?」
「なんとね!今日たまたま来たら、連邦捜査部シャーレの顧問先生が来てたみたいなの!だからホシノちゃんを起こしに来たんだよぅ」
「へぇ〜、そうなんだぁ。じゃあ私も重い腰を上げないとね」
「ところでホシノちゃん、またレクト君の学籍書類を下敷きにして寝てたみたいだけど、良い夢見れた?」
「...うん。とても長くて、充実した夢を、ね」
話のバランスゥ!
いや本当はね?mhstの話全部書こうと思ったんですけどよく考えなくても一本のゲームのストーリーを丸々ねじ込むって数話じゃ済まないんでダメだこれってなって端折りに端折りました。すいません。何やってんだ...(自問自答)。無計画王過ぎる。
サクラは本編に出しますか?出した場合ホシノはライダー化します。
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出す
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出さない