「よし、じゃあアリス。武器を調達しに行こう!」
「武器...!冒険には欠かせないマストアイテムですね!」
「そう!キヴォトスの生徒は皆自分の武器を持っているものだからね!アリスにも自分の武器を見繕って貰わないと!」
「だったらアリスは、伝説の勇者の剣がいいです!」
「アリスちゃん...気持ちはわかるけど、キヴォトスにおける武器は基本的に銃で、そういうのは...」
「剣ならあるぞ」
「!!!!」
「そ、そういえばレクト先輩の武器って弓とかいう前時代的なものだったよね...」
「ま、伝説の勇者の剣じゃなくて、伝説の黒龍から作られた大剣だ。勿論使いこなすのは困難を極める。武器に飲み込まれずに黒龍の力を制御する自信はあるか?アリス」
「むむむ...呪いの武器ですね!主人公が呪いの武器の力を制御して自分の力にするのもよくある展開です!その試練、受けて立ちます!!!」
「アリス!?」
「絶対やめた方がいいよ、アリスちゃん。エンジニア部に行ってちゃんとした武器もらってこようよ...」
「いいえ!アリスは勇者になります!この程度の試練は乗り越えなければいけません!!」
「そうだな、勇者を目指すなら試練はいくらあっても足りないな。でも仲間の話に耳を傾けて道を決めるのも勇者じゃないか?だから、俺が武器を取りに行ってる間にエンジニア部に行ってこい。もしかしたら、呪いの武器よりもっと勇者らしい武器が見つかるかもしれんぞ」
「!!!アリスは『勇者の武器』のクエストを受注しました!」
「レクト先輩、アリスちゃんの扱いが上手い...」
「じゃあ、これでレクト先輩は一度お別れだね!来たばっかだけど、武器取りに行くだけだからすぐ戻ってくる?」
「ああ、エンジニア部集合でいいか?」
「オッケー!じゃあまた後で!」
なんか遥か年下のゲーム脳の子供を諭すみたいになってしまった...。さて、じゃあシャーレにあるアイテムボックスに取りに行くか。最強の大剣、【ミラブレイド】を。
レウスに乗ってついでにシャーレの部室を覗き、今日の当番を確認しようと思い扉を開けると、そこには険悪なムードの
片方は俺がよく知る2年前からの同級生、キヴォトス最高の神秘、ホシノ。
そしてもう片方は長い髪に見覚えのあるお団子が...その顔は笑顔なはずなのに何処か影があり、見てるこっちが怖くなってくる。
そんな2人が睨み合ってる状況で俺が入室したもんだから当然俺の方に視線は向き...
「レクトかぁ〜、タイミング悪いねぇ〜。ちょっと待ってね。今この女をつまみ出すからさ」
「何言ってるのかな?私はレクト君が帰ってきたって聞いて会いにきたんだけど。きっとレクト君も私に会いに戻ってきてくれたんだよね?」
どうしよう。この状況。すごく逃げ出したい。これが修羅場というやつだろうか。片や側にいてくれと頼んだ距離の近い同級生。片や2年間放置して挙句会いに行かなかった女友達。うーん少なくとも片方は俺が悪いな???
「ごめんな、ミカ。アビドスの問題ばっかり優先した挙句、それが終わった後も会いに行けなくて。今もシャーレの依頼でミレニアムの方に行ってるから、中々時間が取れそうにないんだ。今度俺から会いにいくから、それで許してくれ」
自分がしたことの事実を謝罪し、これからも中々会いに行けないことを正直に伝える。そして次は自分から会いにいくことを約束する。
変に誤魔化したりしても良くないからな、誠意を見せることが大事だ。
「いいよ、レクト君にとってはアビドスが一番だもんね。でも、本当に次は自分から会いにきてね?約束だよ?早く来ないとまたシャーレに来ちゃうから」
「それは大変だな。出来るだけ早く今回の依頼を終わらせるよう努力するよ。
「...ふふ、じゃあ待ってるね。会えて良かった。またね、レクト君」
本当に会うだけで満足したのか、上機嫌でミカは帰って行った。反対に後ろの方からはとてつもない冷気が発せられているが。
「レクト〜?いつの間にトリニティの子とあんなに仲良くなったのかなぁ〜?お姫様って言ってたよね?いつの間にあんな子の王子様になったの?ちょっとおじさん話を聞きたいなぁ〜」
「人待たせてるから!また今度な!」
レクト は 逃げ出した。
ガシッ。
レクト は 捕まえられてしまった。
「お話し、しよっか」
「ヒュ...」
結局ミカとの関係を釈明するのに30分程かかり、エンジニア部に到着するのが少し遅れてしまった。むしろ30分で済んで良かったというべきか...。
「あ、レクト先輩!」
「少し来るのが遅かったですね。何かあったんですか?」
「ああ、ちょっとトラブルがな...。まあ大した事はない」
「レクト先輩!アリスは無事勇者の武器を手に入れることができました!これでクエストコンプリートです!!」
そう言ってアリスは背中に背負っているとても幼女が担いで良さそうには見えないどデカい銃(?)を見せた。
「お、そうか。じゃあ俺が持ってきた伝説の黒竜の大剣は要らないな?」
「いえ!最近では近接武器と遠距離武器で武器を切り替えるスタイルも多いと聞きます!手数は大いに越したことありません!それに、伝説の黒龍の大剣です!ユニーククエストの必須アイテムに違いありません!」
「確かにな。じゃ、これだ」
そう言って俺は持ってきたミラブレイドをアリスに手渡す。そうしてアリスが柄に手をかけた瞬間、アリスの表情が一変した。
「う、うぅ...!」
「アリス?」
「あ、アリスは...!アリスは...!!」
どう見ても正常ではないアリス。急いでミラブレイドを取り上げようとするが、lv99のライダーの膂力でも引き剥がせない力で握られている。
「アリスちゃん...?」
「レクト先輩!アリスに一体何渡したの!」
「ただの武器だよ!俺が持っててもなんとも無かったろ!素材は厄ネタだけど!」
「じゃあだめじゃん!」
精神が未熟なアリスをこのまま放置してこの状況が改善される望みに賭けるのは些か楽観視が過ぎるだろう。先生をこのミラブレイド持ってるアリスが暴れてる危険地帯に近づけて説得ロール振らせるわけにもいかないし...。
俺はアリスの両肩を掴んでその小さな体を固定する。それでも暴れる体と剣に気をつけながらもアリスに語りかけ始めた。
「アリス!その剣に宿ってるモンはかつて2回世界を救ったライダーが倒した禁忌だ!そのライダーも数多の冒険と試練を乗り越え絆の力でようやく倒した、そんな伝説の存在から作られた!でも、
そう言いきった瞬間、アリスの体は止まり、剣は下がった。そそてアリスは落ち着いた表情で目を開き、喋り出した。
「アリスは、これまで人類を27回救い、46回に渡る魔王軍との戦闘を行い、三桁以上のダンジョン探索を行ってきました。そして、この記録はこれからも増え続けます。アリスは、これまでも、これからも勇者です!!例え伝説の存在であろうと、心が飲まれる事はありません!!」
キッパリ言い切ったアリスに、ひとまずなんとかなったようだと安心し、息を吐く俺にバシン!と背中を叩く存在がいた。
「ちょっとレクト先輩!何とかなったからいいものの、うちのアリスがどうにかなっちゃうとこだったじゃん!」
モモイである。鎧下に着てるから痛くないけど。むしろモモイの方が痛そう。
先生は後ろの方でニコニコしてる。...俺が蒔いた種だけどさあ。
「いや、俺もこうなるとは思ってなくて。伝説の黒龍から作られて厄ネタなのは本当だけど俺が普通に使ってる以上、フレーバーテキストみたいなもんだと思ってたから...」
「でも、アリスは無事試練を乗り越えました!これでこの剣はアリスのものです!光の剣と禁忌の武器、両方併せ持つアリスは最強の勇者です!!」
まあ本人は気に入ったみたいだし...もう害はなさそうだからいっかな...。
そう思っていると、近づいてくる女の子がいた。確か、エンジニア部の部長だったかな?
「やあ、【青星】君。レクト君と呼んだ方がいいかな?私は白石ウタハ。エンジニア部の部長をしていてね。君の噂は私の耳まで届いているよ。なんでも原始的にも関わらず超威力の武器を使うとか。さっきあの子に渡した剣もそうなのかな?私達エンジニア部としては興味津々でね。出来れば見せてもらいたいのだが。もちろん解体はしない。機械と違って元に戻せはしないだろうからね」
少し早口で捲し立てるように自己紹介と自分の用件を伝えるその様は、コミュニュケーションのできるオタク、とでもいえば良いのだろうか。とにかく鬼気迫るような感じで、今も俺の持ってる氷妖イヴェリアに視線が注がれている。
「いいけど、絶対壊さないでね?分析とか触るとかそういうのだけにしてくれ。一点物で多分もう2度と作れないから」
「わかった。それほどの貴重な品を触らせてもらえることに感謝しよう」
それからエンジニア部の皆が俺の武器で騒いだり、早速アリスがミラブレイドを振ろうとするのを必死で止めたりして一日が終わった。
弓の威力を自分で使って体感してる身としては、室内で大剣振ったら何が起こるかわからないんだよ...。
次の日。
ゲーム開発部にやって来た俺は、呑気にレイドバトルしてるモモイ達を見て頭を抱えるのだった。
ミカ襲撃はサラッと終わりました(?
その代わりアリスがミラブレイドも担ぐようになりました(?????
黒龍防具って装着者が狂ったりするらしいんでもしかしたら武器にもそういうのあるのかな...っていうことで武器持ったアリスちゃんがなんか感化されました。内なる何かが出そうになったかもしれませんね(?)
これmhst2上で同じ攻撃力なら銀レウス武器の方が良かったでしょレクト君...超稀少な火竜から作られた大剣っていかにも勇者の剣っぽいしさあ
パヴァーヌ一章が終わった後は?
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そのままパヴァーヌ2章
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原作時系列通りエデン条約
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カルバノグ(一章まで
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他イベスト(アビドスリゾート等