執筆端末がスマホなのが玉に瑕。
「わぁーホシノちゃん見て見て!鯨だよー!」
「...!」
「ホシノ、そんなに魚好きだったのか...?」
俺たちはこの前立てた計画通りに水族館に来ていた。ユメ先輩のハイテンションっぷりもすごいが、それ以上にホシノの豹変ぶりがすごい。目をキラキラさせて口を△にしながら魚を目で追っている。
「ユメ先輩、レクト、次はあっち見に行きましょう!」
「ホシノちゃん、そんな慌てなくてもお魚さんは逃げないよ〜」
「いや、ここまでキャラが変わるのか...意外だな...」
まるで子供のようにはしゃぐホシノを追いかけ、魚を見て回る。訳も分からず連れてこられたこの世界、でも今この瞬間は、楽しんでいると間違いなく言える。
そんなこんなでペンギンショーを観たりしていると、ホシノと逸れてしまった。そこそこ広い水族館なので、一度逸れると探すのも手間である。
「ユメ先輩、ホシノ見つかりました?」
「ううん、まだ。何処行っちゃったのかなぁ。携帯も繋がらないし」
「俺あっち探して見ます」
「わかった。じゃあここ集合で」
しばらく探していると、さっきまでのはしゃいでいたとは思えないくらい重い空気のホシノを見つけた。
「どうしたホシノ!具合悪くなったのか?探したんだぞ」
「いえ...なんでもありません。少し、見たい魚がいて」
「...そうか」
嘘であるのは明白だった。そして嘘であるとして、さっきまでのはしゃぎようを一瞬で地に堕とすような出来事...並大抵の不良とかではないな。そもそも携帯に出ないのも不審だ。となると候補は限られるが真っ先に思い浮かぶのは直近で会ったアイツ...
「黒服か...」
「!!!」
俯いてた顔をバッ!とこちらに上げそのオッドアイの瞳孔を大きく開き、「どうして」と言わんばかりの口は固く結ばれているものの今にも開きそうだ。
「図星な顔だな」
「...どうしてあなたがその名を知っているんですか」
「本人から教えてくれたよ。ホシノが名付けてくれたのを気に入ってるって」
「そうですか...黒服は何を?」
「レウスを渡す代わりにアビドスの借金の半分の肩代わり、ホシノの事を諦める取引をしないかって持ちかけられたよ。勿論断ったけどな。ホシノには悪いが」
「それは懸命な判断ですね。もし承諾していたらこの場であなたを撃っていました」
「ま、レウスは俺の相棒だからな。渡すわけにはいかんよ。それで?ホシノの方はなんだって?」
「私の方も似たようなものです。アビドスの借金の半分と龍塚レクトの身柄の保証...あの怪しい人物に頼るくらいなら、最初からあなたの謎の出所の大金を当てにして返済した方がいいので断りましたが」
「だろうな。人体実験の犠牲になれというには借金の半分はケチ臭い」
「あなたがあの話に乗らないというなら私も乗りません。半分になったところで4億以上は残るわけですから」
「そうだな、その方がいい。というか、乗るくらいなら俺がパパっと返しちまうわ」
「その話はユメ先輩に却下されましたけどね...さあ、ユメ先輩のところに戻りましょう」
「あ〜、ホシノ!」
「なんですか」
「俺の言えた事じゃないかもしれないが...あんま一人で思い悩むなよ。少なくとも、金と暴力沙汰に関しては多少力になれるからさ」
「...あなたの口から言うと説得力がありませんね」
「うぐっ」
色々隠してるのが仇になってら。
「あ!レクト君!ホシノちゃん!ちゃんと合流出来たんだねぇ、良かったぁ〜」
「お騒がせしました...すっかり夕方になってしまいましたね」
「最後お土産コーナー寄っていきましょうよ。まだ閉館まで時間ありますし」
「いいねぇ〜行こう行こう!」
そこそこ混んでいるお土産コーナー。ホシノは鯨のぬいぐるみに目を輝かせている。いやあれ結構大きいぞ。いるのか?絶対邪魔だぞ。
ふと辺りを見回していると人だかりの殆どないコーナーが目についた。
貝殻のネックレス...?いやこんなカゴに雑多に詰められてる時点でそんな売れ行き商品ではないんだろうがどうにも気になった。思わず手に取ってみると、【会心・中、回避性能・小】と頭に浮かんできた。マジで?
いやこれ本当なのか?これお守りなの?このカゴに入ってるめちゃくちゃ雑に詰め込まれてる中から厳選すんの?できらぁ!
あー疲れた。結局あの中からめぼしいものは二つだけだった。【自動回復・特、根性】と【魂の絆・極、精霊の加護・特】というラインナップ。あとはゴミオブゴミ。でも魂の絆・極ってなんだ?特ならわかるけど極は見た事ないぞ?まあ多分特の上だろ。
んなわけで会計してボチボチホシノ達のところに戻る。この二つはホシノとユメ先輩にプレゼントするつもりだ。自動回復の方がユメ先輩かなあ〜盾持ってるし。ホシノの方には特にシナジーないかもしれんけど精霊の加護ってだけで強いから許してくれ。ワンチャンそのうちホシノと絆技出来たりしてな!
「あ、レクト君何処行ってたの!急に居なくなっちゃうんだからも〜。ホシノちゃんの次はレクト君かと思ってハラハラしちゃったんだから!」
「あんまり驚かせないでください。心臓に悪いです」
「え?確かに人気のないところには居たけどあそこのちゃんと見えるところに、ほら貝殻のネックレスのコーナーが...」
「は?何処にあるんですかそんなの」
「レクト君〜、すぐに分かるような嘘はついても仕方ないと思うなぁ〜」
振り返ると、貝殻のネックレスが積まれたカゴは何処にもなく、カゴがあった場所には魚のキーホルダーなどが売られて居た。
「マジか」
このような現象に遭遇するのは2度目である。1度目は勿論ナビルーのゲーム機を手に入れたあのゲームショップ。もしかしたら今後もこのような事が有るのか...?あるとすればそれは俺という異物がこの世界に入った影響なのだろう。今のところ、全てモンスターハンターストーリーズに関連しているものだ。モンスターイーター?それは分からん。
「いや、確かにあそこにあったんだ。貝殻のネックレスのコーナーが。証拠にほら、これ」
「わぁ、綺麗な貝殻だねぇ」
「確かに貝殻のネックレスで間違いないですが...こんなのここに売ってましたか?」
「売ってた。売ってたんだが売ってた場所が今さっき消えた。それが事実だ」
「「????」」
「というわけで、このネックレスはプレゼントだ。こっちユメ先輩のね。こっちはホシノの。多分良い効果あるからなるべくつけといてね」
「?レクト君がそういうならそうなのかな?ありがとう!」
「まぁ、ありがたく貰っておきます。着けるかどうかは別として」
「じゃあ〜そろそろ時間なので帰りましょう!」
こうしてアビドスの水族館での一日は終わった。
ちなみにデカい鯨のぬいぐるみはこっそり購入してアビドスに届けられるよう手配しておいた。
ちょっと怒られたがホシノがよく抱きしめてるのでこれで良かったと思う。
来たる決戦の時、共に戦うオトモンは?
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レウス
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ネルギガンテ
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イヴェルカーナ
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ディアブロス亜種
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ジンオウガ亜種
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ラージャン