R18ソシャゲの世界に転生したのだが、無条件の忠誠心を示す『英傑美少女』たちが恐ろしい件 作:たたたった
国王の執務室にはガチャによって召喚された10人の美少女たちが並んでいる。
彼女たちの絶対者として君臨する俺は、椅子に座り足を組みながら尊大な態度を取る。それが召喚された従者たる美少女の望み、君臨し、支配されることにこの上ない喜びを覚えるある種のマゾヒズムが、俺を望まぬサディストへと仕立て上げる。SMにおいて、サディストがマゾヒストを調教するのではなく、実態はその逆であると言われるとおりに、この場で最も偉い地位にあるはずの国王が従者に調教されていた。
緊張する面持ちの美少女たちは、これから国王である俺に何をされるのかと、期待の籠った視線を向ける。
彼女たちには見えない
俺は望まぬサディストの国王に仕立て上げる彼女たちのために命令を下した。
「下着を見せろ」
『チュートリアル:召喚した美少女たちの下着を見よう!上限:100』
馬鹿みたいな話だが、ここはR18のソシャゲの世界。つまりゲームの進行上に必要な重大な項目にエロが絶対に加わっているのだ。
パンツ1枚、ガチャ石1つ。美少女たちのパンツを見れば、俺は来るべき闇の軍勢に立ち向かうための『英傑美少女』たちが手に入る。それはこの世界の支配者を決める重要な戦争、その趨勢がたかが布切れ1枚に掛かっていることに俺は渇いた笑い声をあげたくなった。そしてそんな乱心したような国王の命令に従って、10人の美少女は羞恥で朱く染まった表情で見せる狂気の光景。
かぼちゃぱんつ、黒下着のガーターベルト、白いパンティ、際どい赤色のTバック。メイドはスカートをたくし上げ、衛兵はズボンを脱ぎ、ローナリアは魔女らしいローブを大きく捲る。各々ができる最大限の表現、国王である俺の命令を実行し、その先のご褒美を求めて煽情的なポーズを取っている。
「ほぅ、良い光景だ。お前たちはそんなにいやらしい下着を履いているとはな……俺を誘っているのか?」
英雄色を好む、その姿を国王に望む美少女たちは俺のセクハラ発言に悦びで震えている。なるべく、嗜虐的で支配的な立ち振る舞いで私たちの国王に君臨してください、というリクエストに応えているつもりだが、現代の価値観を持つ俺にとっては、ちょっと洒落にならないくらいの美少女たちに向ける言葉ではないと自分でも思う。
なんで俺がこんな目に……でも、こうしないと……彼女たちを率いる王として歓迎してくれない……ッ!
闇の軍勢と戦うことになる未来、美少女たちは命懸けで戦うのだ。ならば、国王としても出来るだけ願いを叶えてあげようと求めるものを尋ねたら、召喚された美少女たちに言われた『もっと国王らしい振る舞いを』という、戦争に赴く彼女たちが最も求めるのは俺の国王としての望まれるべき姿だった。
しっかりしてくれ、とか……堂々と振る舞え、とか……そんなんじゃなくて、なんでこんな変態国王を望むんだよ!
色欲に正直に、もっとスケベでいやらしく、女は性欲解消の道具で世継ぎを産む孕み袋、そんな認識で私たちに接してくださいと言われた俺の気持ちが分かるだろうか。エロゲーの世界観に住む美少女たちの、正気とは思えない性癖の暴露。断ることは簡単であるが、現在の実力ではコモンのメイドにすら力比べで勝てるか怪しいレベル。
このプレイに付き合わなければ、俺は1年後には雌のゴブリンやオークたちの肉ディルドとして囚われ、生涯を性欲解消と繁殖奴隷として過ごすハメになるだろう。ゲームと違い忠誠心が低下したら万全の戦いに望めなくなるのだから。
だから、俺は全力でサディストの国王を演じるのだ。椅子から立ち上がり、俺が1000人居ても太刀打ちできない銀髪魔女っ娘の大きな胸を揉みしだいて囁く。
「こんな大きな胸なら、孕めばさぞ乳の出は良かろう。どうだ?俺の種を仕込んで、実際にどれほど出るか試してみるか?」
「っ~~~~~~~~~~ッ!!あ、あるじ様が、命じるのでしたら……今すぐにでも……」
誰か、俺を殺してくれ。
こんなセクハラを超えた言葉の暴力に、明確に拒絶や恐れの色を示してくれたらどれだけ良かっただろう。ローナリアは、こんな最低な男の最低な台詞に
全力で嫌がり、拒絶の言葉をぶつけて欲しかった。というか、欲しいから全力でこんな変態発言しているのに逆に受け入れられる現実が恐ろしくなってくる。この場にいる美少女たちの頭の中には性欲しか詰まっていないのだ。
襲われないよな……?あまり煽り過ぎて、我慢のできなくなった従者たちに襲われないよな……?!
ライオンの檻の中にいるウサギの気分。実力差を考えれば、この場で美少女たちに服を剥かれて、精も根も尽き果てるまで搾り取られる可能性がある。抵抗はできない。ステータス通りなら、一般人に毛が生えた程度の俺なんて、絶頂してうっかり強く締められたら息子とお別れすることになるし、興奮して胸を叩かれたら文字通りに心臓が飛び出る。
「痴女どもが……ッ!俺に言葉で嬲られて発情するとは、まさに性欲しか頭にない猿だな!」
言い過ぎたかな?と内心で不安になる。罵り言葉も慎重に選ばなければ、激昂した美少女たちに殺されるかもしれない。ハートマン軍曹も軍隊で部下を罵る時は、色々と気を付けるという話は聞いたことがあるし、言葉責めとは常にギリギリのラインを見極める繊細な作業であると思い知る。
「主様!」
「――――――――ッ!?」
メイドの1人が大きな声を上げたので俺は大きく身震いした。限度を超えたか、と襲われる恐怖に苛まれながらもゆっくりと顔を向ける。心臓がバクバクと煩い、メイドがゆっくり近づいて視線をこちらから離さずに、覚悟を持った瞳で目があった。瞬間、五体投地をするように床の上に倒れ――――
「私は猿です!従者如きが国王に懸想し、はしたない妄想をする性欲の詰まった猿でございます!どうか!このいやらしいアバズレを罰してください!この身の全てを捧げます!焼くなり、煮るなり、刺すなり、どんな責め苦も受け入れます!さぁ、主様!この雌猿にお仕置きをして――――あぁっ!ありがとうございます!このような私に御身足で踏みつけて頂くなど、身に余る光栄!」
――――究極のマゾヒズムなのだろう。もう付き合うのも怖くなるくらいの、国王である俺への忠誠心だった。どうすべきか迷ったが、放置プレイの結果に絶望して自害する危険性があったので、とりあえず関心を示していることを伝えるために、被虐心を刺激させるように頭を踏みつける。
「汚らわしい雌猿め。貴様は俺の靴でも舐めていろ!仕えるのならば、簡単に命を投げ出すな!その命は俺のモノで、俺のためだけに消費してやる!」
「あぁぁあぁぁあぁぁぁぁ!!なんとお優しいのですか主様!このような端女に慈悲をくださるなんて……ッ!主様に仕える喜びを改めて深くこの身に沁みました!」
頭を踏みつけにされるメイドが、俺の靴を舐めてぶるぶると全身を震わせて悦びを表している様にドン引きした。周りの美少女たちも人の頭を踏みつけるという外道の王を窘めるどころか、その手があったか!と言いたげな表情で踏まれている彼女に感心したように見つめて頷いている。
封建制度の完成形、国王と従者、サドとマゾ、度を越した忠誠心がもたらす美少女たちの狂気に付き合わされる俺の正気は、物凄い勢いで削られている気がする。
『チュートリアル:召喚した美少女たちを喜ばせよう!上限:100』
ミッションが達成された。言葉責めでは物足りなかったメイドが、頭を踏みつけられるという尊厳破壊の形によって、やっと心が満たされてくれる。つまりゲームではボタンを押せば達成される、様々な美少女たちとのエロ行為が、マゾヒストの彼女たちを相手に本気でサディストを演じなければ満たされないことの証明。
1年後の戦争に備えてガチャを引くための魔石を集めるために、国王であるはずの俺が全力で従者に奉仕しなければならないのだ。
もう頭踏みつけ、靴舐めプレイじゃ他の美少女たちは満足してくれない……つまり、俺は100通りの責めを以てして、極限の忠誠心から来るマゾヒズムを満たし続けなければならないのか……?
繰り返すが、俺はサディストではない。人並みの嗜虐心のようなものは持ち合わせているが、
美少女たちの性癖を理解し、寄り添い、そして満たすことが俺が生き残る唯一の術。なら、やってやろうじゃないか。
極限の忠誠心からもたらされるマゾヒズムの主従関係。
偽りのサディストとして、我が儘なマゾヒストの美少女たちとの世界の運命と俺の貞操を賭けた、命懸けのSMプレイが始まろうとしていた。