今日は冷えるな、さっさとやる事を終わらせよう風邪をこいつらに引かれても困る。
前回の任務で助けた子供の身寄りだがいつも同じ教会に頼んで居るので今回も頼みを聞いてもらったのでお礼をしにに来たのだ。
「父様ここは何?」
ヘンゼルが建物が気になったのか首を傾げながら聞いて来た。
「俺も詳しくは知らんがキリスト教の教会で、孤児などを保護して働けるまで育ててくれる所だ、お前達以外の子供達は此処に預けて、陽のあたる生活を送らせるんだ」
「うーん、よく分からないや」
ヘンゼルには難しかったらしいな。
「まぁ 一種の保護施設だ、裏も俺が調べたしまともな所だ」
中にいる人を呼ぶためドアを叩く、中からは人が走る音が聞こえる。
「は〜い、ただいま行きます」
中から出てきたのは三十代後半の女性だった。
「今回も子供をありがとう」
「すみません、あなたは?」
そうか、仮面を付けっ放しだった。
「院長は居るか?イーグルが来たと言えば分かると思う」
「? では言って来ますね」
分かっていない様だが院長とは面識が有るので伝わるからいいだろう。
三分程して五十歳程の女性が出て来た、院長だな。
「イーグルさん今回も子供達を助けてくれてありがとうございます、無実の子供達を私達がちゃんと育てます」
院長はいつも多くの子供を頼むのに嫌な顔一つしず逆に喜んで匿ってくれる。
「それはいいんだが、俺もこの仕事を休業しようと思ってな最後にこれまでにお礼にとな」
俺は用意していた紙を懐から出し渡す。
「これは?……少し多くありません?」
俺が渡したのは小切手だ金額は仕事十数回分なのでかなり大きな金額になった。
「俺がしたくてやるんだ、黙って受け取れしかもこれを断って子供が飢えてもしらんぞ?」
悩んだ様子のシスターだったが子供の事を考え受け取ってくれた。
「その子達は?新しい子なの?」
俺の後ろに居るヘンゼルとグレーテルを見て言う。
「違うこいつらは俺が引き受けるんだ、少し事情が事情でな話せない、だがまぁシスターなら分かってしまうかもな」
シスターも教会の人間、色々な人間を見てきたきっとヘンゼルとグレーテルの様な子供も引き取って育てただろうしな。
「そう、ですね、何と無く分かってしまうんですよ子供は正直ですので」
シスターは哀れむ様子でヘンゼルとグレーテルを見る。
「ですがイーグルさんなら安心です、どうかこの子達に神のご加護を」
胸の前で手を組み祈りを捧げてくれる。
「俺も今から行くところがある、ずっとこの場所を守ってくれよ?」
「本当は無くなるのが一番なのですがね」
教会の人間がそんな事を言っていいのか?まぁ俺の言う事じゃないな。
「じゃあな、ほらお前達行くぞ今日は冷える」
「はい、またの機会に」
シスターは俺達が見えなくなるまで頭を下げ続けた、本当に律儀な人だ。
今日泊まっているホテルまでの冷える道を歩きながらヘンゼルとグレーテルに聞いてみる。
「ヘンゼル グレーテル明日は出掛けるための準備をするぞ、それにいつまでもその格好は俺の教育を疑われる」
今二人が来ているのはあまりいい服ではない、前の救出から時間がなく現地で奪って来たものだ、二人の容姿にも合わない。
「服を買うの?ボクは暖かければいいんだけど」
「私も兄様と一緒だわ、向こうでは服をきている時間の方が短かったもの」
本当に潰して正解の組織だな、子供は未来の宝だぞ。
「そうか、でもな俺の部下になるんだ身だしなみはキチッとしてもらわんと困る、だが着るものは強制はしない明日は街にいくからその時欲しい物を言え」
「「はーい」」
二人は手を上げ応える、どんな服を欲しがるか気になる、俺の部下は皆特殊な服を着てたからな普通な大人に育って貰いたい。
そんな事を思ってるとホテルが見えてきた風呂に入り寝ようかそれとも一杯飲もうか。
「父様は僕達と寝るの?これまで一杯勉強してきたんだ」
そうか、少し含みのある言い方に気づく、やはりあの奴隷市は子供をそんな事に使っていたのか。
「あぁ寝ようか、ゆっくり安心して寝よう、お前達子供は夜には寝るもんだ」
もちろん俺はそんな事に使わない、自分の子供の様な奴にそんな事はしない俺はこいつらを幸せにすると決めたんでな。
「だが、その前に風呂に入るぞ熱い湯は気持ちいいぞ」
「お父様?私達はずっと皆で一緒にシャワーだったのだけど、どうすればいいの?」
そうかあっちでは纏めて綺麗にしてたのか。
「そうだな、今日だけでも一緒に入ろうか、世間では親が一緒に入るのが嫌な子供も入るがいいのか?」
「ボクは全然いいよ!」「私も嫌がる理由はないわ」
ヘンゼルはハキハキと大きな声で、グレーテルは落ち着いたトーンで答えてきた。
「ならいい、家族みんなで入ろうか」
ヘンゼルはワクワクしたようにグレーテルは少し知識があるのか嬉しそうにしていた。
風呂に入るべくホテルに到着しチェックインを済ませ部屋に戻ってきた。
部屋について荷物をベットの近くに置くとヘンゼルはベットを見つけるなり飛び乗って跳ねて遊ぶ。
「この部屋って綺麗だね、父様はずっとこんなところに住んでいたの?」
「俺は前にも言った通り殺し屋として闇の世界で生きてきた、一つのところで留まるとその時を狙われるんだ、明日から向かう所では拠点を持とうと思うがな」
まだ幼さが残る2人の体では辛い事も有るだろうしな、それに俺も自分の事務所を持つのも良いかも知れないしな。
「さぁ汚い子供共風呂に入るぞ!」
「うわっ、父様離してよー」「な、何するんですか⁉︎」2人を脇に抱え風呂場に連れて行く、始めては強引ぐらいが丁度いい。
ガラガラッと開き後から入るために四十度前後のお湯入れておく、幸いこのホテルの風呂のタイプはお湯を入れれる物だった。
それからお湯が貯まり2人を風呂に入れた、少し暴れて遊ぶ2人だったがその姿は無邪気な子供そのものだった。
風呂を出た後は遊び疲れたのかすぐベットで寝てしまった。
2人仲良く並んで寝ているヘンゼルとグレーテルの髪を触りこれからの事を考えていた、2人の寝顔を見ては数日前にこいつらが居た所を忘れてしまいそうだった。
「お前達も幸せになれたのにな」
小さな声では寝ている2人には聞こえないが何故か口から出てしまった。
長く間を開けた割に短くてすみません、ちなみにイーグルはロリコンでは有りません正常な人です。
次回はやっとロアナプラに関係する話になると思います。
これからもよろしくお願いします。