キヴォトスの連邦公用語とか分からんし   作:十文字マトン

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このルートは正直正史してもいいくらい好き(?)


IF~A-END 公用語なら風紀委員やりながら勉強した

「ミズキ、もう帰るよ!」

 

「あ、はい! ではお先にお失礼いたします」

 

「「お疲れ様でした」」

 

「......今のは間違ってるよ。『お先に失礼いたします』、もしくは『お先に』でいいよ」

 

「え? 本当? ごめんなさい......お姉ちゃん」

 

「ま、まあ。半年でここまでできたのは、かなりすごいじゃない?」

 

 ちょっとお姉ちゃんと呼ばれるのに慣れてないのか、イオリの顔がちょっと赤くなった。

 

 安心して、私だって恥ずかしいんだよ? 元の自分より年下の子供を姉として扱うの。なんかそういうプレイと思ってしまう。

 

 この世界にきてから、すでに半年が経った。思えば最初のころ私が命の危険を感じたから仕方ないとして、いろいろやらかしたね。

 

 私は軍服の組織......いまでは私も所属してる、ゲヘナの風紀委員会に確保された後、いろいろあった、そう、いろいろと。

 

 収監されてめっちゃ暇だけど、流石に可哀そうだからなんかおもちゃとかゲーム機をくれた。普通は本とかを渡すべきかもしれないけど、私は文字が読めないからの特例と思われる。

 

 結構簡単なアクションゲームで、ボタンのチュートリアルは色でわかるから私にもできる。が、「はじめから」と「セーブ」と「ロード」がわからないせいでデータが4回飛んだ。なのでそいつらは私が「円」に続く2から4番目に覚えた単語。

 

 そこから、存在しないと思ったら人間の大人がヒナと一緒に来た。「普通にいるじゃないかー!」と当時は思ったけど、どうやら彼はこの世界でも特例らしい。

 

 で、そのペトリ皿*1の先生と一緒に尋問される時、ようやく私のことを話せた。

 

 ヒナは自分の顔を描いて、隣にある紋章──ゲヘナのマークを描いた。そして私の顔を描いて紙を渡した。少なくとも私はここの人じゃないのはもうわかったらしい。

 

 そこで、私は日本、中国、アメリカ、イギリスの国旗を描いた。色がなくてもわかりやすいのはこのくらいと思って、ヒナと先生が見た後()()()()()()()。やはり知らないか。

 

 どうやって「世界」を表現するのを悩んだら、ヒナから地球、正確に言うと惑星の絵を見せられた。この世界も丸かったのか~と思いながら、私がその惑星の横にもう一個地球を描いて、そこから矢印を描いた。たぶんこれで私はこの世界の人じゃないのを伝えた。

 

 とはいえ絵だけで転生するのをどうやって表現できるのわからないので、多分迷子の異世界や宇宙人の子供として扱われた。

 

 それから私はいろんなところで移送されて、法廷らしい場所にも立たされた。多分だけど、ヒナ達が私の弁護をしてくれたから、そこまで厳しい罰を受けなかった。

 

 まずは、足首に電子監視が付けられて、部屋にから出る時は風紀委員会と同行しないといけないと制限された。それと、持ってる銃はモデルガンに置き換えられ......ぶっちゃけ銃とか持たなくていいが、どうやらこの世界の女性はそれを持ってないとおかしいとされる。

 

 それからこの世界に身分を作るために、なぜかイオリの妹ということになった。全然似てないのに? 種族も違うじゃない? と思うけど。

 

 ちなみにそのことについて、ヒナがマコトと大喧嘩したらしい。具体的にどんな内容なのはわからないけど、何となく私を誰が管理するかで揉めたのかと思う。

 

 で、イオリの妹になった後はいろいろ教えてくれた。言葉とか、常識とか。

 

 最初は言葉が通じないからイオリが頑張って絵を描きながら説明してたが、最近では言語は小学生レベルになったらしいから、もう絵で説明しなくなってきた。ちょっとだけ寂しいけど。

 

 まずは、この世界はキヴォトスと呼ばれる、謎が多い世界。

 

 ほぼすべての市民が銃を持ってるし、引き金もめっちゃ軽い──代わりに、基本的に撃たれても痛いだけで済む。銃から爆弾、ミサイルですら直撃してもせいぜい気絶だけで、たまに血も出るけど私の前世のような直接的な肉体破壊は起きない。

 

 ......私からの攻撃を除けば。

 

 その原因は今でもヒナとマコト、それとペトリ皿*2が研究してるけど、未だに分かってないらしい。そのため処置として絶対私に銃を触れさせないということで一時的に解決した。

 

 それと......みんなが私に配慮したのか、ずっとその話題をしなかったが。半年も暮らせば何となく察したことがある。

 

 ──この世界において、人型のロボットはどうやら「人間」として扱われる。

 

 食事をする、睡眠も必要。成長もする、子育てもする。悲しいときは涙が出ないが悲しむ、怒る時は理性を失う。

 

 そう、彼らは生きてる。私と何も違わない命であった。

 

 つまり、私は殺人者。しかも三人。

 

 法廷の用語が難しいから今の私もまだわからないので。あの時の弁護は全部分かった訳じゃないが。おそらく私は子供ということ、この世界で「銃を撃つ」はあまりにも日常的で、私もそれをしただけなどを主張したのか、最終的に過失致死もしくは事故として処理されたと思う。

 

 しかし、それは違う。

 

 確かに私は命の危険を感じた上に反撃したけど、あの時は間違いなく破壊...殺すために引き金を引いた。

 

 私は自分が撃たれても即死しないのを知らないとはいえ、あの時は彼らも生きてるのは知らなかったとはいえ。その事実は消えない。もっと前にも子供を殺す前提で引き金を引いた。

 

 そう、私は人殺しだ。

 

 それでも、私は生きる。

 

 死んだ三人は裏社会の人間だから、殺しても構わないという理由ではない。誰も私があの三人の命を奪った罪を問わないが、私は背負う事を決めた。

 

 誰でもなく、私が決めたから。

 

 その上、私は新しい人生を大事にする。

 

 今の私は殺人者である、それは否定しない。しかし同時に、私はちょっとだけ言葉が下手の、風紀委員会の女子高生──銀鏡ミズキ。

 

 まあ、そんな事より新しい家族、私の姉にされたイオリの紹介をしよう。

 

 めっちゃ長い銀髪ツインテール、褐色肌、謎の尻尾。それに前の世界だったら間違いなく男たちが群がる顔にスレンダーな体。

 

 いくら何でも盛りすぎじゃない? と思うくらい。おまけに戦闘も強いのはラノベの主人公かよ。

 

 ちなみにあの時狙撃で私を無力化したのも彼女だった。

 

 次は、身分上は別に家族じゃないけど、実質的にもう一人の姉のような存在は、あの時の白髪の子、ヒナ。

 

 こっちはイオリよりも年上なのにかなり小柄、私と同じくらいしかない。柔らかそうな白い髪に巨大な角、それと翼まである、まるで前世の神話に出てくる悪魔そのもの。

 

 問題は戦闘力、イオリがラノベ主人公ならヒナはラスボス。

 

 この前なんかの会社と戦う時、機関銃とはいえ銃で戦車とか巨大な二脚ロボットを破壊したのを見て変な笑いが出た。

 

 他にも何人かの友人が出来てる、風紀委員会だけでなく、他の部活からも。

 

 新しい家族、新しい人生。忙しくはあるが充実した人生、たまに罪悪感で夜が眠れない人生。それでいい、それがいい。

 

 一度他人の命を奪ってしまったら、命の重さを感じなくなる。それはある意味正しいかも。

 

 もし、誰かがヒナやイオリの命を狙ったら、私は迷わずそいつを殺す。子供だろうとロボットだろうと。

 

 人殺しってのはそういうものだろ? 相手の命という普通の人は天秤に置けない物を簡単に置く、そして逆側の方が大事だと判断したらその命を奪う覚悟を決められる人。

 

 もちろん、そんな日が来ないといいが。

 

 ヒナも平和の未来のために頑張ってる。なんだっけ? 楽園条約*3? で敵国と平和条約を締結しようとしてる。条約の内容はさすがに難しくて読めないけど、相手もかなり乗り気らしい。

 

 まあ、ヒナなら別に心配いらないだろ。

 

「帰る前に、パフェ食べたい」

 

「また?」

 

「クレープでもいい」

 

 味覚が変わったせいなのが、私はかなりの甘党になったらしい。

 

「まったく......夜ごはんに影響しないなら別にいいけど」

 

 それで、見た通り、私の新しい姉はめちゃくちゃちょろい。変な人に騙されないかをかなり心配......例のペトリ皿の大人とか。

 

 あの時私もいたけど、ちょっと学んでない単語が混じってるから具体的に何を話したの分からないが、迷わず女子高生の足を舐めるやつは絶対性犯罪者だろ。

 

 私が! イオリを守るから!

 






 

『緊急事態です!』

 

『原因不明の大爆発が発生しました!』

 

『調印式である古聖堂はーーーー』

 

『いま、被害状況をーーー』

*1
シャーレ

*2
シャーレ

*3
エデン条約




主人公、人殺しに関しての覚悟はガンキマリ過ぎない?もっとこう、曇らせや反省が見たいのに!
初手で引き金を引いた時ガンキマリしてるよ、そんあやつがヘラる訳ないだろ。こいつある意味サイコパスでもある。


スクワッドとガチ殺し合いにならない?
ナンノコトデスカネ


IF~Aは全体的に犯罪捜査モノの雰囲気あるから割と好評らしい、私も好き。
次からは本編第二章に戻りますが、少し時間ください!

今回は二年待たなくていい、たぶん

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