魔法少女リリカルなのはOW   作:浅間蘭

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第5話 フェイトの母と邂逅

 

 

 

注意

 

・自己満足作品

 

・作者は素人で駄文

 

・オリジナル展開あり

 

・自己解釈やオリジナル設定が強め

 

・文章は短い

 

・駄文すぎる為、不快になるかもしれません。

 

・これらが許せる方々は不快になるかと思いますが楽しんで頂ければと思います。

 

 

 

 

第5話 フェイトの母と邂逅

 

 

 

 

「ここが時の庭園・・・・・」

 

「なんつーか、花畑には似合わない陰惨・・・・・て言うより両親がつくったゲテモノ料理みたいだ・・・・・」

 

「「「「えッ!!??」」」」

 

 

見るだけでテンションが下がる空を見たエンドは、色が両親のつくるゲテモノ料理と同じ色と評した。

 それを聞いた4人は絶句し、言葉を失う。

 ダークグリーン、ダークパープル、ダークイエローなどの暗い色が入り混じった空と似た色の料理。

 食べたら絶対に腹を下す程度では済まない料理を、食べ続けておきながら、幼少期を生き延びたエンドを尊敬する4人であった。

 

 

「じゃあ皆んなは此処で待っ------」

「失礼しまーす!」

 

 

巨人の為に造られたのかと大きい廊下を進み、これまた巨人の部屋かと思える大きな扉の前についた5人。

 フェイトが待って欲しいと言う途中で、話を聞かずにエンドは何の躊躇もなく扉を開けて入室した。

 瞬間、フェイトとアルフを除いた2人の目が怪しく輝いた。

 

 

「「なに------「え?」------やってんだァ!!」」

 

「ウヴォアッ!!」

 

 

2人の蹴りが、見事エンドの頬に炸裂。

 蹴り飛ばされたエンドは勢いそのまま部屋にフライング入室し、部屋の中心にまで飛ばされる。

 ここは人に家なのだから、この家の住人に何の許可も取らずに好き勝手やるのは失礼当たるだろう。

 

 

「いてて、何すんn------ッ!!」

 

 

自分の頭目掛けて接近する魔力を感知したエンドは、即座に魔力を腕に纏わせ、攻撃を受け止める。

 直後、手に痛みが走った。

 エンドの手には鞭が握られており、その鞭からは相当な量の魔力が込められていた。

 

 

「貴方は何者?」

 

 

感情の起伏が感じられない声。

 何か一つに囚われ、それ以外の、自分の命をも含めた全てに興味が無いと感じさせる冷たい紫瞳。

 肌色はまるで死人のように真っ白。

 本当に親子なのか?

 そう疑ってしまいたくなるほどに、フェイトの母親と思われる人物からは優しさの一欠片も感じない。

 

 

「俺の名前は桜刀 エンド。

アンタの娘と協力関係にある者だ」

 

「・・・・・そう」

 

 

ただ一言呟かれただけで、体が少し強張る。

 エンドは笑みを浮かべているが、常日頃からのものとも、戦いの中で見せたものとも違った。

 相手が不確定要素が多い者だからだ。

 不確定要素の多い相手であることはわかっていたことだし、それは人面木や海龍も同じこと。

 しかし彼女には海龍や人面木とは違って知識が、それを扱う為の知性のある人間だ。

 故にエンドは心臓を握られたような不思議な謎の感覚に襲われ、緊張と不安からの笑顔を浮かべる。

 

 

「私は[プレシア・テスタロッサ]。

初めまして。そしてさようなら・・・・・!!」

 

 

次の瞬間。数十個もの魔力光弾がエンドを襲う。

 生成から発射までの時間がとても短く、修行で鍛え上げられたエンドの反射神経や身体能力でさえ、龍神丸を鞘から抜くまでが限界だった。

 直撃する寸前、木の葉返しによる防御策を捨て、即座に魔式瞬歩で距離を取って月牙天衝を放った。

 衝突した2つの技は大爆発を起こす。

 追撃される前に此方から攻撃を仕掛けようと駆け出すが、左脚が何かに引っ張られ、前のめりに倒れる。

 何が起こったのか、と自分の左脚を見ると、ダークパープル色の半透明なキューブが脚を拘束していた。

 

 

(しまった・・・・・!!)

 

 

振り返った時にはもう遅く、大量の魔力光弾が目の前までに接近していた。

 光弾の一つ一つに込められた魔力は障壁を張れば余裕で防げるレベルだが、何分数が多過ぎる。

 恐らく、エンドが死角から迫る鞭を受け止めたことから、1発に多くの魔力を注ぐよりも、魔力光弾で弾幕を張った方がエンドに有効だと考えたのだろう。

 エンドは魔式瞬歩を使った、高速且つ縦横無尽な動きで相手を翻弄する戦闘スタイルを得意とする。

 なので弾幕を張られると行動を制限されてしまい、プレシアのような正確な攻撃をする相手はエンドの苦手なタイプの敵だ。

 

 

《protection》

 

「ギリギリ間に合って良かった」

 

 

直撃する寸前でなのはが間に入りバリアを展開。

 幼いながらに並みの魔導師とは、比べ物にならない魔力量と魔力出力を誇るなのはが、展開したバリアは魔力光弾の全てを防ぎ切って見せた。

 プレシアから関心の声が漏れる。

 前述した通り、一つ一つに込められている魔力量は微々たるもので、並の魔導師が展開したバリアでも余裕で防げるほどだ。

 しかし、プレシアが撃った全てを魔力光弾を合わせると、平均的な砲撃魔法4発分の魔力量なのだ。

 

 

「助かったぜなのは。

こっからは超協力プレイで行くぞ!」

 

「うん!」

 

「仲間が1人増えたくらいで勝てると思わないで欲しいわ。

フォトンランサー・ファランクスシフト・・・・・!」

 

「母さんやめてぇ!!」

 

 

プレシアの口から発せられた魔法の名前を聞き、フェイトは顔色を変えて必死に叫んだ。

 [ファンランサー・ファランクスシフト]。

 フェイトが使用する全ての魔法は、母・プレシアから教わったものであり、中でもファランクスシフトはかなりの魔力を消費する代わりに絶大な威力を誇る。

 この魔法は、なのはやフェイトであっても、消費を抑えるために詠唱で魔力の効率を上げなければ、全体の1/3(3分の1)の魔力を消費することになる。

 そんな大技を澄ました顔で撃つプレシアの魔力量と、操作技術の並外れ具合が分かると言うものだ。

 

 

「・・・・・ファイア」

 

 

数百個にも及ぶ魔力光弾幕が2人に迫った。

 2人は力を合わせてバリアを展開して待ち構える。

 次々に着弾する魔力光弾の嵐。

 耐える。耐える。耐える。

 数秒。数十秒。数分と耐え続けるエンドとなのは。

 しかし永遠と続く攻撃からは終わる気配を感じないし、攻撃が緩んだ気配すらも感じられない。

 打開のチャンスを掴めない危機的状況。

 気合いと根性で耐える2人の脳内に「敗北」の2文字が浮かんだ瞬間、嵐のような連続攻撃が止んだ。

 

 

「プレシアさんの口から血が・・・・・」

 

 

膝をつき、吐血するプレシア。

 ただ事では無いと死人のような白い肌と今の吐血する様子から、プレシアは何らかの病を患わっているのは明白。

 であれば、お人好しさ人間国宝レベルのなのはが苦しんでいる相手を放っておけない。

 なので大声でプレシアの名前を呼んで駆け寄る。

 次の瞬間、プレシアは目を大きく見開いた。

 その目から並々ならぬ執念を読み取れたエンドは、魔力光弾の発射と同時になのはの前に立ち、龍神丸で光弾を斬り裂いた。

 

 

「エンドくんだいじょ---「おバカ」---いたッ!?」

 

「相手と話したり、相手を心配するのは勝ったあとにしなさいな」

 

「でも!!」

 

「それで隙をつくって負けたら多くの被害を出す。

被害を出さず、そして相手と話がしたいんなら、倒してからにした方が無駄な被害を出さずに済む」

 

「ごめん・・・・・」

 

「別に謝って欲しい訳じゃ無いよ。

ただ、話が通じる相手か、そうで無いかを見極める観察眼を持って欲しいって話だよ。」

 

 

小説、漫画、アニメ、ドラマなどの一次、二次創作において、大のお人好し設定の主人公が敵の辛い過去や境遇を知って隙をつくり、負けることが多い。

 だからエンドはそんな事態に陥らないためにも、敵を倒してから話を聞くスタンスをとっている。

 

 

「話は終わったかしら?」

 

「あらぁ? 話が終わるまで待っててくれたの?

随分とお優しいじゃないの」

 

「・・・・・!」

 

「そんな顔してると弱く見えるよ」

 

「調子に乗らないで!」

 

 

エンドの女口調と煽りで怒りを覚えるプレシア。

 その様子は大人気ないの一言だ。

 病で体が弱っていようと、その魔力操作技術と魔力出力が2人を上回っていることには変わりない。

 ジュエルシードが集まり切る前に現れた障害。

 相手は自分よりも格下なれど、見た目にそぐわない実力を秘めている小さき強者。

 そして、死の一歩手前にまで進行した病によって、プレシアは冷静さを欠いてしまってる。

 

 

「戦いはどんな状況でも冷静で、そんでもってノリのいい方が勝つんだよ!!」

 

「いい加減、その口を閉じなさい!!

フォトンランサー・ファランクスシフト・・・・・!」

 

「ファランクス・・・・・日本語で重装歩兵。

耐えてる時に思ったけど、その名前に違(たが)わない怒涛の連続攻撃だったよ。」

 

 

余裕ありげな笑みを浮かべて感想を述べるエンド。

 しかし内心は焦っていた。

 憎悪なのか、それとも焦燥なのか、プレシアから異常な量の魔力が溢れ、室内を充満していく。

 そして1発に込められる魔力は倍以上。

 さっきよりも魔力も体力も減っている今の状態では、受け止めても1分と持たないことを2人は直感で理解する。

 

 

『エンドくん』

 

 

打開策を考えるエンドに念話で話しかけるなのは。

 

 

『私、ファランクスシフトの弱点が分かったよ』

 

『本当か?!』

 

『うん。って言っても想像の域を出ないけどね・・・・・』

 

『それでもいいから教えてくれ。』

 

 

エンドの願いに頷いて答えるなのは。

 

 

『ファランクスシフトって、自分の周りに数百個くらいの光弾を生成して撃ち続ける魔法。

相手に隙を与えないで倒すって点で考えると強い魔法だけど、欠点が2つ上げられるの。

砲撃以上に相手の姿がみえないこと。

生成と一斉掃射を高速で繰り返す必要があるから、その場から動けないし、簡単な魔法しか同時に使えないことの2つ』

 

『なるほどね。そりゃあ確かに実際に攻撃してみなきゃ分かんないわな』

 

『そこで提案があります!

私が囮になるから、エンドくんが何とかして!』

 

『ッ!!』

 

 

なのはの考察は的を得ているし、それを確認するには片方が囮になり、もう片方が攻撃するしかない。

 2人が力を合わせても1分と持たない強力な魔法。

 それを1人で耐え続けるのは不可能に近い。

 さらに言えば、プレシアに気づかれる前に攻撃するには、察知される前に高速で移動する必要がある。

 それを可能するのはエンドの魔式瞬歩と、フェイトの飛行魔法による高速移動のみ。

 

 

『だからって無茶だ!』

 

『でも、エンドくんよりも魔力量も出力も高いから私の方が適任だよ。

それに、私はフェイトちゃんとプレシアさんを戦わせたく無いから』

 

『お人好しもここまで来ると呆れてくるよ。

・・・・・・・・・・分かった。俺が必ずプレシアを倒す。

だから、必ず耐え切ってくれよな!』

 

 

念話を終えて意識をプレシアへ向ける2人。

 千にも及ぶ魔力光弾を生成し終えたプレシアは、冷めた目でエンドとなのはの2人を見つめた。

 2人と1人の強い思いが交差する。

 エンドとなのはは友達の笑顔のために、そしてプレシアは大切な娘と生きる未来を掴み取るために。

 

 

「お別れは済んだかしら?」

 

「そっちこそ、自分の敗北を覚悟したか?」

 

「その減らず口もここまでよ。

今度こそ、この魔法で死になさい!!」

 

「レイジングハート!行くよッ!!」

 

《protection》

 

 

約1ヶ月の間で展開した中で最硬のバリア。

 それでも30秒と持つかは賭けだ。

 プレシアに不意打ちを悟られないためには、最低でも10秒間、なのはの側に留まる必要である。

 焦燥かられている状態だとしても、優秀な魔導師であるプレシアに気づかれないためには、プレシアからエンドの姿が見えなくなることが必須だからだ。

 

 

(・・・・・7、8、9、10!・・・・・Ready GO!!)

 

 

エンドはプレシアの後ろに回り込み、現状において最大威力の月牙天衝を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

花々が咲く草原で昼飯を楽しむ2人の母娘がいた。

 1人は病に侵されていない若き日のプレシア。

 もう1人は、プレシアにとって命よりも大切な1人娘、[アリシア・テスタロッサ]だ。

 

 

「ねえアリシア。お誕生日のプレゼント、何か欲しい物はある?」

 

「ん〜とねえ・・・・・・あっ! 私、妹が欲しい!」

 

「ッ!!/// ・・・・・ど、どうして?!」

 

「だって、妹がいたらお留守番も寂しく無いし、ママのお手伝いもい〜っぱい出来るよ!」

 

「それは、そうなんだけど・・・・・・」

 

「妹がいい! ママ、約束だよ!!」

 

プレシアとアリシアは指切りを交わした。

 最初はとても純粋な約束だった。

 だがそれは、誕生日が訪れる前に崩れ去った。

 たった一つの時間によって。

 綺麗で暖かな花畑で交わされた約束は歪められ、最悪な形で守られてしまった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

フェイトはエンドに「どうしても」とせがまれたことと、なのはのことが心配なこともあって、体力と魔力を使い果たして気絶したなのはを看ていた。

 なのはが目覚めたあとは、ユーノとアルフにあとを頼み、プレシアの様子を見に寝室前まで来た。

 中に入ろうとドアノブに手を掛けたところで、エンドのある言葉を聞いて動きを止めた。

 

 

「教えてくれますか。・・・・・フェイトと瓜二つの女の子について。」

 

 

フェイト(自分)と瓜二つの女の子について。

 その言葉が前から感じていた違和感を上長させる。

 記憶の中の、優しくて温かみのある笑顔のプレシアは、自分のことをアリシアと呼んでいる。

 なぜ母さんは私を[フェイト]と呼ぶのか。

 なぜ母さんは私を[アリシア]と呼んでいたのか。

 だからこそフェイトは、プレシアとエンドの会話を盗み聞くことに決めた。

 

 

「ずっと気になってたんです。

部屋の前についた時からずっと、貴方の後ろからフェイトと同じ氣を感じてました。

だから戦いが終わって、貴方となのはをベッドに寝かせたあと、玉座の後ろのカーテンを開けました」

 

「それであの娘を・・・・・アリシアを見つけたのね」

 

「あの子、アリシアとフェイトが同じ氣を持っているのは、2人が同一人物・・・・・いや、フェイトがアリシアのクローンだからですか?」

 

 

フェイトは絶句し、目の前の景色が揺らいで見えた。

 私が母さんの子供じゃない・・・・・?

 アリシアに優しいのに自分に冷たい理由。

 それはフェイトがクローンだから。

 アリシアと比べると大人しめで我が儘を言わないが、アリシアと同じく母親を気遣う優しい心を持っている。

 それでもプレシアはアリシアを求めた。

 

 

「・・・・・・・・・・16年前、私は[大型魔力駆動路]を作るプロジェクトの設計主任だったの。

主任と言っても肩書きだけで・・・・・実験の殆どを当時の主任補佐が握っていたの。

そのこともあって、私の手柄の全ては主任補佐のもので、私は実機に触れることすら叶わない。

私の指示書は受理されることはあっても、それは書類上のみの完全無視の状態。

そんな事が長い間続いたある日、もっと大きな手柄を欲していた主任補佐は、まだ安全性を確保できていない駆動路の実験を強行した。

その結果。私は大切な娘を・・・・・アリシアを失い、全ての責任を押し付けられた。

[違法な部品を使って実験を強行した犯罪者]としてね」

 

「じゃあやっぱりフェイトは・・・・・」

 

「さっき貴方が言った通り・・・・・フェイト・テスタロッサはアリシアのクローンよ。」

 

 

信じたかった。

 どれだけ罵られようとも、どれだけ失望されようとも、どれだけ鞭に打たれようとも、目的を達成すれば自分が知る優しい母親に戻ってくれると。

 実際は違った。自分の知る母親など存在しない。

 何故なら、母親と過ごした心温まる記憶は、アリシアのものをコピーして植え付けられたものだった。

 

 

「あの事故のあと、狂気に駆られた私は人造魔導師を生み出す研究に没頭したわ。

その研究の名前は、[プロジェクトF・A・T・E]」

 

「そして研究で生まれたのが・・・・・フェイト」

 

「フェイトにコピーしたアリシアの記憶を与えたわ。

でも利き手、魔力光、人格が違った。

違って良かった! それで良かったのに当時の私は絶望し、こう思ってしまった・・・・・!!

『アリシアになれない失敗作は要らない』ってね。」

 

「だからジュエルシードを使って蘇らせようと・・・・・」

 

「半分正解だけど、もう半分は不正解よ。

確かに、ジュエルシードには願いを叶える力があるけど、アリシアを復活させる際にどんな悪影響が起こるか分からなかった。

それにジュエルシードが生み出した魔力で、私どころかこの時の庭園が消え去ってしまう」

 

「じゃあどうやって蘇らせる気だったんですか?」

 

「死者蘇生すら可能とする禁断の秘術が眠るとされる幻の遺失世界、[アルハザード]。

嘘か真かは分からなかったけど、安全性を考えれば、アルハザードを目指す方がいいと考えたの」

 

「それで今に至る訳ですか・・・・・」

 

 

箇条書きにするとこうだ。

 

・プレシアはとある会社の主任研究者(肩書きだけ)。

・殆どの実権を握る主任補佐が手柄欲しさに危険な実験を強行。

・案の定、事故が起こってアリシアは植物状態。

・主任補佐に責任を押し付けられる。

・会社に告訴したが敗訴。

・狂気に駆られ、死者蘇生の研究、[プロジェクトF・A・T・E]に手を出す。

・研究で生まれたのがフェイト。

・アリシアとフェイトは別人であり、アリシアを諦め切れなかったが故に、死者蘇生の技術を求めた。

・ジュエルシードを集めていたのは、アルハザードと呼ばれる場所に向かうためだった。

 

 

「最後に聞きたいんですけど、さっき言った『それで良かったのに』ってどう言う意味ですか?」

 

「・・・・・本当は、アリシアとの約束を守るためだった。

正気じゃなかった? 狂気に駆られた?

だからどうしたと言うの!? 私はあの子との約束を歪めた!フェイトを傷つけてしまった!!」

 

「そうやって後悔できてるのは眠ったおかげですか?」

 

「なんでそれを?」

 

「ユーノが教えてくれました」

 

「フェイトの側にいた男の子の名前ね?」

 

「そうです。ユーノは考古学を目指していて、遺跡で怪我した時のために医学を学んでるらしいです。」

 

「だから分かったのね。

・・・・・・・・・・私って、本当に愚かな母親よね・・・・・気付いた時には何もかも遅いのだから・・・・・。

こんな私にあの子達の親でいる資格はない。

だから、ジュエルシードの全てを集めたら、それを持って自首しに行くわ」

 

「・・・・・・・・・・これは俺の持論なんですけど。

貴方は子供を望み、アリシアとフェイトを生んだ。

だから例えフェイトが憎んでいようと、一人前の大人になるまで守り育てる責任がある。

例え一緒にいることを拒まれたとしても、貴方はフェイトを見守り続ける責任がある。

好き勝手に言ったけど、これに関して俺が口を出すことじゃ無い。

だから脇役 兼 邪魔者はそろそろ退散します。

親子で心いくまで、ちゃーんと話し合って下さい。」

 

 

軽く手を振って部屋を出るエンド。

 エンドとすれ違いでフェイトが部屋に入って来た。

 頬には涙が流れた跡があった。

 涙によって服がかなり湿っており、プレシアはフェイトが最初らへんから聞いていたことを察した。

 フェイトに対して罪悪感はあるが、どんな理由があれ、加害者である自分がそれを表情に出すのは間違ってる。

 そう考えたプレシアはフェイトの眼を真っ直ぐ見つめた。

 

 

「私は絶対に許さない・・・・・」

 

 

フェイトの発言はもっともだ。

 確かにプレシアは壮絶な過去を経験しているが、だからと言って暴力を振るって良い理由にならない。

 だから謝っても許されないのは当たり前だ。

 それでも絶対に俯かないし、感情を表に出すような真似も絶対にしない。

 

 

「許して欲しかったら私の前から消えるな!!」

 

「ッ!? 何で・・・・・私は貴方を傷つけた!

貴方をアリシアの偽物だと、失敗作だと思ってストレスの捌け口にしたなのに何故、私を嫌わないの!!」

 

 

フェイトに同情させまいと、フェイトに母親は悪くないし、今までのことをしても仕方ないと思わせないために、ずっと我慢してた感情を表に出した。

 理解ができなかった。

 代用品。失敗作。そう思ってしまったと聞いていながらも、フェイトは一緒にいたいと泣いて言う。

 理解できないからこそ、プレシアは情けなく泣き喚き、自分が抱いている疑問を吐露する。

 

 

「確かに私は鞭に打たれたり、罵られたりした。

それでも私は姉さんと同じで母さんが・・・・・プレシア・テスタロッサが大好きだから! 母さんの背負ってるものを私にも背負わせて」

 

「・・・・・ごめんねフェイト!

貴方は悪くないのに心も体も傷つけて! 私の一方的な都合で貴方を傷つけた母親だけど、貴方を守らせてくれる? 育てさせてくれる?」

 

「当たり前だよ! 母さんは私にとってたった1人の母親で、私達の自慢の母さんなんだから・・・・・!!」

 

 

2人はお互いに抱きしめ合い、大声で泣いた。

 顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。

 でも、その光景を覗き見ている2人の子供には、とても眩しく、羨ましく、綺麗に見えた。

 

 

「仲直りしたみたいだね」

 

「だな!」

 

「あの2人を見てると、私もお母さんの胸に跳び込みたくなっちゃったよ」

 

「俺の胸なら貸してあげるけど?」

 

 

体をなのはの方に向けて胸を叩いて見せる。

 

 

「それはちょっと・・・・・」

 

「何故にっ?!」

 

「(そんなに驚くことかな〜?)

エンドくんの胸って、修行のおかげで固くなってるみたいだし、跳び込んだら頭蓋骨が砕けそう・・・・・」

 

「そんなこと無いよ。

氣をコントロールすれば、成人女性の大きな胸くらい柔らかく出来るんだぞ!!」

 

「それはそれで勘弁かな〜・・・・・」

 

「別に減るもんじゃ無いのに・・・・・まあ良いや。

話は戻るけど、俺は勘弁したいな」

 

「何で?」

 

「愛情が深すぎて抱き殺されちゃうよ」

 

 

エンドは虚空を見つめ、遠くの地で仕事を頑張っている両親の姿を想像し、笑顔を浮かべた。

 

 

 

 

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