隠れてラブコメ小説を書いている俺、なぜか自分の高校生活がラブコメになっていました   作:濃霧/Nolm

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第1話よりも量が少なくなっていますがご了承ください。
○○字が読みやすい!という意見等ありましたら感想で伝えていただけると幸いです。


第2話 出会い

カフェで過ごすこと数時間、気づけば夕方の6時となっていた。

そろそろ帰るか、と思い、窓の外を見ると、雨が降っていた。大雨とは言えないが傘は欲しくなるような雨だ。

幸い今日は天気予報で夕方から雨だと言っていて、折り畳み傘を持ってきていたから助かった。

浩二さんから「送っていこうか?」と声をかけられたが、そこまでの大雨でもないので自分で歩くことにした。

傘があるとはいえ折り畳みなので、そこまで大きくはない。

そのため、多少肩は濡れる。が、正直気にならないし、うちの制服は割と防水仕様なので心配ない。

 

 

家の近くにあるコンビニの前に差し掛かった時。かなり雨脚が強くなってきて、送ってもらえばよかったなぁと思いながら、ふとコンビニのほうを見ると、うちの制服を着た女子生徒が雨宿りをしていた。

うちの制服は男子はネクタイ、女子はリボンの色で学年が分けられている。3年が赤、2年が青、1年が緑という具合だ。

その子のリボンは緑色、つまり1年生だ。

少女は灰色の空をボーっと見つめていた。

なんというか………どこか寂しそうだった。

そう感じた時、俺の足は少女の元へ向かっていた。

 

 

「あのー……」

「なんですか?」

 

声をかけてみると、明らかにこちらを警戒するようすで返してきた。

 

「えっと……雨、すごいですよね」

「そうですね。それで、どうかされましたか?」

 

雑にあしらわれてる……別にナンパとかではないんだけどな。

まあ相手からしたらナンパと同じようなことだろう。

 

「……傘、使います…?」

「え…っと……?」

 

俺の一言がそんなに予想外だったのだろうか。一瞬固まった。

────今だ。このまま押し切れば傘ぐらい貸せるだろう。

「あ、あの、返さなくて大丈夫なんで、これ、よかったら使ってください!!」

俺はそう言いながら傘をほぼ無理やり渡して脱兎の如く逃げ出した。

 

 

……すごく典型的なオタクムーブというかなんというか……をしてしまった。

正直とても恥ずかしいが、そんな羞恥心を吹き飛ばすように雨の中を全力疾走で駆け抜けた。

2分ほど走ると、我が家に辿り着いた。

ぜぇぜぇと息を切らせながら玄関を開けると、長い髪をポニーテールに纏め、エプロンを着た陽菜が出迎えてくれた。

 

「おにいちゃんおかえり~……ってなんでそんなびしょびしょなの?!?!」

「あぁ、これ、はな……途中で、傘を、貸してきたから、だ」

「そ、そっか……とりあえずお風呂入る?一応湧かせてあるけど……」

「ありがとう、陽菜。先に風呂入らせてもらうわ」

 

玄関からすぐに脱衣所に入り、雨に濡れた制服を脱ぐ。ズボンのほうはまだ一晩中乾かせば明日も着れそうだが、さすがの防水仕様でも今日の雨はダメだったらしい。ブレザーのほうはすぐに乾きそうになかった。

その後、晩御飯があるため、軽く湯船に浸かり、寝間着に着替えた。

脱衣所の扉を開けると、美味しそうな香りが鼻腔をくすぐる。

リビングに行くと、食卓にはシチューとバゲットが並んでいた。

 

「お、シチューか。美味しそうだな」

「ありがと。まだ春でも夜は寒いからね。誰かさんみたいに濡れたままでいると風邪ひきやすくなっちゃうし」

「それはすまんかった……」

「もう、ほんとに心配したんだからね。まあ、それは終わったことだし一旦置いといて、ご飯食べよ?」

 

陽菜は頬をふくらませながら腰に手を当て、怒ったようにするが、すぐに笑顔になって俺の手を引いてきた。

「そうだな。せっかくのシチューが冷めちゃう」

 

 

俺たちは隣同士で食卓に着き、夕飯を食べて始めた。

食べ始めて数分後、陽菜が食べる手を止めて話しかけてきた。

 

「ねぇ、おにいちゃん。傘貸してきたって言ってたけど、それって蒼汰くん?」

「いや、別の友達だ」

「へぇ〜。もしかして彼女とか?」

「んぐっ?!ゲホッゲホッゲホッ……」

 

なぜ友達といったのに彼女だと思ったのか。流石に急すぎて危うく気管支にバゲットの欠片が入るところだった。

 

「え、おにいちゃん……図星?」

「なわけないだろ!なんでそうなるんだ!!あと少しは心配しろ……」

「いやー、なんというか……女の勘?」

「それって結構当たるんじゃないっけ……あ、でも割と当たってるような───」

「───へぇ?」

 

俺はそこまで口にして後悔した。

明らかに陽菜の雰囲気が変わる。

特ダネ情報()を手に入れたときの雰囲気だった。

それを察した俺は急いでシチューの残りを食べ、皿を流しへ持っていこうとするが……

グッと後ろから肩を掴まれた。

それも俺よりもずっと華奢な腕とは思えないほどの力で。

 

「ねぇねぇおにいちゃん。その話詳しく」

「あ~そうだ、俺小説書かないといけないか───」

 

俺は自分でも見苦しいと思いながら言い訳を口にしようとして……

 

「詳  し  く」

 

「ハイ」

俺は普段あまり聞くことのない()の色話に興味を持った陽菜()の圧に屈した。

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