「それはどうかな?」って言いたくなるよね   作:アウグスティン

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青眼新規の『青眼の光と闇の竜王(ブルーアイズ・ライトアンドダークネス・ドラゴンロード)』

青眼なら短手数で場に出せて、かなり強めなのですが……既存の青眼サポートがエンドフェイズにサーチやリクルートするんですよね
強制発動する青眼の竜王を出すなら、既存のサポートが使えなくなってしまう

く、やはり青眼サポートは微妙に噛み合わない運命!


10話 走れ走れー!

 巨大なスクリーンが備え付けられた現実世界の大広場。

 そうあの、Playmakerが拠点にしているカフェナギがある広場だ。

 常日頃からリンクヴレインズ内の様子を映し出しているスクリーンは、今日も変わらず仮想世界の様子を投影していた。

 ただ少し違う点があるとすれば、映っているのはカリスマデュエリストではなく変態コスプレイヤーことハノイの騎士というところだろう。

 

 ハノイのリーダーであるリボルバーの統制を離れ、好き勝手暴れる彼等は一般プレイヤー達を襲って回っていた。

 

『ハッハー!』『強制デュエルだ!』『ハック・ワームで直接攻撃!』

 

 ハック・ワームの攻撃力はたった400。

 アニメでもこれに殴り倒されていたデュエリストがいたが、一体どんな状況ならこんなステータスのモンスターに負けるのだろうか。

 まあハノイの騎士がわざわざ甚振っていた可能性もあるため、一概には弱い、とは言えないだろう。

 

 そんな光景を広場に集まった人々は不安そうな目で眺めていた。

 

 なんでテロリストの活動を大々的に配信しているのかは不明だが、アニメでもそうだったので何も言うまい。

 暴虐の限りを尽くすハノイの騎士達。

 二期では解散して、後ろ盾が無くなったから普通に逮捕されているであろうハノイの騎士達。

 運良く逃れたとしても、本編終了後に正義のハッカーに転職したリボルバーにボコられるであろうハノイの騎士達。

 

 お先真っ暗な彼等の元へ、データの風を切り、一人のデュエリストがやって来た。

 

『待ちな!』

 

 ヒトデのようなハチャメチャに特徴的な頭。

 黒いノースリーブのシャツに、肩にかけた紺色の上着。

 首にはウジャト眼が施されたピラミッドのようなネックレス。

 腕にシルバー。

 

 一般プレイヤーでも入手可能なデュエルボードに、オマケのようにウジャト眼のシールだけ貼ったそれに乗って現れたのは当然ユウギ(仮)である。

 

『はん。我等から逃げた腰抜けが今更何の用だ?』

『決まってんだろ。それとも、その腰抜けとは闘えないか?』

『いいだろう。まずはお前から叩き潰してやる!』

『そら、さっさと逃げな。こいつらは俺が相手してやる』

『あ、ありがとう』

 

 しっし、と手を振ってハノイに絡まれていたデュエリスト達を追い払う。

 そしてデュエルが始まった。

 ハノイの騎士が順調にクラッキング・ドラゴンを召喚したところで、ユウギ(仮)はボード上で踏み込み、上へ向ける。

 そのまま一気に急上昇した。

 

『どうした!? また逃げるのか!』

 

 上へ上へと登っていくユウギ(仮)をハノイの騎士達が追いかける。

 広場で観戦していた一般人もその様子を見て、口々に感想を溢す。批判する者、擁護する者様々だが、そんな中、とうとうハノイの騎士が投げた強制デュエル用のプログラムがユウギ(仮)に当たる。

 それでもなお上昇しようとしていたユウギ(仮)だったが、一定以上の距離を離すことができず、そこで止まった。

 

『鬼ごっこは終わりだ。さあ、お前のターンだ。とっととカードを引きな』

『もう少し上がりたかったが……ま、いいだろう。俺のターン』

『ほぉ〜、たいした虚勢じゃないか』

 

 引いたカードを手札に加えると、ところで、と言ってユウギ(仮)が話を切り出した。

 

『知ってるか。スピードデュエルは危険だって』

『はぁ? 当然知っているに決まっ、て……お、お前!』

『そう。スピードデュエル中のアバターへのダメージは現実の肉体へフィードバックする。お前達が普段闘っているような高度ならいざ知らず、ここから落ちたら……果たしてどうなるかな?』

 

 アニメ遊戯王VRAINSの最初も最初。Playmakerが初めてのスピードデュエルに挑んだその時、Aiが説明していたスピードデュエルの危険性。

 それを再度口にしたユウギ(仮)は、漫画版遊戯王の初期遊戯のような邪悪な笑みを湛えて、こう言った。

 

『さあ。俺とゲームをしようぜ』

 

 この男、ノリノリである。

 

 ■◆■

 

「おっかねー。前から変な奴だとは思ってたけど、ここまでとはなー」

「だがこれでハノイ達も動き辛くなるだろう」

 

 スクリーンを見ながら、AiとPlaymakerが話す。

 

『攻撃と言ったな。罠発動『聖なるバリア -ミラーフォース-』!』

『更に『黒・魔・導・爆・裂・破(ブラック・バーニング)』でお前のモンスターを全て破壊するぜ!』

『魔術師達の連携攻撃! 『黒・爆・裂・破・魔・導(ブラック・バーニング・マジック)』! お前のカードを全て破壊する!』

 

「今までは一方的に攻撃するだけだったハノイの奴等が、物理的に被害を負う可能性が出てきたんだ。見るからに寄せ集めなあいつ等にそこまでの危険を犯して活動する理由はないだろう」

「なーるほどねぇ。ローリスクだったのが突然大ピンチ〜、ってわけだ」

 

 ハノイの騎士から強奪した強制デュエルプログラムを振り回して、ハノイを追い回し始めるユウギ(仮)。

 

『『超魔導戦士-マスター・オブ・カオス』の効果発動! 二体を生贄に、お前のモンスターを全て除外する!』

『これ……まあいいや。『真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)』』

『天位の騎士『アルカナトライアンフジョーカー』の効果を発動! 手札を一枚捨て、お前のモンスターを全て破壊する!』

『(無言で魔法の筒をひっくり返す)』

 

「まあそんなこと考えてやってるようには見えないわけですが。で、どうする、Playmaker。手伝いに行くか? 一緒にハノイの奴等を突き落とす?」

「いや。救援が必要な相手でもないだろう」

 

 こうしてユウギ(仮)の活躍? によりハノイの騎士に乗っかる形で参戦していたミーハーの大部分がハノイを離反。

 アナザー事件の規模はあっという間に縮小していくこととなる。

 

『ハハハハ! 走れ走れー! 迷路の出口に向かってよー!』

 

 後日、決闘王はそんなこと言わない、という方向性でちょっと燃えた。




ロック系の永続魔罠の名前も出そうとしてやめたぜ
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