「それはどうかな?」って言いたくなるよね   作:アウグスティン

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ドラグーン帰還!
ドラグーン帰還!!

あと炎の剣士リメイクも来日した!
レッドアイズも強化してくれ!
ブラマジストラクも決まった!(幻覚)
守護神官シモン強そう(幻覚)


第24話

 ピンポーン、と家のチャイムが鳴った。

 学校を休んでベッドに転がりながらエゴサをしていたのだけれど、仕方がないので起き上がって扉に向かう。

 

「はーい」

 

 宅配かなんか頼んでたっけ? 

 そんなことを考えながらモニターを覗き込む。

 

「おーっす、元気かー? 見舞いに来てやったぜ」

「ちょ、片付けるからちょっと待って!」

「おう。わかるぜー。手早くな〜」

「わかるってなにが?」

 

 いきなり家を訪れてきた島君たち。

 俺はモニターから離れると、机の上に出したままだったブラマジデッキを引き出しにしまい込んで鍵をかける。

 それから部屋をぐるりと見渡した。

 

「隠す物他にあったっけ? ない? オーケー!」

 

 ビシッと敬礼して俺の問いかけに首肯するガール。

 ヨシ! 

 そんな大して隠す物無かったな。冷静にデッキ持っていってないだけで、デュエルディスクは普段からアレだし。

 確認を終えて俺は扉を開けにいく。

 

「いらっしゃい」

「こんにちは。お見舞いに来たのだけど邪魔だったかしら?」

「ぜんぜん。嬉しいよ、ほら上がって上がって」

 

 見舞い? と思ったけれど車に轢かれて休んでいるんだった。

 家までやってきた島君と財前さんを部屋に招き入れる。

 といってもワンルームのアパートなので諸々兼用の自室しかないのだが。

 

「意外と綺麗に片付いてるのね」

「ああ。カードの整理は午前中にしたから……いっぱいあると大変だよな」

「カード収納型に拘るからだろー」

「ははは。お茶くらいなら出せるから、まあどこでも座ってて」

 

 二人にそう言って、俺は飲み物を用意する。

 適当なコップに作り置きの麦茶を入れて部屋へ戻ると、二人は何やら同じ方を向いていた。

 コップを机に置きながら聞いた。

 

「なんか面白い物でもあったか?」

「ねぇ。このカードって何?」

 

 なんだろうと思いながら視線の先を見る。

 

「これって……象形文字?」

 

 パタンと封印がてら額縁に入れて飾っておいたカードたちを倒す。

 何がヨシ! だ。

 

「あっ、おい」

「気にしない気にしない。見たまんまただの記念品だよ。それよりほら、財前さん、なんか持ってきてくれてたみたいだけど」

「ああ、これね。はい、見舞いの品よ。といっても思いの外元気そうだけどね」

「不味い、今にも死にそうだ! これは見舞いが必要ですね。よし、ありがたく頂くよ」

 

 財前さんが持ってきていた紙袋を開けると、中身はお菓子の箱だった。

 一人で食べてしまうのもあれなので、この場で開けてしまおう。

 もっかいキッチンまで皿を取りに行き、そこへ貰ったお菓子を広げる。中身はクッキーだった。

 

「藤木の奴も呼んだんだけどさぁ、なんかあっちはあっちで忙しいつって来なかったんだよな。相変わらず冷たい奴だぜ」

「まあまあ、実際忙しいんだろうしさ。それにほら、俺滅茶苦茶ピンピンしてるし」

「それはそれでなんでだよ」

「まあ鍛え方が違うから」

「そういう問題か?」

 

 もぐもぐと景気よく財前さんが持ってきたクッキーを食べながら呆れたように言う島君。

 デュエルマッスルが足りないね。

 そういう問題だということを知らないらしい。

 

「さてと。じゃあデュエルしよっか」

「ふふ、どこでもそれね」

 

 クッキーの数が減ってきたところで俺が言う。

 

「もごもごもご! もごもごもごもご!」

「うん。食べ終わってから喋れ?」

「んぐ……よし、じゃあ早速行こうぜ! この辺どっかいい場所あんのか?」

「なんで。ここでやればよくない?」

「別にいいけれど、デュエルするには狭くないかしら」

 

 と、財前さんが部屋を見る。

 

「いやソリッドビジョンは出さなくても……そうだ紙のデッキ持ってるのは俺だけなんだわ」

 

 お兄様がSOLテクの人な財前さんだけでなく、ガジェットには熱を入れている島君も現物のカードは持ってない。

 遊戯王アニメの世界なのに、デュエルモンスターズのデッキが無くてデュエルできないとかいう状況に陥っている。

 

「しゃーねー。外出るか」

「それかデッキいっぱい持ってたよな? あれ貸してくれたり……ダメ?」

「いいけど」

「お、マジ? 言うだけ言ってみるもんだな!」

 

 仕舞ってあるデッキケースを片っ端から取り出して机に並べていく。ケースにはキャラ名を書いた紙を貼って、中身がわかるようにしている。

 

「いっぱいあるけどどういうのがいい?」

「……思ったより数が多いわね」

「あー、なんか簡単なのない?」

「それはねぇ、デュエルモンスターズにおける最も難しい質問だよ」

 

 う〜ん、と頭を悩ませる。

 俺が持ってる中だと……。

 カイザーと書いてあるケースを手に取る。

 

「これとかどうよ。サイバー・ドラゴン」

「へー、どんなデッキ?」

「攻撃力を倍にして融合召喚できる『パワー・ボンド』でこの辺の脳筋融合モンスターを出してぶん殴るデッキ」

「おお! 派手でいいな! よしこれ貸してくれ」

 

 そんなこんなで島君に回し方を教えながら相手をする。

 いい感じに宝玉獣で殺陣を繰り広げられるよう手を抜いて。

 

「見てもいい?」

 

 と、財前さんが他のデッキたちを指す。

 

「どうぞどうぞ」

 

 許可を出すと財前さんは適当に選んだケースを開けて、パラパラと中のカードを確認する。

 

「よっしゃあ! いけー『キメラテック・ランページ・ドラゴン』の攻撃!」

「攻撃力4200のランページだとぉ! なーんて。発動していた、なんて言わないぜ。罠『レインボー・ライフ』を発動! このターン、受けるダメージ分俺のライフは回復する!」

「ガンメタかよ!? くっ……ならばこれでターンエンドだ」

「紙だからこれ言えるんだけど、守備モンスターは殴っといたら」

「攻撃しろ! ランページ・ドラゴン!」

 

 なんとか持ち堪えたが、こっちも別に汎用リンクとか入ってないから、なんとかしてレインボードラゴンに辿り着かないとな。

 ただの高打点が倒せないぜ。

 氾濫とかでもいいけど、さてはて、次のドローはっと。

 

「なんというか……全然統一感がないわね」

「そう? 滅茶苦茶統一されてると思うけど」

「デッキコンセプトも召喚方法もバラバラで、種族や属性にもこだわりは無さそうだし」

「えーっとなんと言えばいいかな……そう、どっかの有名デュエリストが使ってたテーマで統一されてるんだ」

「あぁ、なるほど」

 

 呆れたようにこちらを見てくる財前さん。

 なんだよ、悪いか。

 

「他にも出してないデッキがあるみたいだけど、あれは?」

「うん? あ〜、そっちはちょっと。ここで出すには強いかなって自重してる奴ら」

 

 アニメやらなくなっちゃったから、OCGストーリーズ、だけじゃないけどストーリー性のあるテーマに惹かれて組んだデッキたちだ。

 漫画にもなってる閃刀姫とかマギストスとか、もっと言うと烙印や罪宝もある。

 

「じゃあこれが工藤君の本気のデッキってわけね」

「そういうわけでもないけど、回らないし」

 

 幼少期に友人相手に持ち出して、手札事故を起こしまくったデッキというのがこの辺りのカードになる。

 気難しいもんだよ。

 こっちの精霊は見えないし、カードとの相性改善なんてどうやればいいのか見当もつかない。

 

「だからまあ普段手抜いてるとかではないよ。いや誰相手でも全力ではないけど、俺なりに真面目にはやってる」

「そう。ならいいけど。じゃあこれ借りようかしら」

 

 そう言ってレッドアイズを選ぶ財前さん。

 彼女と対戦する時は、せめてライフ8000でやってくれるよう頼むとしよう。

 

 ■◆■

 

「今日は見舞い来てくれてありがとうな。見舞い感無かったけど」

「……? あ、そういや見舞いだったっけ」

「明日からは学校来れそう? って聞くまでもないわよね。ほとんどサボりみたいなものだったのに」

「ははは。んじゃあまた明日な」

 

 夕暮れになり、帰宅する彼らを見送る。

 しばらく手を振り続けて、それから俺は部屋に戻った。

 ふぅ、とため息を吐く。

 

 さあて、明日からは多分ガッツリ事件に首突っ込むことになるんだろうな。

 なんでか知らないけど推定ライトニングの大アニキに狙われてるし、無関係ではいられないだろう。

 

 サベージドラゴンみたいなOCGでも普通にガチカード枠に入るようなのが出てくる闘いだ。

 

 一枚のカードを取り出し、眺める。

 俺も全力で、これまで以上に本気で闘う必要があるのだろう。

 この力を使うことも考えたほうがいいのかもしれない。

 

 そう。

 アナコンダ(МDでは禁止じゃない)の力を。




OCGでドラグーンが許されたし、МDではアナコンダが許されている。
これは実質許されたということなのでは?
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