「それはどうかな?」って言いたくなるよね   作:アウグスティン

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ユ「暖かくしろよ遊作」
遊「なんだ急に」
ユ「いやなんか変な電波を受信した」

■◆■

アライアンスインサイト発売!

みんなもCM観て、パック買って、YouTubeで公開中のVRAINSラストデュエルも観るんだ!


第28話

 ふぅ。なんとかゴーストガールに勝てたな。一息ついて、汗を拭うしぐさをする。電脳空間だからかかないけど。

 なにはともあれウィンディの依頼も半分は達成できたわけだ。

 俺が負けてちゃ世話がないぜ。

 緊張を解いて、視線を未だ続くブルーガール達のデュエルへ向ける。と、バーンと爆発に飲まれてSoulburnerが体勢を崩した。

 

「ぐわぁぁっ」

「っと、大丈夫か」

 

 やーれやれ、進入禁止エリアだからかな。

 トリックスターの地味バーンに、ボードから落ちそうになるような衝撃を付けるなよな。

 Soulburnerの手を引いて、彼をボードの上まで引っ張り上げる。

 

「ああ。助かったよ」

 

 体勢を立て直したSoulburnerは服の裾を払う。

 

「にしてもやっぱつえーな、ブルーエンジェル……じゃなくてブルーガールは! まさか1ポイントもダメージを与えられないなんて」

「あん?」

 

 そう楽しそうに笑うSoulburnerから目を離す。

 

 Soulburner

 LP0

 

 ブルーガール

 LP4000

 

「く、やはりスキルは発動すべきではなかったか。私は止めたというのに」

「全力で煽ってたじゃねーか」

「……!? 負けたのか、Soulburnerが」

 

 見間違いじゃないかと表示されるライフを再確認するが、やはりSoulburnerのライフが0にされていることに変わりはない。

 マジで負けたのか……。

 

「なによユウギ。私が負けると思ってたわけ!」

 

 ムスッとして腰に手を当てたブルーガールがぶつくさと文句を垂れる。

 

「さて。デュエルの条件は覚えてるわよね」

「条件……? あ、やっべぇ不霊夢!」

 

 呆気に取られている俺をよそに、いつもの漫才のようなやり取りを始める炎コンビ。

 少しの間黙ってそれを見ていたブルーガールが彼らに尋ねる。

 

「ねえ。あなた達もロスト事件の被害者……Playmakerと同じってことでいいのよね」

「うん? ああ、その通りだ」

「そう……」

 

 Soulburnerの答えを聞いたブルーガールは再び考え込むように口を閉じ、なぜかこっちに目を向ける。

 

「ま、ゴーストガールは負けちゃって一勝一敗だし、ちょっとまけてあげるわ。炎のイグニス……不霊夢だっけ。その子を取ったりはしない」

「ほんとか!」

 

 ブルーガールの思いもよらぬ言葉に、Soulburnerが歓喜の声をあげる。

 

「その代わり。イグニスの捜索を手伝ってもらうわよ。もちろん拒否権なんてないからね」

 

 ■◆■

 

 というわけで仲間になりたそうにしていたブルーガールが加わり、更に賑やかになった我々一行。

 あの後はというと、報告のためか、あるいは二人を追い返すのが一応の目的だった俺達に気を使ってかゴーストガールはログアウト。

 呆けたままだった俺はブルーガールにシバかれて正気を取り戻し、先に行ったPlaymakerの元へと向かった。

 

 着いた時にはデュエルは終わっていて、ウィンディの空間は崩壊の真っ只中。

 さっさと俺達もログアウトすることとなった。

 

 現実へと戻ってきたところで、早速カフェナギのトラック内で情報の共有を行う。

 

 俺と尊からはブルーガールが参戦したこと。

 遊作からはボーマンと、彼が持っていた遊作の過去についての記憶について語られる。

 結局ボーマンには逃げられたので成果は無かったわけだが。

 

 さて、短い会議も終わったので、ずっと喧しく主張していた俺の通信端末を開く。

 

「短時間にめっちゃ来てる……」

「何かあったのか?」

 

 とPlaymaker。

 

「いやブルー……えー、ブルーから」

「ブルーエンジェルからか。協力することになったんだったな。なら彼女へもある程度説明は必要だろう」

「そうだな。来てるのもそんな感じの内容だし、さっきの話も連携しとくか。一応送る前に中身見てくれ、お前らは知られたくないこともあるだろうしな」

 

 遊作達に確認を取りながらブルーどっちかへのメッセージを作成して送信する。

 こっから一緒に闘うのはブルーガールアバターの葵だろうけど、メッセージのやり取りしてるのはブルーエンジェルのアカウントなんだよな。

 当たり前だけど、フレンド登録してるのはそっちだけだから。

 

「うし、送信っと。てかなんで俺のとこにメッセ飛ばしてきてるんだよ。どう考えたって遊作が中心人物なんだからそっちに送ればいいのに」

「いやブルーエンジェルからオレに繋がる連絡手段はない」

「仲良くしろよ」

 

 アニメより接点多いだろうに、なんでまだ連絡先すら知らないんだお前ら。

 ……ゴーストガールからはメール届くのに……。

 

 ■◆■

 

 それから数日、特に進捗もないある日の放課後。

 島君に誘われて特に理由もなくリンクヴレインズへと息抜きに来ていた。

 アバターは何も変わりなくユウギ(仮)のままなんだけれど、ブレイヴマックスの奇行もあってか声をかけられることもなくのんびり散策できている。

 

 あーでもないこーでもないとショップのケースを眺めたりしながら道を歩いていると、電子掲示板からニュースが流れ始めた。

 

『ブルーエンジェル! 緊急イベント開催!』

 

 キラキラハートを飛ばしながら愛らしくポーズをとるブルーエンジェルが映し出されていた。

 

「うおお! 緊急イベントー! テンションクライマーックス! カードなんか見てる場合じゃねー! 行くぞ!」

「なんかって言うな。せめて。デュエリストとして」

 

 ぴょんぴょん飛び跳ねて見るからにウキウキになるブレイヴマックス。カード見てる時より楽しそうだ。

 いや、いいと思うけどね。ブレイヴマックスはこれで。

 苦笑しながらも、早速イベント会場へと駆け出そうとする姿を追う。

 

「あら、Playmakerの親友さんじゃない」

「お……この前セントラルステーションで会った美人のお姉さん。オレの名前はブレイヴマックスッスよ」

 

 路地裏から聞き覚えのある声が聞こえてきた。見るとそこにいたのは美人のお姉さん。もとい。

 

「そういえばマックスさんだったわね。そっちは遊戯コスのお友達?」

「ゴーストガールか。久しぶり……ってほどでもないか」

「もしかして本物?」

「見りゃわかるだろ」

「見た目でわからないから聞いてるのよ」

 

 そりゃそうか。当たり前だわ。

 

「なんだよ、お前もお姉さんと知り合いだったのかよ」

「一回デュエルしたくらいだよ」

 

 なんとはなしについてきてたけど、この流れは原作でもあったブレイヴマックス回か。

 この間学校で島君が『Playmakerの親友』とか口走って、財前さんに部室で詰められてたな。

 

 ゴーストガールも俺のデュエルした発言で本人と確信したのか、俺と友人なブレイヴマックスに正式に目をつけた風で、あれよあれよと言う間に口車に乗せられてデュエルが始まった。

 

「これだけは言っておきます。相手が貴方のように見目麗しきレディでも手加減はできないッスよ。そのつもりで」

「望むところね」

『デュエル!』

 

 俺以外の全員からすれば未知の、そして俺からすればどう足掻いても結果の見えてる闘いの火蓋が切られた。

 

 先行はゴーストガール、バウンス効果を持つシルキタスを通常召喚して二伏せ。シルキタスのモンスター効果まできちんと説明してからターンを返す。

 

「がんばれ~」

 

 そうやって声援を投げると、ブレイヴマックスはこちらを制止するように手のひらを向けてきた。そしてニヒルに笑いながら言う。

 

「ふっ。真の勇者には手助けなど無用。このオレの華麗なるデュエルをそこで見ているんだな」

「そうだな。すでに結果は見えているも同然。見守らせてもらうぜ」

 

 わざわざ言葉を選んで、こういう言い方をする。

 はー面白。ニコニコ笑顔の裏側でゴーストガールは何を考えてるんだろうか。

 

「オレのターン、ドロー!」

 

 そしてドローカードと手札を見たブレイヴマックスは笑みを深める。

 

 これアニメだとブルーエンジェルもその辺で隠れて見てたんだよな。今もどっかで見てんのかな。島君がブレイヴマックスだって知ってて、部活でデュエルの腕も見てるのに。

 

 もうこの状況のすべてが面白いわ。

 

「参ります。永続魔法『漆黒の太陽』を発動!」

 

 おどろおどろしいカード名が宣言されるとともに、ソリッドビジョンが真っ黒に染まった太陽を映し出す。

 おおすげぇ。インパクト抜群だ。

 カード名もエフェクトもすげー強そう。

 

「続けて『スクラップ・コング』を召喚。効果を発動、召喚に成功した時、このカードを破壊する! オレは手札のグリーン・バブーンの効果発動、自分フィールドの獣族が効果で破壊された時ライフを1000払い、特殊召喚する!」

 

 ブレイヴマックス

 LP4000→3000

 

「ふふ。これだけではないですよ、漆黒の太陽の効果によりオレのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、その攻撃力分のライフを回復できる!」

 

 ブレイヴマックス

 LP3000→5000

 

「まだまだ〜! 魔法カード『二重召喚』を発動。このターン、通常召喚を二回できる。オレはまたまたスクラップ・コングを召喚。この効果によりカードを破壊。更にライフを1000払い手札のグリーン・バブーンを特殊召喚!」

 

 森の番人グリーン・バブーン

 レベル7

 ATK2600

 

 ブレイヴマックス

 LP5000→4000

 

「ライフコストを帳消しにしながら攻撃力2600のモンスターを二体」

 

 警戒するように呟くゴーストガール。

 なおここまでの流れでブレイヴマックスの手札は0だ。

 シルキタスのバウンスを受けたら、次召喚する手段は無い。

 

「まさか、このまま攻撃を仕掛けるとお思いじゃあないでしょうね」

 

 このまま二体で攻撃したほうがいいと思う。

 

「ここからがクライマーックス! 現れよ! 勇者なるオレ様のサーキット! 召喚条件はレベル5以上の獣族モンスター二体、リンク召喚! 現れろリンク2『森の鉄人メタル・バブーン』!」

 

 森の鉄人メタル・バブーン

 リンク2

 ATK2600

 

 おお出た。アニオリリンクモンスター。

 重たい召喚条件に見合った高い攻撃力、前世の世界ではテキスト不明だったけど、この世界に来て知ったメタル・バブーンの効果は、戦闘で相手モンスターを破壊すると、墓地からレベル5以上の獣族一体をリンク先に蘇生するというもの。

 攻撃が通れば二体のバブーンによってゴーストガールのライフは0になる。

 

 これって……。

 ああ、ブレイヴマックスの勝ちだ。

 

「シルキタスの効果発動!」

 

 アッパレワスレン。

 

「いやいやいや。メタル・バブーンはリンクモンスターですからね。手札には戻らないッスよ」

「私はオルターガイスト・カモフラージュを手札に戻し、メタル・バブーンにはEXデッキに戻ってもらうわ」

「め、メタル・バブーン! 我が揺るぎなき勝利の方程式よー! な、なぜー!」

「www」

 

 膝から崩れ落ちるブレイヴマックス。

 パンパンと膝を叩き、腹を抱えて笑い転げる俺。

 勘違いに気づいて頬を染めるゴーストガール。

 

「なんとかの蟲惑魔は『強制脱出装置』で手札に戻らなかったのに」

「蟲惑魔は罠の効果受けないから」

 

 その後当然のようにオルターガイストにシバかれて敗北した。

 

「ごめんなさい、Playmakerの親友さん。私ったら勝っちゃって」

「ブレイヴマックスー!」

「あれ、あなたの友人……なのよね」

「ああ、面白い奴だろう」

「はぁ……結果は見えてるってそういう」




しばらく空いてしまい申し訳

ここ1、2ヶ月で凄い色々ありましたね
オルフェゴールにエモエモ新規が来たり、ディアベルスターの物語が完結したり、13期に当たるデュエリスト名称のパックが判明したり

ブラマジ強化はどこ……ここ?
年末にとうとう買った初期ブラマジはいつ実戦投入できるんですかね
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