「それはどうかな?」って言いたくなるよね 作:アウグスティン
ガチャから出るのはタキオンばかり……おかしいな?
ブラマジもね、強化されれば輝くカードはいっぱいあるんですけどねぇ。
万能無効の永続罠とか、全体破壊の速攻魔法とか、カオスMAXとか。
「そうだ。彼は私のオリジンだ」
虚ろな目をした草薙仁が立ち上がる。ライトニングは彼のことをパートナーやペアではなくオリジン、と他のイグニスとは異なる表現をした。
「薄々想像はしていたが……」
苦々しい顔でリボルバーが呟いた。
よろけていた草薙仁が体勢を立て直し、その腕に立つライトニングもゆっくりと視線をあげる。
「やはりお前達はボーマンと繋がっていたのか!」
怒りをあらわにPlaymakerが怒鳴りつける。
彼はウィンディとボーマンの繋がりを疑っていたが、そのウィンディはライトニングと一緒にいるんだ。
順当に考えれば、ここは全員グルってことになるだろう。
「そういうことだ」
いたって冷静にライトニングは首肯する。
「我々イグニスとオリジンの間には干渉が発生することがある。私にとっての不確定な要素は邪魔だったのでね。排除させてもらった」
「それだけのために……っ!」
「……。これがお前の言う、人間を支配下に置く、ということか」
リボルバーが尋ねる。
「リボルバー。いずれ君もそうなる。我々を滅ぼそうとした罪は重い」
鋭く睨めつけるリボルバー。ライトニングは少しの間、それと睨み合っていたが、すぐに視線をこちらへと戻す。
「だがまずはこのデュエルを終わらせてからだ。戦闘で破壊され墓地へ送られたプルンブーマ・トリデンティの効果発動!」
連撃で最後に破壊したリンク3の効果が起動する。
「デッキから『
「あれは裁きの矢!」
ライトニングがサーチしたカードを見て、不霊夢が声を荒げる。
「サイバース世界を滅ぼしたのは……くっ、ユウギ! 必ず勝て! 勝ってライトニングに全て吐かせるんだ!」
「ああ。任せておけ」
バトルを終了し、カードを二枚伏せる。
次のターンからの攻撃は裁きの矢も加わることになる。俺の場には超魔導師とブラマジ、どちらも攻撃表示だ。
とはいえ伏せを剥がされさえしなければ耐えられるが。
「炎のイグニス……不霊夢だったか。しばらく見ないうちに随分とつまらないことを言うようになったな。明白な事実をわざわざ吐かせよう、などと。私のターン、ドロー。そしてこのスタンバイフェイズ、先のターンにピルス・プリオルによって除外されていたカードが私の手札に加わる」
大量の手札コストを展開に要する天装騎兵だが、マグヌス・ドゥクスの墓地バウンスと合わせて手札は十分か。
「ではゆくとしよう。発動せよ、世界を裁きし三本の矢! リンクマジック・裁きの矢!」
壮大な演出とともに発動されるのは、これ一種類しか存在しないカード、リンクマジック。
リンクマーカーを持った魔法カードが、唯一倒しきれなかったマグヌス・ドゥクスの下、真ん中の魔法・罠ゾーンに発動された。
「だが魔法効果が発動したことにより俺はカードを一枚ドロー。超魔導師によってドローしたカードが魔法罠であればそのままセットできる」
ライトニングは増やした手札で天装の闘技場の効果を発動、マグヌス・ドゥクスのリンク先に二体のモンスターを蘇生する。
「リンク召喚! 再び現れよ天装騎兵トリブヌス・ミリトゥム!」
そしてマグヌス・ドゥクスごとリンク素材にして呼び出されたのは、最初のターンでも展開に使っていたマーカーが下三つのリンク体だ。
天装の闘技場の効果をまたまた発動し、三体のモンスターをリンク先に蘇生する。
「リンク召喚、現れよリンク3『天装騎兵レガトゥス・レギオニス』! そして私はプルンブーマ・トリデンティの効果を発動! 自らの効果でリンクマジックになっているこのカードは、一ターンに一度、墓地のリンクモンスター一体をデッキに戻し、別の天装騎兵リンクモンスターを自身のリンク先に特殊召喚する! 蘇れ天装騎兵マグヌス・ドゥクス!!」
あのカード、裁きの矢をサーチするだけじゃなかったのか。
「トリブヌス・ミリトゥムの効果発動! 自身のリンク先のモンスターが持つマーカーの数まで場の表側のカードを対象に、その効果をターン終了時まで無効にできる」
マグヌス・ドゥクスの蘇生位置はEXモンスターゾーンのトリブヌスの真下。まとめて四枚まで無効にできるわけだ。
永遠の魂、切り裂かれし闇の永続二枚が無効にされた。これで打点上昇は使えなくなったな。
「天装騎兵セグメンタタを召喚、リンク召喚! リンク1『天装騎兵エクエス・フランマ』。これによりマグヌス・ドゥクスの相互リンク数は再び三、そして一度場を離れたことにより効果も復活している。マグヌス・ドゥクスの効果を発動! 対象は超魔導師-ブラック・マジシャンズ、そしてそうだな、そこの伏せカード二枚を手札へ戻す!」
「……」
三枚の伏せカードのうち、二枚が戻される。
戻されたカードを確認するが、よしよし最悪は免れたか。
ライトニングはそのままリンク召喚、場を開けて、スペクラータを闘技場の効果でマグヌス・ドゥクスのリンク先に蘇生する。
天装騎兵のメインモンスターは、リンク体に追加効果を与える。スペクラータの効果は。
「バトルだ! マグヌス・ドゥクスでブラック・マジシャンを攻撃!」
「罠発動!」
「無駄だ! スペクラータの効果により、このカードとリンク状態のモンスターが攻撃する場合、君はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない」
「なんだと……っ!」
「そして裁きの矢の効果により、マグヌス・ドゥクスの攻撃力は倍になる!!」
「ぐわぁっ!」
天装騎兵はマグヌス・ドゥクス
リンク4
ATK3000→6000
ブラック・マジシャン
レベル7
ATK2500
ユウギ(仮)
LP4000→500
「これでトドメだ! レガトゥス・レギオニスでダイレクトアタック!」
「ぐっ──罠、発動『決別』! 手札の魔法を捨てることでバトルフェイズを終了する!」
魂のしもべを捨てて攻撃を止める。
あっぶねぇ、なんとか生き残った。
「ほう。ではこれで私はターンエンドだ」
「俺の……ターン!」
このターンでなんとかしないと、流石にヤバい。
ここで勝つには裁きの矢を越えてライフを取り切る火力か、裁きの矢を破壊できるカードが要る。
ドローカードは、破壊剣士の伴竜。
よしこれなら!
「破壊剣士の伴竜を召喚! 召喚した伴竜の効果により俺は破壊剣カードを手札に加えることができる。俺が選ぶのは『破壊剣の使い手-バスター・ブレイダー』!」
「バスター・ブレイダー。確かドラゴン族に強いモンスターだったか。何故そんなカードを」
永遠の魂の効果で墓地からブラマジを蘇生する。
これで俺の場にはモンスターが二体。
「行くぜライトニング──現れよ、未来を繋ぐサーキット!」
「なに?」
「アローヘッド確認! 召喚条件はモンスター二体! リンク召喚! 現れよリンク2『破壊剣士の守護絆竜』!」
柔らかく輝く伴竜の魂が降り立ち、誰にも聞こえない咆哮を上げる。
「リンクモンスターか。これは想定外だな」
「守護絆竜の効果発動! デッキから破壊剣カードを墓地へ送り、手札のバスター・ブレイダーを召喚する!」
よし、これで。
「奇策のつもりだろうが、
黄金の象が突撃し、守護絆竜を踏み砕く。
「っ、……、墓地の魂のしもべを除外して効果発動。一枚ドローする……カードを一枚伏せてターンエンド」
前のターンにバウンスされた二枚の伏せカード。
一枚はさっきの魂のしもべ、そしてもう一枚が今伏せたこのミラーフォース。
発動できさえすれば返せるかもしれないが、まあ発動はできないだろう。
「私のターン。ドロー。その伏せカードは前のターン、マグヌス・ドゥクスの効果に対して発動しなかったな。つまり発動タイミングが限られるカードということだ」
「ああ。その通りだ。永遠の魂の効果を発動する」
ライトニングのスタンバイフェイズ。
ブラマジを守備表示で呼び戻す。腕を交差させて膝をつく相棒。
そしてこれにより切り裂かれし闇の効果が起動する。
「だから……この最後のカードに俺の命を託すぜ!」
デュエルディスクがトップのカードを吐き出す。
俺はその一枚へと手を伸ばす。
やっぱゲームで命なんて賭けるもんじゃねぇよなぁ。まったく。
でも任せとけって言ったからな。
友情のニコちゃんマークなんて見返さなくたって、すぐそこに友達がいるんだから、恐れず行こう。
「ライトニング。お望みのBGMを追加してやるぜ。俺の引いたカードは──『封印されしエクゾディア』!」
ガッチャマーン。
「な、なにっ! エクゾディアだと……っ」
「今、五枚のカードが全て揃った!」
空に描かれるのは五芒星。伝説の魔神の封印が解かれる。
「怒りの業火! エクゾード・フレイム!!」
エクゾディア
レベル7
ATK
但し、神の四肢たるカード4枚を加え5体を復活させし者 あらゆる敵を一瞬に葬り去る。
人質取るかもな奴とライフの取り合いなんざするかよ。
「俺の勝ちだ」
ちなみに無効効果を使ったトリブヌス・ミリトゥムは攻撃できない(?)