「それはどうかな?」って言いたくなるよね   作:アウグスティン

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前回のあらすじ

VSブルーエンジェルを執筆しながら、いい感じにデュエルの流れを組み立て投稿したアウグスティン。
しかし投稿直後、盤面を再度頭の中で一通り流した時、ミスに気づく!
でもコメントで一つも指摘が来なかったので修正はしません。

ちなみにミスの内容はアニオリ展開札の『トリックスター・ハルシネイション』でユウギ(仮)が一枚ドローしているのを忘れていた、というものです。
ユウギ(仮)が有利になるだけだし、ライフとか手札枚数とかいい感じだったのに直したくないのでみなさんも忘れてください。


7話 俺の名はカイバーマン

 入学から一月ほどして、またリンクヴレインズで大会が行われることになった。

 もちろん俺も参加を申請して当日。

 割り当てられた七番ステージで対戦相手と向かい合う。大々的に配信もされているこの大会。視聴者からのコメントがものすごい勢いでスクリーンを流れていた。

 

《キター》《いけーユウギ》《がんばれびっくり箱》《ブラマジガール召喚しろガール》《サイマジサイマジサイマジサイマジ》

 

 目に入るコメントの多くは俺や俺のモンスターに対するものばかり。対戦相手の子も腰が引けてしまっている。

 仕方ない。これでデュエルがつまらなくなっても困るからフォロー入れておくか。

 

「気にすんな。一度闘いの舞台に上がってしまえば、俺達は対等な、一人のデュエリストだ。いい勝負をしよう」

 

《調子乗んなパチモン》《相手の方が順位上だぞ25位》《決闘王(25)》《トップ二人に勝ってもこの順位とかw》《ざーこ♡ざーこ♡》

 

「お前ら全員マインド・クラッシュしてやるぜ!」

「気にすんなってさっき……」

 

 そんなこんなでデュエルスタート。

 と、始めようとしたその瞬間。突如として空がひび割れ、そこから黒い竜が現れた。

 刺々しい見た目の竜は、リンクヴレインズのビル街に向けて火を放つ。ゴウ、と吹き荒れる炎はその辺りにいたプレイヤーを片っ端から焼いていく。

 

 うわ。原作始まった。ヤバいヤバい。さっさと逃げてしまうか。

 あ、でもこの後Playmaker来るんだよな。

 Playmaker……いや、逃げるのが優先……いや、うーん。

 

「なにボサッとしてんだ。さっさと逃げな!」

 

 カッコつけて対戦相手の人だけ逃がしておく。

 さて。ちょっと見に行くか。つい先日用意したばかりのサブ垢に切り替えてっと。

 よーし。

 ぴょんぴょんとビルの屋上を跳んで現場へ向かう。

 アニメで見た通りの大惨事。というかあれ、ここで出てきたハノイの騎士って二人だったっけ。記憶が朧げだわ。

 

 そして破壊活動を繰り返す彼等にブルーエンジェルが追われ、ギリギリのところでPlaymakerが……Playmaker……。

 あれ。来るよな。来てくれるよな。

 Playmakerー! そろそろだよな! Playmakerー!! 

 

 ギリギリのところで仕方なく、仕方なーく飛び出してブルーエンジェルを抱えてハノイの攻撃から離脱する。

 

 だよね! やっぱ一人だったよね、ここで来てたハノイ! 効率化してんじゃねーよ! Playmaker間に合わないじゃんか! 

 

「あ、あなたは……?」

「オレの名前は──カイバーマン(仮)!」

 

 真っ白なコート、青眼を模したヘルメット! 

 キラリと輝くその姿は正義の味方──

 

「そのネーミングセンス、ユウギ(仮)だな」

「オレはヤツではない! カイバーマン(仮)だ!」

「まあなんでも構わん。我らの邪魔をする者は排除するのみ」

「おい。デュエルしろよ」

 

 おっと不味い。一応助けに来たはずなのにただ状況が悪化したぞ。

 攻撃態勢に入るクラッキング・ドラゴン。

 く。デュエルをやらずに攻撃しようとするとは。それされるとすっごく困るんだよな。

 

 ここから俺に取れる手段は二つ。

 ネオス(精霊)を召喚! がリンクヴレインズでも出来ると信じてカードをプレイするか、カードを手裏剣みたいに投げて隙を作るかだ。

 どっちの方が成功率高そうかというと、まあ手裏剣だろうな。よし投げるか、カード。

 

 カードに手を置き、投擲の準備をする。

 

「待て!」

 

 スタッと俺達の間にどこからともなく現れたPlaymakerが降り立つ。

 うぉおおお! Playmaker! 

 

「お前たちが探しているAIはここにある。リンクヴレインズへの攻撃をやめろ。さもなくばコイツを消す」

「うぇ〜、オレ人質かよ〜」

 

 こんな間近で活躍を見られるとは感激だ! 

 アニメで見た光景そのもの。Playmakerの交渉によりハッキング、クラッキングではなくハノイの騎士との闘いはデュエルへと移行する。

 そしてPlaymakerが人質にしているAiがその能力を解放、データストームが吹き始める。

 

 説明しよう。データストームとは……あー、データストームとはリンクヴレインズに吹くデータの風である。

 アニメ遊戯王ではよく特殊ルールのデュエルが行われているが、VRAINSではこれがそうだ。

 データストームにデュエルボードで乗って、ネットサーフィン(物理)しながら行われるこのデュエルこそVRAINSの真骨頂! 

 

「スピードデュエル!」

 

 そうして始まるPlaymakerとハノイの騎士との一騎打ち。わくわく気分で見物に行きたいところだが、それには邪魔なものがある。

 

「ちっ。まだるっこしい。俺も参戦して」

「待て貴様。神聖なる決闘に割り込もうとは……このオレ直々に成敗してくれよう」

「ほう。この俺にデュエルを──いったぁ!」

 

 カードをハノイの騎士に投げつける。アバターの腕に突き刺さったカードを抜こうとしている隙に、ビルを蹴って二段ジャンプ。

 クラッキング・ドラゴンに飛び乗ると、そのままハノイの騎士を蹴っ飛ばす。

 

「貴様らは先程オレのデュエルを受けなかった。このまま落ちて、データの藻屑と消えるがいい」

 

 竜の背中に必死で掴まるハノイの騎士の手を踏み躙る。仮想空間と言えどこの高さから落ちればただでは済まないだろう。

 

「わかった! 暴力反対! デュエルで決着をつけよう!」

「いいだろう」

 

 解放したハノイは胸を撫で下ろすと、どこからともなく取り出したデュエルボードでデータストームに乗る。

 

 実のところ俺にはデュエルボードがない。

 予め用意しておこうかな、とも思ったんだけれど、原作には関わる気もそこまでなかったし、一期と二期の間とか、そういう安全な期間に市販のボード買ってやればいいやという結論に達したからだ。

 

 だが俺はコスプレデュエリスト。なんでもできるこの仮想空間用に様々な小道具を用意してある。

 その中の一つ、色々と作り始めてからわりと最初の方に作成したデータを呼び出す! 

 

「さあゆくぞハノイの騎士! ライディング……スピードデュエルだ!!」

「もうツッコまんぞ、俺は」

 

 データストームの風に乗るハノイの騎士を、バイク──もといDホイールに乗って追いかける。

 このDホイールもどきはだだっ広い仮想空間を移動するために用意されていた移動手段、を見た目だけ変えて、録音してきたエンジン音を垂れ流しているだけの代物だ。

 ふざけて作ったコイツを乗り回す日が来るとはな。

 

 ともあれデュエルスタート。さっさとぶっ飛ばしてPlaymakerの方を見に行くとしよう。

 

 先攻はハノイの騎士。クラッキング・ドラゴンを召喚してターンエンド。伏せは無し。

 

「かかってこいユウギ(仮)。お前のモンスターなど、この『クラッキング・ドラゴン』の敵ではないことを教えてやる!」

「オレのターン! ドロー!」

「さっきからいちいちうるさいな」

「オレは手札の『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』を貴様に見せびらかす! ふはははー。スゴイぞーカッコいいぞー!」

「ふざけているのか!?」

「そしてオレはこのドラゴンの魂によって新たな下僕を導く! 現れよ『青眼の亜白龍』!!」

 

 呼び出された青眼のもう一つの姿。より鋭く、攻撃的なフォルムを持つ亜白龍が雄叫びをあげる。

 

「バカめ。『クラッキング・ドラゴン』の効果! 召喚・特殊召喚されたモンスターの攻撃力はこのターン、レベル掛ける200ポイントダウンする。そしてその数値分、お前のライフを減らす!」

 

 青眼の亜白龍

 レベル8 ATK3000→1400

 

 ユウギ(仮)

 LP4000→2400

 

「ステータスの高さが仇になったな!」

「どぅあー前が見えない!」

「その変なヘルメットのせいだろ!」

 

 衝撃でDホイールが揺れるが、なんとか体勢を立て直しクラッシュを免れる。

 危ない危ない。ライデ……スピードデュエルはなんて危険なんだ。

 

「オルタナティブの効果発動! 一ターンに一度、貴様のモンスターを葬る! 雑魚モンスターめ、青眼の力の前に消え去るがいい!!」

「なに!」

 

 亜白龍が口を開く。漏れ出る光は瞬く間に視界を焼くような閃光となって放たれた。

 ハノイの竜は、龍のブレスの前に一瞬も耐えることなく爆殺される。

 

「ぐっ、だが! お前のモンスターの攻撃力はターン終了時まで低下している。次のオレのターンで──」

「どうやらまだ力の差がわかっていないようだな。教えてやろう、貴様に次のターンなど無いということを!」

 

 場の亜白龍、そして手札から三枚のカードを選択し、効果を発動する。

 

「真なる最強ドラゴンの姿! その目に焼ァき付けるがいい!! 融合召喚!! 今こそ現れよ!! 『真青眼の究極竜』!!!」

 

 真青眼の究極龍

 レベル12 ATK4500

 

 三体の最強ドラゴンが天高く舞い上がり、融合魔法によって一体の究極生物へと昇華する。

 顕現するは全身に青白く光輝くラインが走った三首の龍。

 

「攻撃力4500だと!」

「ネオ・アルティメット・ドラゴンは三回攻撃が可能!」

 

 三本の首がそれぞれ滅びの光を蓄えていく。

 

「肩慣らしにもならん雑魚め。消え失せろ! ハイパーアルティメットバァァァストッ!!」

「ぎゃああああっ!?」

 

 光がハノイの騎士を呑み込んでいく。そしてボード諸共盛大に吹き飛んでいった。

 

「ふはははー! 強靭無敵最強! 粉砕玉砕大喝采!! わーはははー!」

 

 よっしゃ瞬殺! Playmakerのデュエルを見に行くぞ。

 あれ、Playmaker? まさか向こうも終わって……なんで? ワンキルしたのに。




ユウギ(仮)のブラマジデッキ解説講座〜

ここからはブラマジデッキの安定性をさらに高める強力なサーチ札を紹介していくぜ!

『魂のしもべ』
こいつはブラマジ師弟のどちらか、またはその魂が刻まれた魔罠をデッキトップに置く。という効果を持った速攻魔法だ。
これで誰でもデステニードロー!
他のカード。例えば『黒の魔導陣』や『マジシャンズ・ソウルズ』と組み合わせてサーチする時は、このカードは先に発動するのではなくチェーン2以降で発動するんだ。
先に発動して、後から撃ったサーチやドローが無効にされると無駄撃ちになってしまうからな。

墓地のこいつを除外することで、場と墓地のブラマジ師弟、守護神官の種類の数だけドローする効果もある。
上記の効果と組み合わせれば、単体で必要なカードをドローできるぜ。
一応言っておくとブラマジ扱いになるモンスターはいっぱいいるが、元々のカード名がなんであれドロー枚数が増えたりはしないからな。


『イリュージョン・オブ・カオス』
こいつは手札から見せることで、ブラマジかその魂が刻まれたモンスターをデッキからサーチすることができる儀式モンスターだ。
ロッドやソウルズなど必要なモンスターを持ってこよう。

一応場での効果として、自身を手札に戻し、ブラマジを特殊召喚して相手のモンスター効果の発動を無効にできるんだが……ぶっちゃけこいつを儀式召喚することあんまないぜ。

使うとしたらだいたい融合素材だな。
サーチもできて、カオス儀式モンスターとして融合素材にもなれる。
そんなカードだ。


■◆■


青眼モンスターの一部にルビがないのは許して……
名前が長すぎたのかルビが振れなかったんだ……
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