とある転生者達の青春記録(ブルーアーカイブ) 作:瓶詰め蜂蜜
「あいやー……。俺様ちゃんが助けに行かないといけない感じか。一人ぼっちは寂しいナリ」
グチグチと文句を言いつつ右手に牛乳の入った瓶を、左手に一口囓られたアンパンを持って、サラサは空高く跳び上がった。
「ダイナミックエントリィィィィィィイッ!!」
Side:先生
ツルギ達が殿を務めると言い、私はヒナに連れられ戦場から離脱した。
(生徒を守るべき立場である先生なのに、私は守れていない……!!)
悔しさを心の中で噛み殺し、必死になって瓦礫の山を駆け抜ける。そこへ、
「見つけたぞ、先生。そしてゲヘナの風紀委員長」
「……っ!?貴女は!!」
カツカツと足音を響かせ、スラリと引き締まった体躯の生徒が姿を表した。身につけている校章から、彼女もアリウスなのだろう。
「ボロボロなのに何故諦めない?Vanitas vanitatum et omnia vanitas.抗ってもただ虚しいだけなのに」
すべてを諦めた虚ろな目が私とヒナの姿を捉える。
「先生、逃げて!」
ヒナは終幕:デストロイヤーを構え、私へ逃げるよう指示をする。
「分かった!!」
私は即座に逃げる。彼女達は傷だらけになっても私を守ろうとしてくれているんだ。変にゴネて此処に残ろうとしても彼女達の奮戦を無意味にしてしまう。彼女達の思いを踏み躙ってしまう!
(だから、悔しくても……私は逃げることしか、出来ないんだ……!!)
ああ、本当に。私は……無力だ。
「逃さん……!!」
パンッ……!!
逃げる最中、私の脇腹にまずは熱、そして次に痛みが走った。
「ぐっ……あ゛ぁ゙゛っ!!」
「先生……!!」
足が縺れ、転倒してしまう。痛む脇腹に手をやると、赤色の液体がベットリと掌に付着した。
痛みに耐え、顔を上げると、何処から増援が来たのか、アリウス生達に動きを封じられたヒナが悲痛な顔をしていた。
(満身創痍なのに多数と渡り合えてるなんて……流石は、ヒナ、だなあ……)
ヒナを心配させないように笑みを浮かべようとするも、上手くいかない。
私を撃ったであろう、引き締まった体躯の彼女がライフルを片手に持ちながら私へと近づいてくる。
(あ、やば……。そろそろ、意識が、途切れ……そ……)
視界がかすみ始め、音も聞き取りづらくなってきた。体はとてつもない寒気に侵され始めている。
「これでお終いだ。シャーレの先生」
ぼやける視界の中で、私へと向けられる銃口。そして、引き金が引かれ……
「……る訳無ぇだろ?俺様ちゃんが居るんだから!!」
……あれ?なんかシリアス?