とある転生者達の青春記録(ブルーアーカイブ) 作:瓶詰め蜂蜜
「ダイナミックエントリー……Part2。俺様ちゃん、参上」
何処かで見たことあるポーズを決めながら、サオリと先生の間にサラサが立ち塞がった。
「……っと、先生やべぇじゃん。モツがちょっとはみ出てるし……。ほら、エリクサー」
懐から取り出した緑色の液体をバジャバシャと大雑把に先生へと振り掛ける。
「よし、これで応急処置完了!!」
サラサはそう言って改めてサオリへと向かい直した。
「さてさてさーて?アリウスの嬢ちゃんよ。銃を抜いたからには命かけろよ?」
ギロリと剣呑な目をサオリへと向ける。サラサの放つ威圧感。それはまるで周囲の空間が歪んでいるかのように錯覚するほどだった。
「う、うぅ……」
「っ!?先生!!」
瀕死の重傷を負っていた先生が目を覚ました。
「き、君は……?」
「んお?目が覚めたん?」
目を覚ました先生に、ニコニコと笑いかけるサラサ。そして右側へ腰をくいっと突き出して体を捻り、右の踵を少し上げ、左の足を少しだけ曲げる。そして、両手の五指をピンと伸ばし、顔の横で掌を正面へと向けている。
「遠からん者は音にも聞け!!近くば寄って目にも見よ!!俺様ちゃんの名はナージャ・アップルフィールド!!」
サオリは特に反応せず、「……そうか」とだけ返した。しかし、
「嘘でーすw」
「……は?」
「俺様ちゃんはナージャ何某では無い。較サラサだ!!」
クワッと目を見開いて叫ぶサラサ。どこからか「バーカ」という幻聴まで聞こえてくるほどの顔。呆気に取られていたサオリも怒りからか少し肩を震わせていた。が、すぐに震えが収まると、
「……まあ、どうでもいい。どうせ虚しいだけだから」
と言って、引き金を引いた。
「うぉい!?躊躇なく引き金引いちゃって、YOUの引き金軽過ぎないですかい!!トリガーハッピーかこの野郎!!」
「トリガーハッピーは違うんじゃないかな……?」
思わず意見を言ってしまう先生に、サラサはニヤリと口角を歪めた。
「おい、そこのゲヘナシロモップ!」
「……もしかしてだけど、それって私のこと?」
「そうだよ!!アンタはそこの妖怪アシナメを連れて逃げな!!」
「ちょっと待って、妖怪アシナメって私の事!?」
「そうだよ(激怒)。俺様ちゃんがそこのアリウスバニバニリーダーとアリウスモブムスメを抑えとくからはよういけ!!」
「おい、その不快な呼び名は私じゃないだろうな?」
「お前だよ!!」
全方向に煽りをしながら、サオリとアリウス生達をたった一人で相手取るサラサ。
覚悟を決めたのか、先生は立ち上がって走り出した。
「と、取り敢えず行くよ、ヒナ!!」
「……ええ、分かったわ」
「くっ……待て!!」
「行かせねぇ……よ!!」
先生とヒナが撤退する中、その背中に銃撃しようとするアリウス生達をすぐさま妨害するサラサ。
「……さーて、先生達は行ったな。これから見せるは、俺様ちゃんの必殺技……刮目しろよ?」
先生とヒナが十分に離れたと判断したサラサは懐から取り出した、食い掛けのアンパンの残りを頬張ると、サオリへ向かって駆け出した。
「アンパン食べて、元気百万倍!!白アーンパーンチ!!」
「ぐふっ!!」
勢いよく吹き飛んでいくサオリへの体。其れを無視して今度は牛乳を一気飲みした。
「お次はこれだ!!カルシウム……光線!!」
右腕を立て、左手を横にし、両手首をくっつけて十字に組むと光線がアリウス生達へ向けて放たれた。
白アーンパーンチ
白あんのあんぱんを食べる事で元気を百万倍にし、パンチを繰り出す。
カルシウム光線
牛乳を飲むことでカルシウムをチャージし、神秘と共に光線として放つ技。当たると痛いが、骨が丈夫になる。