とある転生者達の青春記録(ブルーアーカイブ) 作:瓶詰め蜂蜜
サオリが投げたヘイローを破壊する爆弾が爆発し、土煙が先生の姿を覆い隠した。
「先生ぃっ!!」
悲痛な叫びを上げるアズサ。思わず両手で口を押さえるヒフミ。呆然としたまま立ち尽くすハナコ、現実を受け入れられない様に戸惑うコハル。
そんな様を横目に、サオリは肩で息をしていると、土煙が薄くなり、隠れていた姿が見え始めてきた。
「……なんだ、あれは……」
土煙が消えていくにつれ、うっすらと浮かび上がってくるのは先生のものとは違う影だった。
〝街を包むDust cloud〜♪〟
「あれは……」
ハナコが戸惑うように呟く。それは、この場に居る筈の無い存在だったから。
〝孤独なsilhouette 動き出せば〜♪〟
「な、なんで……?」
コハルは動揺を隠せない。それは、
〝それは まぎれもなく やつさ〜♪〟
「そんな……まさか……!?」
アズサは驚愕した。それは、
〝ぺロロ〜♪〟
「ぺロロ……様?」
ヒフミの戸惑いをはらんだ、呆然とした声が響いた。
そこに居たのは、紛れもなく、ペロロだった。
Side:サラサ
「なんか、気になるところで場面転換が起きた気がする!?」
「あの……貴女は何言ってるんですか?」
ユスティナ聖徒会に壊滅寸前まで追い込まれていたところを助けられた正義実現委員会のモブ生徒が、そこに乱入してサラサちゃんが助けたわけよ〜」
「あの、確かにその通りなんですが……。貴女、頭大丈夫ですか?」
地の文を乗っ取ったサラサに、辛辣にツッコミを入れるモブ生徒。
サラサは「いやー。ここWi-Fi飛んでてさー」と雑に返すと、地面に突き立てていたレトロなライフルを引き抜いて構えた。
「それよりも……。まだまだお客様が来てるねぇ。……あの角度のハイレグ、寒くないのかな?」
「今それ気にしますか!?」
トリニティ自治区の片隅で起こった攻防戦。その戦場にモブ生徒の叫び声が虚しく響いたのであった。
Side:ドリス
人気の無いアリウス地区の路上にて、黒いゴスロリドレスを纏った少女がタンッ♪タンッ♪と踊るように歩みを進めていた。
「うふふふふ♪アリウスは望みを叶えられず、エデン条約の悪用は果たせないの。果たせないかしら」
「そうなると、次に行われるは贄を用いた儀式なのよ」
「……けれど、
「刻一刻と滅びの時は迫るのよ……」
そこで少女は、右足の爪先で立ち、左足をピンと伸ばした不自然な体勢でピタリと動きを止めた。
「うふふ、うふふふふっ!!」
「そうっ!滅びは近い!近いの!近いのよ!!」
「私の作り手が垣間見てしまったあの、恐ろしいものが迫るの!」
「ああ、ああ!!たのしみね、楽しみなのよ」
「……だから、精々足掻いてね、先生♪」