クロスオーバーです。
この作品を読んでクロスオーバーが流行すれば幸いです。
700万年続く人類の歴史が―――今―――幕を閉じようとしている。
その原因は―――
核戦争でも―――
小惑星の衝突でも―――
地球外生命体の侵略でも―――
―――無い。
人類は―――今―――他ならぬ人類の創造主―――神々の意思によって―――終末を迎えようとしているのだ。
「いよいよですね。お姉様…!」
オルトリンデは緊張と恐れを声に滲ませながらブリュンヒルデに話しかけた。
ブリュンヒルデはその声に応えず、歩みを進める。
その先はヴァルハラ評議会の議事堂
「では皆の衆」
神々の全員がゼウスに視線を向ける。
「前回からはや1000年が経った。例の『会議』を始めるぞい」
1000年に一度、全世界の神々が一堂に会し開催される会議―――人類存亡会議』‼︎
「全世界の神々が揃い踏みっスか。すごい光景っすね」
オルトリンデは目の前の光景を素直の感情のままに答えた。
「さて、問おう」
ゼウスが神々に問う。
「人類に次の1000年の存続を『許す』かーー」
救済を選ぶならば◎印の札を
「それとも…『終末を与えるか』ーー」
終末なら×印の札を
「神々みなの意思を示せ」
全ての神々に対してどちらかの札を示すように問う。
ザワザワと神々の喧騒が聞こえはじめる。しかし、いち早く答えるものがいた。
「は〜〜い」
会議の中、間伸びした声がでた。
「終末でいいんじゃね?」
額に第三の目、褐色の肌、二対の腕―――インド神話の破壊と創造の神であるシヴァだ
「この千年。あいつら反省する気まったくねぇみたいだし、もう、導くのとか面倒くせーし、一回全部ぶっ壊して今度は別の動物に進化させようぜ♪」
「確かに…シヴァ様の仰る通りです」
シヴァに同意する女神の声が響く。
「この1000年、世界は醜くなるばかり…」
輝く金髪、美という言葉を体現したギリシャ神話の美の女神―――アフロディーテ。
「海はゴミと油まみれ、森林は消滅し、生物は次々に絶滅。言うなればもはや人類こそが地球上の生物にとって最大の癌ーーいえ世界を滅ぼす災害と、言ったほうがいいかしら?」
二柱の言葉に周りの神達も賛同し始める。
「アフロディーテの言う通りだ」 「連中は害悪です」 「もう人類に救いようなど無い」「全くだ」
終末だ―――
終末だな
終末か
終末
終末 終末
終末 終末
終末……
(ブリュンヒルデお姉様がかねてより予想してた通りっス…‼︎ ーー神々の意思は『終末』…では人類は…)
―――創造主神の意思に、『異論』など許されない…もし人類存亡会議において全会一致で“終末”という結論になった場合人類は―――否応なく滅亡する。
多くの神々が人類の終末に賛同していく。
それは最早―――誰にも止められない。
「…結論は出たようじゃな」
ゼウスが木槌を上げ、振り下ろす。
「では…人類に“終末”を決定す―――「―――お待ち下さい‼︎」
ブリュンヒルデの一声によって、終末の決定が止まった。
「……んん?」
「なんだぁ?」
「ワルキューレ?」
神々の衆目の中、ブリュンヒルデはゆっくり階段を降り始めた。
「お、お姉様‼︎」
(な―――何をやっているんですか!? お姉さまは!?)
「恐れながら神々みなさまに、申し上げたき儀が御座います」
「控えよ‼︎ ブリュンヒルデ‼︎」
ブリュンヒルデの発言に怒号が響く。白色の烏がブリュンヒルデを怒鳴りつけた。
「貴様、半神の分際で神々われらの議論に口挟んでじゃねぇーよ‼︎」
すぐに次は黒色の烏が発言する。ーーこの二匹の烏の名は、フギンとムニン。オーディンの使い魔である。
しかし、ブリュンヒルデは鳥を無視する。
「…確かに、人類の専横と暴虐は目に余ります。しかしただ滅ぼすのでは…あまりにも芸がない」
芸がないという言葉に多くの神々を興味を持った。
「如何でしょう? 次の1000年間を存続する価値があるかどうか神々の慈悲と神威を魅せつけつつ―――彼ら人類を試してみては」
「…試す? 地上をまた水没させるか?」
「それとも氷河期早めて氷漬けにするか?」
フギンとムニンが神々の疑問に代わって質問した。。
「いえ、もっと効率的な方法があります」
「…ほう?」
「いったい何だ?」
「どういう話がしたいんだ?」 「
もったいぶらず早く申せ‼︎」
ブリュンヒルデが何かをやろうとしてることに興味を持ち、催促した。
ーー神々が集まる会議の中、自殺のような方法をブリュンヒルデは答える。
「神VS人類最終闘争―――すなわちラグナロク」
一冊の目録に書かれている項目を読み上げ、更に続ける。
「ヴァルハラ憲法、第62条、15項に定められた“超特別条項”ーー神と人類による一対一のタイマンでございます」
『神VS人類最終闘争―――ラグナロク』
―――13対13で行われ、先に7勝した方が勝利。もちろん人類が7敗した瞬間、終末滅亡が決定。
万が一人類が勝利した場合、1000年の生存が許可される。…だが、この法は人類誕生以来一度も適用されたことはない、なぜならば
―――人間が神に勝つなど、絶対不可能‼︎
―――いわば、超法規的条項神々の戯れとして制定されたのだ。
…パタンと目録を閉じる音だけが聞こえる。それはそうだ。どんな滅ぼし方かと思えば―――人類側の最期の抵抗である。
この発案にフギンとムニンは鼻で笑う。
「はッ」
「何を申すかと思えば戦乙女ワルキューレであるお前たちが分からぬ事ではあるまい…」
「人間なんか神の敵じゃねぇーよ‼︎」
「「やるだけ無駄だ」」
フギンとムニンの発言に神々も同調する。
「そうだその通りだ」
「闘いだと? 遊びにもならんぞ」
「わざわざ人間ごときの相手をしてやるなどバカバカしい」
結果など分かり切っている結末に、何の面白みはない。
場の空気が白けた。そう思ったとき―――
「では神々みなさまの意思は『人類の滅亡』…そして『人間との直接対決は避けたい』という事でしょうか?』
―――――――――あ”?
場の空気が一変した。
「戦わずして人間を滅ぼしたい」
「同じリングに立ちたくない」
「それは―――もしかして ―――ビビっているのですか?」
場の空気が―――終わった。
「…もし、そうであれば差し出がましい事をいたしました。どうぞ、私の言った事などお気になさらず、ラグナロク法などというものは忘れましょう」
「あ…あの…お姉さま…止めてください。あ、謝りましょう」
「「…………………………………………………………」」
ほんの少しの静けさのあと、笑い声が続いた。
「………プッ」
「ふふふ」
「ははは」
「クハハハ」
「ゼハハ」
「キキキ」
さざ波のような微笑。
(あ…あれ怒ってない?)
しかし、それは間違っている。
そして、ブリュンヒルデは確信していた。
【ビビってるんですか?】
「ふざけるな」
「クソが」
「半神半人ワルキューレの分際で舐めた事を」
「何を言っているのか分かっているのか貴様」
「身の程知れ」
万物の創造主たる神々の威信と誇りをこれほど容易に―――深く抉る言葉はない。
神々が人類如きに恐怖しているなどと疑われる―――あり得ない屈辱。
「ホッホッホッなるほどのぅ、ラグナロクか…面白い提案ではないか」
神々の怒りの喧騒の中、ゼウスは竜を撫でながら呟いた。
「のう、よくぞ言ってくれたの全く…」
―――竜の鼻の部分の肉が握力を持って抉り取られる。
「面白い‼︎」
ゼウスはブリュンヒルデの提案に―――賛成した。
「それに皆も…のう? 久しぶりに見たいじゃろぉ? 神々の雷の暴力をぉぉ‼︎ どうじゃ? 皆の者―――神々と人類で勝負してやろうではないか‼︎」
ゼウスの賛成に神々が同調し始める。
ゼウスが木槌を振り上げ―――降ろした。木槌は振り下ろした勢いだけで破壊した。
ここに―――神VS人類最終闘争―――すなわちラグナロクが―――
決定した!
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終末のワルキューレはクロスオーバーで戦わせるのに良い作品だと思います。
私の感覚の話でありますが対戦者がドラゴンボールでもグラップラー刃牙でも、何故か違和感をあまり感じないような気がします。
仮にドラゴンボールとグラップラー刃牙の二作品のクロスオーバーが戦うとなると違和感を感じますよね?