春の選抜高校野球大会
遂に
最終局面へ
決勝進出へ
その栄光の切符を掴んだのは
そして
栄光の頂きを掴んだのは
一体
どのチームなんだろう
青道高校 室内練習場の裏手
晴天の晴れ晴れとした春空のを見上げていた。
今年の全国選抜高校野球大会の優勝チーム
の絶対的エースであり
現世代別No.1
投手
青道高校野球部背番号1番
司野和幸である。
センバツも制して遂に青道高校の長年の夢である悲願の全国制覇を果たした青道高校。
そのエースである
司野和幸は
何処か何かを考えているようだった。
甲子園大会で優勝し全国の頂点に立った青道高校。帰って来た部員達に待っていたのは全校生徒と先生からとOBや支援者からの祝福の声であった。
春休み中にも関わらず全生徒が投稿し祝福して拍手の雨と称賛の嵐を降らしてくれた。
全校集会でも真紅の大優勝旗を持った東を先頭に試合で大活躍した部員に全生徒が祝福してくれた。
そして青道高校野球部の元には元々練習を見に来ていたOBの他に町内の住人に他校からの偵察、青道高校を見学しに来た中学生達に『月間野球王国』の記者にプロのスカウトなど様々な数多くの人達がやって来ていた。
その数はざっと5倍以上である。
甲子園優勝したその効果は其れ程までに大きく
優勝した片岡監督はOB会の後援会に呼ばれていた。
其れ程に甲子園優勝したのは大きいのだ。
様々な所に数多くの影響を及ぼすのだ。
そう
色んな意味で
東達がグラウンド上で素振りしているのを見ていると
至るどころに声が上がっている。
そう
それは見学に来ていた人達だけでなく
青道高校野球部からも
その声に思わず舌打ちをしそうになる。
するとそこにある一人の男が近付いてきた。
青道高校野球部の絶対的正捕手の
滝川・クリス・優だ。
「………何苛ついているんだ。」
「……クリス」
クリスが司野に尋ねると司野は素っ気なく返した。
「……何でも無い………」
「………そうか……」
「……………」
それから終始無言に東達の練習の風景を見つめていた。
その光景にいちいち1つ1つの行動で歓声が湧き上がる。
そして青道高校の部員達の声も雰囲気も湧き上がる。
その光景に
司野は更に苛々している。
クリスは
司野が何故こんなに苛ついてるのか薄々いや察しが付いていて完全に分っていた。
クリスだけでなく
東も
山田も
高野も
西澤も
北野も
吉見も
柳も
南野も
そして
片岡監督も
落合コーチも
大田部長も
高島副部長も
青道高校野球部の監督等コーチや首脳陣を初めとするレギュラー陣も薄々感づいていた。
青道高校野球部の危機にむ