I am the perfect and ultimate XX   作:生物産業

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第13話 ド畜生だな

「1ON1?」

「ああ。もう一度だけ頼む」

 

 須藤健は、暴力的な人間である。気に入らないことがあれば、声を荒げるのは当然で、手を出すこともしばしばある。

 しかし、バスケへの熱意は本物だ。それこそ、数週間前にボコボコにされた相手に頭をさげて再戦を申し込むくらいには。

 

「結果は変わらないと思うけど?」

「それでもだ」

 

 須藤はバスケ部1年の中では頭一つ抜けている。すでにレギュラー候補で、試合にも出場している。

 しかし、福助に負けてから考えるようになった。

 自分は、本当にバスケットに向き合っているのか。レギュラーが取れず、候補どまりなのは、本当にスキル的なものなのか。

 彼はまだ答えを得られていない。

 

「良いけど、心折れても知らないよ?」

「ああ、問題ねぇ!」

 

 その言葉で、二人の再戦が決まる。

 二人の会話が、クラスで行われたこともあって、興味のある者は見学することを決めた。

 その中には、綾小路、鈴音、桔梗と言った普段から交流のある人間や、高円寺、愛里と言った関わり合いの少ないものまで様々だ。

 

 昼休み。事前に須藤が申請を通して置いた体育館にDクラスの面々が集まる。

 すでにアップを終えている両者。須藤に至ってはバッシュを装着し、完全体勢で挑む気だった。

 対する福助は体操着に普通の体育用のシューズだ。

 

「どっちが勝つと思う?」

「福田君でしょう。数週間前の時点で圧倒的な差があったようだもの」

「まあ、そうだろうな」

 

 綾小路と鈴音が二人の勝負の行方を予想する。

 審判は高円寺が務める。友人の福助に協力するのは当然だとそう言った。

 まだ友人認定していない福助は微妙な顔をしていたが。

 

「始まったな」

 

 パス交換を終えて、センターサークルから二人が動き出す。

 攻めの福助のドリブルに、普段バスケを見ない生徒たちは驚きを隠せないようだった。

 

 手に吸い付く。そう表現できるほど、ボールが福助の手に収まっている。しかも高速で。

 ディフェンスに回る須藤が、反応しづらそうにしていることからも、凄い技なのだと感心して見ていた。

 

「距離あけすぎ」

 

 センターライン。素人相手ならまず警戒しない距離で、福助は宙を舞う。

 遅れて反応した須藤は見送ることしかできなかった。放れたボール綺麗な弧を描き、はるか遠くのリングに吸い込まれる。

 そのあまりの衝撃に、ぽかんと口をあけるDクラス一同。しかし、数秒後、割れんばかりの歓声があがった。

 

「……凄いな」

「ええ。彼、あれで本当に素人なのかしら?」

「本場で鍛えられたって言ってたぞ」

「向こうではあれが普通なのかしら?」

「いや、福田が異常な気がする」

 

 日本のプロでもなかなか見かけないロングシュートに、綾小路と鈴音が考察を始める。

 

「ちっ!」

 

 興奮さめやらない状況で、須藤の攻撃は一瞬で終わった。パス交換後、すぐに距離を詰めた福助に苦戦。

 ドリブルを開始しようとした時点で弾かれ、福助のボールになった。

 

「反射神経が普通じゃないな」

「須藤君の筋肉の動きとか見えてるのかしら? 明らかに、須藤君より早く動き出していた気がするのだけど」

 

 もう二人は呆れるしかなかった。

 そこからは、福助のターン。ドリブルの切り返しで、須藤をアンクルブレイクしたり、180の身長でダンクをかましたりとやりたい放題だった。

 須藤も食い下がり、一度だけ得点を決めたものの、福助のディフェンスを抜くことができずに苦し紛れに放ったシュートが入ったもので、完全に運だった。

 

「ハア、ハア、ハア……」

「満足したか?」

「ハア、ハア、するわけねぇだろ」

「だろうね。でも勝負は勝負。俺の勝ちだ」

「俺の負けだ」

 

 バスケット部員である須藤が息を荒げ、福助は額に汗をかく程度。

 二人の実力差が、痛いほど伝わる。

 初めの頃は歓声を上げていた生徒たちも、途中からは押し黙る。手加減をしてあげればと、声に出すものもいた。

 

「HAHAHA、さすが福助ボーイ。獅子は兎を狩るにも全力を尽くす。まさに言葉通りだ」

「うるさいよ、高円寺。須藤が本気でやっている以上、手を抜くのは野暮だろ」

「その通りだ、福助ボーイ。我々強者は、相手に慈悲を与えることも、絶望を与えることもできる。それが選ばれしものなのさ」

「今、良いこと言ったところだろ! お前の所為で台無しだよっ!」

 

 高円寺の賞賛なのかよく分からない労いに、文句が出る。

 

「福田、俺は弱かったか」

「ああ」

「雑魚過ぎるとは酷い言いようだ、福助ボーイ!」

「お前、黙ってろ! 俺の評価がガタ落ちだっ!」

 

 高円寺を無理やり遠ざけ、福助は須藤に話をする。

 

「お前、俺のこと凄いと思っただろ?」

「ああ」

「でも、向うには俺よりも凄い奴なんてゴロゴロいた。クラブでバスケに取り組んだわけでもない、プータローみたいな奴でもだ」

「……冗談だろ?」

 

 自分が尊敬した人間を超える奴が、プータローと聞かされては笑うに笑えない。

 

「本当だよ。才能はあった。でも、感情のコントロールができない奴らだ。すぐにキレだすから、ストバスの試合が中断することもしばしば」

「…………」

「身体能力が高い。センスがある。そう言った才能を持った奴の中で、感情をコントロールし、試合で観客を沸かせ、何億と稼ぐ選手は一握りだ。大抵は、どこかでドロップアウトする」

「…………」

「相手のラフプレーにキレる。私生活で問題を起こす。そんな人間はプロではやっていけない」

「感情のコントロール」

「この学校で試されることの一つだ。おそらく、別クラス、もしくは上級生が因縁をつけてくる可能性がある。ターゲットは間違いなくお前だ。俺でもそうする」

「……黙ってやられればいいのか?」

「なんで戦う以外の選択肢がないんだよ。逃げろよ。やるにしても正当防衛にしろ」

「逃げたらバカにされるだろ」

「実際にバカなんだから気にすんな。お前の評価はこれ以上下がりようがない。そもそも喧嘩で勝ってお前に何が残る? ただのバカの称号だよ」

「…………分かった。喧嘩はしない。少なくとも俺からはふっかけない」

「後で、小型のカメラ貸してやる。ネクタイピン型だから、気付かれにくいだろ」

「すまねぇ」

「絶対にやられてからやれ。煽られたら煽り返せ。お前バカだから、煽り文句を考えとけ。俺を参考に」

「……滅茶苦茶嫌だ」

「じゃあ、他の奴らに聞いて回れ」

「おう」

 

 その後、学習した須藤は問題を起こすことはなくなった。

 Cクラスの人間に絡まれたらしいが、煽り返して半泣きにさせたと事後報告があった。綾小路に考えてもらったのだと。

 

「ド畜生だな」

「何か言ったか?」

 

 この学校での初めての友人の畜生っぷりに、少しばかり引く福助だった。

 

 ◆

 

 ――明後日、タコパしよ♪ あ、タコ焼き器は福助君持ちで。部屋も福助君の部屋。匂いつくのいやだし

 ――無駄に育った乳房をむしり取るぞ♪

 

 大天使からの電話があって、一人の少年はネット注文の商品をクリックしたのだった。

 

 それから二日後、思い付きのタコ焼きパーティーが開催される。

 

「綾小路、タコ焼きをやいたことは?」

「ないな」

「椎名、君は大阪出身だ」

「すみません。生まれも育ちも東京です」

「帆波、任せた」

「こういうのは皆でやるのが楽しんだよ♪」

 

 スマホで作り方を確認しながら、型にタコ焼きの素を流し込んでいく。

 各々が自分の領域を作り、渡された串で格闘を始めた。

 

「あ、本日はお呼びいただいてありがとうございます」

「パーティーの銘を打っておいて、参加者が二人とか悲しすぎるからね。俺の連絡の取れる人間を総動員した結果だよ」

「なるほど、堀北には断られたんだな」

「タコパの段階で電話を切られた。平田はデート、櫛田、佐倉も用事があるとのことらしい」

「福助君、相変わらず友達少ないね」

「俺は友達を作らないんじゃない、作れないんだ」

「いやいや、そんな強が――ってない!? 普通にかわいそう!」

 

 神速の突きが帆波の脇に繰り出される。巨峰に向かなかったのは、福助の良心だ。

 

「いたっ! セクハラだよ」

「ダメですよ、福田君、レディに手を上げてはいけません」

「帆波なら、尻まではOK」

「そんなわけないでしょっ!」

 

 ばしっと福助に反撃する帆波。それを微笑ましそうにひよりが見ている。兄弟げんかを見るお母さんのようだ。

 

「そういえば、貴方とは初めましてですね。椎名ひよりと言います」

「綾小路清隆だ。福田とは……友達だ」

「間を置くな、間を!」

「福助君、現実を受け入れよう」

「よし、メロン収穫祭を始めよう」

 

 肩ぽんした帆波の手を払い、襲い掛かろうとしたが、素早い身のこなしに回避される。

 綾小路を盾にして、福助の攻撃を防ぐ帆波。随分と戦いなれているようだ。

 

「お二人とも、食事中ですよ」

「「すみません」」

 

 あふれ出るひよりの母性には逆らえない。

 座りなおして、自分のタコ焼きに集中する。

 

「それで、一之瀬、タコパの開催の本当の目的は?」

「にゃははー、やっぱりバレてるかー。ちょっと相談したくてね」

 

 綾小路の指摘に、帆波がすこし苦笑いを浮かべる。

 

「皆はさ、誰かに告白されたことある?」

「よし、解散だ。自慢大会が始まるぞー」

「自慢じゃないよっ! そ、それに相手は女の子だから」

「詳しく聞こう」

 

 ゲンドウポーズになる福助。

 

「ちなみに、お金ありなら、俺は男女ともに経験豊富だ」

「男女?」

「綾小路、お金は性癖を歪めるんだ」

「嫌な格言だ」

 

 お金によって来るのは、男女関係ないらしい。

 

「福助君の話は参考にならないかな。椎名さんは? 椎名さん、可愛いし」

「ふふ、一之瀬さんに褒めてもらえるのは嬉しいですが、私も男女ともに経験がありません。本が好きですし、あまり他人の顔を覚えるのは得意じゃないので」

「俺も読書するな」

「なぜ、今アピールした?」

「ふふ、綾小路君も読書好きなんですね。おすすめの本があれば教えてください」

 

 ちゃっかり美少女にアピールする綾小路に、福助が戦慄する。

 

「イケメンなら許されるムーブなのか?」

「でも、いまのがっつき方はモテない男子の典型だよ」

「一之瀬、耳打ちするなら聞こえないように言ってくれ。それと福田、笑顔で親指を立てるな」

 

 綾小路がモテない、それだけで嬉しそうに反応する福助は相当な外道だろう。

 たこ焼きを食べながら、話は元に戻る。

 

「私としては、仲の良い友達でいたいんだけど……」

「難しい問題ですね」

 

 読書家であるひよりは、同性の恋愛に関する知識はある。しかし、それは創作の話で、現実に当てはまるとは限らない。

 故に、アドバイスが出来ない状況だった。

 

「最初は福助君に彼氏の振りをしてもらおうと思ってんだけど」

「ふざけんな」

「こうやって断られるのは分かっていたし、私としても相手に失礼だなって思っちゃって」

「…………」

「いつも半開きでやる気ない眼をしている綾小路君、言いたいことがあるなら言ってみるがいい」

 

 綾小路の目が見開いているのを見て、福助が睨みを利かせる。

 

「意外だ。一之瀬ほどの美人なら福田はホイホイついていくものとばかり……」

「よし、俺特製のタコ焼きを食わせてやろう。デスソースをたっぷりかけて」

「なんであるんだよ、デスソース」

「あ、私少し興味がるので、試して見ても良いですか?」

 

 なぜかひよりが福助の皿から強奪。ぱくりと食べてから反応を皆が見ているが、特に変化を示さない。

 

「辛いですね。ふぅ~なんだか汗が出てきました」

 

 笑顔でパタパタと仰ぐひより。

 

「椎名すげぇという気持ちと、椎名えろって気持ちがカバディしてる」

「どんな感情だよ」

 

 福助の新しい性癖を開いたところで、話は元に戻る。

 

「福助君はこういうところには厳しいからね」

「大切な友人だと思うなら当然だ」

 

 怒られるのは分かっていても、背中を強く押して欲しいときはある。今の帆波がその状態だ。

 

「一之瀬、俺も恋愛経験がないから、偉そうなことは言えないが」

 

 そう前置きして、綾小路が真剣なまなざしで語る。

 

「誰かに告白するって、そんなに生易しいものじゃないだろう。毎日のように悶々とした時間を過ごして、何度も何度も頭の中でシミレートして、それでも告白できなくて……告白しようと思っても『好き』の言葉は中々出てこない。だからこそ、その必死な思いに、一之瀬は精一杯応えなきゃいけないんじゃないか?」

「……うん、そうだね。綾小路君の言う通りだ」

「イケメンかよ。これは賞賛するしかない」

「小説の一節に出てきそうなセリフでした」

 

 真剣に頷く帆波。拍手を送る福助とひより。

 イケメンは心までもイケメンであることに、3人は感心するしかなかった。

 

「似たようなことを言った俺のモブ感と言ったら……」

「にゃはは、福助君の言いたいことはすでに分かってるから。二人に背中を押してもらえて、私も覚悟が決まった。本気で向き合うよ」

「うる――ッ!」

 

 よしよししてくる帆波の手を弾いて、綾小路用に用意したデスソース付きのタコ焼きに悶絶する福助。のたうち回る福助を見て、ひよりが立ち上がり、冷蔵庫から牛乳を持ってくる。

 辛みのもととなる成分【カプサイシン】は脂溶性で水に溶けにくいが、牛乳のようにカゼインが含まれる乳製品は、カプサイシンを包んで運び去るので、こういう場合に重宝される。

 知識として知っていたひよりは、それ故に牛乳を用意したのだ。

 

「ハア、ハア、ハア、死ぬかと思った」

「まさにデスソースだな」

 

 鼻で笑っているように見える綾小路を睨みつける。目が充血していて普段以上に怖い。

 

「福助君がいると、真面目な雰囲気にならないから困りものだよ」

「良いじゃないですか。私は好きですよ、こういう雰囲気」

「そうだね」

 

 それからしばらくの間、タコパが続いていく。

 なんとしてもデスソース入りを食べさせようとする福助と綾小路の激闘は、帆波の笑い涙なしには語れないものになった。

 

「はぁ~もうお腹いっぱい」

「私もです。少し太っちゃうかもですね」

 

 微笑ましいやり取りに、無言で握手する変態二人。

 

「そう言えば、チャバティが夏休みに旅行に連れてってやるとか偉そうに言ってたけど、学校持ち、ひいては国の税金から支払われているんだから、お前の金じゃねぇだろとツッコミたい衝動は誰しもあったはず」

「実際にツッコんで、ペンを投げられてたしな」

「旅行か……まあ、普通の旅行じゃないよね?」

「クラス単位での学力の確認は終わりました。となると、体力に関する試験が設けられていると考えるのが自然ですね。私は苦手な分野です」

 

 本も読めないでしょうし、とひよりが落ち込む。

 

「旅行の定番と言えば、山か海だな」

「サバイバルですね、わかります」

「いや、分からんぞ。普通にキャンプの可能性が……」

「考えにくいなー。クラス対抗でサバイバルとか普通にありそう。この学校なら」

「うちのクラス、初日で崩壊しそう。絶対男女で言い争いになる」

「やめてくれ、想像できすぎる」

 

 福助と綾小路のため息に、帆波とひよりが苦笑する。Dクラスは他クラスの認識では落ちこぼれの集まりなので、二人が嘆いているのを見ると、事実なのだと思うしかないようだ。

 

「とりあえず、海でも川でも、水着姿がみたい。どうせならエロい奴。スクール水着はゆるさん」

「ぶれないね~」

「私は本が読めればなんでも。肌が弱いので水着は遠慮したいですが」

「椎名の水着が凄く見たい。一瞬でも良いから見せて欲しい」

「ふふ、そうですね、機会があれば」

 

 福助のやる気が20上がった。

 

「福田としては山と海のどちらだと思う」

「どっちもやだ。もうケイマーダ・グランデ島でのガチサバイバルは2度としたくない」

「……怖いからスネークアイランドに関しては聞かないことにする」

 

 かつて放り込まれた傭兵会社主催の護身術訓練。『もし、特殊な環境に1人で放り出されたら』編を完遂している福助からすれば、山でも島でも入る気などなくなるというもの。

 豊富な知識を有する綾小路だけが、ケイマーダ・グランデ島の別名を知っていた。ブラジル南部沖の大西洋に浮かぶ無人島。人はおらず、大量の毒蛇が繁殖している島だ。

 

「山だと熊とか出そうで危険。海となると無人島かな? この学校なら所有してそう」

「楽しく皆でキャンプ……にはならなそうですね。私のクラスも皆が仲良しというわけではありませんし」

「寂しかったら呼んでくれ。Dクラスを無視して椎名とイチャイチャする」

「あら、その時はお願いしますね♪」

「無視をするな」

 

 同じクラスに裏切者がいる綾小路は、まだ始まってもいないのにやる気をなくす。

 

「クラス対抗だとすると、なにが評価の対象になって、何がボーナスになるんだろ?」

 

 帆波の言葉に、全員が頭を悩ませる。

 

「個人のサバイバルだったら、優勝する自信がある。全員を刈り取れば勝てるだろうし」

「福助君なら地面に潜伏とかしそう」

「帆波は一番最初に狙う」

「やめてよ~」

 

 夜中に地面から福助が現れたとしたら、相当の恐怖だろう。

 

「綾小路君はどう考えますか?」

「どうだろうな。クラスで連帯責任になることも多いし、今回もそうじゃないか?」

「連帯責任。ふふ、クラスでバトルロワイアルですか。私真っ先に死にそうです」

「怖いことを楽しそうにいうな。さすがにそれはないだろう。一応でも教育機関だぞ」

「そうですね、失礼しました。となれば、ミッション系のクリアとかでしょうか?」

「だろうな。皆でご飯作りました、とかなら平和で良いんだが」

「伝説の秘宝を探すとかかもしれませんよ?」

 

 とひよりはおどけて提案した。

 その軽妙な提案に、周りの友人たちは笑いをこらえきれずにいた。

 

「とにかく、楽しいイベントであることを願っているよ」

 

 福助はみんなに向けて笑顔で言った。

 その笑顔がすぐに崩れるとも知らずに。

 

 




無人島編は連続投稿で一気に終わらせます。
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