星と月   作:あいとると

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はじめまして!
新参者の星詠みです!
小説を書いてみました!! 楽しんでいただけると嬉しいです


1 転校生

 高校生活にも慣れて、クラスメイトとの関係も深まりつつある奴もいる中(深まっていないやつもいる)、季節はもうそろそろ冬に差し掛かりそうな頃。

 半袖のカッターシャツに身を包み、普段は自転車登校なのだが、朝食のパンを食べているときに気まぐれで徒歩で登校しよう、と思いたち、案の定現在遅刻しそうである。

 

「くっそ――最悪だ」

 

 まだ朝だというのに、月曜日だというのにカッターシャツが汗でにじみ始める。

 

「うわぁぁぁぁあ!!」と、後ろの方から声が聞こえた。振り向くと、俺と同じ学校の女子制服を身にまとい、遠目からでもわかるほどに艶のある空色の髪、どこまでも澄んでいるかのような瞳。伸びのある美声。

 さらには、とてつもない美少女だ。

 俺の長年の感が言っている。間違いなくモテるタイプの女子だ。

 それにしても、今まで存在すら知らなかった。自分の人脈のなさを今一度実感してしまった。

 

「うわぁっ」

 

 その瞬間だ。その女子生徒はどうして何も無い平坦な道で躓くのかはわからないが、とにかく転びそうになっている。

 

「おっと」

 

 俺は優しくソフトなタッチで女子生徒の体を受け止めた。しかも、胸などには一切触れていない。なんという完璧なフォローなのだろうか。

 まぁ、自画自賛はいいとして······

 

「なぜそこで転ぶ?」

「······///」

 

 俺の質問に対し、女子生徒は顔を赤くして目をそらして一言。「お恥ずかしい···」

 

「いやぁ。ありがとう。君がいなかったら私の体に傷がついちゃったかもしれないから」

「あぁ。気にするな」

「あ、自己紹介まだだったね! 私は星街すいせい!」

「月宮 結有(ゆあ)」

「よろしくね! 月宮くん」

 

 互いに軽い自己紹介を交わし、星街は俺に右手を差し出す。握手するつもりのようだ。それにしても、こういうのは気にしないのだろうか。

 おそらくだが、握手など何度も求められるうちに慣れたのだろう。間違いない。それか、とんでもないコミュ力を持っているのか。

 

 こちらがわとしても、握手してやりたいつもりは山々なのだが、それ以上に俺達がピンチな状況であることに変わりない。

 

「星街」

「なに?」

 

 話しかけても、手のいちは変わらないな。

 

「登校完了時刻まで残り5分だ」

「―――やばいじゃん!!」

 

 そう言って星街は反射するかのように全力で駆けていった。

 ······俺も急ぐか。遅刻はしたくないのでな。

 星街ほどではないが、ある程度のスピードで学校へ向かった。

 

 

 

 

 

 

―――

 

 なんとか時間ギリギリにたどり着いた俺は、教室のとある違和感に気がつく。

 それは、俺の席の隣に謎に1席増えていること。

 もともと31人クラスなので、俺は一番角の窓際の席。右隣も左隣もいなかったはずだ。

 

 明らかに一人増えている···。

 

 これが真夏のホラー、というわけでもなく、クラスメイトのウワサ話ですぐに理由はわかった。

 

「転校生どうするよ、すげー可愛い子だったら」

「ばーか。そーゆーのはラブコメの世界しかねぇよ」

 

「ねぇ、転校生の子、すっごいイケメンだったら!」

「少女漫画じゃないんだからあり得ないよー」

 

 そう、どうやら転校生がうちのクラスにやってくるそうなのだ。

 ふと、俺はさっきのことを思い出す。

 ······まさかな。

 

 そして、SHRの時間がやってきた。

 いつもは皆気だるそうなのに、今日はいつもの何十倍も元気だな。どんだけ楽しみなんだよ。

 

「はい、えー、みんな既に聞いていると思うが、今日うちのクラスに転校生が入る」

 

 クラスのドキドキが俺にも伝わってくる。再び言わせてもらおう。どんだけ楽しみなんだよ

 

「入っていいぞー」

 

 その一言で、教室の扉が開く。ゆっくりと。

 このクラスに居る誰もが驚いただろう。なんせ、実際に現実に起きているからだ。漫画やアニメ。二次創作の中でしか見たことのないような光景が。

 

「どうも! 今日からこのクラスになります! 星街すいせいです!血液型はA型で、誕生日は3月22日です! 好きなことは、ゲームや、アニメ観賞、歌を歌うことです! よろしくお願いします!」

 

 朝よりも細かい自己紹介を行い、先生に俺の隣の席に座れ、という指示を受けているのだろう。

 星街はコクッとだけうなづいて、俺の隣へ来た。

 

「やぁ。さっきぶり」

「ああ」

 

「まさか同じクラスになるなんて」

「まさか転校生だなんて」

 

 しばらくこの席はうるさくなりそうだ。覚悟しておこう。

「改めて、よろしく」

 

 そういって、手を再び前に出した。今度は、俺もしっかりと手をとった。

 

「よろしく、」

 

 こうして、俺と星街の2年半は幕を開けた。

 

 




次回より本格的に物語は始まります。この話はプロローグみたいなもんですね。
不定期投稿となりますが、よろしくお願いします

この二人······結ばれる?

  • 結ばれる
  • 結ばれない
  • 結ばれてほしい
  • はよ既成事実つくれや
  • 結ばれないでほしい
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