星と月   作:あいとると

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 ぐちゃぐちゃですが!
 今話、ついにあの人が登場です!
 次回は、急にときが飛んで退院後になります!20話ほどで終わらせることを考えているので、早とちりですがすみません!!


10 バンド名、そして曲

「あぁ、あとバンド名とかも決めないといけないんじゃないか?」

「バンド名は決めてあるよ」 

「何?」

「Moon&Comet」

「月とすいせい、ね」

「なんですぐ訳が出てくるの?···ねぇ、ちなみに聞くけど、この間の英語の小テスト、何点?」

「ん?92」

「きゅうじゅっ、」

 

 前々から思っていたのだけれど、結有くんって普通に高スペック男子なのでは?

 地味だけど顔はいい方だと思うし、ギター弾けるし、妹ちゃん曰く家事全般できて、成績は常に学年上位10%には入ってるし。

 色々と気配りもできるし。

 それに、人のことをちゃんと見てくれてる。

 他の男子のほとんどが、私やしらけんのみんなをまるで神でも崇めるみたいに推してるけど、結有くんは一人の対等な人として接してくれる。

 ――もし、高原くんから結有くんを紹介してもらえなかったら、今頃私はバンドをやるという目標を諦めていたかもしれない。

 

「さて、すいせい。お前にミッションだ」

「え?何?」

「俺の家にあるノーパソとギター持ってきて。できればアコギとエレキ両方」

「う、うんわかった」

「部屋のものは勝手にさわるなよ」

「わかってるよ! あ、あと···」

「ん?」

「ありがとう!!」

 

 ありがとう。結有くん。これからも、よろしく。

 そして、私は結有くんの家へ向かった。

 

「···なんで感謝?」

 

 張り切って病院外に出たものの、ギター2本とノーパソ持つって結構キツくない?

 ···!こういうときのお姉ちゃんだ!

 

「もしもし〜お姉ちゃぁ〜ん?」

「もしもし〜」

「車出せる? 病院にいる友達から部屋にあるギターとパソコン取って来てほしいって」

「いいよ〜」

「ありがと〜」

 

 十数分後、お姉ちゃんが車で病院の前まで私を迎えに来てくれた。

 

「すいちゃー」

「お姉ちゃ~ん!ありがとね〜!」

「取り立てホヤホヤの免許だよ」

「事故んないでね」

「当たり前さ!」

 

 そう言って、ビッと親指を立てた。正直、こんな性格だから不安。

 

 まぁ、私の心配も杞憂に終わり、無事にギターを取って、病院に届けることができた。

 ここでとりあえずお姉ちゃんとはお別れ……のハズなのに……なんで付いてきてるの!?

 

―――

 

「どうも〜初めまして!すいちゃんのお姉ちゃんで〜す」

「ごめん······なんかついて来ちゃった」

「別にいいけど。初めまして。妹さんとバンドをやらせてもらってます。月宮結有です」

「よろしくね〜」

「失礼かもしれないんですけど、下のお名前は何ですか? 名字が星街っていうのはわかるんですけど······」

「いいかい?月宮君。イイ女っていうのは、本当の名前を明かさないんだぜ☆」

 

 キリッと顔をこちらへ向けて、そう言った。

 なるほどな。すいせいのお姉さんはイイ女なのか。

 だとすると、すいせいもイイ女なのか···?

 そもそもイイ女の定義ってなんだ?

 

 考え出すとキリが無くなりそうなので、やめておいた。

 

 それにしても、兄弟揃って美人である。

 二人ともスレンダーで、顔立ちはよく似ている。

 すいせいの髪が澄んだ青色なのに対し、お姉さんの髪はあのピンク髪の少女とは少し違うピンクだが、これもきれいな色だ。

 この二人に詰め寄られたら、大抵の男子はノックアウトだろう。

 二人の最も大きな違いといえば、お姉さんのほうが胸が少しばかり大き···「っ······」

 

「今、失礼な事考えた?」

「ま、まさか······」

「だよね☆」

 

 すいせいさん、相変わらず恐ろしいですね······。

 病人に対してカッターナイフは投げるもんじゃないよ?

 っていうか、病人じゃなくても投げないからね?普通は。

 

「ちょっとすいちゃん! 危ないでしょ!! ごめんね!月宮くん!」

「あ、いえ。慣れてるので」

「慣れてるの!?」

「私と結有くんの仲だもんね」

 

 すいせいさん、目が笑ってないです。

 

「そっ、そっか···とりあえず、私のことは姉街って呼んでね」

「了解です」

「じゃあ、私は曲作りを観察させてもらうよー」

「そうですか。まぁ、できるかはわかりませんが、ゆっくりしてください」

 

 さて、まずはメロディだ。

 すいせいがどんな曲を作りたいのかは、移動中に聴いておいた。

 1つは、ロック系の曲。ギターの音が細かく刻まれる、カッコいい曲がいいとのこと。

 もう一つは、バラード。正直、個人的にはバラードがすいせいの声質には合っていると思う。

 すいせいの声は、家の母親みたいに、可愛さを捨てたシャウトが出来るだとか、声域がとてつもなく広いだとか、そういう訳では無い。

 

 だが、優しく包み込むような歌で、誰かの心を癒やし、誰かの心に自分の感情を歌を通して伝えることができる、そんな歌声だ。

 そんな、歌声だからこそ、俺はすいせいのバンドのギターを引き受けたのだ。

 

 最後は、ポップな曲調がいいらしい。

 それぞれがジャンルバラバラなので、キツいが、それは俺の腕の見せ所だな。

 

「ねぇ、ドラムとベースがいないけど、どうするの?それもパソコンの音で作るの?」

「いや、流石に録音にはなるが、そんなチープなものにはしない」

「じゃあどうするの?」

「いるだろ? 俺達には知り合いの最強のギタリストとタッグのドラマーが」

「ま、まさか······」

「そっ、NIGHT KNIGHTSのLUAさんだよ」

「!? LUAさん!どーゆーこと!?」

 

 あぁ、そうか。姉街さんは知らないんだっけか。

 確か、すいせいもNIGHT KNIGHTSは姉街さんの影響って言ってたな。

 これを伝えれば、おそらく相当に驚くだろうな。

 俺は、すいせいに教えろ、という仕草をする。

 それを見たすいせいは無言でうなずき、

 

「あぁ、言い忘れてた。結有くんはね、NIGHT KNIGHTSのMAYAさんの息子さんだよ」

「えぇぇえ!!!!」

 

 少しばかり刺激が強すぎただろうか。

 驚きの叫びが終わった後、しばらくの沈黙が続いた。

 その沈黙を破ったのは、姉街さん。

 

「なんですいちゃん最初に言ってくれなかったの!」

「ごめんって···あ、でもサインはもらったよ」

「やったー!! ナイスすいちゃん! 私、サイン部屋に飾るから帰るね!!」

「わかったー」

「月宮くん!いつでも私達の家に来ていいよ!」

「はぁ···どうも」

 

 そう言って、そそくさと姉街さんは帰っていった。

 なんだか、本当によく似た姉妹だ。

 

「じゃあ、すいちゃんも帰るね。ごめん!曲作るの任せっきりで」

「気にするな。バンド仲間だろ? お互い様だ。すいせいはさらに歌がうまくなるように頑張ってみてくれ」

「うん!」

 

 さて、俺は曲作りを始めよう。

 最初は···バラードが一番作りやすい。そこから始めよう。

この二人······結ばれる?

  • 結ばれる
  • 結ばれない
  • 結ばれてほしい
  • はよ既成事実つくれや
  • 結ばれないでほしい
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