星と月   作:あいとると

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4  月のメロディーと星の歌声――2

 前回のあらすじ

 ケーキ食う(無意識イチャイチャ)カラオケ行く(まぁまぁイチャイチャ)今 月宮の自宅(ナニが起きるんだろう)

 

―――

 

「お、お、お兄ちゃんが彼女連れてきたー!!」

 

「いや、違うからね」

 

 全く、この妹はどうして何でもかんでも恋愛に発展させようとするのだ。少女漫画やラブコメの見過ぎだ。バカめ。

 

「そ、そうだよね。今まで女気一つなかった非リア童貞陰キャのお兄ちゃんが、こんなにも可愛い女の子を家に連れてくるわけないもん」

 

「美結(みゆ)? 星街さんが帰ったら、俺の部屋に来なさい」

 

 笑顔でそう言ってやった。

 俺と星街はあくまでクラスメイトだ。今後恋愛に発展する可能性も、限りなくなくゼロに近いだろう。

 星街が俺に恋愛感情などは抱かないし、仮に俺が抱いたとしても伝えることはない。そうやって、高校3年間を過ごして、互いのことを忘れて離れていくんだ。

 

「えっ······」

「返事は?」

「う、うす···」

 

 美結は足を少し震わせながら、1階にある自分の部屋に戻っていった。

 

「悪いな。星街。上がってくれ」

「う、うん···」

「俺の部屋上の一番奥の部屋だから、勝手に上がったくれ。茶菓子持ってくから」

「わかった。おじゃましまーす」

 

 自分の脱いだ靴をしっかりと並べ、階段をゆっくりと上っていった。

 星街が見えなくなった後、俺はリビングに向かい、で冷蔵庫を漁る。

 さて、どれを持っていこうか······。

 ここは無難に麦茶か? 

 それとも牛乳? いや、なんか牛乳は違うな···。それに、もし出した場合嫌な予感がする。

 

―――牛乳を出した場合―――

 

「深い意味はないよね?」※分岐した未来の話です

「え、ない」

「ふーん」無言でカッタースチャ

「あ、あのー、星街さん?」

「月宮くんまですいちゃんのこと貧乳いじりするんだ?」

「え、ち、違···」

 

――――――終了――――――

 

 ···やめておこう。

 うーん、あ。そういえば星街はよく昼休みの時間にりんごジュースを飲んでいた覚えがある。

 というより、ほぼ毎日。

 これはアレだな。りんごジュースに決定だな。

 

 美結のだから、怒られるかもだが···。さっきの発言と等価交換ということで納得してくれるだろう。いや、させる。

 

 次は食べ合わせの菓子か。

 星街は甘いの苦手だからな······。

 なかなか悩ましい。あと、野菜も嫌いだったな。

 難しい問題だ。

 

 なんやかんや悩んだ末、最終的にはそこら辺に置いてあった堅あげポテトになった。

 コップに入れた飲み物をこぼさないように慎重に階段を登り、俺の部屋の扉を開ける。

 

 すると、だ。

 俺のベッドの隣で下をじっと見つめている星街がいた。しかも。手になにか手帳のようなものをもっている。

 さらにめちゃくちゃ釘付けになっている。俺が部屋に入ったことにすら気づいていない。

 

「······何してんの?」

「ふえっ!? す、すすす、すいちゃんは何も見てないけど?」

「いや、明らかに動揺してるし、何持ってんの?」

  

 俺はゲーム用のデスクに飲み物と堅揚げを起き、星街に近づいた。

 星街は尻もちをついたまま後ずさり、俺は手に持っているものを取り上げようとする。

 

「何見てるんだ?」

「むり!教えられない!」

「なんで、別にいいだろ」

 

 互いに無自覚だった。

 ただ、俺は星街が何を見ていたのか確かめるのに夢中で、星街は俺から自分の見ていたものを隠すのに必死だった。

 その光景が、第三者の目からはどんなふうに映るのか、と言うことは一切頭が回ったいなかったのだ。

 

 そして、部屋の扉がひらかれる。

 

「お兄ちゃーん、私のリンゴジュぅ······su」

「「あ」」

 

 俺達は、今気がついた。まるで、今の俺達は客観的に見れば恋のABCのCに入ろうとしている男女のようであることに。

 

「お、おお、おおおおお、お兄ちゃんが、童貞卒業しようとしてるー!!!」

「ちがーう!!」

 

 星街!

 俺たちの今の姿に気ががついたからといって顔を赤くするな!!

 信憑性が上がってしまう!

 

「そ、そうだよ! 月宮くんにすいちゃんの初めてを上げたりなんかしないから!」

「それはそれで失礼だなオイ!」

 

 星街、俺に対してどんなイメージを??

 この2週間で何があった?

 出会った初日の星街は何処へ。

 

「そうだよね! お兄ちゃんがこんな年でデキるわけないもんね」

「さっきから君たち俺に対して失礼じゃない?」

 

 星街さんが飲むならいいや、と言って美結は下へおりていった。

 星街が安堵しているその隙に!

 

「あっ!」

 

 ふっ。すまないな星街。俺の勝ちだ。

 で、何を見てたんだ···?

 あっ、これ···。

 

 その写真に写っていたのは、6歳くらいのときの俺と、お祖母ちゃんのツーショット写真だ。

 

「懐かしいな······」

 

 今はもう二度と遭うことはできないが、いつもそばにいてくれる、大切な人。

 

「よく見つけたな。どこにあった?」

「――んさ―てたら―たまた―――つけました」

「ん?」

「エロ本探してたら······たまたま見つけました」

「······ないからな」

「えっ、ないの!?」 

「お前は何だ? 男子高校生の9割9分9厘がエロ本を持っているとでも?」

「違うの?」

「違いますね。 そもそも、なんでこんな写真なんかずっと見てんだ? もしかして、星街ってショタコ」「殺すぞ」

 

「さーせん」

 

 星街にリンゴジュースのはいったコップを渡し、適当に堅あげポテトを開く。

 

「月宮くん、なんですいちゃんがリンゴジュース好きって知ってるの?」

「ん? だって昼休みのときいつも飲んでるだろ」

「え、なに? すいちゃんのこと好きなの?」

「まぁ、好きといえば好きだな」

「え、あぁ、そうなんだ······」

「ナニコレ、」

 

 ―――

 

「で、本当に俺のギターなんかでバンドをやるのか?」

「それは実際に聴いてみてから」

「へいへい」

 

 そう言って月宮くんは、私をベッドの上に座らせ、部屋の隅においてあるアコースティックギターと、クローゼットのなかからパイプ椅子を取り出し、ゆっくりと座った。

 ギターを持っている姿が似合う。

 直感的にそう思った。

 正直な話、月宮くんはかなりかっこいいほうだと思う。地味ではあるけれど、整った顔立ちをしていて、これを言ってしまうと失礼かもしれないけれど、上の下くらいはあると思っている。

 そして、ところどころ捻くれてはいるけれど、芯には優しさがある人だ。

 それなのに、最近気がついた。一部の生徒は、月宮くんが廊下を通ると、睨みつけていることを。

 その理由を知りたいとは思うけれど、それを知るには、まだ私達は遠すぎる。

 

「リクエストはあるか?」

「うーん、ドライフラワーがいい」

「了解。ボーカルは星街な」

「わかった····って、え?」

 

 私の言葉なんて無視して、月宮くんはイントロを引き始めた。

 心地の良いギターの音。

 ギターは、コードというものがあって、一つでも弦を抑えるのを失敗すると、不格好な音色になってしまうらしい。

 でも、それがない。とても丁寧で、繊細な指の動きをしている。

 イントロが終わり、私は歌い始めた。

 カラオケで私の喉は相当疲れているはずなのに、歌えた。とても歌いやすかった。

 このとき、私は革新した。

 一緒にバンドでギターをやってもらうのは、月宮くんしかいないって。

 

―――3時間前

 

「あの男···いったい誰だにぇ?」

「うーん、すいちゃんの彼氏とか?」

「えっ、ノエル、あの人死んじゃうよ」

「どのみち、これは確かめる必要がありそうですねぇ」 

「とりあえず、ぽぅぽぅとフレアに連絡するにぇ!」

 

―――別視点

 

「あいつ······星街さんと二人きりで····ゆるせん! 親衛隊が必ず報いを受けさせてやる!」

 

 3人が、二人が喫茶店で食事をしていたのを目撃していた。




 高校入学したので、投稿頻度遅くなります!

この二人······結ばれる?

  • 結ばれる
  • 結ばれない
  • 結ばれてほしい
  • はよ既成事実つくれや
  • 結ばれないでほしい
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