東方のギャルゲーしてたら幻想入りしただとぉ!?   作:生牡蠣

1 / 15
大昔に東方ハーレムで妄想して、結局投稿とかしなかったやつを修正したもの
続きも思い浮かばなかったし供養の為に投稿してみる


『東方恋愛郷』

とある昼下がりの午後

暖かい日差しを受けて、身も心もポカポカとした気分になる。

そんな日に何もせず、縁側に座ってただお茶を飲んでのんびりする。これを贅沢と呼ばずに何と呼ぶだろう。

 

『今日もいい天気だねぇ…』

 

『……あんた、そのセリフ爺臭いわよ』

 

“ポツリ”と漏らした僕の言葉に、隣に座る少女がジト目で答える。

その少女は、すれ違った男が全員思わず振り向いてしまいそうな程の可愛らしさと、その身に隠されている強大な力を確かに感じさせる不思議な存在であった。

少女の格好は頭には大きなリボンをつけ、紅白の色鮮やかな和を思わせるような服。

何故か脇の部分が開いているとこに目を瞑れば巫女の恰好であると予想するのは容易だ。

 

『そんなこと言わないでよ霊夢。久々にこうしてゆっくりできるんだからこの瞬間を噛み締めないと』

 

僕は隣の少女――――霊夢に苦笑いを向けた。

彼女は“博麗霊夢”

ここ博麗神社の巫女で、この世界…幻想郷の守り手である。

幻想郷。人間はもちろん、妖怪や妖精、神といった現代でその存在を忘れ去られてしまった物が流れ着く世界。

ここでは人間と人外が絶妙なバランスで共存している、美しい世界。

しかし、ここでも“異変”と呼ばれる世界を揺るがすような大事件が度々起こるのであった。

そんな異変を解決し、幻想郷のバランスを保つのが霊夢の役目であった。

僕も霊夢の幼馴染として異変を共に走り抜け、解決への手助けをした。

紅い霧に包まれても、春の来ない冬の世界でも、永遠に続く夜の中でも…他にも様々な異変を共に解決してきた。

そんないくつもの異変を解決し、ようやく訪れた平穏な日常なのだ。こうやってのんびりと噛み締めてもばちは当たらないだろう。

 

『はぁ~……こんな日常が続けばいいのにねぇ~』

 

『………………えぇ、そうね』

 

僕の漏らした言葉に、霊夢は少し間をおいて答えた。

彼女の表情は全く変わっていないように見えるが、何かを言おうか言うまいか悩んでいる様に少しだけ表情を強張らせたのを感じ取れたのは長年の付き合いの賜物だろう。

あっ、意を決した時の顔になった。

 

『……ねぇ』

 

『うん?』

 

 

 

 

 

 

 

『…………好き』

 

僕は霊夢から発せられた告白の言葉に驚き、彼女の顔を覗き込む。

彼女の表情はいつも通りのように見えるが、顔全体が赤く、恥ずかしがっているのが丸わかりだ。

誰に対しても同じように接する彼女がたった一人の存在にはっきりと好意を示したのだ。照れてしまうのも無理はないだろう。

……それに、頬が熱いので彼女にも負けないくらいに自分の頬も真っ赤に染まっているのだろう。

実際長い付き合いの彼女に改めて言われるのは恥ずかしい。そしてそれ以上に嬉しい。

 

『……僕も、好き』

 

僕も便乗するように霊夢に告白した。

頭に浮かぶのは、今までの彼女との思い出。

参拝客が来ない事や賽銭がない事に凹む彼女、異変を解決する勇敢な彼女、酔っぱらっていつもよりテンションの高い彼女、『またあんたなの…もうその顔も見飽きたわ』と言いながらも少し嬉しそうに微笑みながら僕に笑いかける彼女……

 

その全てが、大好きだ

 

『……そう』

 

霊夢は短く返事をすると、目を瞑り唇をこちらに差し出す。

僕達の間には、もう言葉はいらなかった。

やがて僕らの唇は重なり合い―――

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TRUE END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よっしゃあああぁぁぁぁぁ!やっとクリアしたぞこんちくしょう!!」

 

()は歓喜に狂い、コントローラーを机に叩きつける。

その衝撃で机の上にあったスナック菓子が床に散乱し、エナジードリンクが少し零れるがそんなことは些細な事。今はこの達成感を噛み締めるだけだぁ!

 

「ざまーみろこのクソゲーがぁ!」

 

僕はエンドロールが流れるパソコン画面に向かって中指をたてながら叫ぶ。

このゲームに半年以上も付き合わされたのだ。これくらい言っても()()は当たらんだろうよ!

やがてエンドロールが終わり、タイトル画面へと戻ったゲームからタイトルコールのボイスが響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『東方恋愛郷!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東方project

それは大人気シューティングゲームを原作とするシリーズの総称。

元は同人作品でありながらその独特の世界観や素晴らしい音楽、可愛らしいキャラクター等が人気となり、10年以上も愛され続けている作品群である。

俺が今プレイしていたのは、その東方projectの恋愛シミュレーションゲーム『東方恋愛郷』である。

このゲームは東方作品に登場する美少女キャラと恋愛を楽しめるというファン待望のゲームで、発売当時はネット上でもお祭り騒ぎだったのは今でも覚えている。

自分の推しキャラと甘い恋を楽しんだり、あのキャラの意外な一面を見れてさらに好きになったりと概ね好評なゲームであった。

 

……しかし、このゲームにもいくつか欠点がある。

まず一つはルートが多すぎる事。

東方は20年以上続くシリーズ、そのため登場キャラももちろん多い。

なんとこのゲームでは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なのだ。

自分の推しのストーリーだけ遊びたい人ならいいが、全てのキャラクターのスチルを集めたい層や完全クリアを目指すギャルゲーマニアの層からすれば途方もない道のりであり、クリアを断念するものも少なくはなかった。

おまけに100キャラ以上の攻略だけでも多いのに、一部キャラには複数ルートがあるのはもちろん、主人公の生まれる年代や種族を変えての独自攻略ルートも用意されており、エンディング数は500を超えているとも言われている程だ。

エンディングが多すぎて、攻略サイトの情報量がパンパンになりサーバーが落ちたというのはもはや神話だ。

もう一つの欠点は攻略難易度の高さ。

これがこのゲームをクソと評価する人が多い要因でもある。

過去作で主人公クラスであったキャラやラスボス、裏ボス、他にもとんでも能力を持ったキャラ達の攻略難易度は制作者の頭がおかしいのかと思うぐらいに難しいのだ。

例えば博麗霊夢ルートでのトゥルーエンドの難しさは有名だ。

他の全キャラを全て攻略するという前提条件がまず狂ってる。そうしてからようやくスタートラインだ。

その後、種族を人間にして霊夢たちと共に異変を全て解決。その上で他キャラの好感度も一定を保つとか最初聞いた時は頭を抱えた。

チルノどころかその辺の妖精にも殺される可能性が高い人間で異変解決だけでも無理があるのに、他キャラの好感度を普通レベルに保たないといけないから、他キャラからの回復や戦闘サポートが受けられなくなる等メリット効果なしで攻略しなきゃいけないとか製作者の頭の中を一回見てみたくなるほどには狂ってる。

プレイ中何回死んだり好感度調整ミスって他キャラルートもう一回見るはめになったと思ってんだよ!ふざけんなよマジで!!

……だが、その苦しみも今日で終わる!

俺の調べでは、まだ全てのルートをチートなしでクリアした奴はいないはず、つまり俺が1番乗り!さっさとSNSで完全クリアを自慢して承認欲求を満たしてゲーム終了だ!

このゲームやってる間、積みゲー増えまくったんだ!もうこのゲームの事は忘れて他ゲーをエンジョイすっぞゴラァ!

 

そう考えながら、俺はゲームを閉じるべくウインドウの×ボタンをクリックした。

 

 

 

 

〇ゲームを終了しますか?

 

→いいえ   はい

 

 

……うん?なんか見たことないメッセージウィンドが出て来たな…いつもは普通に×ボタンでゲーム終了してたような気がするが…

 

「はい一択だろこんなん。さっさと閉じろや」

 

俺は迷わず“はい”と選んだ。

 

 

〇本当に?

 

→いいえ   はい

 

 

…なんで二重で確認するねん!めんどくさいからさっさと閉じろ!!

 

 

〇本当の本当に?

 

→いいえ   はい

 

 

……“カチッ”

 

 

〇本当の本当の本当に?

 

→いいえ   はい

 

 

……“カチカチッ”

 

 

〇本当の本当の本当のガチのマジで?

 

→いいえ   はい

 

 

「しつこいなおいっ!!」

 

何度も“はい”をクリックしているのに開き続けるウインドに俺は発狂寸前になりながらもマウスを連打する。

早く他のゲームやりたいんだよぉ!俺がこのゲームやってる間に艦これとかウマ娘とかブルアカとかのパロディギャルゲーが出たんだぞ!そっちやらせろやあぁぁ!!

 

 

〇本当の本当の本当のガチのマージマジマジーロ?

 

→いいえ   はい

 

 

〇……本当に?

 

→いいえ   はい

 

 

………

……

 

 

 

 

 

〇 ユ ル サ ナ イ

 

 

あん?なんか一瞬画面がおかしくなったような…?

そう思ったのもつかの間、俺の視界は一瞬にして暗くなり、そのまま意識も途絶えたのであった…

 

 

 

 

 

最後に、目の前の空間が開いて、その中の無数の目が俺を見つめている光景が見えた気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いらっしゃい♡

 




とりえず3話くらいは書いてたからそこまでは投稿する予定

東方からしばらく離れてたから勉強しなおしたけど、キャラめっちゃ増えててビビったわ
信じられるか?こいつポケモンとほぼ同期のゲームなんだぜ……もう長寿シリーズじゃん…
しかも最近ゆっくり解説とかで一般の人にも認知度そこそこ高いっていう……あれもっとアングラな立ち位置じゃなかったっけ?
なんか複雑だわ…


ここまでご拝読ありがとうございました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。