東方のギャルゲーしてたら幻想入りしただとぉ!?   作:生牡蠣

2 / 15
えぇ…なんで赤バー付いてんのこれぇ……
まだなんも始まってないんだけど…流石東方、その人気は衰え知らずのバケモノコンテンツよ……!

こんなん更新するしかないじゃんよぉ…


幻想入りは突然に…

「Zzz………はっくしょん!…んあっ?」

 

肌に感じる寒気と自分のくしゃみの衝撃で俺は目を覚ました。

あー、寝落ちしてたかぁ…しゃーないよなぁ…あのゲームクリアするために何徹もしてたもん。そりゃ寝るよ…

………にしても寒っ!暖房付けたまんま眠ったはずだぞ!?この肌寒さなんなん!?

おまけに室内なのに風も感じるし床には落ち葉や土の感触まであr……あ、あれ?風?土?

流石に違和感を覚えた俺は辺りを見渡す。

 

 

そこには俺の汚部屋の面影はなく、木々が生い茂った夜の森が広がっていた

 

 

……わぁ~お星さまきれい~…

…………ってなんで!?俺の部屋は!?ここどこ!?私は誰……って流石にそこまでではないわ…

当たり一面に広がる森、森、森……俺の頭はおかしくなりそうであった。

お、落ち着け俺!まずは深呼吸だ!ひっひっふー、ひっひっふー……ってこれ子ども産むときの奴じゃん!?でもこれしか知らなーい!!

ひっひっふー…………オッケー、ラマーズ法のおかげで落ち着いた…効果あるんだあれ…

とりあえず冷静に今の状況を分析しようか。

俺は家でゲームをしていたが、気が付いたら森の中にいた…………うん、分析しても意味わからん。ポルナレフの方がまだ何言ってるか理解できるわ…

えぇ……なんで俺森にいるのぉ?

たぬきかキツネに化かされてんの?……考えといてなんだが流石にありえんな、まだニート生活続けてたことにしびれを切らした両親にサイレントで家を追い出されたって説の方が有力だわ……クソぉ、こちとら長年のブラック企業勤めからようやく解放されたんだからもう少しニートやっててもいいじゃん!ちゃんと次の仕事も探してたし、こんな強硬手段出る必要ないじゃん!!

 

……はぁ、ここで文句言っててもしゃーない。まずはここが何処なのかをはっきりさせよう。いくら森とはいえ、真っすぐ歩いてたらその内どっかの道路とか出るでしょ。標識とかを頼りに歩けば家に着く。あとは何とかして家に入れて貰おう。土下座とかして。

そう考えた俺は、森の中を当てもなく歩き始めた。

 

足痛ッ!よく見たら俺靴履いてないじゃん!?せめて靴履かせてから追い出してくれよぉ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…!ど、道路は…どこだ……!」

 

歩き始めてから数時間は経過しただろうか、俺はまだ森の中を歩き続けていた。

おかしいぞ…俺は回り道とかせずにまっすぐ歩いてんだぞ?それなのに、道路どころか街灯の一つも見当たらないって、どんだけ山奥に連れてこられたんだよ…!

もしかして俺、富士の樹海的な場所に捨てられたん?いくら何でも酷すぎひんか?

……これ、もしかしなくても道路とかにたどり着く前に力尽きるんじゃね?それどころか、熊とか猪とかの野生動物に食われるんじゃね?

…………嫌だぁ!?!?まだまだやりたいゲームとかあるしパソコンのエロ画像フォルダ消してないし童貞のまま死にたくないぃ!!速攻でニートやめて働くからヘルプミー!!!

 

「ヘルプm……ってあれ?」

 

俺が叫びそうになった時、視界の端で人影のような物が横切ったような気がした。

……人影!?人居んの!?やったあぁぁぁ!!助かったあああぁぁ!!

俺は人影を追いかけるように走り出した。

冷静に考えれば、こんな夜遅くに、深い森の中に人が居るなどやばい要素が満載だが、家に帰れるという事しか頭になかった俺はそんなことを考える余裕もなかった……

走り続けていると、目の前を歩く人の姿がはっきりと見えた。

よっしゃ!追いついたー!!

 

「すみません!助けてくださ「んおー?こんな夜遅くに人間かー?」……い?」

 

その人影に声を掛けた瞬間、一瞬だけ脳が思考停止したのを感じた。

俺の目の前には確かに人が居た。しかし、目の前の人はこの状況にはあまりにもチグハグしているように感じた。

 

俺の目の前にいたのは、幼女であったからだ。

 

夜でもわかるくらいに金色に輝く髪

夜の闇と同じくらいに黒い服

幼いながらも将来的には美人になるとわかる整った顔立ち

そんな幼女が、案山子のように腕を横に伸ばしながらのんびりとした様子で俺をまじまじと見ている。

えぇ……こんな夜遅くに幼女…?親御さんは?

絶対虐待案件じゃんこれぇ…俺助けてもらう側じゃなくて助ける側じゃんのこシチュエーション……

 

「あー!さてはおじさん外来人だな~!」

 

「誰がおじさんじゃ失礼なッ!」

 

こ、この幼女ぉ…!俺がおじさんだと!?まだギリギリ20代だからおじさんちゃうわッ!!…………最近髪薄くなってきた気がするけど違うよね?ね?

……ん?そう言えば今、この幼女から聞きなれないワードが聞こえてきたような…

確か……『外来人』?だっけ?

どっかで聞いたことがあるような……っ!お、思い出した……!!

が、外来人って確か…東方シリーズの用語の一つだったはずだ。

東方シリーズの舞台となる『幻想郷』は、現代社会とは結界で隔たれ、お互いに干渉がほとんどできなくなっている世界。しかし、その現代社会からまれに人間が幻想郷に迷い込んでくることがあるのだ。そう言った人間たちの総称が『外来人』だったはず……

では、何故こんな幼子からそんなワードが飛び出した?

東方シリーズって近年ではゆっくり実況などで一般人も知ってるコンテンツになってきているが、目の前の幼女くらいの年齢の子にはまだメジャーじゃないはず……ッ!?

 

「ッ!?」

 

「んー?なんなのだ、私の事ジロジロ見てー?」

 

幼女が訝しげに俺の事を見てくるが、それに反応している余裕も俺にはなかった。

 

この幼女、似ているのだ。俺が『東方恋愛郷』で攻略したキャラの一人に

 

……ま、まさかな!流石にゲームのやりすぎだな!!

ふぃー!あぶねぇあぶねぇ、一瞬俺が東方世界に幻想入りとか言うニコニコ動画に投稿されてそうな二次創作の主人公になっちまったのかと本気で信じてしまいそうになったわぁ…

流石にリアルと二次元の区別ぐらい、俺にだってつくわ!!

 

「そうだよなぁ!まさかこの幼女がルーミアなわけ「おぉー!?おじさん、私の名前知ってるのかー!」まさかの大正解だよチクショー!!

 

「うわっ!?急に叫び出さないでよー!びっくりしたなー…」

 

俺は驚く幼女――――ルーミアを尻目に叫んだ。

うっそだろお前ぇ!?俺、東方の世界に転移したのぉ!?いや、転移というか幻想入りなのか……この際どっちでもいいわぁ!大切なのは、ここが俺の元居た世界ではないという事。

異世界転移とか憧れるけど、実際に起こるのはダメだってぇ!!金なし、戸籍なし、知識なし、おまけに何のスキルも持たない人間を放り込んじゃいけないってぇ!?

そりゃ、俺だって『幻想入りして東方キャラハーレム作ってエチエチな生活送りてぇぜ!!』なんて言ってた時期もあったけど、今冷静に考えたらリアルの女の子、しかも人外のハーレムとか俺にできるわけないじゃん!?そんなのゲームだけで十分だってぇ!!

幻想入りは創作だから面白いのであってリアルではきついってぇ!!

 

「うぅ…なんで俺がこんな目にぃ……!」

 

あぁ…現実を受け止め切れなくてなんか泣けてきた……

 

「えぇ…今度は泣き出したぁ……よしよ~し、なんかよくわからないけど泣かなくてもいいんだぞ~」なでなで

 

俺のすすり泣く姿を見たルーミアは、同情したのか慰めるように頭を撫でてきた。

あぁ…心地いい……

メンタルやられてる今の俺にとっては、こうして優しくされるのは安心感や充足感がハンパない……幼女相手にバブみを感じてしまいそうだ…ルーミアママ概念?多分新しいな…

……よし!ルーミアのおかげで少し元気出た!!

くよくよ悩んでいても仕方ない、今までの事よりこれからの事を考えよう!!

 

「ありがとう、元気出たよ!!」

 

「おーそれは良かったのだー」

 

俺の元気そうな姿を見て、ルーミアも“ニコッ”と笑顔を向ける。

可愛い。そう言えばゲームでルーミア攻略のラストで解放された1枚絵もこんな眩しい笑顔だったっけ?あの絵が良すぎて一時期パソコンの壁紙にしてたっけなぁ……

 

「元気になったところで、おじさんに聞きたいことがあるのだー」

 

ルーミアが口元に指をあてながら俺に聞いてくる。

なんだろう…今の俺はルーミアのおかげで元気を取り戻したのだ、俺に応えられることなら何でも答えちゃうぞー!

 

「おう、何でも聞いてくれ!」

 

「それじゃあ遠慮なく……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ、あなたは食べてもいい人間?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………あっ、これ死んだか?

 

 

 

 




幻想入りで最初に遭遇するのはルーミアの場合が高い気がするの…多分気のせいだけど……
EXルーミア=空亡説ってあったやん、あれガセネタなん?
というかEXルーミア自体が公式じゃないってマ?割とショックなんやが……

東方ってすげぇよなぁ。最近じゃスイッチでゲームも発売してるらしいじゃん…
私が東方にはまってた頃って、コミケでしか出会えなかったのに一般のゲーム屋さんで出会えるとか……知名度上がって嬉しい気持ちと周りで自分だけが知っているであろうオタク向け作品を隠れて楽しむ事がもうできないと思うと寂しいという2つの思いが混ざって複雑ですわ…

ここまでご拝読ありがとうございました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。