堕ちた超越者は夢を喰らう化物に変貌する   作:レイ1020

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随分前に書いていた話です。

前世で嫌われていたスペルが前世の時に闇落ちをしていたら?という話です。

先に言っておくと、かなりスペルが邪悪というか嫌な奴になってます。胸くそ展開も満載なのでそう言った展開が苦手な方は見る事を控えて下さい。


闇堕ち

 

 

 

 

私は・・・・・・何の為にレースに出てるんだろ?

 

 

 

 

 

”引っ込めっ!この極悪ウマ娘がっ!!”

 

 

 

 

 

私は・・・・・・何の目的があって”この場”にいるんだろ?

 

 

 

 

 

”さっさと引退しやがれっ!!テメェがいちゃレースが盛り上がんないだろうがっ!!”

 

 

 

 

 

少なくとも、こんな罵声(ブーイング)が聞きたくてここにいる訳ではない・・・・・・はず。

 

 

 

 

 

”お前がセンターのウイニングライブはもう飽き飽きなんだよっ!”

 

 

 

 

私は・・・・・・何で()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

”ウマ娘達の夢をぶち壊して優越感に浸ってる悪魔がっ!!”

 

 

 

 

 

この言葉は、私と同じレースに出走していたウマ娘から言われた一言。・・・・・・私にはもう・・・・・・何が何だかわからなかった。何でそんな風に言われないといけないの?そんな事微塵も思っていないし、むしろ憐れんでいたりするのに・・・・・・。私はただ、他のウマ娘達と一緒に楽しく・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

”あんたみたいな化物なんざこの場にいる資格はねぇんだよ!!この化物がっ!!!”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(・・・・・・パキンッ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉で限界が来たのか、私の中の”何かが”割れ・・・・・・そして壊れた。

 

 

 

 

 

 

そうか・・・・・・分かったよ。みんながそんな風に言うなら、私はもう・・・・・・化物でも良いし、悪魔でもいい。感情なんて要らないし、寄り添ってくれるような友達も・・・・・・家族も要らない。

 

 

 

 

 

私にいるのは・・・・・・勝利への欲望と・・・・・・”壊す”事への欲望と高揚感、そしてそれを為すためのトレーニング・・・・・・それだけで良い。

 

 

 

 

 

 

 

 

私はデスペルフォース・・・・・・前世の記憶を持つ特殊なウマ娘であり、そして・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウマ娘達の夢や希望の全てをぶち壊す・・・・・・化物だ

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、最強を誇ったウマ娘が、自分の恨む全ての人、ウマ娘に対して復讐を遂行する・・・・・・もしもの話である。

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

 

『デ、デスペルフォース!!見事最後の最後で差し切り、このレースに勝利!!不調からか、”スタートダッシュに出遅れ”、”中盤に至るまでスピードにいつものキレがなかった”事もあって、最後尾に位置付いていましたが・・・・・・やはり無敵を誇るこのウマ娘が勝利を譲る事はありませんでした!!』

 

 

 

『非常に見応えがありましたね!今までの彼女からして、今日も大差を付けて勝つとばかり思っていましたが』

 

 

 

 

あるレースが地方で行われていた。地方という事もあって、レースの規模も会場も決して大きいものとは言えなかったものの、その割にそのレース会場では観客達が異様な程に盛り上がりを見せていた。

 

 

 

”マジかっ!?あのデスペルフォース相手にこんなギリギリな戦いが出来んのかよっ!?”

 

 

 

”あの2番のウマ娘、最後の最後で抜かれたけど良い走りしてたよな。こりゃ、将来期待出来そうだ!”

 

 

 

”地方のレースでこんな様のレースするとか、デスペルフォースも終わったな〜w”

 

 

 

盛り上がる理由としては、今としては”生ける伝説”とも呼ばれながら、ありとあらゆるウマ娘達のファンやウマ娘達に嫌悪の対象として見られている、デスペルフォースが、危うくこのレースで”敗北を喫しそう”になっていたからだ。負けを知らないデスペルフォースが、初めて苦汁を飲まされる・・・・・・という可能性が少しでもあったこのレースに、観客達は異常な程に盛り上がっていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・それが、デスペルフォースの狙いだとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・くそっ!!」

 

 

 

 

ところ変わって、レース終了後のウマ娘達。ウマ娘達は、レースの疲れもあって、ターフ上に腰を落としている者や、膝に手をつきながら必死に息を整えている者がいて、その誰しもが今回のレースに悔しさを滲ませていた。ある、一人のウマ娘に強い視線を注ぎながら・・・・・・。

 

 

 

「デスペルフォース!!あんた・・・・・・今のレースは何なんだっ!?」

 

 

 

「何だ、と言われても。普通にレースを走って勝っただけ。それだけでしょ?」

 

 

 

「普通?・・・・・・何が普通だ!!私の目は誤魔化せないぞ?お前・・・・・・手加減してただろっ!!」

 

 

 

疲労した身体に鞭を打ちながら、一人のウマ娘がレース後だというのに平然とした調子でいるデスペルフォースに掴みかかる勢いで詰め寄っていた。このレースで”2着”だったウマ娘だ。そんな彼女に対して、デスペルフォースは薄く笑みを浮かべながら口を開く。

 

 

 

「当たり前でしょ?キミ達相手に本気なんて出したら弱い者イジメみたいになっちゃうし」

 

 

 

 

「何だとっ!?」

 

 

 

「っていうか。そんなのどうでも良くない?少しは楽しめたでしょ?私よりも先にゴールインできるかも知れないっていう感覚のお味はどうだった?そして、それをギリギリの所でかっさられた感想は?」

 

 

 

「っ!!・・・・・・き、貴様ぁぁーーっ!!!」

 

 

 

その物言いにとうとう我慢出来なくなったのか、デスペルフォースに殴りかかろうとするウマ娘だが、デスペルフォースはそれを軽く掌で受け止め、笑みを深めた。

 

 

 

「むしろ感謝して欲しいくらいだよ?レースを面白くする為に、敢えてキミ達のレベルにまで力を抑えて走ったんだから・・・・・・いや〜地味に疲れた」

 

 

 

 

「侮辱するのも大概にしろよっ!そんな事して楽しいかよっ!?この外道がっ!!」

 

 

 

「楽しい?・・・・・・勿論楽しいよ?今まで、散々私に色々と言ってきた奴らに仕返し出来てんだからね。キミだって、私の悪口をネットに書いて拡散してるでしょ?・・・・・・それだけじゃなく、関係ない私の両親や親族の事も散々侮辱してくれたよね?それの仕返しをしただけの話さ」

 

 

 

「っ・・・・・・だ、だからってこんな・・・・・・」

 

 

 

これには言い淀むしか無かったこのウマ娘は、そのまま膝をつく。この反応からして、事実というのは確実だろう。

 

 

 

「はぁ〜・・・・・・でも、実力の”3分の1”も出してない私に勝てないようじゃ、キミも他のみんなの実力もたかが知れてるね?トレーニング、ちゃんとやってるの?」

 

 

 

「「「何だとっ!!?」」」

 

 

 

デスペルフォースの煽りとも取れるその発言に、とうとうその場にいた他のウマ娘達も憤りを見せる。

 

 

 

「ま、所詮地方じゃ、このレベルだよね。はぁ〜・・・・・・さっきも言ったけど、レベルの低い連中に合わせるのは骨が折れるよ〜」

 

 

 

「この・・・・・・極悪ウマ娘がっ!!」

 

 

 

「許せないっ!!」

 

 

 

我慢の限界が来たのか、その場にいたウマ娘全員が、デスペルフォースに襲いかかった。だが・・・・・・

 

 

 

「キミ達如きに、私を捕まえるなんて無理だから。そんじゃね〜、私帰るから。あ、ウイニングライブのセンターは誰かに譲ってあげるから好きにしなよ?どうせ私が出たって、喜ぶ人なんて誰もいないし」

 

 

 

レースで疲弊し切った彼女達に、デスペルフォースを捕まえる事などできるはずもなく、デスペルフォースは彼女達を軽くあしらった後で悠々とその場を後にしていった。・・・・・・ウイニングライブをすっぽかして。

 

 

 

普通、余程の事情でもない限り、ウイニングライブをほっぽり出す事など出来はしない。すれば、罰金もしくは数レースの出場停止処分が降る可能性がある。おそらく、デスペルフォースには近いうちに何かしらの処分が下されるかも知れないが、本人にとって、もはやそれはどうでも良かった。何せ・・・・・・

 

 

 

 

他人から”譲られて”ウイニングライブのセンターに立つ程、惨めで悲しく、屈辱的な事はないのだから・・・・・・。

 

 

 

 

デスペルフォースは帰り道に、うっすらと笑みを浮かべていた。酷く歪んだ顔つきをしながらウイニングライブで踊るあの2着のウマ娘を、思い浮かべながら・・・・・・。

 

 

 

その後、1着であるデスペルフォースがセンターに立ってないことに、不信感を覚えた観客はいたらしいが、ブーイング等は一切起こらなかったらしい。むしろ、久々に見るデスペルフォース以外のウマ娘が立つステージに、大いに湧いたのだとか。

 

 

 

ちなみに、今回のレースに出たウマ娘達は揃ってレースの引退を決意した。2着だったウマ娘に至っては、”2着だったのにセンターで踊る”という屈辱的な事をされたのと、圧倒的な力の差をまじかで実感した事もあって、レース後に精神病を発症してしまい、しばらく療養する羽目になった。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・10人のウマ娘達の夢が壊された瞬間である。ある一人の化物(ウマ娘)によって。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さ〜て・・・・・・次は誰をぶっ壊してやろうかな〜?言っとくけど、私が気が済むまで止めるつもりは無いからね?」

 

 

 

 

 

 

 




この小説はそんなに長く投稿するつもりは無いので後、二話くらいで終わりにする予定です。

というか思ったんですが、ほぼ全ウマ娘達に嫌われて罵詈雑言を言われても、精神崩さなかったもう一個の方のスペルはどんなメンタルしてたんでしょうね?

普通、今回のスペルみたいになってても不思議じゃ無かったのに。


それについても次回触れていきたいと思います。
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