幻影の狂剣士   作:izuki

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SAO編
第一話 始まり


 アバターの設定などを終わらせて目を開けるとそこは、アニメで見たSAOの世界、《はじまりの町》だった。

 

「ここがSAO、今から俺が生きていく世界」

 

 笑みが溢れる。

 当たり前だこの世界にようやく来ることができたのだから。

 

「やっぱりこっちでも視えるよな」

 

 町の人や建物などに赤い線と黒い点が視える。

 直死の魔眼は、こちらでもちゃんと機能する。

 元からそのつもりだったし良いんだけどな。

 まぁ今は、必要ないし視ないけど。

 さて、アバターに関してだがどうせ後から変わるから初期から殆ど弄っていない。

 プレイヤーネームは、shiki。

 本名は、どうかと思ったが他に考え付かなかったし別にいいかと思った。

 

 とりあえずは、自分の装備を確認する。

 

 まだ初期装備しかないがその中に一つ本来ないはずのものがあった。

 

 《秋水》

 

 俺が転生する際に願った特典の一つだ。

 直死の魔眼みたいになんらかしら条件や専用クエストでもあんのかと考えていたがどうやらないらしい。

 少し残念かも。

 秋水を選択し性能を確認する。

 これは、強いなエリュシデータよりも遥かに上だ。

 多分これ終盤までずっと使えるぞ。

 だがそれと同時に要求値も物凄く高いため今の俺では装備出来ん。

 それに《カタナ》スキルも習得しなきゃだしな。

 しばらくはストレージの肥やしだな。

 さて、取り敢えず武器で曲刀でも買ってフィールドに出るか。

 ………………武器屋どこだろ。

 

〜〜〜〜〜〜

 

「フッ!」

 

 手に持った曲刀が光を帯びイノシシの体を切り裂いた。

 正式名称は、《フレンジー・ボア》だったか。そいつが断末魔をあげ、その体はガラスのように砕け散った。

 俺がSAOにログインして数時間ほどだろうか。

 あの後俺は人に聞き教えてもらった武器やで曲刀を購入してソードスキルの練習をしていた。

 

「ある程度慣れたな」

 

 だけど正直あんまり使わないかもしれない。

 魔眼使えば一発だし。

 ちなみに魔眼で倒す、いや殺してもちゃんと経験値は、入る。

 

(剣道を習っておいてよかった。剣術があるのとないのでは雲泥の差だな。それに身体が軽い。ここまで運動性能に差が出るとはな。)

 

 まぁ俺の剣は、我流が多いが。

 それでも道場内では1番強かったし大会でも一位を取っていたので、文句はほとんど言われなかったが、言ってきた奴は全員叩きのめした。

 俺は、ここにくるまでに見てきたプレイヤーの動きを思い返す。

 動きがぎこちない奴が大半だった。

 中には、慣れた動きをしている奴もいたがそいつは、おそらくβテスターだろう。

 さて、強制転移までレベル上げするか。

 俺は、町から離れていった。

 

〜〜〜

 

 気がつくともう日が暮れ夕暮れになっていた。

 俺は、次の拠点《ホルンカの村》まだ来ていた。

 今は、(アニールブレード》を手に入れる事ができる《キークエスト》をこなしている。

 内容は、《リトルネペント》というモンスターの中でも《花つき》という奴が落とす《リトルネペントの胚珠》を手に入れるというもの。

 曲刀使いの俺がなぜこのクエストをしているかというとレベル上げの目的もあるが、俺は基本刀だか剣というか刃物全般好きなのでどうせならアニールブレードも手に入れてみようかと思った次第だ。

 だが目的のリトルネペントの花付きがなかなか出ない。

 だがそれなりにレベルは上がった。

 それにもう夕方だ。

 

(そろそろかな……)

 

 そんなことを思っていると突然鐘の音が鳴り響いた。

 次の瞬間体が光に包まれ、はじまりの町に強制転移した。

 

(始まるか……)

 

 他のプレイヤーも集まっており、何が起きたのだと騒いでいる。

 すると上空に《Warning》の文字が浮かび上がったかと思うと《System Announcement》の文字とともに空を埋め尽くし、そして、ドロリと血のような赤い液体が垂れ下がりローブを来た数十メートルの人型を形成した。

 プレイヤー達の戸惑いの声が益々大きくなる。

 そんなプレイヤー達に意も介さず人型はこう言った。

 

『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』

『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる、唯一の存在だ』

 

 茅場晶彦

 ナーヴギア、SAOを作った天才ゲームデザイナーで量子物理学者。

 そして今から始まるデスゲームの主催者。

 

『プレイヤー諸君は、既にメインメニューからログアウトボタンが無いことに気づいてると思う。それは、不具合ではなく《ソードアート・オンライン》本来の仕様である。諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームからログアウトすることはできない。また、外部の人間によってナ―ヴギアの停止、解除を試みられた場合、ナ―ヴギアが諸君の脳を破壊する』

 

 途端に周囲のプレイヤーがざわつき始める。

 

『10分間の外部電源切断、2時間のネットワーク回路切断、ナ―ヴギア本体のロック解除、または分解、破壊のいずれかによって脳破壊シークエンスが実行される。現時点で、警告を無視しナ―ヴギアの強制除装を試み、すでに、213名のプレイヤーがアインクラッドおよび現実世界から永久退場している』

 

 ニュースの記事が幾つか空中に大きく表示される。

 それらはナーヴギアのことについてだ。

 

『ご覧の通り、多数の死者が出たことを含め、この状況をあらゆるメディアが繰り返し報道している。

よって、既にナーヴギアが強制的に解除される危険は低くなっていると言ってよかろう。 諸君らは、安心してゲーム攻略に励んでほしい』

 

 よく言うぜ。こんな状況にしといて。

 

『しかし、充分に留意してもらいたい。今後、ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。HPヒットポイントが0になった瞬間、諸君らのアバターは永久に消滅し、同時に諸君らの脳はナーヴギアによって破壊される』

 

 プレイヤー達はその言葉に対して何も言わず、ただ呆然としていた。茅場の言っている事を理解できていないのか、あるいは理解して現実を受け止めきれていないのか…………

 

『諸君らが解放される条件はただ1つ。このゲームをクリアすれば良い』

 

 表示されていたニュースは消え、茅場はウィンドウを操作しアインクラッド全体の見取図が表示した。

 

『現在君達が居るのは、アインクラッドの最下層…第1層である。各フロアの迷宮区を攻略し、フロアボスを倒せば上の階に進める。第100層にいる最終ボスを倒せばクリアだ』

 

 周りのプレイヤーもその理不尽に対して、怒りを露わにし茅場に対して文句言っている。

 本当ふざけてるな、とつくづく思う。

 

『それでは最後に、諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントを用意してある。確認してくれたまえ』

 

 俺は、ウィンドウを操作しメインメニューからアイテムストレージを開く。そこに《手鏡》というアイテムがあった。

 それをオブジェクト化し手に持つ。

 見た目はただの手鏡。鏡に映っているのは俺の現実世界の顔と少しだけ違う俺のアバターの顔だ。

 すると、周りのプレイヤー達が転移させられ!た時と同じように白い光に飲まれていく。

 その現象は私にも例外なく起こり、光に包まれる。

 ほんの少しで光は消え、そして手鏡には先程とは違う顔少しだけ伸びた後ろ髪を一つに結んだ現実世界の俺と同じ顔が映っていた。

(こうしてみると少し女顔だよなぁ俺……)

 こんな呑気なことを思っている俺と違い周りは物凄くざわめき戸惑っている。

 

『諸君は今、何故、と思っているだろう。何故、ソードアート・オンライン及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんな事をしたのか?と。 

私の目的は既に達せられている。この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はソードアート・オンラインを造った。 そして今、全ては達成せしめられた。…以上で《ソードアート・オンライン》正式サービスのチュートリアルを終了する。 プレイヤー諸君の健闘を祈る』

 

 最後にそう言い残した茅場のアバターは、今も空を埋め尽くしているシステムメッセージに溶け込むかのようにして消えた。

 そして全てのプレイヤーがフリーズしたかのように、口をぽかんと開けて唖然としている。

 そんな中、誰かの叫び声が聞こえた。

 それが引き金となってか、プレイヤーは自分が置かれている状況を理解し、各々の反応を見せ始める。

 泣き叫ぶ者。激怒する者。絶望する者。来るはずもない助けを求める者、様々だ。

 その中でも見える範囲で何人かがこの広場から抜けていった。

 βテスターだアイツらは危険な場所や狩場をよく知っている。

 そして向かう先は俺が強制転移前までいたホルンカの村だろう。

 俺も広場から離れてホルンカ村まで向かうことにする。

 

「要は、死ななきゃ良いんだ。簡単な話だろ。」

 

 生きている限り俺は、神でも殺してみせる。

リメイクするって言ったらどうします?(ストーリーは基本変わらない)

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