幻影の狂剣士   作:izuki

5 / 12
第四話 月夜の黒猫団

 第1層のボス攻略から数ヶ月経った。

 俺はあれ以降ボス攻略には参加してない。

 最後に参加したのは、ディアベルから声が掛かった第25層の時だっただか。

 ああ、けど10層のボスに関しては何となく迷宮区に潜ってたらボス部屋を見つけて、そのまま挑んで倒しちゃったんだよな。

 その後1週間ほど誰が倒したのかっていう話題で持ちきりだったっけ。

 それに今はヒースクリフ率いる《血盟騎士団》の参戦で、攻略は前よりもスムーズに進んでいる。俺がわざわざ参加する必要はない。

 そういえばアスナは原作通りに血盟騎士団に入り副団長になったらしい。

 だいぶ出世したよなぁ、あいつ

 ちなみに俺は今日、6月12日、27層迷宮区に来ている。

 今の俺のレベルは55

 普通はこんな下層にはいないし、今の俺は最前線で戦っているプレイヤーよりも上だろうな。

 けど、まだ秋水は装備できてない。あと20以上は上げないと。

 では何故来ているかと言うと、俺の記憶が正しければ、恐らく今日が《月夜の黒猫団》のメンバーがキリトとケイタを残しトラップで全滅してしまうからだ

 今日じゃなかったとしても何日かはここで張ればいいし問題ない。

 まだ全滅していないことは下調べでわかってるしな。

 …………どうやって調べたのかは言わないが。

 っとどうやら俺の記憶は正しかったらしい。

 索敵に5人引っかかった。こっちに来てるな。

 俺は隠蔽を駆使して身を隠しながらこっそりと付いていった。

 

 

「駄目だ!」

 

 キリトは彼を止めようと声を掛けるが時すでに遅し。

 宝箱が開いた瞬間、部屋中にアラームが鳴り響き、扉は閉まり、大量のモンスターが姿を現す。

 次々とわいてくるモンスターにメンバーは困惑している。

 

「転移結晶を!」

「だ、ダメだ、使えない!」

 

 クソ!クリスタル無効化エリアか!

 どうする、どうすればいい。

 そんなことを思っていると。

 サチがモンスターの攻撃を受けきれず倒れてしまった。

 

「サチ!」

 

 すぐに向かおうとするがモンスターが行く手を阻み向かえない他のみんなも自分を守るので手一杯だ。

 だが、次の瞬間。

 サチの周りにいたモンスターが一瞬にしてポリゴンとなって弾け飛んだ。

 エフェクトが収まるとそこにはサチを庇うようにして前に立ち刀を握っている人物がいた。

 

「お前は!」

 

 そこには第一層のボス攻略で同じパーティーだったシキがいた。

 彼は後目でサチの安否を確認しその場から走り出し次々と他メンバーの周りにいるモンスターを一撃で倒していく。

 その眼は、蒼い瞳をしていた。

 俺は次々とモンスターを倒していく彼の姿に目を奪われた。

 

「……ボケっとすんな。全員部屋の隅に固まれ、盾を持っている奴は装備して防御に専念しろ」

 

 その言葉にはっとしすぐさま指示に従う。

 それを後目で彼は確認すると、目で追えないほどの速さでモンスターを葬り去っていく。

 トラップの作動から数十分が経過。

 出現した全てのモンスターを倒すことに成功し、俺たちは無事に部屋から脱出することが出来た。

 

「あの、助けてくれてありがとうございました!」

「……気にすんな。たまたま見かけただけだ。」

 

 聞くとシキは今日は素材集めのためにここに来ていて集め終えて帰っているときに俺たちがトラップに引っかかり閉じ込められていくのを見て飛び込んだらしい。

 その後は、彼と一緒に迷宮区の入り口まで戻りそのまま主街区まで帰えることにした。

 彼もいっしょについてきたので理由を聞くと。

 

「せっかく助けたのに別の罠で、死なれたら後味が悪い」

 

 とのこと。主街区まで付くと彼はいつの間にかいなくなっていた。

 あの出来事から一週間ほどたったある日今日は迷宮区に少し潜った。結晶の節約のために歩いて戻っているとたまたまキリトと鉢合わせた。

 

「シキ」

「…………久しぶりだな。他の奴はどうした?」

「ああ、それなんだが……聞いてくれるか」

 

 俺たちは安全を確保してその場で座り込むと

 キリトは話し始めた。

 圏外で窮地に陥っていたところをキリトが助け、勧誘を受け自分の本来のレベルを偽ったまま《月夜の黒猫団》に入ったということ。

 その後2か月ほどかけてメンバーのレベルを上げていきもう少しで攻略組入りも夢じゃないということ。

 ギルドリーダーがホームを買いに第1層へ行ってる間に、家具を買う為の資金調達をしに少し上の層に来たということ。

 そこでトラップにかかり俺に助けられたこと。

 その後自分がレベルを偽っていたことビーターであることを話し抜けることを決めたらしい。

 その時多少は非難されたが、それでも心よく受け入れてくれていつでも戻ってきていいと言ってくれたらしい。

 

「へー、良かったな」

「そういえば、言うのを忘れてた、あの時は助けてくれてありがとう」

「礼は受け取っておくよ」

「…話は変わるが、シキは攻略には参加しないのか?」

「……興味ないね。それに俺がいなくても問題ないだろ」

 

 そう言って俺は立ち上がる。

 

「じゃあな、気をつけろよ」

 

 そう言ってその場から立ち去る。

リメイクするって言ったらどうします?(ストーリーは基本変わらない)

  • して欲しい
  • しなくていい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。