ひぐらしのなく頃に 夢呪い編   作:たらたらたら男

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呪夢相殺 肆

 

6月12日

 

起きてから早々に朝の支度をし終え

 

(今日は呪符を貼って回るのと継続して呪霊の捜索だな。)

 

今日の予定を決め家に出ると

 

「おはようございますなのです!」

 

青色の髪を靡かせ元気よく挨拶する梨花が居た。

 

「あ〜おはよう?」

 

「ちなみにいつから居た?」

 

とぶっきらぼうに聞く

 

「ちょうどあなたが玄関から出てくるあたりに着いたわ。」

 

と先程とは似ても似つかない反応が返ってくる。

 

「あ、そう」

 

「今日はどうするの?」

 

「とりあえず呪霊避けの呪符で対策とこの騒動を引き起こしてる呪霊を探しに行く。」

 

「あてはあるの?」

 

「無いと言えば無い。

が、残穢で地道に居そうなところをしらみ潰しに行ってみるよ。」

 

「残穢?」

 

「呪力を持った存在や呪力を使ったあとってのは形跡みたいなのが残るんだよ。

目をよく凝らすと見える。」

 

「...?」

 

梨花は目に力を入れるような仕草を見せる。

 

「ぷっ。呪力を使える人間じゃないと無理だよ。」

 

と吹き出しながら言うと

 

ゴッと無言で梨花が脛を蹴る。

 

「痛ってぇ!」

 

「ふんっ!」

 

とそんなこんなをして今日の用事を済ませに行く。

 

───────

 

「...よし、と。」

 

現在は村からは少し離れた場所に居るが、それでも呪符を貼り終える作業にそう時間はかからなかった。

 

(残穢は見つからなかったが、まぁ目的はひとつ達成だな)

 

「ねぇ。呪霊避けのものを貼っちゃったらこの騒動を引き起こしてる呪霊は見つからないんじゃない?」

 

「そいつぁ大丈夫だ。」

 

「?」

 

「呪霊避けつっても避けていくのは3〜4級まで。

準2級以上からはお構い無しに入ってくんだよ。」

 

「それって意味あるの?」

 

と至極真っ当な意見をジト目でぶつけてくる。

 

「ねぇな。てか本来はほかの呪霊の邪魔が入らないようにしたり呪霊が多すぎたりする時に使うもんだからな。」

 

「じゃあなんで?」

 

「強いて言うなら」

 

と言葉を止め、背負っている袋のチャックを開け始める

 

「こういう人たちを巻き込まないため、かな?」

 

と言う祐人の視線の先を見ると鍬と斧を持った村人が2人いた。

 

「オヤシロ様が言ったんだ!言ってたんだ!」

 

「おま、おまえが...」

 

シン・陰流 居合「夕月」

 

様子がおかしい村人が喋り始めた時には隣に居たはずの祐斗は居なかった。

 

「!」

 

ドサッドサッと地面に崩れ落ちる音のする方に視線を向けると

 

「ま、対人も慣れてる方なんでね。」

 

納刀した状態の刀を持った祐斗が倒れた村人の後ろに立っていた。

 

「...殺したの?」

 

「峰打ちだよ。物騒なこと言うなぁ。」

 

「そんなもの持ってたら誰だって疑うわ。」

 

と言いながら刀が入っていた袋を持って祐斗の方へ向かう。

 

「おお。さんきゅ」

 

と、袋に刀をしまう。

 

「ん。」

 

「この人達、どうするの?」

 

「放置しようかと思ってるけどいいか?」

 

(数時間もすれば起きるだろうしな)

 

「別にいいんじゃない?」

 

まさかの回答に驚く。

 

「おいおい。一応、御三家だろ?」

 

「知らないわよ。

生まれたのが御三家だったってだけで村人を大切に思えって納得出来る?」

 

「それに...おそらく発症してるわ。」

 

「あ〜何となく思ったけどやっぱこんな感じなわけ?」

 

「3〜4てところかしらね。」

 

「数時間もすれば起きると思うんだけど大丈夫か?」

 

「...難しいところね。一応聞くけど今日その原因の呪霊を倒せる確率はいくつくらい?」

 

「...ほぼゼロパー。

てかそんなのがいるかどうかもわかんねー。」

 

「村の人達が発症しているかが心配ね。

もし、発症している人が多かったら終わりだと思った方がいいわよ。」

 

「まじかよ...。よくそんな冷静でいられるな。」

 

「正直...心が折れそうだわ。

というか多分折れてるわ。

悪い癖ね。

ループしているともちろん無理なループもあるでしょ?」

 

「おう。」

 

「それに気づくと心のどこかで諦めちゃうのよ。

1種の諦め癖ね。」

 

「なるほどな。」

 

(焦っている...というよりはもう折れちまってる。

言い得て妙だな...ん?)

 

「お前結構...」

 

「そうよ。もうほぼ限界なのよ...。

誰も信じられない。ルールがひっくり返るどころじゃないわよ...。」

 

そう語る少女の顔色は少し青ざめじっとりとした汗が浮いていた。

 

「素直で良いな。」

 

「馬鹿にしてる?」

 

「いいや?このくらい素直な方がいいぜ?

それで運命も打ち破れたんだろ?」

 

(梨花がもし死んだ場合ループした時、俺は存在するか否か。もしくは本来の打ち破ったループに戻るのか。)

 

(俺の考えはおそらく梨花はこのループに戻る。そして、次のループに俺がいる可能性はかなり低い。)

 

(とりあえずは梨花の心が折れないように...

いやこれ以上悪化しないように...な。)

 

という考えでフォローを入れておく。

 

「...ばか。」

 

そう言うと梨花は俯いてしまう。

 

(効果は無かったか。女心は難しいな。)

 

と思いつつ

 

「村に戻ろうぜ。」

 

と言うと

 

「きゃっ!」

 

梨花をお姫様抱っこする。

 

「何するのよ!」

 

「疲れたろ?」

 

「...まぁね!」

 

「しっかり掴まってろよ?」

 

「え」

 

と梨花が頭に?を浮かべると同時に祐斗が駆ける。

 

「っ!っ〜〜〜〜!」

 

梨花は声にならない叫び声を出すことになった。

 

───────

 

 

「よしっと。」

 

「じゃないわよ!」

 

と祐斗の脛を蹴る

 

が、

 

「あ、あれ?」

 

蹴った感触が鉄でも蹴っているかのような感想を覚えた。

 

「悪いな、今は呪力で強化してんだ。」

 

とニヤッと笑う。

 

「む〜!」

 

梨花はご立腹だ。

 

「それより村はとりあえずなんとも無さそうだな。」

 

「今のところはそうね...。でも、まだ発症してる人が出てないだけかもしれない。」

 

「ま、どちらにせよお前さえ死ななきゃまだ道はある。」

 

「そう...ね。」

 

(でもそれはこの雛見沢で私が死ねばループが確定してしまうということ。おそらくこの世界でループが確定したら抜け出すことは...。)

 

最悪の未来の可能性を考えてしまい表情に影を落とす。

 

「...。」

 

それを察し少年もまたかける言葉が見つからず、そのまま2人は村へと向かっていった。

 




TIPS シン・陰流
平安時代、蘆屋貞綱によって考案された。
呪術全盛の時代 凶悪巧者な呪詛師や呪霊から 門弟を守るために編み出された技
一門相伝であり、門外不出の縛りによって外部への情報を禁じている。

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