そして投稿遅れました。
すいません。FGOのBOX周回してました。
そして暑すぎる……今年やばくね?
ユウキside
「シュバルトからメッセージだ……」
「内容はなんダ?」
「えっとね……『予想通り妨害者が来た。僕が相手をするから、残りのメンバーでクエストの進行をお願い』だって」
どうやら、妨害してくるプレイヤーがシュバルトの所に現れたようだ。
彼の手伝いをしたいが、我慢だ。彼に任せられた役目を果たすことを最優先で進めなくてはならない。
「……キズメル。今、シュバルトが妨害する人を連れて、ここから離れたよ」
「うむ……我々は託された役割を果たそう」
ボク達は森エルフのキャンプ地の中にコソコソと歩いていく。
赤旗が立てられた司令官がいるであろう天幕に近づいていき、遂にその天幕の中に入る。
そして机の上にある、羊皮紙を取ろうと手を伸ばした時だった。
「敵襲だァァァーーーー!」
と、聞き覚えのある声質で大声で叫ばれた。
それにより、取ろうとしていた指令書を持っていかれてしまった。
まさかボク達の潜入がバレたのかと思ったのだが違った。
「何者が来たのだ!カーロス殿!」
あの時、シュバルト達βテスターを貶した男の名前を森エルフのNPCが言った。
情報通り、正義の戦士団達が森エルフ側でクエストを進めていたようだ。
「いえ、どうやらネズミが入り込んでいたようでして」
「どこへ行ったかわかるか?」
「すばしっこいので見失ってしまいました」
「くっ…!総員!侵入者を探すのだ!」
森エルフのNPCの動きが騒がしくなる。
「鷹使い殿!」
1人の森エルフが叫びながら指令書を掲げ、それを鷹の足に掴ませる。
どうしようか。こういう時は、シュバルトが言ってたっけ。『潜入任務は隠密が1番だが、もしバレた時は混乱を引き起こして、つけいる隙を作る!まぁ師匠の受け売り…だけどね』って。
「やるか……フィリア、手伝ってくれる?」
「勿論。撹乱は任せて」
フィリアが隠れていた天幕から飛び出し、森エルフのNPCの視界にチラリと映るように駆け抜ける。
「何奴!?」
その隙に、ボクは今隠れている天幕の支柱を切断する。
真ん中の柱を失ったことにより自重を支えられなくなった建物は崩れ落ちる。
「うわぁー!」
中にいた森エルフが巻き込まれたのか、布の下で踠いているのが見えた。
他の天幕も次々と騒ぎが起き始めている。
どうやら、ミト達もこの騒ぎに合わせて、暴れているようだ。
「早く
ボクが辺りを見渡すと、キズメルが、一際強そうな森エルフと剣を交えていたのが視界に入った。
HPゲージは3本。どうやらこのクエストのボスなのだろう。カーソルの色も赤黒い。名前も目標の鷹使いだった。
鷹使いの剣が、キズメルの胸当てを砕く。
「ハァ…なんとも嘆かわしいですねぇ…我らが宿敵!音に聞こえたリュースラ王国エンジュ騎士団がいまや、貴女のように美しか弱い女性を前線に送るほど落ちぶれたとは!」
煽るように鷹使いはキズメルに向けて言う。
癇に障ったのか、彼女のトンガリ耳がピクリと動いた。
「どうです?いっそこちら側に寝返ってしまいませんか?妹御とやらも殺すには惜しいと思っていましてね……厚遇しますよ?」
明らかにキズメルを挑発している。
「案ずるな及ばぬ。今、見込みのある、新人を数人仕入れてな。我が騎士団は益々、隆盛となろう」
チラリと一瞬だが、彼女がボクを見た気がした。
それはそれとしてとても嬉しいことを言ってくれる。
「それはそれは是非一度ご挨拶したいですねぇ」
「ほう?ならば紹介してやろう……」
キズメルが一呼吸置く。
「すいっち…だったかな?」
彼女がそう言うと同時にボクは物陰から鷹使い目掛けて突撃。レイジスパイクで、横っ腹を貫く。
「は?」
貫いた勢いそのままに、鷹使いを左足で踏み飛ばす。
「ぁぁああ?!」
鷹使いは2回ほどバウンドして天幕に激突した。
「ねぇキズメル…見込みがあるって…本当!?」
「ウム……大いにな……」
なんだかキズメルが引いてる気がする。そんな変なことしたかな?
今の一撃に他の森エルフが4人現れる。
「鷹使い殿…!」
「ご無事ですか!」
「ありゃりゃ…」
「新手が4人だナ…」
ぶっ飛ばした鷹使いを心配するように森エルフがしゃがみ込むが、対したダメージが入っていないのか、刺された所に片手を抑えながら、駆け寄った森エルフを押し除ける。
非戦闘員のアルゴはそそくさと離脱している。
「どうやら人族には過ぎた業物を手に入れたようですね。流石に不意を突かれました。ですが二度目はありません」
鷹使いが無事だと分かると、森エルフは腰のサーベルを抜いてこちらを睨みつける。
「
「増援もミト達が向こうで騒いでいるからなさそうだよ」
「多勢に無勢か?」
「んーん。どうせ雑魚だよ」
ボクがそう言うとキズメルは驚いた表情でこちらを見る。
「どうしたの?」
「いや、そなたがいてくれてよかった……お陰で仇敵を前にしても冷静でいられている」
キズメルの妹さんは鷹使いに殺されたのだ。冷静でいられるようサポートするのがボクの今の仕事だ。
「意図してやっているのか?」
「さあ?」
「フフ…流石はシュバルトほどの男が入れ込む女だ」
「ど、どういうことそれ…!?」
シュバルト!? キズメルに何を言ったの!?
「まあよい」
なんか話を逸らされた!? いや、今は戦闘中だ。
「では見習い騎士よ。かような戦場において我に倍する敵を相手取る時、採るべき戦術は、わかるか?」
「もちろん! その辺はシュバルト先生に教えてもらってるよ!」
ボクはキズメルに親指を立てて頷く。
「まずは…」
2人してくるりと敵に背を向けて走る。
「一時撤退!」
目の前にある天幕に飛び込む。
「フィリア!アスナ!」
「今だね!」
「了解!」
既に中で待機していた2人に支柱を切ってもらい、追いかけてくる森エルフを崩れる天幕で足止めする。
「逃げたと見せかけて……敵を分散!」
天幕に入らなかった森エルフを天幕が崩れる前に登って、上から襲撃する。
「各個撃破! ……だよね?」
「合格!」
唖然としている森エルフの顔を踏んづけて後ろに周り、そのまま
そのまま天幕から出てきた森エルフをキズメルと連携して相手をして、背中を切られた森エルフは、フィリアとアスナが相手取る。
因みにアルゴはこの戦いを唖然と見ている。
「さて…ユウキ!」
「うん…」
ここからがキズメルの雪辱戦で、ボクらにとっては中ボス戦だ。森エルフの鷹使いの地と空からの同時攻撃が来る。
森エルフの攻撃をキズメルが、鷹の攻撃をボクが受け止める。
「ユウ「大丈夫!」っ!」
心配そうに振り向こうとするキズメルを叱咤する。
「ボクは鷹と司令書が引き受ける! 君は…君の為すべきことを、為して!」
「ククク……随分と威勢の良いことですが……大丈夫ですかぁ? 人族の小娘ごときに背中を預けて…?」
再び煽るように鷹使いは、キズメルに挑発をして、集中を乱そうとしている。
「背後が不安でしょう? 仇討ち所ではないでしょうに……‼︎ 今なら降参しても見逃して差し上げますよぉ?」
「侮るな…ッ」
キズメルはそんな煽りに惑わされることなく、鷹使いを力強く突き飛ばす。
「我が背中を守る者こそ、人族随一の剣士! 後顧の憂いはとうに絶たれている!」
「ナニッ…!」
「今はただ我が名を刻め鷹使い! リュースラ王国先遣隊筆頭騎士近衛騎士キズメルが……貴様の首を貰い受ける!」
真っ直ぐと彼女は倒すべき仇敵を睨んでいた。
一方ボクは鷹のヒットアンドアウェイの攻撃に対して、中々決定打を与えられずにいた。
ちまちましてくる啄み攻撃や、足の爪による引っ掻き攻撃を躱していはいるが、攻略法が見出せなかった。
「どうしよっか……」
こういう敵mobは蜂みたいなタイプなのだが、そいつらよりも一撃が重く、オマケに速い。
「うーん……そうだ!」
ボクは次の一撃を待ち構えるが、先ほどとは違う構えを取る。剣を前に構えるのは変わらないが、空いている手を少し高く構え、半開きにする。
『キーーッ!』
鳴き声を上げながらボクの頭目掛けて降りてくる。
「ふっ…!」
今回は啄み攻撃だったようだ。
嘴を剣で受け止める。そして、そのまま開いた手で鷹の足を捕まえる。
「へっへーんこれで飛べないね……って…わぁぁあ!?」
鷹の足を捕まえればそのまま仕留められると思ったのだが、この鷹の羽ばたく力が強すぎて、ボクごと空まで飛んでしまった。
「あわわわわわッ!」
強い浮遊感に襲われる。
鷹に捕まっているせいでものすごい揺さぶられる。
「この…! いい加減、おとなしく……しろっ!」
ボクは右手に握る剣を鷹の腹に突き立てる。
クリティカルヒットしたのか、ダメージエフェクトが普段と違った。
「よし!」
鷹のバランスが崩れ、羽ばたく行為も止まったのでこのまま地上へ落ちていく。
「て! すっごく高い所にいるんだけどぉ!?」
やばいやばいやばい!
このまま落ちたら落下ダメージで死んじゃう!
どうにか落下ダメージを軽減しようとあれこれ考えるのだが、精々この鷹を下敷きにするしかなかった。
「ええいままよ!」
ボクは覚悟を決めて鷹を下敷きにし、目を瞑る。
その時、何者かが、敵を切ったのか、斬撃サウンドが鳴る。
そして、その何者かがボクの身体を抱えてそのまま地上へと降り立った。
「お疲れ様ユウキ。ナイスファイト」
聞き慣れた優しい男の声音。
目を開くとそこにはいつもと変わらない顔でボクを見下ろす、シュバルトの顔が写った。
「シュバルト…?」
「うん、僕だよ」
「妨害者は?」
「追っ払ったよ。ユウキの方はどうなってる?」
「えっとね……あの鷹の足に司令書があるからそれをとったら、後はキズメルの仇討ちを見守るだけかな……って鷹は!?」
「ああ、それならあそこに」
シュバルトが指を刺した先には、ローズダガーが喉に突き刺さった鷹が仰向けに倒れている姿だった。
「さっきボクを抱えた時……」
「そうだよ。んじゃチャチャッと回収しちゃおうか」
そう言って彼はボクを抱えたまま歩き始める。
と言うか今ボク、どんな状態なの?シュバルトの顔が近くて横になっているってことは、もしかしてお姫様抱っこされてる?!
「シュバルト…お、下ろして?」
「いいけど…もう大丈夫なの?」
「うん……」
シュバルトはボクの事をゆっくりと下ろし、突き刺さっているローズダガーを抜いて、鷹の足を切り落として司令書を回収する。
キズメルの元に向かおうとした時だった。
「やはり貴様らか!」
正直顔も合わせたくないくらい嫌いな男の怒鳴り声が響いた。
「貴様らもこのクエストのクリア報酬の中にある、攻略情報を狙っていたのだな!」
「そんな話、初耳ですけど」
ボクも聞いたことがないし、もしそうだとしたらシュバルトやアルゴが放っておかない。
「隠そうとしても無駄だ、我々はその情報の裏取のがあるのだからな!」
情報の裏取があると言うドライア。明らかにこちらの話を聞く耳を持っていない。
「その司令書を返したまえ! 我々がこのクエストをクリアする!」
シュバルトの手に握られているものを奪い取ろうと近寄ってくる。
「これはもうボク達が取ったんだから諦めてよ」
ボクはシュバルトの前に立ちはだかる。
その時だった。ドライア達の後ろから、キズメルと鷹使いが飛び出してきた。
「な、なんだ!?」
「僕達の仲間。黒エルフの女王陛下の近衛騎士様だよ」
「き、貴様ら何をした! どんなチートを使った!」
「何って、クエスト開始の森エルフを倒しただけだよ」
「そもそもチートなんて使えないしね」
ボク達がそう言うが、ドライアの怒りは収まらないようだが、彼の周りのプレイヤーはキズメルのカーソルの色に動揺を隠せていない。
何せ森エルフ側で進めている彼らはキズメルの敵対側ということ。つまりは彼女が敵NPC。襲われる可能性もあるわけだ。
あまりにも強い彼女にドライア達は手をこまねいていた。
その間にキズメルと鷹使いの戦闘は、もうすぐ決着がつきそうになっていた。
その間、いつの間にか突撃していたディアベル達と合流していたテリー達もこちらにやってきていた。
「ディアベル…!」
「シュバルトさん達も来てたんだね」
「まぁね…で、ディアベル。一つ聞きたいことがある」
「構わないよ」
「今回のエルフクエストで、この層のボス攻略に必要な何かがあるって聞いたりした?」
「いいや? 俺達はクエスト攻略で得られる経験値が欲しくてやってるからね」
「だよね…」
シュバルトが一瞬、ドライアの方に視線を向ける。ディアベルもそれに気づいたのか、困ったような表情を作る。どうやら事情を察したようだ。
「なら俺達はこのエルフクエストを放棄しようかな。その代わりとして迷宮区の攻略に行こうと思う」
「お、それはいいね。なら僕達もそうしようかな? キズメルには悪いけど、僕たちにもやることがある」
2人がそう言うと、ドライアの顔が引き攣る。
「ドライア達、正義の戦士団はこのクエストであたふたしている間に、俺達は迷宮区のアイテムはいただいちゃおうか」
ディアベルが煽るように言うと、ドライアは声を上げる。
「貴様ら…!」
「んで、アンタらはどうするんですか?」
ディアベルに便乗するようにシュバルトも煽る。
「…ぐっ…アインクラッドを先に攻略するのは我々だ! ならば我々は迷宮区に行く!」
そう言ってドライア達は野営地を出て行った。
「それじゃあどうするディアベル?」
「そうだな……俺達は迷宮区に行こう。ギルドの人数的にもその方がいい。シュバルトさん達はこのままエルフクエストを進めてくれ」
「了解。でもいいの? ここまで進めたのに」
「ちょっと勿体無いけど、シュバルトさん達にはキズメルさんがいる。つまり、βと違う展開があるかもしれない。その事を考えれば、君達に任せた方が何か攻略の鍵を握れる可能性がある。ギルメンにはなんとか説明してみるさ」
「おっけ。なるはやで進めるよ」
と、今後の方針を決めると、キズメルとの戦闘も決着がついたようだ。
最近七つの大罪のコミックを大人買いしました。
もしかしたらそれの二次創作上がるかも。