SAO-絶剣と怪物狩り   作:小説大工の源三

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そろそろ週一更新したい


狩猫と茶色い物

 

シュバルトside

 

 僕達は主街区ソチミルコに戻り、リンド共に待ち合わせ場所に向かう。そこにはテリーやキリト達が既に座っていた。

 

「ごめん待たせたね」

 

「いや、俺達もついさっき来た所だ」

 

 その後、ディアベルとキバオウの2人もすぐにこの場に集まった。

 

「本当に申し訳ない」

 

「まぁリンドはんも焦りはあったわけやし、ただこれからは必ず相談するっちゅうことでリンドはんの話は終わりや」

 

「本題だな」

 

 僕達はPK集団に襲われた状況を各々、説明する。

 

 囲まれたと言うのは全員共通しており、テリー達がメインに狙われたようだ。サブヘッドと呼ばれた男が現れたと言うことが、それを確証に近い何かを抱く。

 

 そしてサブヘッドは、おそらく第五層の夜にちょっかいをかけて来た人物の可能性を考える。

 逆にあの時の男がリーダーの可能性もあるので、確証は得られないのだが。

 

「……連中の元を叩きたいが」

 

「どこにいるかわからない」

 

「……黒鉄宮にいる捕まえた奴に聞いても答えない」

 

「手詰まり……か」

 

 そう、どうすることもできない。

 何も手掛かりはない。既にPK集団の仲間と確定している、『モルテ』と『ジョー』を問い詰める事は出来ない。そんなことをしたら、JWから反感を買うことになる。

 FWKのメンバーの中にはJWを嫌う人がいる。なので、先走ってしまう人がいると考える。

 

「ディアベル」

 

「なんだい?」

 

「君のギルドメンバーの下の人達には先走らないよう伝えておいて」

 

「……わかった」

 

 ディアベルは僕の言いたい事がわかったのか、一度頷く。

 

「んじゃこれで今回の事はこれでおしまい。別の話をしよっか」

 

 僕が手を合わせて『パァン』と音を立てて話を終わらせて、話題を変える。

 

「なら、シュバルトはんが連れとった……猫…? そいつは一体なんや?」

 

「たむのことだね。えっとね──

 

 僕はたむとの出会いと彼が出来る事を説明する。ついでにSAOでは一部のモンスターをテイミングが可能な事も伝える。

 

「……モンハンスキル様々やな」

 

「まぁ……うん……」

 

 クエスト難易度変化があそこまで上がって無ければみんなモンスターハンターになれたと思うと、あのクエストを弄ったスタッフを少し恨むような気持ちになった。

 

「どんな風に成長するかはシュバルト次第か」

 

「……ディアベルさん、JWの奴らがこの事を知ったら」

 

「間違いなく一悶着は起きる……けど……」

 

「回避する方法はないな」

 

 JWの面々の嫉妬深さに、ディアベル達は頭を悩ませた。

 今までもそんな傾向があったので、当然だろう。

 

「早々に説明するしかないんじゃないか?」

 

「そうだね。こっちにも多めの人員を連れて行って、圧をかけて文句を言わせないようにするか」

 

 その翌日に行われた攻略会議にて、たむの事を報告したが、意外にも何も言われずに会議は平和に終わった。

 

「……不気味なくらい何も言われなかったな」

 

「たむの笛が彼らにも適用されるから、ボスレイドの時に不平等にならないってなったんじゃないかな?」

 

「ま、何も言われなかったことは良い事だと思おう。毎層毎層面倒事を起こされちゃたまんないからな」

 

 そう納得した僕達は宿屋に戻るのだった。

 

─────────────────────────

 

 会議の翌日、僕達はたむの装備を作ってもらおうと、いつもモンハンスキル関連の武装でお世話になった、アリストテレスさんの元へ向かうことにした。

 たむの存在がモンハンスキル関連ならば、彼の元へ向かえば、オトモアイルー専用の装備を作ってもらえるかもしれないと思ったからだ。

 流石に武器が骨ピッケルなのは心許ない。

 

「この暗闇階段も慣れてきたね」

 

「これまで何回もお世話になったもの」

 

 壁にたてられた篝火だけが目印の老人鍛治師の扉を開け、中に入る。

 

「む、おまえさん達か。今回はなんのようじゃ?」

 

「実は──」

 

 僕はたむの事を説明した。

 

「……驚いたな……まさかアイルーがまだ居たとはな」

 

 アリストテレスは感心したように白く伸びたヒゲを撫でる。

 

「よかろう、今ある素材で最高の物を作ってやろう!」

 

 そう言ってアリストテレスさんは、鍛冶場へとそそくさと入る。

 いろんな機械を使っているのか鉄を打つ音だけでなく、削る音やらミシンで布を勢いよく縫う音が聞こえる。

 

 2時間が経過し、アリストテレスさんが奥から出て来た。

 

「坊主、出来たぞ」

 

 そう言って机に置いたのは、先端が茶色でその下が緑色で獣の体毛を柄に使ったオトモアイルー用の槍、防具は緑色のつば付き兜に金色の肉球が施され、オレンジ色の毛を頭頂部に生やした物と、鎧は上質な木材で作られており、その上にオレンジ色のマントを付け、更に肉球のバックルのポーチベルトが付けられた物だ。

 

「こいつはかつて、オトモアイルーの中でも筆頭の奴が身につけていた防具を鍛え直した物だ。並の怪物の鱗なら、容易く貫き、生半可な攻撃じゃ傷一つつかん。今のおまえさんが連れているアイルーに丁度いいじゃろうて」

 

 僕は机に置かれたたむの装備を持つ。遠目で見ると新品のように綺麗な物だったが、手に取って近くでよく見ると、昔の戦いでついた細かい傷があちらこちらに残っていた。

 

「ありがとうございます」

 

「良いってことよ。上の層にいるおまえさん達が生きて、その武勇伝が下まで届いて、それを聞くのが鍛治師のわしの生きがいじゃ。次も無事に帰って来るんじゃぞ」

 

「もちろんです」

 

「死ぬつもりはないわ」

 

「ボク達には生きて帰る場所があるからね」

 

 たむの装備をストレージに収納し、アリストテレスさんの鍛冶場を出て、転移門を使い、最前線の主街区にある拠点にしている、宿屋に戻る。

 他のメンバーは出払っているが、残っているたむが僕等を出迎えに、走ってくる。

 

『ハンターさん、おかえりなさいにゃ。用事は終わったのかにゃ?』

 

「うん。君にこの装備を作ってもらったんだ」

 

 ストレージから装備をオブジェクト化させて、たむに渡す。

 

『ハンターさん……これをボクに……?』

 

「ああ。君も僕達の仲間だからね。ギルド加入のお祝いも兼ねてさ」

 

『ありがとうにゃ! ボク、ハンターさんの為に精一杯サポートするにゃ!』

 

 たむは装備品を持ちながらぴょんぴょんと小躍りするように喜ぶ。

 

「あーかわいい!」

 

 それを見ていたユウキが我慢できなくなったのか、たむに抱きつき、彼を撫で回す。

 

『わわわ! くすぐったいにゃ〜』

 

 しばらくされるがままの姿を見ていたが、そろそろやり過ぎだと思い、僕は1人と1匹を引き離す。

 その後、受け取った物を装備しに、別室に入りものの数分で姿を現す。

 

『どうにゃ? 強そうに見えるかにゃ?』

 

「うん。これからよろしくね」

 

『もちろんにゃ!』

 

 

─────────────────────────

 

 たむに装備品を渡した次の日、たむと僕のコンビだけでいつものようにレベル上げをしながら、隠れて皆に知らせたくない、武器の熟練度上げをしていた時だった。

 

「あれ…? シュバルトさん?」

 

 後ろから久しぶりに聞く声を耳にする。振り向くとそこにはラヴィナスが立っていた。

 

「久しぶりだね」

 

「はい。シュバルトさんはレベリングですか?」

 

「まぁね。あとはあのスキルの熟練度上げだね。君は?」

 

「実は、最近新しいスキルを取って、それの為のアイテムを探してました」

 

「新しいスキル?」

 

「はい、まぁ趣味スキルなんですけどね」

 

 そう言った、ラヴィナスは自身のステータス画面を可視化モードにして僕に見せる。

 

「……あんまり軽々しく自分のステータスは他人に見せちゃダメだよ」

 

 と、注意したのだが。

 

「シュバルトさんなら変なことしないですし、大丈夫ですよ」

 

 なんて言うものだから、僕は困ったような表情のまま、彼女のステータス画面を見る。

 

「どれどれ……」

 

 僕は彼女が指を刺したスキルを見る。

 

「……《農業》…?」

 

 たしか、生産系スキルの一つで花とか、農作物を育てるスキルだったはずだ。スキル熟練度が上がって、派生先に《酪農》や《牧畜》なんてものがある。

 そこまで行くと、個人で所有する土地に見渡す目に限界が来てしまうので、大きなギルドでやりくりするものだ。

 

「NPCショップに並ぶ、食材アイテムを見ていたら欲しくなって……昨日、スキル枠が一つ空いたので、取得しちゃいました」

 

 てへ☆とでも言いそうな表情で言うラヴィナス。

 僕は個々のスキル取得にとやかく言う事はしないので、構わないが、スキルを取得した彼女が、フィールドに探しに出ている物が気になった。

 

「で、何を探しているの? 種系のアイテムならショップで売ってるはずだけど」

 

 それを聞く僕に対して彼女が答えたのは、

 

「う◯こです」

 

 と、とんでもない物を言った彼女に対して僕は、

 

「はい…!?」

 

 と、驚くしかなかった。

 

 確かに肥料として使うのだろうけれど、流石に女の子の口から出るとは思わなかった。

 

「…大丈夫ですか?」

 

「あー……うん。農業なら肥料だね?」

 

「はい! この辺りに出てくるモンスターのう◯こを使えば育てている作物のランクが上がるかもしれないんです!」

 

 嬉々としてそう言う彼女。おそらく一人でこの後も探しに回るんだろう。流石にそれは危険だと思い、僕は彼女に同行する提案をすることにした。

 

「今日はフリーだから手伝うよ」

 

「良いんですか?」

 

「女の子一人で放って置くのも男としてあんまり良くないからね」

 

「それならお言葉に甘えます」

 

『ハンターさん。次の任務かにゃ?』

 

「うん。次は指定のモンスターの……排泄物を手に入れるよ」

 

『それならボクにお任せにゃ』

 

 僕はたむを連れてラヴィナスの目的の…んこを入手する為にラヴィナスと共にいろんな場所を歩き回る。

 

「因みにどんなmobのなの?」

 

「えっと……グラニット・ボアの中でもとても大きな物が出す物です!」

 

 すると、たむがその名前に心当たりがあるのか、僕の太ももを叩く。

 

『ハンターさん。ボクそのおっきいイノシシの場所知ってるにゃ』

 

「お、ナイス。そこまで案内してくれる?」

 

『もちろんにゃ』

 

 僕達はたむの案内で森の奥まで進んでいく。

 進んでいく内に、森の奥の緑がどんどん色が褪せていくを

 

『ここにゃ』

 

 岩陰に隠れて岩の向こうを小さな肉球の指で指す。

 その先にはフィールドで見かけるボアの数倍の大きさのボアが、同じフィールドで見かけるリスの魔物の死肉を喰らっていた。

 

「確かにデカい……」

 

 アレの排泄物は植物に良いのだろうか?

 

 そう思っていると、ボアは近くにあった木を薙ぎ倒してその木の頭にあった色褪せた葉を貪り食う。葉では飽き足らず、木の枝や幹を喰らい始める。

 

「悪食だな……」

 

 怖すぎる。

 

「う◯こは……あそこですね」

 

 ラヴィナスが指を指した先には砂場で作れる小山の大きさの茶色い物体かあった。

 

「ラヴィナスは入れる物を持ってきてる?」

 

「はい。もちろん、分厚い布袋があります。1分もあれば回収できます」

 

「よし。僕達で気を引くから君はアレを回収して、終わったらこの音爆弾で知らせて」

 

「わかりました」

 

 僕はボアの前に姿を現す。

 

「さてと、ちょっと僕達と追いかけっこしようか!」

 

 僕はポーチから一つ玉を取り出して左手に持つ。

 

「たむ! こっちに来て鬼ごっこだ!」

 

『了解にゃ!』

 

 僕は右手で足元の小石を拾いボアに投げつける。

 その小石はボアの頭に当たる。

 

『ブモォォォォォオ!』

 

 意外と威力が出たのかボアは唸り声をあげてこちらに突撃してくる。

 

「おっと危ない」

 

 僕はボアの突撃をスレスレで躱す。それがジャスト回避判定になったようで、システムアシストにより僕の足はボアの胴体を踏み台に横っ飛びし、大きく距離を取る。

 

 モンハンスキルのスキルmod、ジャスト回避及びジャストガード強化。

 これはとても有用なmodだ。

 

『ほらほらボクを捕まえてみるにゃー』

 

 今度はたむの方へ突撃する─が、彼は地面に潜り、猪の所まで移動する。

 

「ほらほら猪さんこっちよ〜!」

 

 僕は煽るように手を叩く。

 ボアが再び突撃してくる。

 今度はボアの頭を踏み台にしてボアの突撃とは逆方向に跳び、やり過ごす。

 ボアは僕の後ろにあった太い木の幹に顔をぶつける。

 気絶してくれれば良いなと思ったが、流石にそううまくはいかなかった。

 

 ボアが突然体勢をした時、僕が渡した音爆弾の音が響く。

 

「終わったみたいだね……」

 

 ボアはいきなりの高い音に周囲を見渡すが、僕の事を先に潰すことにしたようで、再度、突然体勢をとる。

 

「ごめんね猪さん。鬼ごっこは終わりだよ」

 

 僕は左手に握る玉をボアの目の前に投げつける。

 その玉はボアに当たる前に破裂し、玉を中心に強烈な光を放つ。

 

「たむ! ラヴィナスの所まで走るよ!」

 

『了解にゃ!』

 

 僕は彼女がいる場所まで駆け抜ける。

 

「ラヴィナス!」

 

「シュバルトさん! 終わりました!」

 

「よし、街まで走るよ!」

 

『ボクが案内するにゃ!』

 

 たむが先頭になり、街まで一目散に走る。

 後ろから『ドドドドドドッ!』と何かが大きな生き物が走る地ならしが響く。

 振り向かなくても分かる。さっきのボアだ。

 

「ラヴィナスは足に自信ある?」

 

 僕は今の武器に合わせて、モンハンスキルのスキルを変えているので、少し補正がかかっている。

 

「はい!」

 

「なら最後の鬼ごっこだ!」

 

「ひぇええ!!」

 

 僕達は街まで一直線だ。

 

 街に入ると、衛兵NPCがボアにハルバードを突き刺し、一撃で倒す。

 

「はぁーーっ! 二層以来だよ!」

 

 僕は地面に仰向けになって笑う。

 

「つ、疲れました……二層以来…?」

 

「第二層でも猪に追いかけられちゃってね」

 

 苦笑いをしながら答える。

 

「それは大変でしたね……」

 

 僕は起き上がって、ラヴィナスに聞く。

 

「目的の物だった?」

 

「はい! これで美味しい野菜が作れそうです!」

 

「それは良かった」

 

 すると、ラヴィナスが目の前でモジモジする。

 

 いきなりどうしたんだ?

 

「シュバルトさん。前から言おうと思って機会が見つからず、ズルズルとここまで来てしまいました……今、言わせてもらいます。私もギルドに入れてください!」

 

 2回も驚かされる事になるとは思わなかった。

 

「君なら大手ギルドに引くて数多になるよ?」

 

「私はシュバルトさん達がいるギルドに入りたいので」

 

 そう言われては追い返すことはできない。

 

「わかった。ギルド加入を認めるよ」

 

 僕はラヴィナスの意思を受け取る。

 その後、拠点の宿で皆に紹介する。

 

「と言うわけで、みんなは前の層で知っていると思うが、ラヴィナスがウチのギルドに入る事になった」

 

「皆さん、よろしくお願いします! 足を引っ張ることがないように頑張ります!」

 

 ギルドメンバーはそれぞれが改めて自己紹介をして、夜ご飯を宴をするように楽しんで食べるのだった。

 

 





Q.
みんなしてシュバルト君に対して過保護じゃないですか?

A.
貢献度やら、人格やら色々ある。
もしかしたら、ユウキ達が手を回してたりしてるかもしれない。
ぶっちゃけると、シュバルト君が制作スタッフな事を知っても態度は変わらないどころか余計過保護にはなりそう。
原作のキリトと似たような立場にいるが、キリトは飄風とした態度だったのもあって年齢がよくわからない人が多かったので、同年代のような扱いされていたっぽいのに対して、明らかにシュバルト君の行動を見る人達は、すごい子供が、無茶をしているように映るので。

Q.
あのスキルって?

A.
モンハンをやってるならご存知のみんな好きな武器。
ヒントは短剣スキル関係。

ぶっちゃけここまでして隠さなくて良いとは思う。

けど、お披露目までは隠したい作者心。

Q.
ラヴィナスちゃん、う◯こに慣れすぎでは?

A.
農家の子はう◯こに慣れている(百姓貴族参照)
このキャラの実家は果物農家なのですが、まぁ慣れているでしょきっと、メイビー

オリジナルスキル農業

ラヴィナスの存在と共に生まれた生産系スキル。

このスキル持ちのプレイヤーがギルドに所属していると、ギルドメンバー全員に農業バフがかかり、スキル未所持プレイヤーも農業行動に補正がかかる。

ジャスト回避&ガード

ガードは以前説明したので省略

回避はステップモーションや跳び前転などの回避行動をし、それがパリィタイミングとジャストで行うことが出来た場合、システムアシストが回避行動に補正や敵の行動ルーチンからプレイヤーを安全な場所まで移動させる。

モンハンスキルのスキルmodはそれを強化することができる。

いわゆるブシドースタイル

ブレイブのイナシは原作と違い納刀モーション無しで行うことができる。

踏みつけ跳躍

エリアルスタイルのエア回避
本作では何かを踏み台に跳躍する際に通常より高い所まで上昇することができるようになる。




オトモアイルー参加させる?

  • はい
  • いいえ
  • 猫ー!
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