バカアホ少年観察日記   作:デルタイオン

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第1話

この世界はとてつもなく暑い。炎に焼かれた大地を俺達は鉄の足で歩く。灰になった草木を踏み締め血反吐吐けど先のない未来。

 

「クソ……」

 

こうなったのも全部あのクソ坊主のせいだ。

 

前世でわかっていたはずの事だったが体が動かなかった。

 

そう……前世で見た漫画と同じ光景だったというのに……

 

 

 

 

俺には前世がある。ここよりとてつもなく平和でゴミな世界。そんな世界の一つの娯楽に漫画があった。

 

その漫画でとてつもなく好きだった作品。魔女―マジョ―。

 

表紙を飾るキャラクター一人一人に繊細な感情があり、理不尽な世界を生きる二人のカップル。とても面白いSF作品だとオススメできる。そんな漫画に転生したんだ。

 

憑依とかではなく、転生。一人のモブに転生したんだ。

 

だがこの漫画の終わりはバッドエンドだった。主人公たちはこの世界を平和にする為に奔走していたが、メインヒロインのマジョがこの世界を滅ぼしてしまう。そんな終わり方だ。

 

死にたくはない。せっかくこの世界に転生したんだ。生きて老衰したい。そして、余生を一人で謳歌したい。

 

やるべき事は一つだ。主人公達の前に立ちはだかり、計画を止める。

 

その為に、俺は今研究所に居た。

 

「ここで始まった。悪魔の始まり……」

 

あまりにも突飛な始まりだ。

 

廃墟の研究所に放置されたマジョ。彼女を見つけ出すは主人公。

 

「ここで始まる。この場所の何処かで……」

 

急いで見つけてマジョを殺さないとこの世界は破滅する。

 

俺は……死にたくない。死ぬのであれば……

 

「ッ゙!?」

 

突如聞こえた爆発音。この音は主人公がマジョのトビラを開けた音だ。

 

そして、マジョと出会う。

 

「させない………」

 

俺は…………死にたくない

例え何千万が死のうと

俺は死ねない

 

死ぬのならば…………

 

「そこまでだ」

 

一歩遅かった。

 

マジョを起こし、こちらを見つめる4つの目。

 

「だ、誰なんだアンタは……」

 

「目標を排除する……」

 

もう遅いか?いや、まだ間に合う。

 

意識しろ、当てろと。当たると意識しろ。

 

右腕の銃を持ち上げる動作と共にトリガーに指をかける。

 

そうだ。そのまま流れるように狙って殺せ。

 

殺せ……殺せ………殺せ!!!

 

 

「イヤダ!!」

 

「なっ!?」

 

突如発生した風圧に押され銃を手放してしまった。

 

マジョ ガ メザメル

 

死ぬのならば……

 

 

死ぬのであれば……………

 

 

 

お前がシネ……マジョ!!

 

「ッ!!」

 

俺はすぐさま爆破し外れた扉を手に取り身を守る。マジョの力がメザメル。

 

マジョの体が胞子が出て光り輝く。

 

そしてその日……物語は始まった………

 

 

 

 

***

 

 

 

 

黒い花が咲く大地の恵み

 

青い血が皮を濡らす

 

「クソ……」

 

この世界はとてつもなく暑い。炎に焼かれた大地を俺達は鉄の足で歩く。灰になった草木を踏み締め血反吐吐けど先のない未来。

 

最初に止めれたら楽だったのに……でも……

 

楽しみに思っている自分に俺は舌打ちをした。

 

 

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